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異世界到着編
水場探しとファーストコンタクト
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翌朝、昨晩の出来事もあり、夜明けと共に目を覚ました。
あの後、自宅のトイレに簡易トイレを置いて急場を凌ぐことにして、雄介には申し訳ないが一階のソファーで一晩過ごしてもらい、私と優希はそれぞれの部屋で就寝した。
部屋着から着替えて、腰にナイフを装備して一階に降りる。
「おはよう」
「あ、おはよう」
雄介は既に起きていたらしく、コーヒーを飲みながらタブレットを弄ってた。
「あの後、何かあったか?」
「大丈夫、特に異常は無かったよ」
「そうか、悪かったなぁ助かったよ」
「いえいえ」
雄介とそんな会話をしながら、クーラーボックスから缶コーヒーを取り出し一口すする。優希はまだ起きてないみたいだ。
私がソファーに腰かけたところで、雄介がタブレットから目を離して話しかけてきた。
「オヤジも起きて来たことだし、ちょっとトイレ付近をひと回りしてくるよ」
「悪い、頼むよ」
あいよ、と雄介は軽く返事をして立て掛けてあった銃を肩にかけ外に出ていった。
明けたばかりの外は少し肌寒く、朝靄の掛かったその景色は、富士にある演習場を思い出し不思議な感じがした。
雄介は念のため小銃の安全装置を解除し、いつでも射撃が出来るよう準備をしながらトイレ付近へ近ずく。
トイレの周りを足跡が無いか慎重に歩いていると、地面に何かが歩いた様な痕跡を見つけた。
(動物?・・・いや・・・人か?、それにしては小さいし、それにどう見ても裸足だよなこれは・・・)
その足跡は森から来て、トイレの周りを彷徨いてから森に戻ったようだ。
ゴブリン
ふと異世界テンプレのモンスターが頭によぎる。
ゴクッ。思わず唾を飲み込み、キューッと胃が締め付けられる様な緊張感が雄介に襲いかかる。
しずかに深呼吸し銃を構え直して、更に慎重に、ゆっくりと周りを見渡し、暫し沈黙。
暫くそのままの状態で様子を伺ったが、生き物のいる気配はなく、ホッと息を吐いた。
その後も家の周りや森の浅い部分を散策してみたが、異変らしき物はなく、緊張を解いて家に戻った。
家では優希も起きてきたらしく簡単な朝食を準備しており、洋一がボーッとその姿を見ている。
そんな光景を見て、雄介は余計な心配はさせまいと思い、「ただいま、特に問題は無かったよ。ただ、トイレの位置は家の横に移動しよう」と話しながら朝食が乗っているテーブルに向かった。
朝食を食べ終わり、暫くしてから洋一は発電機の準備をしに家の裏手に向かい、雄介は小銃を肩に掛け、手にはずんぐりしたアタッシュケースを持って家の前の草原へ向かった。
「ここら辺でいいな」
雄介は家から数十メートル離れたところで立ち止まり、鼻歌まじりに手に持ったケースを開けてドローンを組み立て始める。
「さてっと」
雄介はドローンを地面に置いて少し離れてからスイッチを入れドローンを起動させる。
ビイィィィ
独特のモーター音を鳴らしながらドローンが大空へ飛び立つ。
それを操作しながら、雄介は今朝の足跡の事を考えていた。
(ゴブリンとかのモンスターじゃなきゃ良いけど、集落とか無いよなぁ、頼むよ~)
暫く家の周辺を旋回して、操作に慣れてきたところで、森の方へドローンを飛ばす。
先ずは自宅を背に真正面の位置にカメラを向ける。上空から見たその先は、遠方に雪のかかった山脈が見え、麓の方はまるで青木ヶ原樹海の様に木々が広がっている。
(こっちは八ヶ岳と青木ヶ原樹海が合体した感じっと、次はこっかな)
雄介はドローンを進行方向から右に旋回させてみる。
(右手は森ばかりだなぁ・・・)
暫く進んで、そろそろ戻すかと思ったところで、下に小川を発見した。
「お!やった!小川発見・・・ん?」
小川を発見し、ドローンの高度を降ろして詳細を見ようと操作をし始めたところで、何かが倒れている姿を見つけた。
雄介は慎重にドローンを操作しその何かに近づく。
「子供?」
雄介はコントローラーに取り付けたスマフォに顔を近づけてみるがよく見えない。
暫く様子を見ていたが動く気配が無いので、ドローンを戻し慌てて自宅へ引き揚げる。
「オヤジ!母さん!人が倒れてた!ちょっと行ってくる!」
発電機を回したらしく、遠くでエンジン音が聞こえる台所で、配線に四苦八苦していた洋一が顔をあげて驚きながら、「ちょっと待て俺もいく」と言っていたが、それを無視して二階の自室へ向かい、昨晩、探索用にと準備していたリュックを背負い、予備弾倉と9ミリ拳銃をベルトに通し足早に外に出ていった。
あの後、自宅のトイレに簡易トイレを置いて急場を凌ぐことにして、雄介には申し訳ないが一階のソファーで一晩過ごしてもらい、私と優希はそれぞれの部屋で就寝した。
部屋着から着替えて、腰にナイフを装備して一階に降りる。
「おはよう」
「あ、おはよう」
雄介は既に起きていたらしく、コーヒーを飲みながらタブレットを弄ってた。
「あの後、何かあったか?」
「大丈夫、特に異常は無かったよ」
「そうか、悪かったなぁ助かったよ」
「いえいえ」
雄介とそんな会話をしながら、クーラーボックスから缶コーヒーを取り出し一口すする。優希はまだ起きてないみたいだ。
私がソファーに腰かけたところで、雄介がタブレットから目を離して話しかけてきた。
「オヤジも起きて来たことだし、ちょっとトイレ付近をひと回りしてくるよ」
「悪い、頼むよ」
あいよ、と雄介は軽く返事をして立て掛けてあった銃を肩にかけ外に出ていった。
明けたばかりの外は少し肌寒く、朝靄の掛かったその景色は、富士にある演習場を思い出し不思議な感じがした。
雄介は念のため小銃の安全装置を解除し、いつでも射撃が出来るよう準備をしながらトイレ付近へ近ずく。
トイレの周りを足跡が無いか慎重に歩いていると、地面に何かが歩いた様な痕跡を見つけた。
(動物?・・・いや・・・人か?、それにしては小さいし、それにどう見ても裸足だよなこれは・・・)
その足跡は森から来て、トイレの周りを彷徨いてから森に戻ったようだ。
ゴブリン
ふと異世界テンプレのモンスターが頭によぎる。
ゴクッ。思わず唾を飲み込み、キューッと胃が締め付けられる様な緊張感が雄介に襲いかかる。
しずかに深呼吸し銃を構え直して、更に慎重に、ゆっくりと周りを見渡し、暫し沈黙。
暫くそのままの状態で様子を伺ったが、生き物のいる気配はなく、ホッと息を吐いた。
その後も家の周りや森の浅い部分を散策してみたが、異変らしき物はなく、緊張を解いて家に戻った。
家では優希も起きてきたらしく簡単な朝食を準備しており、洋一がボーッとその姿を見ている。
そんな光景を見て、雄介は余計な心配はさせまいと思い、「ただいま、特に問題は無かったよ。ただ、トイレの位置は家の横に移動しよう」と話しながら朝食が乗っているテーブルに向かった。
朝食を食べ終わり、暫くしてから洋一は発電機の準備をしに家の裏手に向かい、雄介は小銃を肩に掛け、手にはずんぐりしたアタッシュケースを持って家の前の草原へ向かった。
「ここら辺でいいな」
雄介は家から数十メートル離れたところで立ち止まり、鼻歌まじりに手に持ったケースを開けてドローンを組み立て始める。
「さてっと」
雄介はドローンを地面に置いて少し離れてからスイッチを入れドローンを起動させる。
ビイィィィ
独特のモーター音を鳴らしながらドローンが大空へ飛び立つ。
それを操作しながら、雄介は今朝の足跡の事を考えていた。
(ゴブリンとかのモンスターじゃなきゃ良いけど、集落とか無いよなぁ、頼むよ~)
暫く家の周辺を旋回して、操作に慣れてきたところで、森の方へドローンを飛ばす。
先ずは自宅を背に真正面の位置にカメラを向ける。上空から見たその先は、遠方に雪のかかった山脈が見え、麓の方はまるで青木ヶ原樹海の様に木々が広がっている。
(こっちは八ヶ岳と青木ヶ原樹海が合体した感じっと、次はこっかな)
雄介はドローンを進行方向から右に旋回させてみる。
(右手は森ばかりだなぁ・・・)
暫く進んで、そろそろ戻すかと思ったところで、下に小川を発見した。
「お!やった!小川発見・・・ん?」
小川を発見し、ドローンの高度を降ろして詳細を見ようと操作をし始めたところで、何かが倒れている姿を見つけた。
雄介は慎重にドローンを操作しその何かに近づく。
「子供?」
雄介はコントローラーに取り付けたスマフォに顔を近づけてみるがよく見えない。
暫く様子を見ていたが動く気配が無いので、ドローンを戻し慌てて自宅へ引き揚げる。
「オヤジ!母さん!人が倒れてた!ちょっと行ってくる!」
発電機を回したらしく、遠くでエンジン音が聞こえる台所で、配線に四苦八苦していた洋一が顔をあげて驚きながら、「ちょっと待て俺もいく」と言っていたが、それを無視して二階の自室へ向かい、昨晩、探索用にと準備していたリュックを背負い、予備弾倉と9ミリ拳銃をベルトに通し足早に外に出ていった。
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