ミュージシャンとファンの百合短編集

霜月このは

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イケボミュージシャンの彼女に耳をやられて大変なことになる話(R18)

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ゆうさん……んっ……あぁっ……」

 暗闇の中で弾む吐息と、衣擦れの音。小さな悲鳴が漏れて、わたしは弛緩する。
 ああ、もうこれで、何度目だろう。

 夜毎に繰り返す妄想。もし現実だったらって思うと、それだけで身体が火照ってしまって。最近のわたしはなんだかおかしい。

 ……それもこれも、ぜんぶ、悠さんがいい声過ぎるせいだ。


 *


 去年の3月。夜の公園で口づけられたのをきっかけに、わたしと悠さんは付き合い始めた。友人の紹介で知り合った悠さんはミュージシャンで、わたしは元々ただのファンで。

 悠さんのギターと歌声に一瞬で夢中になってしまったわたしがライブに通い詰めるうちに、いつのまにか悠さんと直接連絡を取ったり2人で会うようになったのだった。

 お付き合いをするようになってからも、わたしは悠さんのライブにはよく出かけて行った。飲食店勤務のわたしと、昼間会社員をしている悠さんとは、お休みの時間が合わないことも多いけど、わたしにとって悠さんの音楽を聴いている時間は何よりの至福の時だから。

 だからこうして今日も、悠さんのライブイベントのために、はるばるいつものライブバーに来たというわけだった。

 今日の悠さんはいつものバンドではなくて、ひとりで弾き語りをする回で。お店に響きわたる悠さんの歌声に、わたしの心臓は性懲りもなく高鳴ってしまう。

 わたしは悠さんの恋人であると同時に悠さんのファンだから、もうそれは仕方ないのだ。

 オープンマイクの時間には他のお客さんと一緒に演奏したりしていて、でもわたしは楽器もできないし、歌だって初心者のそれだから、人前で演奏するなんてとてもとてもできない。そう思っていたのだけど。

春香はるか、おいで」

 ふいに悠さんに呼ばれて。

「何か歌ってみない?」

 そんなことを言われる。

「え、でも、わたしは……」

 突然のお誘いにびっくりしてしまうのだけど、以前河川敷で一緒にうたったときのことを思い出して、楽しそうだなあ、なんて思う心もあった。

「いいじゃん、今日は常連さんばっかりだし」

 確かにお店にいるのは、ほとんど顔見知りのおじさんたちばかりだ。温かい雰囲気とほろ酔いの気分に乗せられて、わたしは勢いでみんなの前に出ることになってしまった。

 何を歌うか迷って、結局、わたしの好きな有名アーティストの曲を選んだ。悠さんがイントロを弾き出す。ドキドキしながら、わたしは歌い始める。

 それは夢のような時間だった。悠さんのギターの美しい音色にのせて、わたしが歌う。河川敷のときとは違って、今日はマイクも使っているし、目の前にはお客さんがいて。言いようのない高揚感と、緊張で足が震えてしまう。

 歌いながら不安になって悠さんのほうを見ると、悠さんは『大丈夫だよ』と言うようににっこり笑ってくれた。その優しい笑顔に、ほっとするというよりは、クラクラしてしまいそうになる。

 ああ、やっぱりわたしは悠さんに夢中なんだ。なんだか恥ずかしい。

 一生懸命歌っているうちに曲が終わって、わたしは、ふう、と息を吐く。お客さんたちはみんな温かい拍手を送ってくれる。初めてだったけど、緊張もしたけれど、人前で歌うのがこんなに気持ちいいなんて、知らなかった。

 オープンマイクの時間が終わって、他のお客さんと話していた悠さんは、しばらくしてわたしのほうに来てくれた。

「お疲れさま。春香、よかったよ」

 悠さんはそう言って笑う。お世辞とかじゃなくて、これは本当に嬉しそうにしているときの目。一応、彼女なわけで、それくらいはわかるのだ。……だけどもう、こんなの反則だ。

 お疲れ様ということで、マスターにグラスをもらって、悠さんがボトルキープしているウイスキーをちょっとだけ分けてもらう。ジャックダニエル?とかいうやつで、わたしにはウイスキーの味はよくわからないけど、悠さんと一緒のお酒を飲めるのってなんだか嬉しい。

 けど、ロックで飲むのにチャレンジしてみたら、すぐにふわふわとしてきてしまった。
 そして、そうこうするうちに時刻はもう0時近くて。まもなくお店の閉店時間だった。

「春香、明日は休みだったよね」
「あ、うん。お休みだけど……」
「じゃあ、今からカラオケ行かない? 朝まで」

 悠さんは、そんなお誘いをしてくる。カラオケなんて珍しい。
 戸惑っていると、悠さんはわたしの耳元でこっそり囁いた。

「春香の声、もっと聴きたい。……聴かせて?」

 もう、本当にずるい。そんなことを言われれば、素直に付いていくしか、なくなっちゃうじゃないか。

 
 近くの24時間スーパーで、ちょっと飲み物と食べ物を買って、カラオケボックスに入る。ライブ帰りに悠さんの他の友達と一緒に来たことはあるけど、実は2人きりでカラオケに来るのは初めてだ。

「さて、適当に歌おうかな」

 デンモクとにらめっこして悩んでいるわたしに気を遣ってか、悠さんは先に曲を入れて歌い始める。

 悠さんの声、いつもライブで聴いているけど、悠さんの曲じゃなくて他のアーティストの曲を歌っているのは、なんだか新鮮だ。

 ツヤツヤした中音域も、ファルセットの高音域も美しいけど、なによりわたしが好きなのは、悠さんの低音。

 ささやくようなその低音ボイスを聴いていると、何やら胸の奥にモヤモヤとしたものが渦巻いてくる。ドキドキして、何も考えられなくなる。

 わたしが歌うときにもさりげなく隣でハモリを入れてきたりして、それはそれは気持ちがいいんだけど、それ以上に、なんだろう。

「春香、大丈夫? 眠い?」

 わたしがとろんとしてしまっているので、悠さんはそう勘違いしたみたいだったから。

「悠さんの低音……ずるいんですよ」

 わたしは頭を抱えて、うめき声を上げる。

「ええ? 今更?」

 悠さんは笑う。

「でも……嬉しい」

 すぐ隣に近づいて、耳元でわざわざ、いい声で囁いてくる。
 ぞわぞわして、どうにかなりそう。もう、ダメ。

「あ、あの……わたし、お手洗いに行ってきます!」

 わたしはそう言って、部屋の外に出た。

 お手洗いで、ショーツを脱ぐ。……ああ、やっぱり、予想はしていたけど。
 そこはしっかりと、湿り気を帯びていて。

 ……もう、なにこれ。

 胸がドキドキして、身体が熱っぽくて。そこに、触りたくなってくる。
 いや、こんなところで、ダメ、って思うんだけど。

 指でそうっと敏感なところをなぞってしまえば、ん、と小さく息が漏れる。
 ぬるぬるとしたそこを、もっと刺激したくなって。

 でも、そこで。コンコン、と扉をノックされる。

「春香。……大丈夫?」

 悠さんだった。それで仕方なく、わたしは個室から出る。身体は当然、まだモヤモヤしたままで。

 カラオケの部屋に戻るなり、わたしは悠さんの胸に顔をうずめる。恥ずかしくて、でも、もうダメ。悠さんに触れたくて仕方なかった。

 わたしはもう、どうしちゃったんだろう。

「……春香?」

 悠さんは、気づいているのだろうか、それとも、何もわかっていないのか。
 またわたしの耳元で、いい声を出してくる。

「……悠さんの、バカ」

 やっとのことで、わたしは声を絞り出す。
 息が荒くなっているのが、自分でもわかる。

「悠さんのせいで……濡れちゃったじゃ、ないですか」

 ものすごく恥ずかしいけど、でも、もう、限界で。
 悠さんに触れてほしくて、仕方なくて。

「……!?」

 悠さんは、やっぱりわかっていないようで、すごくびっくりしたようだったけど、その次の瞬間、わたしの目を見つめて言った。

「じゃあ、仕方ないね。……行こうか」

 どこに、なんて野暮なことは言わなかった。
 もう終電もなかったし、こうなってしまったわたしを連れていく場所なんて、きっと。

 午前2時、なんて半端な時間に、わたしたちはカラオケボックスを後にする。

「……ここでも、いいかな」

 駅から離れた方向へ数分歩いて、足を止めたのは、そういうホテル。
 悠さんの問いかけに、わたしは黙ってうなずいた。

 適当に部屋を選んで、エレベーターに乗る。
 悠さんは本当にずるい。エレベーターの中で、わたしの耳にわざわざ息を吹きかけてくるなんて。

「ふふ、可愛い」

 手をつないで、フラフラになりながらもホテルの部屋に入った。

 初めて、そういうホテルに入ったけど、驚いた。
 そこはもう、部屋の真ん中に大きなベッドがどーん、と置いてあって。

 もう、いかにも、ここで、そういうことしてください、みたいな感じで。
 いや、もうそれはそうなんだけど。もちろんそのつもりで来たんだけど、今になってすごく緊張してしまう。

「とりあえず、シャワー浴びる? それとも……」

 悠さんが肩に手をまわして。また耳元で。

「もう……しちゃう?」

 そんなの、もう。身体の熱がこれでもかというくらいに上昇しているのがわかる。
 ああもう、なるようになれっ。

 わたしは悠さんの顔を引き寄せて。それで唇に口付ける。

「……わかった」

 すると悠さんは、わたしをベッドに誘導する。

「春香、初めて、なんだよね……?」

 ベッドに寝転んで。悠さんは髪をなでながら言う。そんなわかりきったことを。

「……うん」
「そっか、じゃあ、優しくしないとね」

 悠さんはわたしのおでこにそっと口付ける。優しく、優しく。小鳥がちょんちょん、遊ぶような、ぎりぎり唇が触れるくらいのキス。

 くすぐったくて。身体がぴく、と動いてしまう。

「悠さん……わたし……」
「ん?」
「ずっと……したかったです」
「そっか……待たせちゃったね、ごめん」

 付き合って、もう1年と少し。今までもそれらしき雰囲気になったことはあったけど、焦らされるばかりで、悠さんはちっとも手を出してくれなくて。

 でも恥ずかしくて、『したい』って言えなくて。初めてで勇気が出ないのと、忙しくて2人の時間がなかなか合わないというのもあったけど。わたしは密かに、自分を慰めるばかりの日々だったのだ。

「私もずっと、春香とこうしたかったよ」

 そう言うと悠さんは、やっと私の唇にキスをくれる。
 初めは優しく、でも次第にそれは熱を帯びて。そして悠さんの舌が口内に入ってくる。

 くすぐるように、動きまわって。頭の中がとろん、としてしまう。
 ああ、大人のキスって、こんなに気持ちいいんだ。

 長い長いキス。息ができなくて苦しくなってきてバタバタしていたら、悠さんは唇をわたしの耳元に移動させてきた。

「ごめんごめん、ちょっと調子に乗りすぎた」

 悠さんはそう言いながらわたしの耳をぺろぺろと舐めてくる。

「あっ……やっっ……」

 身体がビクッと反応してしまう。

「春香はやっぱり、耳弱いんだね」

 息を吹きかけられたり、かと思えば低音ボイスでささやかれたり、わたしはもう本当におかしくなってしまいそうだった。

「ゆ、う、さん……っ……も、むり……」

 何度目かの耳への愛撫で。わたしの身体はビクビクと震えて弛緩する。

 まさか、こんなことって……。

「はぁ……はぁっ……」

 荒くなった息を整えていると、悠さんは間髪入れずに、他の場所にまでキスを落とし始める。

 初めは唇、そして顎の先を伝って首筋へ。鎖骨を舐めながら、胸のラインをすーっとなぞられる。

「ひゃ、んっ……」

 声が出てしまう。

「春香……」

 悠さんは優しい声で言う。

「可愛い」

 もう恥ずかしくてたまらなくて、だけどその間にも悠さんはいろいろな場所に触れてくるものだから、抑えようとしても声が漏れてしまって。

「我慢しなくていいよ。ここなら誰にも聞こえないんだから」
「で、でも……」
「私に、声聴かせてくれないの?」

 悠さんはそんなことを言う。

 そのうちに悠さんの手はわたしの胸の先に到達する。ちょん、と触れられて。

「……っ……あんっ……」

 わたしの反応を楽しむように悠さんは少しずつ、じわりじわりと触れてくる。
 そのたびにわたしは、身体がビクビクしてしまうのを止められない。

「ふふ、やわらかい……」
 
 悠さんの手のひらがわたしの胸を優しく包み込む。むに、と軽く揉みながら、同時に指先で先端をくりくりと刺激してくる。

「は、恥ずかしい……」
「えー? こんなに可愛いのに……」

 悠さんはそんなことを言いながら、今度はそこをぺろ、と舐める。そのうちに舌の動きが激しくなって。

「ん、や、やあああっ……」

 くすぐったさと、痺れるような感覚が混ざり合った快楽に、わたしは身をよじることしかできない。

「ふふ。気持ちいい?」
「気持ちいい、です……ううっ……」
「いい子いい子」

 やっとのことで返事をしたわたしの髪を、悠さんは撫でる。
 いつもなら嬉しくてたまらないその動作だけど、今はただもどかしい。

「ゆ、悠さん……っ」
「ん、どうしたの」

 つい、足をもじもじさせてしまうのだけど。

「そっか……こっちも、触るね」

 何も言えなくなってしまったわたしのそこに、悠さんは指を這わせる。
 もうとっくにぬるぬるとしてしまっている場所に。

「……あ……っ」

 くちゅ、と音が鳴る。悠さんの長い指先は、器用にそこを撫でてくる。
 ああ、いつもギターを弾いている指だ。なんてことを思ってしまったら、余計に興奮してきてしまって、ダメだった。

「もう、大変なことになっちゃってるね」
「うぅ……恥ずかしい」

 恥ずかしいけど、でも。悠さんに触れてもらえることが、すごく嬉しくて。

「あれ、どんどん溢れてくる」

 そんなことまで言われてしまっているのに。
 もっともっと、触れてほしくて、仕方なくなる。

「指、挿れてみてもいい?」

 わたしが黙ってうなずくと、悠さんの指がそこへやってくる。
 ぬる、という感覚とともに、悠さんの指はわたしの中にすっかりおさまってしまう。

「動かすね」

 悠さんはわたしの唇にキスを落としながら、優しく動かし始める。

「あっ……あああんっ……」

 悠さんの指は長いから、普段自分じゃ触れられないところにまで届いてしまう。
 初めは優しい動きだったのが、どんどん強く激しい動きに変わってきて。

 身体の中をかき混ぜられるたびに、頭の中もぐちゃぐちゃになって。
 わたしは初めての感覚に酔いしれる。
 
「も、もう、だめ……っ」

 思わずそう叫ぶと、悠さんの指がぴたっと止まってしまう。

「ん、嫌なの……? やめちゃう?」
「え、それは……っ」

 わざと、焦らしてくる。
 中でちょっとずつ指を振動させて、わたしを弄んで。

 わたしはそれだけで、腰がびくびくと動いてしまって。
 こんなの初めてで、すごく恥ずかしい。

「ごめんごめん。じゃあ、いっぱいしてあげる」

 悠さんはそう言って、再び刺激を始める。

「えっ……あ、あああっ」

 わたしは、声をあげることしかできなくなる。

「ふ、ふうっ……あ、あああぅっっ」

 息をするのも、やっとで。

 わたしの声に呼応するように、その動きは、徐々に激しくなる。
 もう何も考えられなかった。

「あ、あ、ああああああああっっっんんんっっっ」

 今までに出したことのないような声をあげて、身体中をビクビクさせて、わたしは弛緩する。
 
 頭の中が、まっしろになって。
 力が入らなくて、わたしはくったりとしてしまう。

「……大丈夫?」

 悠さんはそう言って。わたしの髪をなでながら、いつのまにかこぼれてしまった涙をぬぐってくれた。

「ゆ、悠さん……」
「……なあに?」

 わたしは悠さんにすがりついて、言う。
 まだビクビクする身体で、息を整えながら、やっと伝える。

「……だいすき」

 悠さんはニコッと笑って。
 それからわたしの頬に口づけて言った。

「私もだよ。……春香、大好き」

 耳元でまた、いい声で、ささやく。
 その声だけで、わたしは。

 何度でも、また。大変なことになってしまいそうなのだった。


 
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