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5 優しくされて

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朝の日差しで目が覚める。

眠気と暖かさでウトウトしてしまうが背後から首筋を通りぬけるアレン吐息の感覚で一気に目が覚める。

幸せそうな顔をして寝ているアレン。
僕、襲われて果ててしまったんだっけ…

焦りと自己嫌悪が一気に胃の奥からせり上がってくるようで、今にも吐きそうになってしまう。

ヨタヨタと歩いてトイレでダウン。

先輩が寝ているなら早く逃げなきゃ…
しかし昨日の出来事もあり盛られた薬も強かった為すぐに立ち上がれる状況ではなかった。

「ジェレミー、大丈夫…?」

背後から眠そうなアレンの声がしてヒャッ!と声が出る。

今また犯されれば完全に動けなくなる…
死んじゃう…今は許してください…
震えながらただお願いするばかりだった。

しかし、アレンはおもむろに僕の背中を優しくさすってきた。
「ア、アレン…?」

「気分悪いんだね…お水持ってきてあげようか」

昨晩の狂気すら感じられた鋭い眼光は無く、本気で僕を心配するような表情をしている。

アレンはそれ以上の言葉は言わず静かに立ち上がる。

「ここに置いておくからね、俺今日はお仕事いってくるけれど暫くベッドで寝てなよ。帰るなら……ちゃんと戻って来てくれるよね?」

少し寂しそうな表情を見せるアレン。
本当に昨日と同じ人物か疑うレベルで違う。

僕を一瞬だけ優しく抱き締め、行ってきますと笑顔で手を振った。
こうして今みたいに普通にしていたらかっこいいのに…なんて一瞬でも思ってしまった自分を呪いたい。

ー夕方頃ー

早く逃げなきゃと思って家に戻ったのに、着替えを持って先輩の家に戻った自分を殺したい。
でも、今朝はあんなに優しくしてくれたのにそのまま逃げるのはちょっとだけ心が痛むから。

ガチャッ

アレンの帰ってくる音がした。急いで帰ってきたのかかなり息切れしている。

僕がちゃんと居ることを確認すると、パッと明るい表情になり目を輝かす。
両手に持っていた買い物袋を投げ捨てて全速力で僕に覆い被さる。

「会いたくて全力で走ってきちゃったよ…いい子で待っててくれたんだねっ」

そうして愛おしそうに僕をぎゅっとする。
力が強すぎて肋骨が折れそう…

かと思えば思い切り首筋に歯を立ててきた。

「ひゃっ!!痛い痛いっ…!!アレン!!!」
身をよじって逃げようとするも、アレンには力でも身長でも負けているのでその動きも無意味と化している。

「ジェレミー…好きっ…!!」
着ているシャツをたくし上げられ胴体の至る所に思い切り噛み跡をつけられてゆく。

ジンジンと断続的に続く痛みはただ恐怖であり地獄でしかない時間。

何度もそれをされるので、アレンの距離が近くなるだけで身体が震えるように反応してしまう。

「そのビクビクして怯えてるのが可愛くて…また壊してやりたくなっちゃう」

そうしてまた僕の口内を淫らな音を立てながら舌で犯してゆくアレン。
「ふわぁっ…あれん…」

喉奥まで入られるんじゃないかという程勢いづいている。
やっぱりアレンが居ない間に逃げるべきだった…


身体を震わせながら恐怖に耐える。
暫くずっとそうされてただろうか…

そこでアレンは突然何かを思い出したように「あっ!そういえば!!」と体を起こした。

とりあえず…助かった…?
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