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高等部 一年目 皐月 新入生歓迎会
027 新入生歓迎会 9
しおりを挟む**天野すばる視点**
「この子、お前の存在、知ってんのか?
思い込みとか、ストーカーしてないよな?」
3年前までは健太と颯っち不足に加えて、両親からのバイオリンとピアノの練習のせいで、ストレスたまって激痩せしてて、とてもじゃないけど健太に見せられない容姿だった。
だからコッソリ、陰に隠れて健太の晴れ姿を見守ったんだ!
3年前、健太と再会(一方的)してから俺は、健太に相応しい男になるためにバイオリンもピアノも頑張ったし、健康管理と筋トレ、勉強も頑張った。
帰国する為に両親から出されたノルマ、世界的に超有名な音楽コンクールのバイオリン部門で優勝したし、某有名な作曲家の名を冠するピアノコンクールでも優勝したんだ。
難易度の高いこの学園の編入試験もコネ無しで、ちゃんと受けて合格した。
そして健太と再会してキスとか、それ以上もしたし!
だから、思い込みでもストーカーでもない!
「知ってるに決まってんだろっ」
何も知らないクセに色々と失礼な突っ込みをする翔を睨んでやった。
「ふーん、じゃあ今、電話してみろよ。ビデオ通話でさ。」
「電話・・・ビデオ通話・・・」
「どしたん?」
俺は、
俺は健太の恋人なのにっっ
「・・・俺、健太と番号交換してない・・・」
という現実に
今、気付いてしまった・・・
「・・・ケンタ?」
「あ、叔父さんが知ってるはず!」
叔父さん、この学園の理事長で生徒会役員達と交流あるし、知ってるよな?
「ちょっと待て! まさか、妖精の名前がケンタ?」
「あ、ナイショだった・・・」
「・・・妖精がケンタ・・・男?」
翔が「男?」と、何度も呟きながら妖精な健太の写真を食い入るように見つめる。
そして何かに思い至ったように、
「あー、Ωか! なら有りだよな。すばるαだもんな?」
「健太は立派なαで男だぞ。」
「はあ? αの男同士で運命とか番とか、すばる大丈夫か?」
「ビッチングするから大丈夫!」
「都市伝説だろ・・・」
翔は溜息をついて呆れた視線を俺に向けた。
「あ、でもこの写真、3年前なんだよな? 今、どーなってるん?」
その時、メールの着信音が鳴った。
写真のアプリを閉じて確認すると送信者名が「KEN-TA」!
アドレスを確認するとKEN-TA─健太のメールアドレスと電話番号がいつの間にか登録されていた。
届いたメールを開くと添付画像の表示。
「え、KEN-TAって、妖精からメール来たのか?」
「健太のヤツ、この間俺の部屋に来たときにアドレスとかコッソリ交換してたみたい。」
「へ? この学園にいるの? ちょっ、添付画像早く開けようよ!」
「おう!」
添付の所をタップしたら、チャイナドレスの美女に化けてる健太が煙管を持ってカメラ目線で微笑んでいる写真が出て来た!
「・・・おぅっふ・・・」
「健太~♡」
「え、ウソ、マジ?」
「あ、これが健太って、ナイショな?」
食い入るようにチャイナドレスの健太の写真を涙目で見つめる翔に両手を合わせてお願いする。
「妖精の3年後がこのチャイナドレスの美人?」
「そうそう」
「すばる、俺達、親友だよな?」
涙目から欲望にまみれたヤバそうな顔になった翔。
「さっきの妖精の写真と、チャイナドレスの君のこの写真、俺のスマホに送ってくれるよな?」
「・・・ナイショにしてくれるんだよな?」
「モチロンさ!」
仕方ないので翔のスマホに健太の写真を数枚送った。
「ちょっとトイレ行って来るわ。」
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