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駄菓子屋④
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「ばっちゃん!常連の俺が今っ!参上!!」
「あんたねぇ…やって来るなりうるさいわよ?他のお客さんに迷惑でしょっ?」
店の奥からそんな言葉を口にしながらひょこっと顔を出したのは冷菓だった。相変わらず店に俺以外のお客さんの姿はないけどな。言わないけど…。
「うぃす、冷菓。ばっちゃんは?」
「ああ…うん…おばあちゃんは…」
「おいおいおい…まさか…ばっちゃんに何かあったのかっ!?」
「違うわ…そうじゃなくて…ああ、もう!説明するのもアレね…いいからあたしについて来てっ!」
冷菓に手を引かれ一度店の外へと連れ出される。
「看板を見てみて」
「…看板?」
「いいから早くっ!見れば分かる筈だから」
看板って言われてもな…と、とにかく顔を上げて視線を上へとあげていく。駄菓子屋と大きく書かれた看板が不自然なほどに揺れているだけだな……
「──って、揺れてるぅぅぅーっ!?」
「もう…分かったでしょっ?そういう事よ」
「…冷菓」
「…なによ?」
「分かるわけないだろっ!?えっ?看板が落ちそうなだけなんだけどっ!?もしかして俺にあの看板をしっかりと揺れないように固定しろとかそういう事を言ってるっ!?いや、勿論そう言われたら冷菓の頼みだし、ハシゴ取ってきてどうにか固定するけど…」
「違うわよっ!?あたしにどうしても言わせたいわけっ!?このっ…変態!馬鹿っ!」
「言わせたいって何をだよ?それに唐突に辛辣な言葉を大好きな冷菓から浴びせられたら俺でも流石に応えるぞ?」
「だ、大好きってっ!?ば、馬鹿っ…こ、こんな…店の前で…そういう事は二人の時の方が…あ、あたしも…勿論…大好きだけど…って今のはなしよっ!?そうじゃないのっ!そうじゃないのよっ!」
2回言うほど大事な事なのか?しかし…一向に分からん…。看板が異様に揺れているのは分かるけど…んっ?家も若干揺れていないか?
「まさか…」
「き、気付いた?そういう事よ…」
「家も揺れてる?」
「ああ…もう…確かに家も揺れてるけど…さ、察してよね…」
「察せるかぁー!?」
「わ、分かったわよ…あ、ありのままに何が起こってるのか言うわ…」
「そうしてくれ」
「…ってるのよ」
「あんだってぇ~~~?」
「だ、だから…おばあちゃんがヤッてるのよ!!」
顔をタコのように染めながら冷菓が言った。ヤッてる?ヤッてるって…修理か?家の場合は補修?それとも修繕って言うんだっけ?なんだったっけ?そんなどうでもいい事を思っていると…
「あんた…まだ分かってないわね…?え、エッチしてるって言ってるんじゃないのっ!?」
「……誰が?」
「おばあちゃんに決まってるでしょっ!」
「マジかっ!?ほ、ホントに現役だったのかよっ!?」
「ああしてるけど、おばあちゃんはあまり嘘は言わないわよ?」
「マジか…」
「ひ、久しぶりに…おじいちゃんが帰って来たみたいだから…その…」
「おじいちゃん生きてたのっ!?」
「勝手におじいちゃんを殺さないでくれる?」
「初耳なんだがっ!?」
「でしょうね…」
「なるほど…なぁ…。それで…ハッスルハッスルハッスルして家がこんなに揺れていると?」
「…そ、そうよ。ようやく分かってもらえたのね…」
「仲が良いのは…いい事だよな…」
「それはそうだろうけど…」
「冷菓…あのさ…ついでに聞いておきたいんだけど…」
「…なに?」
「そろそろしたい?」
「はっ!?はぁ────っ!?あ、あんた…にゃに言ってんべっ!?だ、誰があんたとっ…しかも、何で今聞いたわけっ!?」
「ほら…俺って…最近まで童貞で恋愛するした事なかったから…距離の詰め方っていうの?ちょっと分からなくてさぁ。他のみんなは積極的だし…」
「そ、そのわりには相川さんって人には一気に詰めよってたみたいだけど?」
真冬から聞いたな?連絡網恐るべし…。
「いや、ほら…そのせいって言うわけじゃないんだけど…幸子も最近妙にボディシップを取ってくるというか…」
「…ホント…馬鹿なんだから…」
「いや、馬鹿なのは分かってるんだが?」
「…違うわよ」
「えっ?」
冷菓が俺の服の袖をちょこんと掴む。俯いているせいで表情を読み取る事は出来ない。耳が真っ赤になってるのは分かるけど…
「あ、あんたが…豊和が求めてくれたら…あたしは…」
「んっ…冷菓が欲しい」
「しょ、しょうがないから…お、応じてあげるわっ…」
「じゃあ…連れてくな?」
「…へっ?」
「よいしょっとっ!」
「きゃっ…な、何っ!?」
「お姫様はお姫様抱っこが定番…だろ?」
俺は冷菓をお姫様抱っこしてウインクしてみせる。そうする事でようやくお姫様の顔が見れた。
「そ、そんなに…見ないで…恥ずいから…」
「さて…じゃあ…ばっちゃんに負けないように家を揺らすとするか」
「ちょっ!?どこでするつもりっ!?」
「冷菓の部屋だけど?」
「…あたしの部屋っ!?ま、まあ、仕方ないわね…その…優しくしなさいよ?初めてなんだから…い、痛くしたら…承知しないからねっ!?」
「了解」
その日…駄菓子の看板が本当に落ちる事になるとは誰も想像していなかっただろう。まあ、翌日には元通りになってたんだけどな。
「ちょっ!?まだあんたが中に入っているみたいでうまく歩けないんだけどっ!?」
「ホントにっ?じゃあ…もう一回中に入って俺が入ってないか調べてみるわっ!」
「ば、馬鹿っ!?馬鹿なのっ!?それって…あっ…また入って来たっ…んんっ~~~~~~~~♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
「あんた達ーぃ!また看板が落ちるじゃろうがいっ!」
ばっちゃんの元気な声が響く。良かったよ、ばっちゃんに何事もなくて…。
「あんたねぇ…やって来るなりうるさいわよ?他のお客さんに迷惑でしょっ?」
店の奥からそんな言葉を口にしながらひょこっと顔を出したのは冷菓だった。相変わらず店に俺以外のお客さんの姿はないけどな。言わないけど…。
「うぃす、冷菓。ばっちゃんは?」
「ああ…うん…おばあちゃんは…」
「おいおいおい…まさか…ばっちゃんに何かあったのかっ!?」
「違うわ…そうじゃなくて…ああ、もう!説明するのもアレね…いいからあたしについて来てっ!」
冷菓に手を引かれ一度店の外へと連れ出される。
「看板を見てみて」
「…看板?」
「いいから早くっ!見れば分かる筈だから」
看板って言われてもな…と、とにかく顔を上げて視線を上へとあげていく。駄菓子屋と大きく書かれた看板が不自然なほどに揺れているだけだな……
「──って、揺れてるぅぅぅーっ!?」
「もう…分かったでしょっ?そういう事よ」
「…冷菓」
「…なによ?」
「分かるわけないだろっ!?えっ?看板が落ちそうなだけなんだけどっ!?もしかして俺にあの看板をしっかりと揺れないように固定しろとかそういう事を言ってるっ!?いや、勿論そう言われたら冷菓の頼みだし、ハシゴ取ってきてどうにか固定するけど…」
「違うわよっ!?あたしにどうしても言わせたいわけっ!?このっ…変態!馬鹿っ!」
「言わせたいって何をだよ?それに唐突に辛辣な言葉を大好きな冷菓から浴びせられたら俺でも流石に応えるぞ?」
「だ、大好きってっ!?ば、馬鹿っ…こ、こんな…店の前で…そういう事は二人の時の方が…あ、あたしも…勿論…大好きだけど…って今のはなしよっ!?そうじゃないのっ!そうじゃないのよっ!」
2回言うほど大事な事なのか?しかし…一向に分からん…。看板が異様に揺れているのは分かるけど…んっ?家も若干揺れていないか?
「まさか…」
「き、気付いた?そういう事よ…」
「家も揺れてる?」
「ああ…もう…確かに家も揺れてるけど…さ、察してよね…」
「察せるかぁー!?」
「わ、分かったわよ…あ、ありのままに何が起こってるのか言うわ…」
「そうしてくれ」
「…ってるのよ」
「あんだってぇ~~~?」
「だ、だから…おばあちゃんがヤッてるのよ!!」
顔をタコのように染めながら冷菓が言った。ヤッてる?ヤッてるって…修理か?家の場合は補修?それとも修繕って言うんだっけ?なんだったっけ?そんなどうでもいい事を思っていると…
「あんた…まだ分かってないわね…?え、エッチしてるって言ってるんじゃないのっ!?」
「……誰が?」
「おばあちゃんに決まってるでしょっ!」
「マジかっ!?ほ、ホントに現役だったのかよっ!?」
「ああしてるけど、おばあちゃんはあまり嘘は言わないわよ?」
「マジか…」
「ひ、久しぶりに…おじいちゃんが帰って来たみたいだから…その…」
「おじいちゃん生きてたのっ!?」
「勝手におじいちゃんを殺さないでくれる?」
「初耳なんだがっ!?」
「でしょうね…」
「なるほど…なぁ…。それで…ハッスルハッスルハッスルして家がこんなに揺れていると?」
「…そ、そうよ。ようやく分かってもらえたのね…」
「仲が良いのは…いい事だよな…」
「それはそうだろうけど…」
「冷菓…あのさ…ついでに聞いておきたいんだけど…」
「…なに?」
「そろそろしたい?」
「はっ!?はぁ────っ!?あ、あんた…にゃに言ってんべっ!?だ、誰があんたとっ…しかも、何で今聞いたわけっ!?」
「ほら…俺って…最近まで童貞で恋愛するした事なかったから…距離の詰め方っていうの?ちょっと分からなくてさぁ。他のみんなは積極的だし…」
「そ、そのわりには相川さんって人には一気に詰めよってたみたいだけど?」
真冬から聞いたな?連絡網恐るべし…。
「いや、ほら…そのせいって言うわけじゃないんだけど…幸子も最近妙にボディシップを取ってくるというか…」
「…ホント…馬鹿なんだから…」
「いや、馬鹿なのは分かってるんだが?」
「…違うわよ」
「えっ?」
冷菓が俺の服の袖をちょこんと掴む。俯いているせいで表情を読み取る事は出来ない。耳が真っ赤になってるのは分かるけど…
「あ、あんたが…豊和が求めてくれたら…あたしは…」
「んっ…冷菓が欲しい」
「しょ、しょうがないから…お、応じてあげるわっ…」
「じゃあ…連れてくな?」
「…へっ?」
「よいしょっとっ!」
「きゃっ…な、何っ!?」
「お姫様はお姫様抱っこが定番…だろ?」
俺は冷菓をお姫様抱っこしてウインクしてみせる。そうする事でようやくお姫様の顔が見れた。
「そ、そんなに…見ないで…恥ずいから…」
「さて…じゃあ…ばっちゃんに負けないように家を揺らすとするか」
「ちょっ!?どこでするつもりっ!?」
「冷菓の部屋だけど?」
「…あたしの部屋っ!?ま、まあ、仕方ないわね…その…優しくしなさいよ?初めてなんだから…い、痛くしたら…承知しないからねっ!?」
「了解」
その日…駄菓子の看板が本当に落ちる事になるとは誰も想像していなかっただろう。まあ、翌日には元通りになってたんだけどな。
「ちょっ!?まだあんたが中に入っているみたいでうまく歩けないんだけどっ!?」
「ホントにっ?じゃあ…もう一回中に入って俺が入ってないか調べてみるわっ!」
「ば、馬鹿っ!?馬鹿なのっ!?それって…あっ…また入って来たっ…んんっ~~~~~~~~♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」
「あんた達ーぃ!また看板が落ちるじゃろうがいっ!」
ばっちゃんの元気な声が響く。良かったよ、ばっちゃんに何事もなくて…。
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