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第二章 迷宮編
8.錬金術
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レベルを上げるには法則が確認されている。
『魔物の討伐』
魔物が保有している魔力を人間やその他の魔物等は、それを討伐した際に『経験値』へと変換して獲得することが出来る。
これが一般に知られている法則だが、涼介がやったやり方は例外中の例外で、
『魔物の捕食』
魔物を討伐した後その魔物を捕食することで、魔物の持っていた魔力を直接得ることが出来る為、経験値に変換する際に発生するロスが無くなり効率が良くなる。
なお、これは魔物が魔物を捕食した際に確認されることであるが、魔物に限ったことではなく人間も同じようにすることが出来る。しかし、人間は魔物の持つ魔力を直接吸収するための器官やそれに耐えられる強靭な肉体を持つわけではないので、魔物の魔力を取り込む際には激痛や身体の損傷等の影響を及ぼすことになる。
この痛みを乗り越え、そして複数回同様の行為を繰り返した場合にのみ、この称号を得ることが可能となる。
そしてこの称号を持つ場合、自分のレベルど同等以下の魔物を捕食した際の痛みが無効化される。
「あー……こりゃあ知らなかったなあ…」
プレートに記載されていた称号『自殺志願者』という欄の詳細を見たところ、このような記述があった。
「でもあいつら食ってももうステータスの伸び代がなあ…」
事実、あのウサギモドキを食しただけではステータスの伸びを感じられなくなっていた。
自分自身のレベルとスキルレベルを上げるには迷宮を探すしかアテは無いだろう。
そんなことを考えながらあてもなく歩いていると、地面に映る大きな物体であろう物の影が見えてきた。
「あれは…」
少しばかりの期待を抱きながら、それが見える場所へと進むと、
「これは何だ…?」
苔生したいかにもそれらしい豪勢な扉があった。
(これは掘り出し物か?)
扉を開けようと近づき手を伸ばしたら、まるで意思を持つかのように、地を割る様な轟音と共に扉が開いた。
まだこの建造物は稼働している。
そう確信しながら待つモノを目指して歩き出した。
「ここ多分迷宮だろ…」
複雑怪奇な通路と数々の罠達、それに多くの魔物によってボロボロに成りつつある服を眺めながら呟いた。
恐らく迷宮と思われるこの建造物は不可思議な事が多かった。
魔物の種類や行動、罠の種類、そして何より、迷宮内の定番である、『フロアボス』の存在。
この迷宮は階層が存在し、下に潜れば潜るほどに強さを増していく。これは定番だろう。
しかし、奇怪に感じたのは、『違う種類の魔物同士が連携して襲って来る』ということ。
先程の森では、魔物は同族以外では殺し合っていた。
あの戦闘力を持たなそうなウサギモドキでさえ、別種の魔物を見つけると、集団で嬲り殺しにしていた。
そんな魔物がこの迷宮内では連携して襲って来る。
それに魔物同士が共食いする様子も見られなかった。
何らかの意志が働いているとしか、今の頭では考えられなかった。
迷宮内では全ての魔物がそういった状態になる、と言われたらおしまいだが。
「次で8階層か…」
7階層のフロアボスを攻略し、次の階層への扉を潜っている最中に独り呟いた。
ちなみに7階層のボスは少し大きめのスケルトン?らしき魔物だった。
剣を持っていたため、避けるのに苦労はしたが、道中で魔物を捕食していたためにさほど討伐するのに時間は掛からなかった。どちらかというと、魔物を捕食する瞬間の激痛が一番辛かった。
自身のレベルももうすぐで3桁に届きそうなところだ。さっさと職業にあった武器を作らないとキツイかもしれない。
とは思いつつも『精密狙撃』のスキルレベルは小石等を指で弾きながら地道にレベルを上げている訳ではあるのだがそんな事は気にしないでおく。
扉を抜けて階段を降りている最中に奇妙な物体を見つけた。
暗がりでよく見えなかったからと近づいてみると、ボロボロな服を着た骸骨が壁に寄りかかっていた。
「ここで、力尽きたのかねぇ…」
よく見るとその奥にも点々と骸骨がある。この先に待ち受けているものは相当なモノらしい。
その骸骨に手を合わせて装備品を拝借していると、妙な紙切れを発見した。
何やら書き残しているようだ。
『私は転生者だが 名前は伏せておく
この先には怪物がいる
今までとは比べ物にならない奴がいる
逃げても無駄だ 追いかけてくる
後続の者のために 私が愛用していた魔法をあげよう
レベルやスキルは関係なく通用しないかもしれないが
私の生きた証だ たいせつに使ってくれ
よき未来を祈ろ
』
そこで切れていた。
魔法?なんて考えていると、目の前に魔法陣と思しき模様が浮かんだ。
見とれていると陣が文字列に分解され、そして頭に異物が入ってくる感触を感じた。
「がっ、…ってぇ、なぁっ」
頭に鈍い痛みを感じ、意識が明滅した。
恐らく魔法の知識を直接流し込んでいるのだろう。
その痛みの中で、魔法の名前だけははっきりと意識出来た。
『錬金術』
金属を自由自在に変形させられる職業『錬金術師』の固有魔法の『錬金術』だった。
『魔物の討伐』
魔物が保有している魔力を人間やその他の魔物等は、それを討伐した際に『経験値』へと変換して獲得することが出来る。
これが一般に知られている法則だが、涼介がやったやり方は例外中の例外で、
『魔物の捕食』
魔物を討伐した後その魔物を捕食することで、魔物の持っていた魔力を直接得ることが出来る為、経験値に変換する際に発生するロスが無くなり効率が良くなる。
なお、これは魔物が魔物を捕食した際に確認されることであるが、魔物に限ったことではなく人間も同じようにすることが出来る。しかし、人間は魔物の持つ魔力を直接吸収するための器官やそれに耐えられる強靭な肉体を持つわけではないので、魔物の魔力を取り込む際には激痛や身体の損傷等の影響を及ぼすことになる。
この痛みを乗り越え、そして複数回同様の行為を繰り返した場合にのみ、この称号を得ることが可能となる。
そしてこの称号を持つ場合、自分のレベルど同等以下の魔物を捕食した際の痛みが無効化される。
「あー……こりゃあ知らなかったなあ…」
プレートに記載されていた称号『自殺志願者』という欄の詳細を見たところ、このような記述があった。
「でもあいつら食ってももうステータスの伸び代がなあ…」
事実、あのウサギモドキを食しただけではステータスの伸びを感じられなくなっていた。
自分自身のレベルとスキルレベルを上げるには迷宮を探すしかアテは無いだろう。
そんなことを考えながらあてもなく歩いていると、地面に映る大きな物体であろう物の影が見えてきた。
「あれは…」
少しばかりの期待を抱きながら、それが見える場所へと進むと、
「これは何だ…?」
苔生したいかにもそれらしい豪勢な扉があった。
(これは掘り出し物か?)
扉を開けようと近づき手を伸ばしたら、まるで意思を持つかのように、地を割る様な轟音と共に扉が開いた。
まだこの建造物は稼働している。
そう確信しながら待つモノを目指して歩き出した。
「ここ多分迷宮だろ…」
複雑怪奇な通路と数々の罠達、それに多くの魔物によってボロボロに成りつつある服を眺めながら呟いた。
恐らく迷宮と思われるこの建造物は不可思議な事が多かった。
魔物の種類や行動、罠の種類、そして何より、迷宮内の定番である、『フロアボス』の存在。
この迷宮は階層が存在し、下に潜れば潜るほどに強さを増していく。これは定番だろう。
しかし、奇怪に感じたのは、『違う種類の魔物同士が連携して襲って来る』ということ。
先程の森では、魔物は同族以外では殺し合っていた。
あの戦闘力を持たなそうなウサギモドキでさえ、別種の魔物を見つけると、集団で嬲り殺しにしていた。
そんな魔物がこの迷宮内では連携して襲って来る。
それに魔物同士が共食いする様子も見られなかった。
何らかの意志が働いているとしか、今の頭では考えられなかった。
迷宮内では全ての魔物がそういった状態になる、と言われたらおしまいだが。
「次で8階層か…」
7階層のフロアボスを攻略し、次の階層への扉を潜っている最中に独り呟いた。
ちなみに7階層のボスは少し大きめのスケルトン?らしき魔物だった。
剣を持っていたため、避けるのに苦労はしたが、道中で魔物を捕食していたためにさほど討伐するのに時間は掛からなかった。どちらかというと、魔物を捕食する瞬間の激痛が一番辛かった。
自身のレベルももうすぐで3桁に届きそうなところだ。さっさと職業にあった武器を作らないとキツイかもしれない。
とは思いつつも『精密狙撃』のスキルレベルは小石等を指で弾きながら地道にレベルを上げている訳ではあるのだがそんな事は気にしないでおく。
扉を抜けて階段を降りている最中に奇妙な物体を見つけた。
暗がりでよく見えなかったからと近づいてみると、ボロボロな服を着た骸骨が壁に寄りかかっていた。
「ここで、力尽きたのかねぇ…」
よく見るとその奥にも点々と骸骨がある。この先に待ち受けているものは相当なモノらしい。
その骸骨に手を合わせて装備品を拝借していると、妙な紙切れを発見した。
何やら書き残しているようだ。
『私は転生者だが 名前は伏せておく
この先には怪物がいる
今までとは比べ物にならない奴がいる
逃げても無駄だ 追いかけてくる
後続の者のために 私が愛用していた魔法をあげよう
レベルやスキルは関係なく通用しないかもしれないが
私の生きた証だ たいせつに使ってくれ
よき未来を祈ろ
』
そこで切れていた。
魔法?なんて考えていると、目の前に魔法陣と思しき模様が浮かんだ。
見とれていると陣が文字列に分解され、そして頭に異物が入ってくる感触を感じた。
「がっ、…ってぇ、なぁっ」
頭に鈍い痛みを感じ、意識が明滅した。
恐らく魔法の知識を直接流し込んでいるのだろう。
その痛みの中で、魔法の名前だけははっきりと意識出来た。
『錬金術』
金属を自由自在に変形させられる職業『錬金術師』の固有魔法の『錬金術』だった。
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