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異世界到着編
山田洋一 異世界初の試練を受ける 2
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午後からの片付けは特段問題もなく順調に進み、段々と辺りが暗くなり始めた頃、今日の作業は終了として家の中へ引き上げた。
辺りが完全に暗くなり、家の中はランタンの光だけになる。
簡単に夕食を済ませ、一階の暖炉周りに設置したソファーで三人でマッタリする。
「静かねぇ」
「静かだねぇ」
蛍光灯とは違って、ランタンの仄かな明かりに照らされた空間というのは、なんかあったかくで良いね。
暫くマッタリしたところで、今日のところは早めに寝ようと各人自室に戻っていく。
私も自室用のランタンを持って部屋に入る。
部屋の中はベッドと小さな机にクローゼットのみとシンプルなもんだ。
私はランタンを机の上に置き、立て掛けてあるタブレットでジャズを流して、窓に向かい夜空を見上げる。
そこに見えるのは日本では見ることの出来ない景色が広がっていた。
私は明日の事、これからの事を考えつつ、暫く夜景を楽しんでいると、トントンとドアがノックされた。
「どうぞ~」
私が声を掛けると、優希が深刻そうな顔をしながら入ってきた。
「あなた・・・」
優希が潤んだ瞳で私を見つめている。少し頬も赤い感じだ。
「・・・来て」
おぉう!なんだぁ、数年ぶりのハッスルか!?
私は一瞬ドキッとしながら話しかけた。
「どっどうした?」
優希は意を決したように私を見つめ、「トイレに行きたいから付いてきて」と恥ずかしそうに呟いた。
「ちょっと!ちゃんと居る!?」
「いますよ~、いますからは早くしてください~」
私は、トイレの少し離れたところで、ノボーッとつ立っている。
まぁ、うん、そんなんもんよ。
ヤレヤレとため息をつきなが優希のご用が終わるのを待っていると、光の届かない森の奥から、犬の遠吠えらし声が聞こえた。
!?
私はビクッと身体が強張り、漆黒の森の先から目が離せずにいる。
「えっ!今のナニ!?ちょっと!?」
優希が慌てた声で、ヤダヤダ言いながらゴソゴソと後始末かナニかをやっている。
私はそっと、体制を低く身構えて、気持ちを落ち付けるため深呼吸する。
それでも目は話せない。
ここは日本ではない異世界だ!油断しくぎだろう!と自分の中で自分を叱責する。
そして何も持たずに外に出た事を後悔しながら、早くしてくれ!と心の中で叫んだ。
時間とすれば、1分も掛かって無いと思うが、優希がトイレから出て来て私の後ろにくっついて来た。
(今の声ナニ?)
(わからん。取り敢えず戻ろう)
その感触に少し安心しながら、森を見ながらそろり、そろりと後退りしていく。
そのまま後退りしながら、森から十メートル位離れたところで、やっと緊張が解けてきたそのタイミングで、森の方からガサッと草を掻き分ける音が聞こえた。
「「!?!?」」
その瞬間、私は言葉も出せずに優希の腕を取って、全力で玄関に向かって走り出した。
転がる様に家に入り、玄関の鍵を閉めドアが開かないのを確認してから初めて二人して息を吐き出した。
今になって膝が笑ってくる。
私が、玄関先で座り込んでしまったため、優希が雄介を呼んできてくれた。
優希から事情を聴いたのか、雄介は無言で一階の窓に近寄りカーテン越しに外の様子を伺う。
私は優希に連れられてソファーに座り、渡された缶コーヒーに口をつける。
優希も私の横に座り、同様にコーヒを飲んで落ち着こうとしているが、身体が小刻みに震えていた。
暫くしてから雄介が戻ってきて、外には何も居ないと伝えてくれた。ついでに、大丈夫かと聴いて来たので大丈夫だと伝えたあと、雄介はちょっと荷物を取ってくると言って二階に上がっていった。
「モンスターなのかな」
優希も落ち着いたらしく私に尋ねてくる。
「モンスターかどうかは兎も角、遠吠えみたいに聞こえたから、野犬かオオカミかもしれない。」
二人とも落ち着いた事で、さっきの事を思い出しながら考察していると、雄介が銃を肩に掛け、二本のナイフを手に下りて来た。
「俺は念のため下で寝るよ。それと、本当は明日の朝、渡そうと思ってたんだけど、今の内に渡しておくね」
雄介はそう言いながら、私と優希にそれぞれナイフを渡して使い方をレクチャーしてくれた。
もし、さっきみたいな事が起きなければ、真剣に聴いてなかったと思う。
異世界とか関係なく、本物の自然との付き合い方を真剣に学ばないとと実感した。
辺りが完全に暗くなり、家の中はランタンの光だけになる。
簡単に夕食を済ませ、一階の暖炉周りに設置したソファーで三人でマッタリする。
「静かねぇ」
「静かだねぇ」
蛍光灯とは違って、ランタンの仄かな明かりに照らされた空間というのは、なんかあったかくで良いね。
暫くマッタリしたところで、今日のところは早めに寝ようと各人自室に戻っていく。
私も自室用のランタンを持って部屋に入る。
部屋の中はベッドと小さな机にクローゼットのみとシンプルなもんだ。
私はランタンを机の上に置き、立て掛けてあるタブレットでジャズを流して、窓に向かい夜空を見上げる。
そこに見えるのは日本では見ることの出来ない景色が広がっていた。
私は明日の事、これからの事を考えつつ、暫く夜景を楽しんでいると、トントンとドアがノックされた。
「どうぞ~」
私が声を掛けると、優希が深刻そうな顔をしながら入ってきた。
「あなた・・・」
優希が潤んだ瞳で私を見つめている。少し頬も赤い感じだ。
「・・・来て」
おぉう!なんだぁ、数年ぶりのハッスルか!?
私は一瞬ドキッとしながら話しかけた。
「どっどうした?」
優希は意を決したように私を見つめ、「トイレに行きたいから付いてきて」と恥ずかしそうに呟いた。
「ちょっと!ちゃんと居る!?」
「いますよ~、いますからは早くしてください~」
私は、トイレの少し離れたところで、ノボーッとつ立っている。
まぁ、うん、そんなんもんよ。
ヤレヤレとため息をつきなが優希のご用が終わるのを待っていると、光の届かない森の奥から、犬の遠吠えらし声が聞こえた。
!?
私はビクッと身体が強張り、漆黒の森の先から目が離せずにいる。
「えっ!今のナニ!?ちょっと!?」
優希が慌てた声で、ヤダヤダ言いながらゴソゴソと後始末かナニかをやっている。
私はそっと、体制を低く身構えて、気持ちを落ち付けるため深呼吸する。
それでも目は話せない。
ここは日本ではない異世界だ!油断しくぎだろう!と自分の中で自分を叱責する。
そして何も持たずに外に出た事を後悔しながら、早くしてくれ!と心の中で叫んだ。
時間とすれば、1分も掛かって無いと思うが、優希がトイレから出て来て私の後ろにくっついて来た。
(今の声ナニ?)
(わからん。取り敢えず戻ろう)
その感触に少し安心しながら、森を見ながらそろり、そろりと後退りしていく。
そのまま後退りしながら、森から十メートル位離れたところで、やっと緊張が解けてきたそのタイミングで、森の方からガサッと草を掻き分ける音が聞こえた。
「「!?!?」」
その瞬間、私は言葉も出せずに優希の腕を取って、全力で玄関に向かって走り出した。
転がる様に家に入り、玄関の鍵を閉めドアが開かないのを確認してから初めて二人して息を吐き出した。
今になって膝が笑ってくる。
私が、玄関先で座り込んでしまったため、優希が雄介を呼んできてくれた。
優希から事情を聴いたのか、雄介は無言で一階の窓に近寄りカーテン越しに外の様子を伺う。
私は優希に連れられてソファーに座り、渡された缶コーヒーに口をつける。
優希も私の横に座り、同様にコーヒを飲んで落ち着こうとしているが、身体が小刻みに震えていた。
暫くしてから雄介が戻ってきて、外には何も居ないと伝えてくれた。ついでに、大丈夫かと聴いて来たので大丈夫だと伝えたあと、雄介はちょっと荷物を取ってくると言って二階に上がっていった。
「モンスターなのかな」
優希も落ち着いたらしく私に尋ねてくる。
「モンスターかどうかは兎も角、遠吠えみたいに聞こえたから、野犬かオオカミかもしれない。」
二人とも落ち着いた事で、さっきの事を思い出しながら考察していると、雄介が銃を肩に掛け、二本のナイフを手に下りて来た。
「俺は念のため下で寝るよ。それと、本当は明日の朝、渡そうと思ってたんだけど、今の内に渡しておくね」
雄介はそう言いながら、私と優希にそれぞれナイフを渡して使い方をレクチャーしてくれた。
もし、さっきみたいな事が起きなければ、真剣に聴いてなかったと思う。
異世界とか関係なく、本物の自然との付き合い方を真剣に学ばないとと実感した。
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