穿つ者は戦い抜く

あすとろ

文字の大きさ
7 / 13
第一章 異世界への扉

7.自殺行為

しおりを挟む
「これから、どうするかな」
肉を貪り食いながら言葉を発した。
第一の目標は迷宮を目指すこと。
これは絶対だ。

そして武器もいる。

この瓶の容量は見た感じ500mlあるかないか、そんなくらいだ。
これを使ってどんな武器を創り出すか考えなければいけない。

が、そんなことを考えている間にも時間は過ぎていく。
さっさと行動しなければ、夜を迎えてしまうだろう。
そんな事を考えていると、不意に頭に痛みが走った。
「ッつぅ…なんなんだ一体、って!?」
額、後頭部と手を回していると、液体の温もりを感じた。

それは赤い液体、血だった。

「なんでこんな、っぐうッ」
全身に電流が流れるような痛みが走った。
ブチブチッと筋繊維がちぎれ、裂けた皮膚からは血が吹き出していた。
「ぐぅあぁァァァァァァァァッ!!!」
意識が飛びそうな状況の中で、必死に魔法を発動させ、身体機能の修復を計る。
「身体、強化、『身体装甲』ッ!!」
皮膚や血管の表面を魔力で覆って硬化させ、身体の損傷を防ごうとする。
頭や胴体などの重要な部位以外はほぼ捨て置き、そこだけを集中的に強化する。

「まだッ、まだ何もッ、成してねえって、のにッ、こんなところで、死ねるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッッ!!!!!」

効果時間が切れたらまた『身体装甲』をかける。また切れたらかける、切れたらかける、とそれは涼介本人の魔力が切れるまで永遠に続くかと思われた。


それからおよそ30分後、地面に這いつくばりながらもなんとか生き永らえた涼介の姿があった。




「ぐっ…ったく、何があったんだ一体…」
体に起きた変化を確かめる涼介。
ぐっぱぐっぱと手を握ったりしていると、使用したはずの魔力が回復していることに気付く。
「そういや、傷も回復しつつあるな…ちょっとステータス見てみるか」
そうしてプレートを取り出し、ステータスの確認をしたのだが、


  名前:村木涼介むらきりょうすけ
  年齢:17歳
  天職:狙撃手スナイパー
  Lv.24
    筋力:1200
    魔力:580
   耐久力:350
    知力:550
    器用:620
  
  適正属性:風、雷、無

  保持技能ほじぎのう:翻訳、精密狙撃Lv.6、旋風Lv.7、風壁Lv.3、放電Lv.9、雷纏衣らいてんいLv.2、威嚇Lv.1

    称号:自殺志願者
                     』

「なんだこれ」

目が点になるという表現が出来るほどに驚いていた。
「『威嚇』なんて技能持ってたっけな…」
何故取得したのか分からないという風に考えていた涼介は、事実、あの・・自殺行為を再び繰り返すことになる。





そのことに気づくまで5、6回程のたうち回っていたという。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

優の異世界ごはん日記

風待 結
ファンタジー
月森優はちょっと料理が得意な普通の高校生。 ある日、帰り道で謎の光に包まれて見知らぬ森に転移してしまう。 未知の世界で飢えと恐怖に直面した優は、弓使いの少女・リナと出会う。 彼女の導きで村へ向かう道中、優は「料理のスキル」がこの世界でも通用すると気づく。 モンスターの肉や珍しい食材を使い、異世界で新たな居場所を作る冒険が始まる。

召喚とか聖女とか、どうでもいいけど人の都合考えたことある?

浅海 景
恋愛
水谷 瑛莉桂(みずたに えりか)の目標は堅実な人生を送ること。その一歩となる社会人生活を踏み出した途端に異世界に召喚されてしまう。召喚成功に湧く周囲をよそに瑛莉桂は思った。 「聖女とか絶対ブラックだろう!断固拒否させてもらうから!」 ナルシストな王太子や欲深い神官長、腹黒騎士などを相手に主人公が幸せを勝ち取るため奮闘する物語です。

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私 とうとうキレてしまいました なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが 飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした…… スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます

幽閉王女と指輪の精霊~嫁いだら幽閉された!餓死する前に脱出したい!~

二階堂吉乃
恋愛
 同盟国へ嫁いだヴァイオレット姫。夫である王太子は初夜に現れなかった。たった1人幽閉される姫。やがて貧しい食事すら届かなくなる。長い幽閉の末、死にかけた彼女を救ったのは、家宝の指輪だった。  1年後。同盟国を訪れたヴァイオレットの従兄が彼女を発見する。忘れられた牢獄には姫のミイラがあった。激怒した従兄は同盟を破棄してしまう。  一方、下町に代書業で身を立てる美少女がいた。ヴィーと名を偽ったヴァイオレットは指輪の精霊と助けあいながら暮らしていた。そこへ元夫?である王太子が視察に来る。彼は下町を案内してくれたヴィーに恋をしてしまう…。

本の知識で、らくらく異世界生活? 〜チート過ぎて、逆にヤバい……けど、とっても役に立つ!〜

あーもんど
ファンタジー
異世界でも、本を読みたい! ミレイのそんな願いにより、生まれた“あらゆる文書を閲覧出来るタブレット” ミレイとしては、『小説や漫画が読めればいい』くらいの感覚だったが、思ったよりチートみたいで? 異世界で知り合った仲間達の窮地を救うキッカケになったり、敵の情報が筒抜けになったりと大変優秀。 チートすぎるがゆえの弊害も多少あるものの、それを鑑みても一家に一台はほしい性能だ。 「────さてと、今日は何を読もうかな」 これはマイペースな主人公ミレイが、タブレット片手に異世界の暮らしを謳歌するお話。 ◆小説家になろう様でも、公開中◆ ◆恋愛要素は、ありません◆

辺境で静かに暮らしていた俺、実は竜王の末裔だったらしく気づけば国ができていた

平木明日香
ファンタジー
はるか五億四千万年前、この星は六柱の竜王によって治められていた。火・水・風・土・闇・光――それぞれの力が均衡を保ち、世界は一つの大きな生命のように静かに巡っていた。だが星の異変をきっかけに竜の力は揺らぎ、その欠片は“魂”となって新たな生命に宿る。やがて誕生した人類は文明を築き、竜の力を利用し、ついには六大陸そのものを巨大な封印装置へと変えて竜王を眠りにつかせた。 それから幾千年。 現代では六つの大国がそれぞれ封印を管理し、かろうじて世界の均衡を保っている。しかし各地で異常な魔獣が出現し、封印の揺らぎが噂されはじめていた。 そんな世界を気ままに旅する青年がいる。名はブラック・ドラグニル。三年前からハンターとして魔獣を討伐し、その肉を味わいながら各地を渡り歩く放浪者だ。規格外の実力を持ちながら名誉や地位には興味がなく、ただ「世界のうまいものを食べ尽くす」ことを楽しみに生きている。 ある日、光の王国ルミナリア近郊で王女ユリアナが大型魔獣に襲われる事件が起きる。死を覚悟した騎士団の前に現れたブラックは、その怪物をわずか数十秒で討ち倒す。彼にとっては雑魚同然だったが、その圧倒的な強さは王国中に知れ渡る。王女は自由に生きる彼の姿に心を奪われるが、ブラックは次の目的地へ向かう計画を練るばかり。 だが彼自身はまだ知らない。 自らが竜族の末裔であり、世界を再び“統合”へ導く鍵となる存在であることを。 竜の封印が揺らぐとき、自由を愛する青年は世界の命運を左右する選択を迫られる。 これは、竜の記憶と人の魂が交錯する壮大なファンタジー叙事譚である。

処理中です...