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71 祝福
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夕方からジェレミーとデートすると言う事実だけでその日はずっと脳がフワフワしていた。
恋人らしくジェレミーにプレゼントでも選ぼうか…
付き合ってはいるけれどちゃんと想いを伝えていない気がする。
ジェレミーを犯しながら囁く愛も良いけれどたまには素敵なデートも味わわせてあげたかった。
俺は準備をしてショッピングモールへ出かけた。
ふらふらと散策しているとパワーストーンの専門店に目が止まる。
「いらっしゃいませ~」
その声に誘われて吸い込まれるように俺は店内を眺めた。
「これだ…」
見ると綺麗な天然石のブレスレット。
値段は少々張るようだったがジェレミーにプレゼントするなら惜しくなかった。
本当は指輪でも良かったけれど…
先にブレスレットをお揃いで買ってジェレミーの反応を見てからでも遅くないと思う。
「すみません、これとこれ下さい」
「はい!少々お待ちください!プレゼント用ですか?」
「はい、こっちだけプレゼント用です」
店員さんがテキパキと可愛い包装を施してくれ、あっという間にお会計も終わった。
「ありがとうございました~!」
店員さんの爽やかな声を後にする。
時計を見るといい時間だった。
さてジェレミーを迎えに行こうか…
少し急ぎ気味で車を走らせあっという間にジェレミーのいる職場に着く。
遠くからジェレミーが向かってくるのがすぐに見えた。
「おかえりジェレミー」
「わ…本当に迎えに来てくれたの?」
「だって夜景見に行くんでしょ?」
「うん!」
ニコニコしながら車に乗り込むジェレミー。
無邪気で可愛いな…
「ねぇねぇあれん、せっかくのデートだし他にもお洒落なお店とか行ってみたい!」
「同じこと考えてた。ロイドの働いてるお店行ってみる?」
「え!ロイくん飲食関係だったんだ…!」
「そう、俺とジェレミーのその後がめちゃくちゃ気になってるみたいで毎日しつこく連絡来るから自慢しに行こうかと」
「なんかちょっと照れるけど…いいよ!」
「じゃあ行こうか、後悔させない位にはオシャレでいい場所だと思うよ」
そう言って車を走らせ、あっという間にロイドのお店に着いた。
「さて着いたよ…ここがロイドのいる店」
「こういう…イタリアンバルっていうの?初めてだからすごく緊張してきた…」
キョロキョロと珍しそうに辺りを見回すジェレミー。
俺が歩くと慌ててテクテクと着いてきた。
「いらっしゃいませー!!」
元気な店員さんの掛け声と共に案内される僕達。
2人で席につきメニュー表を眺めた。
「ねぇねぇあれん、お酒飲むの?車だから飲まない?」
「この辺のホテル泊まるなら全然いいけど」
「えぇ…でもこの辺ラブホテルしかないよ…?」
「そう?それじゃ飲もっか」
ジェレミーにニコッと笑顔を見せる。
コクコクと頷いてくれたが何となくジェレミーは意味を察したようで恥ずかしそうに視線を下に逸らした。
そうしているうちに店員さんが水を持ってきてくれたので2人で注文を済ませた。
「僕これ飲むの初めて…」
「飲めなかったら俺が飲んであげるから大丈夫」
「ほんと?」
雑談しながら待つこの時間が楽しい…
幸せに浸りながら過ごしていると誰かジェレミーに後ろから飛びかかりぎゅっと抱きしめた。
「ジェレくん~来てたの~?レンレンも来るなら早く言えよな~!!」
「わぁぁびっくりした…!!ロイくんびっくりさせないで死ぬかと思っちゃった…」
「あはは!かーわいーーマジで!!!」
笑いながら手を叩くロイドに俺は冷たい視線を送る。
「で?レンレン、付き合ったの?」
「見てわかんない?お前がうるさいから自慢しに来ただけだよ」
「フゥ~!!マジ?!おめでと!!まぁ会った時点で分かってたけどな!!」
ゲラゲラ笑うロイドを思い切り叩く。
ジェレミーは俺とロイドを交互に見て少し困った様子だった。
「なぁこの子マジで可愛いよな、レンレンと半分して3Pでも良いと思えるんだけど!ねぇジェレくん??」
「ロイド、残念ながらジェレミーは俺の事しか考えられなくなるまでわんわん泣かせて仕込んでるから他を当たって」
「エグいなお前…ねぇジェレくん?レンレンのダッチワイフにされるなよ気をつけろよ」
ジェレミーは明らかな作り笑顔で頷いているが相当困っているようだった。
そうこうしているうちに頼んだ飲み物が届いたのでジェレミーはホッとした表情を見せた。
「話変わるけとジェレくんピザ好き?注文しとく?」
「え…!!う、うん!!」
「あっははキョドってて可愛いね!さすがレンレンのフィアンセ!ここのピザめっちゃ美味いから食べて~!」
そう言うとロイドは足早に居なくなった。
自由な奴だなあ…
ボーッとそんなことを考えているとジェレミーが俺の服の裾を掴んで話しかけてきた。
「ねぇあれん、山の夜景スポットなら歩くのもいいけどロープウェイって僕乗ったことなくて!乗ってみたい!」
どういう事だろう、この子は夜景スポットとなるほど高い山を徒歩で行こうとしていたんだろうか…
「俺は登ること前提で考えてたけど…この時間に登山??」
「あ、そういえばそうだね…」
話していると注文していた料理も届いてお酒も進みすっかり楽しくなる。
ニコニコしながら雑談する幸せな時間を過ごしていると再びロイドがやってきた。
「はーーイチャイチャしやがって!!まだケーキとか食える感じ?」
「俺はまだ食える、ジェレミーも多分大丈夫」
「ふい、じゃちょっと待ってな」
そのままロイドはバックヤードに戻り暫くすると2人分のケーキとお洒落なカクテルを持ってきた。
「ジェレくんこういうの好き?オレの奢りだからレンレンもジェレくんもお代いらないし末永くやってくれ~!」
「えぇっ!ロイくんいいの…?!嬉しいありがとう…」
「オレがなんかあったら祝えよなお前ら」
「うん!絶対お祝いするね!ありがとう…」
俺とジェレミーはロイドからの祝福のケーキを頬張った。
多分これは幸せの味だと思う。
恋人らしくジェレミーにプレゼントでも選ぼうか…
付き合ってはいるけれどちゃんと想いを伝えていない気がする。
ジェレミーを犯しながら囁く愛も良いけれどたまには素敵なデートも味わわせてあげたかった。
俺は準備をしてショッピングモールへ出かけた。
ふらふらと散策しているとパワーストーンの専門店に目が止まる。
「いらっしゃいませ~」
その声に誘われて吸い込まれるように俺は店内を眺めた。
「これだ…」
見ると綺麗な天然石のブレスレット。
値段は少々張るようだったがジェレミーにプレゼントするなら惜しくなかった。
本当は指輪でも良かったけれど…
先にブレスレットをお揃いで買ってジェレミーの反応を見てからでも遅くないと思う。
「すみません、これとこれ下さい」
「はい!少々お待ちください!プレゼント用ですか?」
「はい、こっちだけプレゼント用です」
店員さんがテキパキと可愛い包装を施してくれ、あっという間にお会計も終わった。
「ありがとうございました~!」
店員さんの爽やかな声を後にする。
時計を見るといい時間だった。
さてジェレミーを迎えに行こうか…
少し急ぎ気味で車を走らせあっという間にジェレミーのいる職場に着く。
遠くからジェレミーが向かってくるのがすぐに見えた。
「おかえりジェレミー」
「わ…本当に迎えに来てくれたの?」
「だって夜景見に行くんでしょ?」
「うん!」
ニコニコしながら車に乗り込むジェレミー。
無邪気で可愛いな…
「ねぇねぇあれん、せっかくのデートだし他にもお洒落なお店とか行ってみたい!」
「同じこと考えてた。ロイドの働いてるお店行ってみる?」
「え!ロイくん飲食関係だったんだ…!」
「そう、俺とジェレミーのその後がめちゃくちゃ気になってるみたいで毎日しつこく連絡来るから自慢しに行こうかと」
「なんかちょっと照れるけど…いいよ!」
「じゃあ行こうか、後悔させない位にはオシャレでいい場所だと思うよ」
そう言って車を走らせ、あっという間にロイドのお店に着いた。
「さて着いたよ…ここがロイドのいる店」
「こういう…イタリアンバルっていうの?初めてだからすごく緊張してきた…」
キョロキョロと珍しそうに辺りを見回すジェレミー。
俺が歩くと慌ててテクテクと着いてきた。
「いらっしゃいませー!!」
元気な店員さんの掛け声と共に案内される僕達。
2人で席につきメニュー表を眺めた。
「ねぇねぇあれん、お酒飲むの?車だから飲まない?」
「この辺のホテル泊まるなら全然いいけど」
「えぇ…でもこの辺ラブホテルしかないよ…?」
「そう?それじゃ飲もっか」
ジェレミーにニコッと笑顔を見せる。
コクコクと頷いてくれたが何となくジェレミーは意味を察したようで恥ずかしそうに視線を下に逸らした。
そうしているうちに店員さんが水を持ってきてくれたので2人で注文を済ませた。
「僕これ飲むの初めて…」
「飲めなかったら俺が飲んであげるから大丈夫」
「ほんと?」
雑談しながら待つこの時間が楽しい…
幸せに浸りながら過ごしていると誰かジェレミーに後ろから飛びかかりぎゅっと抱きしめた。
「ジェレくん~来てたの~?レンレンも来るなら早く言えよな~!!」
「わぁぁびっくりした…!!ロイくんびっくりさせないで死ぬかと思っちゃった…」
「あはは!かーわいーーマジで!!!」
笑いながら手を叩くロイドに俺は冷たい視線を送る。
「で?レンレン、付き合ったの?」
「見てわかんない?お前がうるさいから自慢しに来ただけだよ」
「フゥ~!!マジ?!おめでと!!まぁ会った時点で分かってたけどな!!」
ゲラゲラ笑うロイドを思い切り叩く。
ジェレミーは俺とロイドを交互に見て少し困った様子だった。
「なぁこの子マジで可愛いよな、レンレンと半分して3Pでも良いと思えるんだけど!ねぇジェレくん??」
「ロイド、残念ながらジェレミーは俺の事しか考えられなくなるまでわんわん泣かせて仕込んでるから他を当たって」
「エグいなお前…ねぇジェレくん?レンレンのダッチワイフにされるなよ気をつけろよ」
ジェレミーは明らかな作り笑顔で頷いているが相当困っているようだった。
そうこうしているうちに頼んだ飲み物が届いたのでジェレミーはホッとした表情を見せた。
「話変わるけとジェレくんピザ好き?注文しとく?」
「え…!!う、うん!!」
「あっははキョドってて可愛いね!さすがレンレンのフィアンセ!ここのピザめっちゃ美味いから食べて~!」
そう言うとロイドは足早に居なくなった。
自由な奴だなあ…
ボーッとそんなことを考えているとジェレミーが俺の服の裾を掴んで話しかけてきた。
「ねぇあれん、山の夜景スポットなら歩くのもいいけどロープウェイって僕乗ったことなくて!乗ってみたい!」
どういう事だろう、この子は夜景スポットとなるほど高い山を徒歩で行こうとしていたんだろうか…
「俺は登ること前提で考えてたけど…この時間に登山??」
「あ、そういえばそうだね…」
話していると注文していた料理も届いてお酒も進みすっかり楽しくなる。
ニコニコしながら雑談する幸せな時間を過ごしていると再びロイドがやってきた。
「はーーイチャイチャしやがって!!まだケーキとか食える感じ?」
「俺はまだ食える、ジェレミーも多分大丈夫」
「ふい、じゃちょっと待ってな」
そのままロイドはバックヤードに戻り暫くすると2人分のケーキとお洒落なカクテルを持ってきた。
「ジェレくんこういうの好き?オレの奢りだからレンレンもジェレくんもお代いらないし末永くやってくれ~!」
「えぇっ!ロイくんいいの…?!嬉しいありがとう…」
「オレがなんかあったら祝えよなお前ら」
「うん!絶対お祝いするね!ありがとう…」
俺とジェレミーはロイドからの祝福のケーキを頬張った。
多分これは幸せの味だと思う。
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