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第3章 自由連合同盟都市国家メルキオール 地方城塞都市カイロス編
第73話 カイロスハロウィンの後日談とエレボール北山脈での採掘の件
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飛鳥とベルに危害を加えたバルタザール騎士王国のカイロス駐在の自称騎士達は飛鳥の手によって気絶し、カイロス冒険者ギルドに拘束された。
何故カイロスの衛兵団にではないのかと言うと、カイロスはバルタザール騎士王国に防衛戦力として駐在してもらっている騎士団が今回の様な問題を起こされた時、衛兵団は捕縛のみで、拘束については冒険者ギルドに任せることが予め決まっていたからだ。
犯罪者の処罰はバルタザール騎士王国との話し合いの下、カイロスではなく、メルキオール行政府の判断で処することが決められている。
これは衛兵団では、カイロスが商売相手である騎士王国へ行き来をする商人の護衛を頼んでいる手前、駐在騎士団側の騎士王国の威を借りた外交圧力で無理矢理犯罪者を処罰する前に解放せざるを得なくなりうるためだった。
それを避けるため、予めバルタザール騎士王国とカイロスの街役場、メルキオール行政府、冒険者ギルドの四者間で取り決められていたことらしい。
勝手に犯罪を犯したバルタザールの人間を一応中立である冒険者ギルドが確保して、メルキオール行政府首脳が判断するという取り決めだ。
そして、その現首脳であるヘリオスさんはカイロスにいて、事情は包み隠さず遅滞なく、伝わったため、対応は過去最高の早さで、迅速に行われた。
その対応というのは、メルキオールの法では裁かないので、バルタザール騎士王国の法に則って、送還する罪人を裁き、カイロスに駐在するバルタザール騎士王国の騎士団について一考するよう求め、今後も同様のことが起きるのであれば、駐在する騎士団には、カイロスの治安のために強制退去してもらうことを親書に認め、使者を派遣するものだった。
一見、手緩い対応に思えるが、既に元凶共が飛鳥に叩きのめされるまでを納めた一部始終を撮影した動画は騎士王国に提出済み。
更に、問題を起こした騎士達はクロエが飲ませた”フノール”で不能確定と、男としても既に死んでいる。
騎士王が国として、カイロス駐在騎士団に甘い対応を取るのであれば、メルキオールはバルタザール騎士王国との関係を見直すと暗に言っているのだ。
そのヘリオスさんの強気な対応の背景に俺達がいることは想像に難くない。
非のない飛鳥達に危害を加えようとした者達を擁護する国相手に俺は手心を加えるつもりはない。
ベルに詳しく調べて教えてもらったが、バルタザール騎士王国の食糧自給率は10%に満たず、ほとんどをカイロス経由で、メルキオールからの輸入に頼っている現状だ。
その原因は、作物が育ちにくい土地柄と強い魔物が発生する魔の森が国内各所にあるためだ。
後日、ヘリオスさん経由で伝えられてきた話によると、飛鳥に無様に撃退された自称騎士(笑)2名は元々バルタザール騎士王国の伯爵家の嫡男だったらしい。
箔付と実戦経験兼ねて城塞都市カイロスの駐在騎士団に派遣されたが、道中の戦闘は派遣に合わせて同行させた配下貴族の取り巻きに任せて、自分達は高みの見物をしていたそうだ。
カイロスに着いてもまともに任務をこなさず過ごし、カイロスの飲食店では傍若無人に振る舞っていた問題人物達だった。
強制送還された後は廃嫡の上、平民落ち。更に、騎士の名誉を汚したとして、利き腕を潰されたそうだ。
当然、刑が執行された後は、実家に放逐された。市井に下っても問題を起こし、その後、犯罪奴隷となって鉱山送りになったらしい。
また、駐在騎士団全体が腐敗していた訳ではなかった。
事の次第を知った現駐在騎士団の騎士団長は、自発的に引責辞任。
彼を慕う殆どの駐在騎士団員達が後を追って、騎士団を辞任。
駐在騎士団は人手不足になった。
バルタザール騎士王国に呼び戻されていた元駐在騎士団の彼等は、駐在騎士団を自主辞任後、騎士王国を出奔し、城塞都市カイロスに舞い戻って、冒険者として登録。
護衛依頼専門の冒険者集団として、冒険者ギルドは勿論、商人から重宝される存在となって、名を馳せることになる。
不愉快な話はここまでとして、ハロウィンを楽しんだクロエと飛鳥はホクホク笑顔で、ベルも表面上はいつも通り、落ち着いていたが、普段着ることのない意匠の服を着れて嬉しいそうだった。
その日の夜の当番はベルだったが、彼女提案で、その日の仮装衣装を着た3人で相手をしてもらうことになった。
■
すっきりした朝を迎えた翌日、昨日の午前中にエレボール北山脈の現状を調べ終えた俺は皆に情報共有を行い、ヘリオスさんに出発することを伝えた。
轟沈していたヴァルカさんも復活している。
本人には内緒だが、ヴァルカさんが飛鳥謹製のハロウィン衣装を身につけた時の映像はきっちり撮影して、へファイスさんに魔力があればいつでも再生できる"映像結晶"をあげている。大変喜ばれた。
「旦那達といると、これまで組んだことのある冒険者達以上にやりやすいな」
ケイロンが押さえている牛型魔物のブラディホーンを、手にした戦鎚で殴り飛ばしたヴァルカさんが笑顔そう言った。
「そうですね。ユウさん達と彼等の違いは敵の注意攻撃を引き受ける者と役割分担をきちんとしていることだね」
相槌打ったへファイスさんは手に持った弓矢で、ケイロンに群がるロック鳥を次々に射落としていく。
前衛を盾役のケイロン、攻撃役を飛鳥ヴァルカさん。中衛は攻撃役にクロエとへファイスさんを配置して、後衛には攻撃役にベル、支援役兼回復役に俺、護衛対象のヘリオスさんもこの位置にいる。
いつものパーティーメンバーに加え、臨時でヘリオスさん達が加わっているが、俺達への影響は皆無だった。
山の入り口にある森まではケイロンが牽いてくれる馬車で移動して、馬車で進めない所からは徒歩で向かう。
何度も魔物の襲撃を受けるも、俺とケイロンの【索敵】で捕捉済みだったため、難なく撃退に成功。
ついでに新鮮なお肉や野生の香辛料、ヘファイスさんの目的の薬草類、も入手して、順調に進んでいる。
■
以前も来たことがあると言う、ヴァルカさんが道案内をしつつ、山肌にできた坑道を進む。
周囲に魔物の存在は今のところなし。
「おお、ここだ。ここだ!」
にわかに輝く岩肌の場所に辿り着き、ヴァルカさんは喜色を露わにした。
「では、予定通り、防衛班と採掘班の2手分かれて、行動を開始しましょう。ベルはクロエと連携して定期連絡をお願いします。飛鳥、気をつけてください。ケイロンはヘリオスさんよ自身含め守ってください」
「畏まりました」
「了解シマシタ。マスター」
ベルとケイロンが打てば響く様に即答した。
「では申し訳ありませんがお願いします」
「いや、私は見物させてもらうだけになるから構わないよ。珍しい金属が採れたら、少しでいいので融通して欲しいな」
ヘリオスさんは笑顔でそう言った。
「分かりました。期待しないで待っていてください」
俺は確約できないので、そう答えて、クロエ達待っている方に足を進めた。
■
『うう~む、こことここを掘ってたもう!」
「あいよ!」
「わかりました」
『ご主人はこっちじゃ!』
そう言うクロエ指示に従って、俺達は指定された場所をツルハシで掘る。
貴金属を集める竜の習性なのか、クロエは貴重な金属が埋まっている場所を、花咲爺さんの犬よろしく、ここ掘れワンワンとばかりに探知して教えてくれる。
最初は半信半疑だったヴァルカさんとへファイスさんも、超希少金属の超硬度剛石を掘り当てて、仰天した。
『ご主人、ヴァルカ、へファイス、時間じゃ! 撤収する時間になったのじゃ!』
クロエが大声をあげてようやく俺達は作業をしていた手を止めた。集中していたのと日の動きがわからないから、時間の感覚がない。
「ふう、クロエと旦那のおかげで、思っていたよりも大量にいいのが採れたな」
「ですね。これまでやってきた中で、最高の質と量は間違いないですね」
そう言って、ヴァルカさんとへファイスさんのおしどり夫婦はにこやかに笑顔を交わしていた。
『お疲れ様じゃ、ご主人。水分補給をしたら、飛鳥達と合流するのじゃ』
そう言って、クロエが手に持ったタオルで汗を拭ってくれた。
時刻は既に野営の準備を始める時間を回るとのことで、俺達は急いで、飛鳥達と合流した。
飛鳥達も数度の魔物の襲撃、金属を狙う犬頭鬼や金属喰い蜥蜴と戦闘したそうだ。
もっとも、全員がほぼ無傷で撃退を完了している。
森の中にあった泉の傍に開けた場所を造り、今夜はそこで【仮拠点設置】を展開して休むことした。
今夜の夕食はシンプルに道中とれたブラディホーンの肉使ったステーキだ。
何故カイロスの衛兵団にではないのかと言うと、カイロスはバルタザール騎士王国に防衛戦力として駐在してもらっている騎士団が今回の様な問題を起こされた時、衛兵団は捕縛のみで、拘束については冒険者ギルドに任せることが予め決まっていたからだ。
犯罪者の処罰はバルタザール騎士王国との話し合いの下、カイロスではなく、メルキオール行政府の判断で処することが決められている。
これは衛兵団では、カイロスが商売相手である騎士王国へ行き来をする商人の護衛を頼んでいる手前、駐在騎士団側の騎士王国の威を借りた外交圧力で無理矢理犯罪者を処罰する前に解放せざるを得なくなりうるためだった。
それを避けるため、予めバルタザール騎士王国とカイロスの街役場、メルキオール行政府、冒険者ギルドの四者間で取り決められていたことらしい。
勝手に犯罪を犯したバルタザールの人間を一応中立である冒険者ギルドが確保して、メルキオール行政府首脳が判断するという取り決めだ。
そして、その現首脳であるヘリオスさんはカイロスにいて、事情は包み隠さず遅滞なく、伝わったため、対応は過去最高の早さで、迅速に行われた。
その対応というのは、メルキオールの法では裁かないので、バルタザール騎士王国の法に則って、送還する罪人を裁き、カイロスに駐在するバルタザール騎士王国の騎士団について一考するよう求め、今後も同様のことが起きるのであれば、駐在する騎士団には、カイロスの治安のために強制退去してもらうことを親書に認め、使者を派遣するものだった。
一見、手緩い対応に思えるが、既に元凶共が飛鳥に叩きのめされるまでを納めた一部始終を撮影した動画は騎士王国に提出済み。
更に、問題を起こした騎士達はクロエが飲ませた”フノール”で不能確定と、男としても既に死んでいる。
騎士王が国として、カイロス駐在騎士団に甘い対応を取るのであれば、メルキオールはバルタザール騎士王国との関係を見直すと暗に言っているのだ。
そのヘリオスさんの強気な対応の背景に俺達がいることは想像に難くない。
非のない飛鳥達に危害を加えようとした者達を擁護する国相手に俺は手心を加えるつもりはない。
ベルに詳しく調べて教えてもらったが、バルタザール騎士王国の食糧自給率は10%に満たず、ほとんどをカイロス経由で、メルキオールからの輸入に頼っている現状だ。
その原因は、作物が育ちにくい土地柄と強い魔物が発生する魔の森が国内各所にあるためだ。
後日、ヘリオスさん経由で伝えられてきた話によると、飛鳥に無様に撃退された自称騎士(笑)2名は元々バルタザール騎士王国の伯爵家の嫡男だったらしい。
箔付と実戦経験兼ねて城塞都市カイロスの駐在騎士団に派遣されたが、道中の戦闘は派遣に合わせて同行させた配下貴族の取り巻きに任せて、自分達は高みの見物をしていたそうだ。
カイロスに着いてもまともに任務をこなさず過ごし、カイロスの飲食店では傍若無人に振る舞っていた問題人物達だった。
強制送還された後は廃嫡の上、平民落ち。更に、騎士の名誉を汚したとして、利き腕を潰されたそうだ。
当然、刑が執行された後は、実家に放逐された。市井に下っても問題を起こし、その後、犯罪奴隷となって鉱山送りになったらしい。
また、駐在騎士団全体が腐敗していた訳ではなかった。
事の次第を知った現駐在騎士団の騎士団長は、自発的に引責辞任。
彼を慕う殆どの駐在騎士団員達が後を追って、騎士団を辞任。
駐在騎士団は人手不足になった。
バルタザール騎士王国に呼び戻されていた元駐在騎士団の彼等は、駐在騎士団を自主辞任後、騎士王国を出奔し、城塞都市カイロスに舞い戻って、冒険者として登録。
護衛依頼専門の冒険者集団として、冒険者ギルドは勿論、商人から重宝される存在となって、名を馳せることになる。
不愉快な話はここまでとして、ハロウィンを楽しんだクロエと飛鳥はホクホク笑顔で、ベルも表面上はいつも通り、落ち着いていたが、普段着ることのない意匠の服を着れて嬉しいそうだった。
その日の夜の当番はベルだったが、彼女提案で、その日の仮装衣装を着た3人で相手をしてもらうことになった。
■
すっきりした朝を迎えた翌日、昨日の午前中にエレボール北山脈の現状を調べ終えた俺は皆に情報共有を行い、ヘリオスさんに出発することを伝えた。
轟沈していたヴァルカさんも復活している。
本人には内緒だが、ヴァルカさんが飛鳥謹製のハロウィン衣装を身につけた時の映像はきっちり撮影して、へファイスさんに魔力があればいつでも再生できる"映像結晶"をあげている。大変喜ばれた。
「旦那達といると、これまで組んだことのある冒険者達以上にやりやすいな」
ケイロンが押さえている牛型魔物のブラディホーンを、手にした戦鎚で殴り飛ばしたヴァルカさんが笑顔そう言った。
「そうですね。ユウさん達と彼等の違いは敵の注意攻撃を引き受ける者と役割分担をきちんとしていることだね」
相槌打ったへファイスさんは手に持った弓矢で、ケイロンに群がるロック鳥を次々に射落としていく。
前衛を盾役のケイロン、攻撃役を飛鳥ヴァルカさん。中衛は攻撃役にクロエとへファイスさんを配置して、後衛には攻撃役にベル、支援役兼回復役に俺、護衛対象のヘリオスさんもこの位置にいる。
いつものパーティーメンバーに加え、臨時でヘリオスさん達が加わっているが、俺達への影響は皆無だった。
山の入り口にある森まではケイロンが牽いてくれる馬車で移動して、馬車で進めない所からは徒歩で向かう。
何度も魔物の襲撃を受けるも、俺とケイロンの【索敵】で捕捉済みだったため、難なく撃退に成功。
ついでに新鮮なお肉や野生の香辛料、ヘファイスさんの目的の薬草類、も入手して、順調に進んでいる。
■
以前も来たことがあると言う、ヴァルカさんが道案内をしつつ、山肌にできた坑道を進む。
周囲に魔物の存在は今のところなし。
「おお、ここだ。ここだ!」
にわかに輝く岩肌の場所に辿り着き、ヴァルカさんは喜色を露わにした。
「では、予定通り、防衛班と採掘班の2手分かれて、行動を開始しましょう。ベルはクロエと連携して定期連絡をお願いします。飛鳥、気をつけてください。ケイロンはヘリオスさんよ自身含め守ってください」
「畏まりました」
「了解シマシタ。マスター」
ベルとケイロンが打てば響く様に即答した。
「では申し訳ありませんがお願いします」
「いや、私は見物させてもらうだけになるから構わないよ。珍しい金属が採れたら、少しでいいので融通して欲しいな」
ヘリオスさんは笑顔でそう言った。
「分かりました。期待しないで待っていてください」
俺は確約できないので、そう答えて、クロエ達待っている方に足を進めた。
■
『うう~む、こことここを掘ってたもう!」
「あいよ!」
「わかりました」
『ご主人はこっちじゃ!』
そう言うクロエ指示に従って、俺達は指定された場所をツルハシで掘る。
貴金属を集める竜の習性なのか、クロエは貴重な金属が埋まっている場所を、花咲爺さんの犬よろしく、ここ掘れワンワンとばかりに探知して教えてくれる。
最初は半信半疑だったヴァルカさんとへファイスさんも、超希少金属の超硬度剛石を掘り当てて、仰天した。
『ご主人、ヴァルカ、へファイス、時間じゃ! 撤収する時間になったのじゃ!』
クロエが大声をあげてようやく俺達は作業をしていた手を止めた。集中していたのと日の動きがわからないから、時間の感覚がない。
「ふう、クロエと旦那のおかげで、思っていたよりも大量にいいのが採れたな」
「ですね。これまでやってきた中で、最高の質と量は間違いないですね」
そう言って、ヴァルカさんとへファイスさんのおしどり夫婦はにこやかに笑顔を交わしていた。
『お疲れ様じゃ、ご主人。水分補給をしたら、飛鳥達と合流するのじゃ』
そう言って、クロエが手に持ったタオルで汗を拭ってくれた。
時刻は既に野営の準備を始める時間を回るとのことで、俺達は急いで、飛鳥達と合流した。
飛鳥達も数度の魔物の襲撃、金属を狙う犬頭鬼や金属喰い蜥蜴と戦闘したそうだ。
もっとも、全員がほぼ無傷で撃退を完了している。
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