貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…

美鈴

文字の大きさ
4 / 108

生意気な後輩

しおりを挟む
 高校生活2日目も特に何事もなく無事に終える事が出来た。無事になんて終わりたくはないのにな?

 だってさぁ、目の前に童貞を捨てるチャンスがゴロゴロと転がっているんだぜ?好きなだけ美少女達とヤれるんだぜ?普通の男ならホイホイと喜んで女性に付いていくだろうに…。 まあ…妬ましい事に俺には関係のない話になるんだけどな…。

 一人寂しく帰りの準備をして学校を後にする。えっ?俊哉と一緒に帰らないのかって?そんなもん俊哉も連れ込み教室へと連れ去られているからに決まってんだろっ!?コンチクショーがぁー!? 

 そりゃあ…俊哉はイケメンだし…性格もいいし…大切な親友なんだけど…その一点だけは許すマジっ!とも思っている。童貞による童貞のただの嫉妬なんだけどな…。俺の童貞はいつ捨てる事が出来るのだろうかと思いながら道を歩いていると… 

「あっ! 雑魚先輩だぁ~♡」 

 そんな声が耳に入ってくる。俺はその声に聞き覚えがあった。尚且つ俺の事を雑魚先輩と言うのはこの世界には彼女一人しか居ないという確信があったのでとりあえず無視する事に…。 

「コラ~~~っ!童貞の癖にアタシを無視するなぁ~!」 


 ド~ン!と、ばかりに後ろから俺に抱きついて…いや、タックルして後ろから手を回して羽交い締めにして来たのは、真冬の親友の可愛伊代かわいいよ。いつも何かとかこつけて、俺をからかってくるけしからんやからだ。 

「はぁ~ぁ…厄介な後輩に見つかっちまったな」 

「なにを~っ!せっかくこの可愛い可愛い後輩の私が女性に相手にされない雑魚先輩の相手をしてあげてるのにぃ~~~!」 

「ほっとけ!それに俺は相手をして欲しいとは誰も頼んでいないんだが?」 

「そんな事を私に言っていいんですか?雑魚先輩?」 

「言っていいに決まってるだろ?」 

「そんな事を言う雑魚先輩にはもう胸を当ててあげませんよ?」 

 ふと…その言葉に全神経を背中へと向けてみる。

『全集中…胸が当たってんのよ?の呼吸、壱の型…バストの感触っ!』

 すると…確かに慎ましくも柔らかい感触を感じる事が出来た…。 

「…なるほど…Aか」 

「んなっ!?も、もっとありますよ~だ!」

「ふっ…俺の呼吸は誤魔化せんが?」 

「も、もうすぐBになる予定なんですぅ~!こ、このっ!雑魚先輩のエッチ!スケベっ!童貞!そんな事だから女性に誘われないんですよっ!」

 「うぐっ…さ…最後の言葉は俺に物凄い量のダメージを与えたぞ?」 

「や~い、や~い!ざまあみろ!雑魚先輩のざ~こ!ざ~こっ!」 

「こ、コレだから伊代は苦手なんだよ」 

「えっ?そ、そこはう、嬉しいの間違いでしょっ?でしょっ?雑魚先輩っ?」 

「誰がそれで嬉しがるんだ?」 

「だって雑魚先輩はMでしょっ?」 

「Mじゃないが!?それは伊代の壮大な勘違いだからなっ!?」

 「…じゃ、じゃあ…雑魚…先輩は…アタシの事…き、嫌い…なんですか?」 

 何故だか不安そうな声と俺を羽交い締めするその腕の力がギュッっと少しだけ強くなった気がした…。 そんな風にされると…どうにも悪い事をした様に思えてしまい… 

「…嫌いじゃない」 

 そう答えるのが世の常識だろうよ。 

「で、ですよねぇ♡雑魚先輩の変た~い!変わり者っ!超絶カッコ…ゴホンゴホンっ!不細工ぅ~!雑魚先輩の使えないピ──なんて切っちゃって、ピ──してピ──した方がいいですよっ!」 

「いや、使ってないのに絶対に切らないからなっ!?」 

「はぁ~~~っ。んっ、もう~ しょうがないな…雑魚先輩はっ♡しょうがなさすぎるから…1000人切りのこの伊代が雑魚先輩の相手をしてあげましょうか?」 

「いや…遠慮するわ」 

「はっ、はぁーっ!?あ、アタシが誘ってあげたのに雑魚先輩が断わるんですか!?あり得ないんですけどっ!?」 

「いや…だって切られそうだし…」 

「切りませんからぁ~~~!?」 

 そんなビッチで生意気な後輩ではあるものの、女性である為に一応家まで送り届けてから俺は自宅への帰路へと着いた。まあ、この世界では女性が襲われる事は無いに等しいだろうけども…。 

 俺は帰り道に思う…。本気で誘われているのなら…是非筆下ろしにご協力をとお願いしたい様な容姿なんだけどな…と…。 





 ~ある女性達の秘密の通話~ 


「はぁ~っ!?またお兄ちゃんにそんな風に言ったのっ!?」 

『え~と…うん…』 

「うん…じゃないんだよっ!?伊代もお兄ちゃんの事だけ好きなんでしょっ!?お兄ちゃん以外に処女捧げる気は無いんだよね!?処女の癖に何が1000人切りなのよっ!?」 

『ううっ…だって…』 

「伊代がお兄ちゃん以外愛せないっていうから私は許可したのに…」 

『そ、それはそうなんだけど…つい…というか…普通に話せなくて…』 

「私は何で伊代にもお兄ちゃんの本当の姿が見えるのか今でも不思議に思うよ」 

『そ、そんな風に言わなくても…と、とにかくね?先輩っめカッコいいんだよ…?優しいしさっ…。それに今日もわざわざ女性の私を家まで送り届けてくれたんだよっ!?そんな風にされたら余計に惚れちゃうっていうんだよっ!?それにねそれにね?なんだかんだ私が言っても怒ったりせずにね?』 

「…いや…急に惚気けられても…それにお兄ちゃんが優しくてカッコいいのは知ってるし」


『だよねぇ』

「もっと…素直にならないと…ホント知らないからね?」

『お願いだから見捨てないでぇ~~~!?』
しおりを挟む
感想 9

あなたにおすすめの小説

男が少ない世界に転生して

美鈴
ファンタジー
※よりよいものにする為に改稿する事にしました!どうかお付き合い下さいますと幸いです! 旧稿版も一応残しておきますがあのままいくと当初のプロットよりも大幅におかしくなりましたのですいませんが宜しくお願いします! 交通事故に合い意識がどんどん遠くなっていく1人の男性。次に意識が戻った時は病院?前世の一部の記憶はあるが自分に関する事は全て忘れた男が転生したのは男女比が異なる世界。彼はどの様にこの世界で生きていくのだろうか?それはまだ誰も知らないお話。

男女比1:15の貞操逆転世界で高校生活(婚活)

大寒波
恋愛
日本で生活していた前世の記憶を持つ主人公、七瀬達也が日本によく似た貞操逆転世界に転生し、高校生活を楽しみながら婚活を頑張るお話。 この世界の法律では、男性は二十歳までに5人と結婚をしなければならない。(高校卒業時点は3人) そんな法律があるなら、もういっそのこと高校在学中に5人と結婚しよう!となるのが今作の主人公である達也だ! この世界の経済は基本的に女性のみで回っており、男性に求められることといえば子種、遺伝子だ。 前世の影響かはわからないが、日本屈指のHENTAIである達也は運よく遺伝子も最高ランクになった。 顔もイケメン!遺伝子も優秀!貴重な男!…と、驕らずに自分と関わった女性には少しでも幸せな気持ちを分かち合えるように努力しようと決意する。 どうせなら、WIN-WINの関係でありたいよね! そうして、別居婚が主流なこの世界では珍しいみんなと同居することを、いや。ハーレムを目標に個性豊かなヒロイン達と織り成す学園ラブコメディがいま始まる! 主人公の通う学校では、少し貞操逆転の要素薄いかもです。男女比に寄っています。 外はその限りではありません。 カクヨムでも投稿しております。

転生?したら男女逆転世界

美鈴
ファンタジー
階段から落ちたら見知らぬ場所にいた僕。名前は覚えてるけど名字は分からない。年齢は多分15歳だと思うけど…。えっ…男性警護官!?って、何?男性が少ないって!?男性が襲われる危険がある!?そんな事言われても…。えっ…君が助けてくれるの?じゃあお願いします!って感じで始まっていく物語…。 ※カクヨム様にも掲載しております

高身長お姉さん達に囲まれてると思ったらここは貞操逆転世界でした。〜どうやら元の世界には帰れないので、今を謳歌しようと思います〜

水国 水
恋愛
ある日、阿宮 海(あみや かい)はバイト先から自転車で家へ帰っていた。 その時、快晴で雲一つ無い空が急変し、突如、周囲に濃い霧に包まれる。 危険を感じた阿宮は自転車を押して帰ることにした。そして徒歩で歩き、喉も乾いてきた時、運良く喫茶店の看板を発見する。 彼は霧が晴れるまでそこで休憩しようと思い、扉を開く。そこには女性の店員が一人居るだけだった。 初めは男装だと考えていた女性の店員、阿宮と会話していくうちに彼が男性だということに気がついた。そして同時に阿宮も世界の常識がおかしいことに気がつく。 そして話していくうちに貞操逆転世界へ転移してしまったことを知る。 警察へ連れて行かれ、戸籍がないことも発覚し、家もない状況。先が不安ではあるが、戻れないだろうと考え新たな世界で生きていくことを決意した。 これはひょんなことから貞操逆転世界に転移してしまった阿宮が高身長女子と関わり、関係を深めながら貞操逆転世界を謳歌する話。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

貞操逆転世界に転生してイチャイチャする話

やまいし
ファンタジー
貞操逆転世界に転生した男が自分の欲望のままに生きる話。

貞操逆転世界で出会い系アプリをしたら

普通
恋愛
男性は弱く、女性は強い。この世界ではそれが当たり前。性被害を受けるのは男。そんな世界に生を受けた葉山優は普通に生きてきたが、ある日前世の記憶取り戻す。そこで前世ではこんな風に男女比の偏りもなく、普通に男女が一緒に生活できたことを思い出し、もう一度女性と関わってみようと決意する。 そこで会うのにまだ抵抗がある、優は出会い系アプリを見つける。まずはここでメッセージのやり取りだけでも女性としてから会うことしようと試みるのだった。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

処理中です...