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05 王国貴族の結婚生活事情のウラオモテ
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クズ貴族、ケイ・メン公爵が俺にやった婚約者の寝取りは適切な手順を踏み、相手が王家主体の政略結婚である俺とアリシアでなければ、個人的に度し難いが、
今の王国の貴族社会で被害者の男性貴族は訴えることもできないことがある。
その場合と言うのはまず、被害者となる男性貴族の不貞の国王への立証。
続いて、婚約を結んでいた両家へ寝取った貴族家による、婚約によって両家に発生するはずだった利益保障。
また、婚約していた両家に慰謝料の支払いも発生する。
現在確認されている王国貴族の結婚形態は大きく2つ。その後の結婚生活は数多くある
まず、1つは希少な非婚約者間での恋愛結婚。下級貴族と平民間や貴族の次男以降、諸々の理由で婚約者がいない貴族の男女がお互いを好きあって結ばれるケース。
一見、幸せに思われるかもしれないが、このケースが1番その後の結婚生活が破綻しやすいようで、物語の様に夫婦が最後まで仲良く幸せに生を終えるのは物語だからと言うべきか、稀だ。
結婚後にそれまで見えていなかった部分を目にすることになり、最終的に離婚。
もしくは仮面夫婦となってお互いが愛人を囲って子供を作り、愛人の存在が発覚となることが多い。
後述する貴族の義務と仮面夫婦となって愛人を囲っていた場合については後述の政略結婚だった場合と同じ。
次に、一般的な政略結婚。こちらは結婚適齢期前に王家の監修の下、婚約が結ばれ、早ければ幼少期から、許婚として付き合いを始める。
婚約破棄は国王の認可が必須で、男女どちらかに結婚するにあたって、貞節などの致命的な問題がない限り認められない。
伯爵以上であれば政略結婚は当たり前のことであり、逆に上位貴族なのに婚約者がいないのは当人になにかしらの問題があるとされて、社交界での立場は悪くなる。
結婚後は家の為の結婚であることから、夫婦間で三男までは作ることが不文律となっている。これは家を存続させるためのものだ。
三男が生まれて以降は完全に2つに流れが分かれる。それまで夫婦間できちんと愛を育んでいればそのまま添い遂げるか、四男以降が生まれる。
もう1つは、既出の仮面夫婦となって外に愛人作って囲う。
周囲にバレず、愛人と子供ができずにお互い同じ墓に入れば大きな問題はないとされる。しかし、子を成して周囲にバレると問題となる。
この場合は王国法で男性と女性で明確に扱いが規定されている。
男性の場合はまず、義務の三男まで作っていなければ病死と言う名目で社会的に死に、その身柄は王家もしくは修道院預かりとなる。
次に、愛人との子供を認知するか否か。認知するならば、子供は男親の家の継承権はないが、庶子として認められて男親に母子の扶養義務が発生する。
認知しない場合で血縁関係が立証された場合は男親の貴族家に母子の扶養義務が発生して、特殊な事情がない限り、男親は去勢される。後継が十分に育っていれば即座に継承が行われて修道院送り。
結婚相手の女性と王家が夫と愛人(いればとその子供)を許した場合はこの限りではない。
女性の場合は三男まで産んでいなければ生まれた愛人との子供は孤児院に預けられ、愛人の男性は基本的に去勢されて修道院送り。
素行に問題があれば極刑。女性は結婚相手と強制的に三男までの子作りを強いられる。出産後は飼い殺しか、修道院送りとなる。
結婚相手の三男まで産んでいた場合で愛人との子供できた場合は結婚相手の男性と王家を交えて審議となる。
大抵の場合、子供は継承権のない平民として孤児院に預けられ、愛人男性は去勢して修道院送り。夫人は王家が派遣した監視付きで余生を送るか、修道院送り。
非常に稀なケースだが、夫が愛人とその子供の存在を許した場合は愛人の男が子供の扶養義務を負い、今後夫人と子供との接触は禁止。
子供は 夫の家で継承権なしで育てられる。夫人は夫の判断でお咎めなしか、修道院送りとなる。
夫婦がお互いに外に愛人を囲う仮面夫婦は中央の法衣貴族に多数潜在していて、今尚、王家の頭を悩ませている。
地方貴族や辺境貴族は逆に仮面夫婦となることは非常に稀となっている。
言わずもがな、地方や辺境では夫婦で協力しなければ領地経営は厳しく、夫人が夫に一夫多妻を勧めることが家によってはある。
愛人関連の罰則に関しては先々代の愚王の存在を教訓として、先々代王妃と先代国王が吟味して制定している。
今の王国の貴族社会で被害者の男性貴族は訴えることもできないことがある。
その場合と言うのはまず、被害者となる男性貴族の不貞の国王への立証。
続いて、婚約を結んでいた両家へ寝取った貴族家による、婚約によって両家に発生するはずだった利益保障。
また、婚約していた両家に慰謝料の支払いも発生する。
現在確認されている王国貴族の結婚形態は大きく2つ。その後の結婚生活は数多くある
まず、1つは希少な非婚約者間での恋愛結婚。下級貴族と平民間や貴族の次男以降、諸々の理由で婚約者がいない貴族の男女がお互いを好きあって結ばれるケース。
一見、幸せに思われるかもしれないが、このケースが1番その後の結婚生活が破綻しやすいようで、物語の様に夫婦が最後まで仲良く幸せに生を終えるのは物語だからと言うべきか、稀だ。
結婚後にそれまで見えていなかった部分を目にすることになり、最終的に離婚。
もしくは仮面夫婦となってお互いが愛人を囲って子供を作り、愛人の存在が発覚となることが多い。
後述する貴族の義務と仮面夫婦となって愛人を囲っていた場合については後述の政略結婚だった場合と同じ。
次に、一般的な政略結婚。こちらは結婚適齢期前に王家の監修の下、婚約が結ばれ、早ければ幼少期から、許婚として付き合いを始める。
婚約破棄は国王の認可が必須で、男女どちらかに結婚するにあたって、貞節などの致命的な問題がない限り認められない。
伯爵以上であれば政略結婚は当たり前のことであり、逆に上位貴族なのに婚約者がいないのは当人になにかしらの問題があるとされて、社交界での立場は悪くなる。
結婚後は家の為の結婚であることから、夫婦間で三男までは作ることが不文律となっている。これは家を存続させるためのものだ。
三男が生まれて以降は完全に2つに流れが分かれる。それまで夫婦間できちんと愛を育んでいればそのまま添い遂げるか、四男以降が生まれる。
もう1つは、既出の仮面夫婦となって外に愛人作って囲う。
周囲にバレず、愛人と子供ができずにお互い同じ墓に入れば大きな問題はないとされる。しかし、子を成して周囲にバレると問題となる。
この場合は王国法で男性と女性で明確に扱いが規定されている。
男性の場合はまず、義務の三男まで作っていなければ病死と言う名目で社会的に死に、その身柄は王家もしくは修道院預かりとなる。
次に、愛人との子供を認知するか否か。認知するならば、子供は男親の家の継承権はないが、庶子として認められて男親に母子の扶養義務が発生する。
認知しない場合で血縁関係が立証された場合は男親の貴族家に母子の扶養義務が発生して、特殊な事情がない限り、男親は去勢される。後継が十分に育っていれば即座に継承が行われて修道院送り。
結婚相手の女性と王家が夫と愛人(いればとその子供)を許した場合はこの限りではない。
女性の場合は三男まで産んでいなければ生まれた愛人との子供は孤児院に預けられ、愛人の男性は基本的に去勢されて修道院送り。
素行に問題があれば極刑。女性は結婚相手と強制的に三男までの子作りを強いられる。出産後は飼い殺しか、修道院送りとなる。
結婚相手の三男まで産んでいた場合で愛人との子供できた場合は結婚相手の男性と王家を交えて審議となる。
大抵の場合、子供は継承権のない平民として孤児院に預けられ、愛人男性は去勢して修道院送り。夫人は王家が派遣した監視付きで余生を送るか、修道院送り。
非常に稀なケースだが、夫が愛人とその子供の存在を許した場合は愛人の男が子供の扶養義務を負い、今後夫人と子供との接触は禁止。
子供は 夫の家で継承権なしで育てられる。夫人は夫の判断でお咎めなしか、修道院送りとなる。
夫婦がお互いに外に愛人を囲う仮面夫婦は中央の法衣貴族に多数潜在していて、今尚、王家の頭を悩ませている。
地方貴族や辺境貴族は逆に仮面夫婦となることは非常に稀となっている。
言わずもがな、地方や辺境では夫婦で協力しなければ領地経営は厳しく、夫人が夫に一夫多妻を勧めることが家によってはある。
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