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31.温泉
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露天風呂。満天の星々を眺めながら真紅の髪と大小様々な傷を刻んだ戦士の肢体を湯に沈めた美女ーーフレイアナハスは酒器に並々と注いだ酒を呷った。
「ふむ。やはり美味いな。……おい、本当にいらんのか? 簡単には手に入らん酒だ。己を潤す機会を逃すのは間抜けのすることだぞ?」
そう言ってフレイアナハスは湯に浮かせた板の上から徳利を取ると、これ見よがしに振って見せた。
「私がそれほどお酒好きじゃないことは知っているでしょう。それに機会も何も、貴方の持ち物は殆どが値の張る物ばかりじゃない」
湯船の縁に腰掛け、海のような青い髪を白い裸体に張り付かせたスイナハが呆れたような半目を、同じ湯船に浸かるフレイアナハスへと向けた。
「ふん。どうせ味わうなら良いモノを。他に金の使い方があるわけでもなし、至極当然のことだろう」
空となった酒器に再び酒が注がれる。
「とはいえ、大勢の部下に振る舞う時は中々そうもいかんがな。そういう意味では貴様のおかげでこの酒が飲めるとも言えるな」
惜しげもなく裸体を晒していたスイナハであったが、突然周囲をキョロキョロと見回したかと思えば、ゆっくりと肩まで湯船に浸かった。
「フレイアナハス、一応確認しておきますが、部下にはちゃんと男女別々のお風呂に入るように言ったのよね?」
「貴様が騒ぐので仕方なくな。まったく小娘でもあるまいに、裸の一つや二つで騒ぎおって」
「女性としての慎みに歳は関係ないでしょう。……貴方、変なところでフラウダに似てますよ」
「失礼なことを言うな。部下を死地に連れまわしているのだ。裸一つで鋭気が養えるなら安いものだろう。気に入った相手なら男だろうが女だろうが構わず抱くあのバカと一緒にするな」
吐き出す不満に比例するかのように酒が消えていく。
スイナハがホッと息を吐いた。
「それでは部下とそういうことはしてないのね?」
「アホか貴様。そんなことをしたら指揮系統がめちゃくちゃになるだろうが、何事も適切な距離というものがある。それに裸を見られるのと行為に及ぶのではまるで意味が違う。私がパパに操を立てていることは知っているだろうが」
ギロリ、と睨みつけられたスイナハは、しかし操云々の話題には触れまいと決意する。フレイアナハスが血のつながらない育ての親に何百年にも渡って求婚し続けているのは周知の事実なのだ。
「……それでそのバカのことだけれども、本当に戦うつもりなの?」
「当然だ。軍の最高幹部の脱走だぞ? なぜ貴様らがそんなに悠長に構えているのかが理解できんな」
「それはきっとフラウダが信頼されてるからよ。みんなフラウダが本当に私達を裏切るなんて思ってないのよ」
「ふん。そんなあやふやな感情で罪を許せば規律などあっという間に崩壊する。例外にはな、常に例外たり得る理由が必要なのだよ」
「あの子のこれまでの功績はその理由にはならないのかしら?」
「功績故に見逃せないことと言うものもある。……ああ、もう。この話はやめろ。私はな、あの馬鹿のせいでせっかくの長期遠征後の連休を辺境などという面白みのないとこで潰さねばならんのだぞ。せめて今くらいは休ませろ」
フラウダ討伐をなんとか止めようとついてきたスイナハではあるが、そう言われてしまえば口を閉ざすしかない。
(まぁ、辺境まではまだかなりの距離があるし、今でなくてもいいわよね。それに……)
四天王として激務に追われていたのは何もフレイアナハスだけではない。名の知れた温泉街の、予約を取るのも難しい高級宿で過す一時はスイナハの疲れた心身をも癒していた。
(少しくらい楽しんでも罰は当たらないわよね)
そうしてスイナハが夜空で輝く満天の星々を眺めているとーー
「お待たせしましたフレイアナハス様」
「おおっ。まっていたぞ」
仲居が刺身の盛り合わせを持ってきた。大きな板の上でぷかぷかと浮かぶそれを、蒼い瞳が興味深げに眺める。
「温泉で食べるの? いくら貸切とはいえ、そんなことができるのね」
「貸切を行った者だけに提示されるサービスだ。お前も食ってみろ。ここで出される魚は魔力栽培されていて絶品だぞ」
一目で分かるほど大量の魔力を含んだ魚の切り身にスイナハの喉がゴクリと音を立てた。
「そこまで言うのなら、少し食べでみたいわね」
「少しと言わずに気が済むまで食うといい。貴様は普段それに値する働きをしているのだからな」
フレイアナハスは皿に取り分けた刺身をスイナハへと渡す。
「ありがとう」
礼を言って刺身を口へと運ぶスイナハ。蒼い瞳が大きく見開かれた。
「……美味しいわ」
「であろう。この一時に費やした金額はそこいらの魔族の三ヶ月は優にしのぐ額。まったく世の不条理ここに極まれだな」
皮肉気に笑って酒を呷るフレイアナハス。徳利をのせてぷかぷかと浮かんでいた板がスイナハの方へと送られた。
「この酒は刺身によく合うぞ」
「……頂くわ」
「ああ、好きなだけ欲しろ。追加はまだまだある」
仲居が次々に料理を運んでくる。
「……私がいなければ一魔で全部食べる気だったの?」
「そうしてもいいし、部下共を呼んでもいい。足りねば不満が募るが、満ちているのならば多少の手間が増えるだけ。世は事もなしだ」
上機嫌に酒を呷って箸を動かすフレイアナハス。日頃不機嫌そうな 美貌が満面の笑みを見せる。
「うむ。悪くない一時だ。あのバカがいると中々こうはいか……ん?」
緩んでいた四天王達の顔が一瞬で引き締まる。
「空間転移か? それもかなり長距離だな」
ほんの僅かに発生した空間の歪みを察知してこれから起こる現象を先読みする。二魔がその気になれば許可もなく自分達に近づく不届き物を空間転移の魔術を途中で破る事で成敗することもできた。だがーー
「フレイアナハス、待ちなさい!」
「ふん。叫ばずとも分かる。よく知った魔力だ」
二魔は念のため戦闘態勢を取りつつも、空間転移を妨害することはしなかった。そしてーー
ドバァアアン!! と、温泉の湯が盛大に空へと伸びた。
「えっ!? 子供?」
予想とは違う来訪者に蒼い瞳が見開かれる。突如現れた二人の子供はそんなスイナハに詰め寄るとーー
「お願いママを助けて!」
「お願いです。力を貸してください!」
と、涙ながらに懇願した。
「え? え? えーと……ひとまず皆さんは下がっていてください」
スイナハは転移とほぼ同時に湯の周りに集結していた親衛隊達へと声を掛ける。親衛隊の中には男もおり、スイナハは生まれたままの姿を晒しているが、羞恥や欲望で隙を見せる未熟者はこの場にはいない。
「貴様らもだ。なに、心配はいらん。私の休日をぶち壊すのはいつも奴と相場が決まっているからな」
己の親衛隊へと指示を出すフレイアナハスの頭には、転移の衝撃で飛んできた刺身の盛り合わせが乗っかっていた。四天王最強と名高い女のこめかみに青筋が浮かぶ。
「一応聞いておこうか。小娘共、貴様らのママの名は?」
「ふむ。やはり美味いな。……おい、本当にいらんのか? 簡単には手に入らん酒だ。己を潤す機会を逃すのは間抜けのすることだぞ?」
そう言ってフレイアナハスは湯に浮かせた板の上から徳利を取ると、これ見よがしに振って見せた。
「私がそれほどお酒好きじゃないことは知っているでしょう。それに機会も何も、貴方の持ち物は殆どが値の張る物ばかりじゃない」
湯船の縁に腰掛け、海のような青い髪を白い裸体に張り付かせたスイナハが呆れたような半目を、同じ湯船に浸かるフレイアナハスへと向けた。
「ふん。どうせ味わうなら良いモノを。他に金の使い方があるわけでもなし、至極当然のことだろう」
空となった酒器に再び酒が注がれる。
「とはいえ、大勢の部下に振る舞う時は中々そうもいかんがな。そういう意味では貴様のおかげでこの酒が飲めるとも言えるな」
惜しげもなく裸体を晒していたスイナハであったが、突然周囲をキョロキョロと見回したかと思えば、ゆっくりと肩まで湯船に浸かった。
「フレイアナハス、一応確認しておきますが、部下にはちゃんと男女別々のお風呂に入るように言ったのよね?」
「貴様が騒ぐので仕方なくな。まったく小娘でもあるまいに、裸の一つや二つで騒ぎおって」
「女性としての慎みに歳は関係ないでしょう。……貴方、変なところでフラウダに似てますよ」
「失礼なことを言うな。部下を死地に連れまわしているのだ。裸一つで鋭気が養えるなら安いものだろう。気に入った相手なら男だろうが女だろうが構わず抱くあのバカと一緒にするな」
吐き出す不満に比例するかのように酒が消えていく。
スイナハがホッと息を吐いた。
「それでは部下とそういうことはしてないのね?」
「アホか貴様。そんなことをしたら指揮系統がめちゃくちゃになるだろうが、何事も適切な距離というものがある。それに裸を見られるのと行為に及ぶのではまるで意味が違う。私がパパに操を立てていることは知っているだろうが」
ギロリ、と睨みつけられたスイナハは、しかし操云々の話題には触れまいと決意する。フレイアナハスが血のつながらない育ての親に何百年にも渡って求婚し続けているのは周知の事実なのだ。
「……それでそのバカのことだけれども、本当に戦うつもりなの?」
「当然だ。軍の最高幹部の脱走だぞ? なぜ貴様らがそんなに悠長に構えているのかが理解できんな」
「それはきっとフラウダが信頼されてるからよ。みんなフラウダが本当に私達を裏切るなんて思ってないのよ」
「ふん。そんなあやふやな感情で罪を許せば規律などあっという間に崩壊する。例外にはな、常に例外たり得る理由が必要なのだよ」
「あの子のこれまでの功績はその理由にはならないのかしら?」
「功績故に見逃せないことと言うものもある。……ああ、もう。この話はやめろ。私はな、あの馬鹿のせいでせっかくの長期遠征後の連休を辺境などという面白みのないとこで潰さねばならんのだぞ。せめて今くらいは休ませろ」
フラウダ討伐をなんとか止めようとついてきたスイナハではあるが、そう言われてしまえば口を閉ざすしかない。
(まぁ、辺境まではまだかなりの距離があるし、今でなくてもいいわよね。それに……)
四天王として激務に追われていたのは何もフレイアナハスだけではない。名の知れた温泉街の、予約を取るのも難しい高級宿で過す一時はスイナハの疲れた心身をも癒していた。
(少しくらい楽しんでも罰は当たらないわよね)
そうしてスイナハが夜空で輝く満天の星々を眺めているとーー
「お待たせしましたフレイアナハス様」
「おおっ。まっていたぞ」
仲居が刺身の盛り合わせを持ってきた。大きな板の上でぷかぷかと浮かぶそれを、蒼い瞳が興味深げに眺める。
「温泉で食べるの? いくら貸切とはいえ、そんなことができるのね」
「貸切を行った者だけに提示されるサービスだ。お前も食ってみろ。ここで出される魚は魔力栽培されていて絶品だぞ」
一目で分かるほど大量の魔力を含んだ魚の切り身にスイナハの喉がゴクリと音を立てた。
「そこまで言うのなら、少し食べでみたいわね」
「少しと言わずに気が済むまで食うといい。貴様は普段それに値する働きをしているのだからな」
フレイアナハスは皿に取り分けた刺身をスイナハへと渡す。
「ありがとう」
礼を言って刺身を口へと運ぶスイナハ。蒼い瞳が大きく見開かれた。
「……美味しいわ」
「であろう。この一時に費やした金額はそこいらの魔族の三ヶ月は優にしのぐ額。まったく世の不条理ここに極まれだな」
皮肉気に笑って酒を呷るフレイアナハス。徳利をのせてぷかぷかと浮かんでいた板がスイナハの方へと送られた。
「この酒は刺身によく合うぞ」
「……頂くわ」
「ああ、好きなだけ欲しろ。追加はまだまだある」
仲居が次々に料理を運んでくる。
「……私がいなければ一魔で全部食べる気だったの?」
「そうしてもいいし、部下共を呼んでもいい。足りねば不満が募るが、満ちているのならば多少の手間が増えるだけ。世は事もなしだ」
上機嫌に酒を呷って箸を動かすフレイアナハス。日頃不機嫌そうな 美貌が満面の笑みを見せる。
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「フレイアナハス、待ちなさい!」
「ふん。叫ばずとも分かる。よく知った魔力だ」
二魔は念のため戦闘態勢を取りつつも、空間転移を妨害することはしなかった。そしてーー
ドバァアアン!! と、温泉の湯が盛大に空へと伸びた。
「えっ!? 子供?」
予想とは違う来訪者に蒼い瞳が見開かれる。突如現れた二人の子供はそんなスイナハに詰め寄るとーー
「お願いママを助けて!」
「お願いです。力を貸してください!」
と、涙ながらに懇願した。
「え? え? えーと……ひとまず皆さんは下がっていてください」
スイナハは転移とほぼ同時に湯の周りに集結していた親衛隊達へと声を掛ける。親衛隊の中には男もおり、スイナハは生まれたままの姿を晒しているが、羞恥や欲望で隙を見せる未熟者はこの場にはいない。
「貴様らもだ。なに、心配はいらん。私の休日をぶち壊すのはいつも奴と相場が決まっているからな」
己の親衛隊へと指示を出すフレイアナハスの頭には、転移の衝撃で飛んできた刺身の盛り合わせが乗っかっていた。四天王最強と名高い女のこめかみに青筋が浮かぶ。
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