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30.窮地
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「この攻撃が通らないとか、何食べたらそんなに頑丈になるんだか」
ため息を一つ付くとフラウダは手に持っていた茨の剣を捨てた。
「グルルゥ!!」
低いうなり声が相対する獣から漏れる。白銀の体毛に、この世のありとあらゆる欲望を詰め込んでできたかのような黄金の瞳。十メートルほどの巨躯は状況に応じて大きさを自由自在に変化させることができた。
「GAAA!!」
白銀の獣が撓めた体を解き放つ。巨体でありながらいかなる小動物も敵わぬ俊敏さ、それはまさに神速と呼ぶに相応しかった。だが野生の力のみで対抗できるほど、四天王の肩書は安くはなかった。
「捕食しろ」
フラウダがポツリと呟いたその言葉に反応して、先程無造作に捨てた剣がその手を伸ばした。
「GAA!?」
己の速度にカウンターを合わせられる植物の力に目を見開きながらも、獣は巨体を一気に縮めることで、絡みつくような茨の攻撃を無傷で回避する。
「速いし、早いね。まぁ、既に逃げ道は塞いでいるんだけど」
「GuAA!?」
獣の全身に絡み付く見えない茨。それは空間自体に根を生やして、獣の周囲を囲っていた。
「幻想植物『クウカングイ』。その子の刺からは単純な肉体強度では逃げられないよ」
「ガァアアア!!」
獣が暴れまわる度、白銀の体毛が赤く染まっていく。
「そろそろ終わりにしよう」
植物の種が弾丸となって獣に襲いかかる。しかしーー
「なに?」
銀に輝く獣の体毛が発光。虹色の光は高速で射出された植物の弾丸を弾き、獣の体内に入り込んでいる幻想の植物を体外へと排出させた。
「魔力でも霊力でもない。それに今の覚えのある感じ……天授兵器?」
天授兵器。それは人がまだ種として未成熟だった時代、魔族に対抗するために神が人へと貸し与えたと伝えられる、人にも魔族にも再現不可能な未知の兵器。その中でも最高の防御能力を誇ったものと同じ輝きを見て、フラウダは思わず舌打ちした。
「『炎の狩り』」
二本の刃を携えた吸血鬼が炎を纏って白銀の獣へと斬りかかる。虹色の光は一瞬しか発動できないのか、七色の輝きを失った体毛は振るわれた斬撃で斬り裂かれ、獣の全身を炎が焼いた。
「さすが」
ニヤリと笑ったフラウダが勝負を決めるべく間合いを詰めようとしたところでーー
「シャァアア!!」
主を守れとばかりに獣達による捨身の攻撃を受けた。それは百戦錬磨の四天王を脅かすほどのものではなかったが、獣を仕留める絶好の機会を見送る程度には脅威だった。
「今更だけど、ネココ達の他にも誰かつれてくればよかったかな?」
想像以上の粘りを見せる獣を前に思わずそう一人ごちるフラウダ。事実、もしも魔王軍を抜ける以前のようにフラウダが常に親衛隊を引き連れた状態であったならば、とっくに白銀の獣は狩られていたことだろう。そしてそんな『もしも』を考えている自分にフラウダは少しだけ危機感を覚えた。
(よくない感じだね)
確かに獣の力は脅威だ。しかしそれでも当初の読み通りフラウダの力は白銀の獣を上回っている。戦闘が始まって今のような好機も既に何度かあった。なのに仕留められない。
(戦場の流れは向こうにある……か。それにあの獣の目)
生命の危機に瀕しながらも敵の一挙一動に目を光らせる。グラシデアの追撃を捌きながらもフラウダは肌に粘りつくようなそんな視線を感じていた。
(ここらで何とか流れを変えたいね)
フラウダの優れた感知能力は自分たちを取り巻きながらも攻めてこない、幾多もの気配に気が付いていた。
「よし。周りから潰していこう」
緑の魔力が爆発的な高まりを見せる。
「ぶつける獣の種類や順番まで操っているのは凄いけど、それも出番の前に潰されれば何の意味もなくなるね」
「GAAAA!!」
そうはさせるかと白銀の獣がフラウダへと迫る。
「行かせはせん!」
その前に立ちはだかる吸血鬼ーーを横合いから巨大な風がおそった。
「なんじゃ?」
咄嗟に霧となって回避したグラシデアは見た。空に舞う巨大な鷲にも似た獣の姿を。
「飛行タイプ。ただでさえ厄介なのにあの力はなんじゃ? 並外れて強いこの山の獣たちの中でも群を抜いておるぞ」
白銀の獣にこそ及ばないものの、大鷲姿の幻獣は軍団長にも迫る力を発していた。
そう、ここは獣の巣窟。そして獣にはボスがいるものだ。今現在それは間違いなく白銀の獣ではあるが、それ以前、真なる王が現れる前、群雄割拠する山脈を収めていた者。空を泳ぐ大鷲にはその実力があった。
魔王軍の軍団長をもってしても脅威と思える獣の出現。それによって吸血鬼の壁を突破した白銀の獣がフラウダへと迫る。
「向かってきてくれるなら都合がいいよ『大地の槍』」
地面から一瞬で生えた木々の槍。白銀の獣は咄嗟に跳躍することでそれを回避する。
「地獄で咲く花」
そして獣が跳躍することを予測していたかのように、空高く飛んだ獣のさらに上からフラウダが渾身の一撃をお見舞いした。
白銀の巨体が打ち出された砲弾の如き速度で地面に衝突した。さらにーー
「GuAA!?」
獣の体内から直接発芽する種。それは先の一撃でフラウダが白銀の獣へと仕掛けたもの。内部から己を食い破ろうとする植物の獰猛さにさすがの獣の王も堪らずに悶え苦しんだ。
「直ぐに楽にしてあげるよ」
地面に降りたフラウダが止めを刺すべく白銀の獣へと迫る。そこでーー
「がぁっ!? くっ、何じゃと!?」
新たに現れた毒々しい色の大蛇にグラシデアが吹き飛ばされた。その並々ならぬ力は空を飛ぶ大鷲に勝るとも劣らなかった。巨大な山脈の広範囲を統べていた主が二匹、部下を引き連れ猛攻を繰り広げる。瞬く間に追い詰められていく吸血鬼。それにフラウダはーー
「茨の剣」
植物を操って剣を作ると迷わず白銀の獣へと切り掛かった。
「GAAAA!!」
吠える獣の全身が七色に輝いてフラウダの剣を弾き、体内の種を外へと排出する。だがやはり長時間光を維持できないのか、七色の光はすぐにその輝きを失った。
「『暗剣』。『クウカングイ』。『巨人の鞭』」
振るわれる幾つもの致死攻撃をギリギリのところでかわす獣。その間もグラシデアのところに獣が殺到するが、不思議とフラウダには牽制の為にそれほど強くない獣が数匹横槍を入れてくるくらいだった。
(やっぱりこの獣……)
フラウダは美しい白銀の毛皮の下に隠された悪意にも似た狡猾さに気が付いていた。だからこそグラシデアがどんなに傷を負おうとも手助けはしない。目の前の相手に決して弱みを見せてはならない。万にも達する膨大な戦闘経験がそう囁いているのだ。
故に、それは本能のなせる業だったのだろう。
「GAAAAAAA!!」
山脈に木霊する獣の遠吠え。戦闘行為の最中に無駄以外の何物でもないその行為の隙をついて大きく踏み込むフラウダはしかし、感知してしまった遠く離れた気配にほんの一瞬動きを止めた。そしてーー
「GAAA!!」
二魔の体が交錯する。地面に足をつき、敵を振り返った獣の口にはフラウダの右腕がぶら下がっていた。
「なっ!? フラウダ先輩!? くっ?」
憧れの存在のまさかの不覚に、グラシデアは目の前の獣も忘れて叫ぶ。猛獣達の牙が吸血鬼の柔肌に幾つもの傷をつけた。
「グラシデア、落ち着いて。目の前の敵に集中しよう」
白銀の獣から目をそらさずそう呟いたフラウダの右手が瞬く間に再生する。グラシデアはホッと息をついた。
(しかしどういうことじゃ? フラウダ先輩の魔力が急速に弱まった? いや、というよりもどこか別の所に力を割いている? 一体何が)
フラウダ程の優れた感知能力を持たないグラシデアには分からない。この山脈にいる全ての獣が今、辺境の村へと殺到し始めたことを。それを阻止するべくフラウダが事前に仕掛けてあった種を発動させて植物で村全体を囲い、しかしそれだけでは足らずに今も村を守る為に魔力をさき続けていることを。
(自分以上の強者を前に守りを固めるどころか相手が感知できるかも分からない一手を打つなんて。現状短期決戦に持ち込むのは難しいし、まずったな。完全に泥沼にはまった感じだよ)
内心の動揺をおくびにも出さないフラウダ。だが白銀の獣はそれを見抜いているかのように今まで見せていた慎重さをかなぐり捨てた猛攻に出た。
「ぐっ!? 本当、こっちの嫌がることを的確に実行してくるね」
攻撃を躱しきれず頰から流れてきた血をペロリと舐めるフラウダ。
(ネココ達やグラシデアの親衛隊に賭ける? いや、さすがに数が足りない。でもいくら僕でもこれだけ距離の離れた場所にこれ程の魔力を送り続けながらこの獣の相手をするのは……)
死をこれ程身近に感じるのはいつ以来だろうか? 追い詰められた四天王、それを前に白銀の獣はーー
ニタリ、と狡猾さというにはあまりにも悪意に満ち満ちた笑みを浮かべるのだった。
ため息を一つ付くとフラウダは手に持っていた茨の剣を捨てた。
「グルルゥ!!」
低いうなり声が相対する獣から漏れる。白銀の体毛に、この世のありとあらゆる欲望を詰め込んでできたかのような黄金の瞳。十メートルほどの巨躯は状況に応じて大きさを自由自在に変化させることができた。
「GAAA!!」
白銀の獣が撓めた体を解き放つ。巨体でありながらいかなる小動物も敵わぬ俊敏さ、それはまさに神速と呼ぶに相応しかった。だが野生の力のみで対抗できるほど、四天王の肩書は安くはなかった。
「捕食しろ」
フラウダがポツリと呟いたその言葉に反応して、先程無造作に捨てた剣がその手を伸ばした。
「GAA!?」
己の速度にカウンターを合わせられる植物の力に目を見開きながらも、獣は巨体を一気に縮めることで、絡みつくような茨の攻撃を無傷で回避する。
「速いし、早いね。まぁ、既に逃げ道は塞いでいるんだけど」
「GuAA!?」
獣の全身に絡み付く見えない茨。それは空間自体に根を生やして、獣の周囲を囲っていた。
「幻想植物『クウカングイ』。その子の刺からは単純な肉体強度では逃げられないよ」
「ガァアアア!!」
獣が暴れまわる度、白銀の体毛が赤く染まっていく。
「そろそろ終わりにしよう」
植物の種が弾丸となって獣に襲いかかる。しかしーー
「なに?」
銀に輝く獣の体毛が発光。虹色の光は高速で射出された植物の弾丸を弾き、獣の体内に入り込んでいる幻想の植物を体外へと排出させた。
「魔力でも霊力でもない。それに今の覚えのある感じ……天授兵器?」
天授兵器。それは人がまだ種として未成熟だった時代、魔族に対抗するために神が人へと貸し与えたと伝えられる、人にも魔族にも再現不可能な未知の兵器。その中でも最高の防御能力を誇ったものと同じ輝きを見て、フラウダは思わず舌打ちした。
「『炎の狩り』」
二本の刃を携えた吸血鬼が炎を纏って白銀の獣へと斬りかかる。虹色の光は一瞬しか発動できないのか、七色の輝きを失った体毛は振るわれた斬撃で斬り裂かれ、獣の全身を炎が焼いた。
「さすが」
ニヤリと笑ったフラウダが勝負を決めるべく間合いを詰めようとしたところでーー
「シャァアア!!」
主を守れとばかりに獣達による捨身の攻撃を受けた。それは百戦錬磨の四天王を脅かすほどのものではなかったが、獣を仕留める絶好の機会を見送る程度には脅威だった。
「今更だけど、ネココ達の他にも誰かつれてくればよかったかな?」
想像以上の粘りを見せる獣を前に思わずそう一人ごちるフラウダ。事実、もしも魔王軍を抜ける以前のようにフラウダが常に親衛隊を引き連れた状態であったならば、とっくに白銀の獣は狩られていたことだろう。そしてそんな『もしも』を考えている自分にフラウダは少しだけ危機感を覚えた。
(よくない感じだね)
確かに獣の力は脅威だ。しかしそれでも当初の読み通りフラウダの力は白銀の獣を上回っている。戦闘が始まって今のような好機も既に何度かあった。なのに仕留められない。
(戦場の流れは向こうにある……か。それにあの獣の目)
生命の危機に瀕しながらも敵の一挙一動に目を光らせる。グラシデアの追撃を捌きながらもフラウダは肌に粘りつくようなそんな視線を感じていた。
(ここらで何とか流れを変えたいね)
フラウダの優れた感知能力は自分たちを取り巻きながらも攻めてこない、幾多もの気配に気が付いていた。
「よし。周りから潰していこう」
緑の魔力が爆発的な高まりを見せる。
「ぶつける獣の種類や順番まで操っているのは凄いけど、それも出番の前に潰されれば何の意味もなくなるね」
「GAAAA!!」
そうはさせるかと白銀の獣がフラウダへと迫る。
「行かせはせん!」
その前に立ちはだかる吸血鬼ーーを横合いから巨大な風がおそった。
「なんじゃ?」
咄嗟に霧となって回避したグラシデアは見た。空に舞う巨大な鷲にも似た獣の姿を。
「飛行タイプ。ただでさえ厄介なのにあの力はなんじゃ? 並外れて強いこの山の獣たちの中でも群を抜いておるぞ」
白銀の獣にこそ及ばないものの、大鷲姿の幻獣は軍団長にも迫る力を発していた。
そう、ここは獣の巣窟。そして獣にはボスがいるものだ。今現在それは間違いなく白銀の獣ではあるが、それ以前、真なる王が現れる前、群雄割拠する山脈を収めていた者。空を泳ぐ大鷲にはその実力があった。
魔王軍の軍団長をもってしても脅威と思える獣の出現。それによって吸血鬼の壁を突破した白銀の獣がフラウダへと迫る。
「向かってきてくれるなら都合がいいよ『大地の槍』」
地面から一瞬で生えた木々の槍。白銀の獣は咄嗟に跳躍することでそれを回避する。
「地獄で咲く花」
そして獣が跳躍することを予測していたかのように、空高く飛んだ獣のさらに上からフラウダが渾身の一撃をお見舞いした。
白銀の巨体が打ち出された砲弾の如き速度で地面に衝突した。さらにーー
「GuAA!?」
獣の体内から直接発芽する種。それは先の一撃でフラウダが白銀の獣へと仕掛けたもの。内部から己を食い破ろうとする植物の獰猛さにさすがの獣の王も堪らずに悶え苦しんだ。
「直ぐに楽にしてあげるよ」
地面に降りたフラウダが止めを刺すべく白銀の獣へと迫る。そこでーー
「がぁっ!? くっ、何じゃと!?」
新たに現れた毒々しい色の大蛇にグラシデアが吹き飛ばされた。その並々ならぬ力は空を飛ぶ大鷲に勝るとも劣らなかった。巨大な山脈の広範囲を統べていた主が二匹、部下を引き連れ猛攻を繰り広げる。瞬く間に追い詰められていく吸血鬼。それにフラウダはーー
「茨の剣」
植物を操って剣を作ると迷わず白銀の獣へと切り掛かった。
「GAAAA!!」
吠える獣の全身が七色に輝いてフラウダの剣を弾き、体内の種を外へと排出する。だがやはり長時間光を維持できないのか、七色の光はすぐにその輝きを失った。
「『暗剣』。『クウカングイ』。『巨人の鞭』」
振るわれる幾つもの致死攻撃をギリギリのところでかわす獣。その間もグラシデアのところに獣が殺到するが、不思議とフラウダには牽制の為にそれほど強くない獣が数匹横槍を入れてくるくらいだった。
(やっぱりこの獣……)
フラウダは美しい白銀の毛皮の下に隠された悪意にも似た狡猾さに気が付いていた。だからこそグラシデアがどんなに傷を負おうとも手助けはしない。目の前の相手に決して弱みを見せてはならない。万にも達する膨大な戦闘経験がそう囁いているのだ。
故に、それは本能のなせる業だったのだろう。
「GAAAAAAA!!」
山脈に木霊する獣の遠吠え。戦闘行為の最中に無駄以外の何物でもないその行為の隙をついて大きく踏み込むフラウダはしかし、感知してしまった遠く離れた気配にほんの一瞬動きを止めた。そしてーー
「GAAA!!」
二魔の体が交錯する。地面に足をつき、敵を振り返った獣の口にはフラウダの右腕がぶら下がっていた。
「なっ!? フラウダ先輩!? くっ?」
憧れの存在のまさかの不覚に、グラシデアは目の前の獣も忘れて叫ぶ。猛獣達の牙が吸血鬼の柔肌に幾つもの傷をつけた。
「グラシデア、落ち着いて。目の前の敵に集中しよう」
白銀の獣から目をそらさずそう呟いたフラウダの右手が瞬く間に再生する。グラシデアはホッと息をついた。
(しかしどういうことじゃ? フラウダ先輩の魔力が急速に弱まった? いや、というよりもどこか別の所に力を割いている? 一体何が)
フラウダ程の優れた感知能力を持たないグラシデアには分からない。この山脈にいる全ての獣が今、辺境の村へと殺到し始めたことを。それを阻止するべくフラウダが事前に仕掛けてあった種を発動させて植物で村全体を囲い、しかしそれだけでは足らずに今も村を守る為に魔力をさき続けていることを。
(自分以上の強者を前に守りを固めるどころか相手が感知できるかも分からない一手を打つなんて。現状短期決戦に持ち込むのは難しいし、まずったな。完全に泥沼にはまった感じだよ)
内心の動揺をおくびにも出さないフラウダ。だが白銀の獣はそれを見抜いているかのように今まで見せていた慎重さをかなぐり捨てた猛攻に出た。
「ぐっ!? 本当、こっちの嫌がることを的確に実行してくるね」
攻撃を躱しきれず頰から流れてきた血をペロリと舐めるフラウダ。
(ネココ達やグラシデアの親衛隊に賭ける? いや、さすがに数が足りない。でもいくら僕でもこれだけ距離の離れた場所にこれ程の魔力を送り続けながらこの獣の相手をするのは……)
死をこれ程身近に感じるのはいつ以来だろうか? 追い詰められた四天王、それを前に白銀の獣はーー
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