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・第一話 ②
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「痛くてつらくて堪らないんだ!コーニーリアス…!」
(そんなことぉ…俺に、言われてもー…)
普通にシコって抜いちゃえば良いだけなんじゃなーい…?、コーニーリアスの脳内からいよいよ収まりきらなくなった?マークが飛び出し、頭の周りをグルグルと飛び交う。
呆れと気まずさが混じったなんとも言えない表情のコーニーリアス。
精通済みの男ならこんな時に勃起したモノの慰め方など自慰しかない。
勃ったら出す。それだけだ。
それの一体ナニを自分は相談されているのか…。
(え?え?まさか大至急の用事って…これじゃあないよねぇ…?)
だがディアスは真剣そのもの。
腫れていると見せ付けられているモノ以外、何かを訴えてくる様子は全くない。
(まさかぁ。そんなバカなこと、あるわけが………)
ないないと混乱を極める頭で否定してみせる。
(ディアスみたいな立派な家柄の貴族令息に限って、そんな…まさか十三にもなって初めて勃起した、精通ほやほやの性教育も知らないようなお子様じゃあるまい………)
そこまで考え、コーニーリアスがハッとする。
ついでに強い念のような視線を感じ寝室のドアの方へと顔を向ければ、細く開けられた隙間から、必死の形相で自分を拝み何度も頭をペコペコ下げてくる先程の初老執事の姿が。
空耳か。
執事の小声で「すみません、うちの坊ちゃまにその手の知識は何もないんですっ!」と言う、とんでもないセリフまで聞こえた気がした。
まさかのこの距離で。
(………うーわー、まぁじでかぁ~)
それだけで、勘の良いコーニーリアスは全てを察してしまった。
と、同時に衝撃が彼の中を駆け抜ける。知らないままで良かった学友の意外な一面を知ってしまい。
そう。識らなかったのだ、ディアスは。
こんな…同世代より一回りも二回りも成熟してそうな外見をしていて。
教育も社交マナーも問題なく受けさせられる、こんな立派な家柄の子息に生まれておいて。
何より股間にこんなにも立派なイチモツをぶら下げておいて。
よりによって性教育だけが未習だったのだ。
(俺なんて環境が環境だったから…七歳の時にはもう、赤ん坊の作り方までバッチリ姐さん・兄さん・ネェさん達に教えられてたぜぇ…?)
そのせいか精通も早かった。
学園入学前で迎えていたのだから寧ろ早すぎるくらいだった。
確かに“お行儀”の良い貴族子女よりも、少々“あけすけ”なところがある庶民の子ども達の方が、早熟な傾向は強い。
コーニーリアスに至っては常にその手の環境に置かれていたようなものだ。
何しろ家業が東の花街を一手に取り仕切る大商会の末っ子なのだから。
血の繋がった実の兄と姉だけでなく、たくさんの海千山千・経験豊富な色気溢れる《姉》と《兄》に囲まれ育ったのだ。
遅かれ早かれ立派な童貞処女の耳年増になっていたのには間違いない。
だが、しかし。
識っているからと言って、コーニーリアス自身にその手の経験があるわけではない。
せいぜい自慰がいいところだ。
他人の熱り立ったモノなど、触れたことは勿論、見たことだってなかった。
…今日この日、この瞬間までは。
しかもそこそこ仲の良い学友のイチモツなど。
どうしたものかと…。
どうしたら見なかったことに出来るものかと、内心“うーん…”と唸りながら眉を寄せるコーニーリアス。
すると、我慢が辛くて堪らなくなったのか。
熱い吐息を漏らし、ディアスが訴えてくる。コーニーリアスの細腕をナイトウェア越しに強く掴み。
「どうすればいい、コーニーリアス…ッ。この腫れを治めるには…!?」
「え、えぇ…とぉ…」
チラと目を向ければ硬く張り詰めたモノのその先端からはダラダラと透明な我慢汁がこれでもかと溢れ、太く立派な竿をしとどに濡らしていた。
同じ男だからわかるつもりだ。その辛さは。
だからこそ思う。
さっさと扱けば良いだろと。
相手はそれすら識らないのが唯一にして最大の難点でしかない。
口元に手を当て、どうしたものかと悩むコーニーリアスに何を思ったのか、ディアスが突然深く頭を下げた。
「すまない、コーニーリアス!…こんな目汚しを、お前に見せたりして…!」
(ほんとにねぇ…)
それは流石に否定出来ない。
「だが恥を忍んでこんな事を頼めるのは、お前しかいないんだ。唯一の友よ!」
「…閣下ぁ?、その頼み事で唯一の友を失う可能性は…考えて頂けなかったんですかねぇ?」
「お前は唯一の友の頼みを無下にするような奴ではないと、私は知っている!」
「その思い込み激しいのも…どうにかして欲しいもんですよぉ?こっちはー…」
コーニーリアスがため息を零し、ガックリと頭を垂らす。
(まあ…閣下だしなぁ…)
他の野郎に頼まれていたら死んでもお断りしていただろう。
なんなら再起不能にしてやっていたかも知れない。
しかし相手はディアスだ。
ちょっとどころではなく融通が利かない頑固で堅物で見た目が本当に同い年かと疑いたくなるくらい厳つくクソ真面目なだけの、…──他の、家柄を鼻に掛けたいけ好かない貴族令息達とは違い、コーニーリアス達庶民の生徒を生まれながらの身分で見下し、『庶民のクセに』とただの一度も馬鹿にしたりしなかった公平で誠実な男だ。
こんなとんでもない頼みでも、ディアスにそれなりの好感を持っているコーニーリアスには、なんとなくにべもなく断ることが出来なかった。
店の兄さん達の話では悪ふざけで友人同士でも擦り合うくらいのことはする…らしい。…その話自体が悪ふざけでなければ。
もう一度、コーニーリアスが息をつく。
「…その腫れてるのを手っ取り早く鎮める方法は、手で扱いてやれば良いんですよぉ」
「扱く…?コレを?」
「あー…。シコるって言うかぁ…擦るって言うかぁ…」
「頼む!コーニーリアス!やってくれないかっ?」
「え゛!?」
「他人のペニスになど触れたくないだろうが…、唯一の友の一生の頼みだと思って…!!」
こんなくだらないコトが一生の頼みでいいのかと、思わずツッコミそうになった。
「いや…あのねぇ、閣下…」
「頼む!頼むコーニーリアス!私のモノを扱いてやってくれ、お前の手で!コーニーリアス!!」
「…………………」
響いた声に何故か細く開けられていた寝室のドアは音もなく閉ざされた。
…どうやらコーニーリアスの味方はいないらしい。
なんなら解決するまで絶対帰さないと言う意思すら、目の前の学友と遠く離れたドアの向こうから感じられる。
(マジか…)
もうそれ以外の言葉がコーニーリアスには浮かんでくれなかった。
「痛くてつらくて堪らないんだ!コーニーリアス…!」
(そんなことぉ…俺に、言われてもー…)
普通にシコって抜いちゃえば良いだけなんじゃなーい…?、コーニーリアスの脳内からいよいよ収まりきらなくなった?マークが飛び出し、頭の周りをグルグルと飛び交う。
呆れと気まずさが混じったなんとも言えない表情のコーニーリアス。
精通済みの男ならこんな時に勃起したモノの慰め方など自慰しかない。
勃ったら出す。それだけだ。
それの一体ナニを自分は相談されているのか…。
(え?え?まさか大至急の用事って…これじゃあないよねぇ…?)
だがディアスは真剣そのもの。
腫れていると見せ付けられているモノ以外、何かを訴えてくる様子は全くない。
(まさかぁ。そんなバカなこと、あるわけが………)
ないないと混乱を極める頭で否定してみせる。
(ディアスみたいな立派な家柄の貴族令息に限って、そんな…まさか十三にもなって初めて勃起した、精通ほやほやの性教育も知らないようなお子様じゃあるまい………)
そこまで考え、コーニーリアスがハッとする。
ついでに強い念のような視線を感じ寝室のドアの方へと顔を向ければ、細く開けられた隙間から、必死の形相で自分を拝み何度も頭をペコペコ下げてくる先程の初老執事の姿が。
空耳か。
執事の小声で「すみません、うちの坊ちゃまにその手の知識は何もないんですっ!」と言う、とんでもないセリフまで聞こえた気がした。
まさかのこの距離で。
(………うーわー、まぁじでかぁ~)
それだけで、勘の良いコーニーリアスは全てを察してしまった。
と、同時に衝撃が彼の中を駆け抜ける。知らないままで良かった学友の意外な一面を知ってしまい。
そう。識らなかったのだ、ディアスは。
こんな…同世代より一回りも二回りも成熟してそうな外見をしていて。
教育も社交マナーも問題なく受けさせられる、こんな立派な家柄の子息に生まれておいて。
何より股間にこんなにも立派なイチモツをぶら下げておいて。
よりによって性教育だけが未習だったのだ。
(俺なんて環境が環境だったから…七歳の時にはもう、赤ん坊の作り方までバッチリ姐さん・兄さん・ネェさん達に教えられてたぜぇ…?)
そのせいか精通も早かった。
学園入学前で迎えていたのだから寧ろ早すぎるくらいだった。
確かに“お行儀”の良い貴族子女よりも、少々“あけすけ”なところがある庶民の子ども達の方が、早熟な傾向は強い。
コーニーリアスに至っては常にその手の環境に置かれていたようなものだ。
何しろ家業が東の花街を一手に取り仕切る大商会の末っ子なのだから。
血の繋がった実の兄と姉だけでなく、たくさんの海千山千・経験豊富な色気溢れる《姉》と《兄》に囲まれ育ったのだ。
遅かれ早かれ立派な童貞処女の耳年増になっていたのには間違いない。
だが、しかし。
識っているからと言って、コーニーリアス自身にその手の経験があるわけではない。
せいぜい自慰がいいところだ。
他人の熱り立ったモノなど、触れたことは勿論、見たことだってなかった。
…今日この日、この瞬間までは。
しかもそこそこ仲の良い学友のイチモツなど。
どうしたものかと…。
どうしたら見なかったことに出来るものかと、内心“うーん…”と唸りながら眉を寄せるコーニーリアス。
すると、我慢が辛くて堪らなくなったのか。
熱い吐息を漏らし、ディアスが訴えてくる。コーニーリアスの細腕をナイトウェア越しに強く掴み。
「どうすればいい、コーニーリアス…ッ。この腫れを治めるには…!?」
「え、えぇ…とぉ…」
チラと目を向ければ硬く張り詰めたモノのその先端からはダラダラと透明な我慢汁がこれでもかと溢れ、太く立派な竿をしとどに濡らしていた。
同じ男だからわかるつもりだ。その辛さは。
だからこそ思う。
さっさと扱けば良いだろと。
相手はそれすら識らないのが唯一にして最大の難点でしかない。
口元に手を当て、どうしたものかと悩むコーニーリアスに何を思ったのか、ディアスが突然深く頭を下げた。
「すまない、コーニーリアス!…こんな目汚しを、お前に見せたりして…!」
(ほんとにねぇ…)
それは流石に否定出来ない。
「だが恥を忍んでこんな事を頼めるのは、お前しかいないんだ。唯一の友よ!」
「…閣下ぁ?、その頼み事で唯一の友を失う可能性は…考えて頂けなかったんですかねぇ?」
「お前は唯一の友の頼みを無下にするような奴ではないと、私は知っている!」
「その思い込み激しいのも…どうにかして欲しいもんですよぉ?こっちはー…」
コーニーリアスがため息を零し、ガックリと頭を垂らす。
(まあ…閣下だしなぁ…)
他の野郎に頼まれていたら死んでもお断りしていただろう。
なんなら再起不能にしてやっていたかも知れない。
しかし相手はディアスだ。
ちょっとどころではなく融通が利かない頑固で堅物で見た目が本当に同い年かと疑いたくなるくらい厳つくクソ真面目なだけの、…──他の、家柄を鼻に掛けたいけ好かない貴族令息達とは違い、コーニーリアス達庶民の生徒を生まれながらの身分で見下し、『庶民のクセに』とただの一度も馬鹿にしたりしなかった公平で誠実な男だ。
こんなとんでもない頼みでも、ディアスにそれなりの好感を持っているコーニーリアスには、なんとなくにべもなく断ることが出来なかった。
店の兄さん達の話では悪ふざけで友人同士でも擦り合うくらいのことはする…らしい。…その話自体が悪ふざけでなければ。
もう一度、コーニーリアスが息をつく。
「…その腫れてるのを手っ取り早く鎮める方法は、手で扱いてやれば良いんですよぉ」
「扱く…?コレを?」
「あー…。シコるって言うかぁ…擦るって言うかぁ…」
「頼む!コーニーリアス!やってくれないかっ?」
「え゛!?」
「他人のペニスになど触れたくないだろうが…、唯一の友の一生の頼みだと思って…!!」
こんなくだらないコトが一生の頼みでいいのかと、思わずツッコミそうになった。
「いや…あのねぇ、閣下…」
「頼む!頼むコーニーリアス!私のモノを扱いてやってくれ、お前の手で!コーニーリアス!!」
「…………………」
響いた声に何故か細く開けられていた寝室のドアは音もなく閉ざされた。
…どうやらコーニーリアスの味方はいないらしい。
なんなら解決するまで絶対帰さないと言う意思すら、目の前の学友と遠く離れたドアの向こうから感じられる。
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