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第五章 友哉とあきらの視える日常
5-(1) 狼はがし 後編
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渡り廊下を引き返して、静まり返った夜の校舎に戻って行く。
夜の学校に俺の革靴の音がカツーン、カツーンと鳴り響く。
二ヶ月前から少しずつ変なものが見えるようになってきたけど、俺はその全部を無視してきた。それほど頻繁では無かったし、友哉に危険が無いならば、基本的に放置で問題は無かった。
でも、見たくもないのに見えてしまうそれは、正直あんまりいいものではない。教室の隅に立つぼんやりとした女生徒の影や、窓の端から覗いている誰かの片目、トイレから手招きしている白い女の手、遠くにはパタパタと走って行く足音。
俺自身も半分あやかしだけれど、それらはやっぱり薄気味悪くて仲間とは思えない。
誠司という暴君が君臨してきたこの高校は人の心が荒み切っているせいか、御前高校よりはるかに多くの魔が棲み付いているようだ。
階段を下りて踊り場まで来た時、俺はぎくりと足を止めた。
「うえ、こっわ! きっも!」
そこに設置してある大きな鏡の中から、腐ったように崩れかけた俺がこちらを見返していたのだ。
「うわー、これ、俺が人間だったら絶対チビッてるわ」
片手を上げて、バイバイというように鏡に手を振ってみる。
鏡の中の俺も手を振ったが、指が溶けてデロリと崩れ落ちた。
「うげ」
ゾゾゾ―と寒気がして自分の腕をさすると、鏡の中の俺も腕をさすり、その腕の肉が崩れて骨が見えてくる。
「た、大雅」
吐き気を我慢して小さく呼ぶと、大雅はするりと顕現して俺の前に立った。
艶々とした銀色の毛並みが風も無いのになびいて暗い夜に映え、その美しさにほっとする。
「大雅、あれ食べる?」
鏡を指差すと、大雅は嬉しそうにその場でくるりと回ってから、一目散に鏡の中へ突進していった。
「おおー、すごいすごい」
大雅の牙が噛みついた途端に、ゾンビみたいに腐った俺の姿をしたものは粒子状に崩れ始めて、砂のようにさらさらと舞いながら大雅の体に吸い込まれていく。化け物は腐った俺の形から腐った狼の形に変化して威嚇したが、大雅はまったく怖がる様子もなく、むしろ楽しそうに跳ねながら何度も何度もそれに噛みついていった。
「あはは、まじで? もっとグロいの覚悟してたのに、むしろファンタジーじゃん」
すべて食べ終えると、大雅は悠々と俺のもとへ戻って来た。
「へぇ、ほんとに雑食だ。あんなキモいもの食べても平気なんだな」
棲み付いていた怪異が消えた鏡は、当たり前に俺の姿を映し出した。
薄闇の中でじっとこちらを見返しているのは、まだ15歳の俺の姿だ。成長途中で未完成の、今だけの姿。これからさらに背が伸びて、顔つきも大人になっていくけれど、友哉の中の俺は永遠に15歳のままなんだろうなと、ふと思って寂しくなった。
大雅がすりすりと俺の足に体を擦りつけてくる。
「お? やっぱ式狼は映らないんだ」
鏡を見てちょっと驚く。こんなにはっきり見えている狼が、普通の人間には見えないことを思い出した。
鏡に姿が映らない式狼は友哉の目にはちゃんと映る。
鏡に姿が映る俺は、友哉の目にはまったく映らない。
どうせ半分あやかしなんだから、友哉の目に映ったら良かったのに。
「大雅。家に帰ったら、お前が守るべき人を教えてあげる。きっと大雅も大好きになるよ」
大雅はゆらりと尻尾を揺らした。
友哉の安全だけを思うなら、復讐なんてしない方がいいのは分かっている。
理不尽な暴力を受けたことなど忘れて、与えられたあの屋敷で閉じこもるように暮らしていけばいい。
でも、毎朝目を覚ますたびに、友哉は目の近くで自分の指を揺らして、本当に見えないのかを確認している。俺が声をかけるとこちらを向いて、俺の姿を見ようと無意識に目を凝らしている。そして、どうやっても見えないことを再確認すると、諦めたように笑うのだ。
憎むでも恨むでもなく、ただ笑っている友哉はきれいすぎて、ひどく愛しい。
友哉を愛しく思うほどに、俺の中には憎しみや恨みや怒りが大きく膨れ上がっていく。
学校の外に出ると、雪華が慌てた様子で車から出てきた。名前は忘れたけど、大きくて走りが静かなハイブリッド車だ。
「あきら、どういうことだ。今日は下見だけでは無かったのか?」
「つうか、下見だけだから来なくていいって言ったじゃん。友哉をひとりで置いてきたの?」
「叢雲と碧空に守らせている」
「それならいいけどさ」
俺が勝手に助手席に乗り込むと、大雅が後部座席に飛び込んだ。
雪華がまた慌てたように運転席に戻ってくる。
「その式狼はどうした」
「誠司君からもらったよ」
「術者の本名も聞いたのか」
「うん、聞いた、誠珠だって」
「服従させたのか」
「うん」
「どうやって」
「あいつに服従する?って聞いたら、服従するって答えたよ」
「そんなあっさり……」
「あっさりでも無かったよ。ちょっと抵抗があった」
「ちょっと」
「うん、ちょっと」
雪華は呆れたように息を吐いた。
「『狼はがし』を簡単にやってのける者など他にいない。これを知られたら、大賀見家では大パニックになるぞ」
「誰にも言わないでねって念を押しておいたけど」
「いずれ知られる」
「だろうね」
「そして、あきらの力を危険視した当主の判断はやはり間違っていなかったということになるだろう」
「はっ、なにそれ。力が大きいから何だって言うの?」
苛立ちがそのまま声になる。
「俺は友哉と二人で生きていけたらそれで良かったんだ。あいつが俺に攻撃を仕掛けて、友哉を巻き込んだりしなければ、俺は誰も傷付けなかったし大賀見家とも関わらなかった。女の子達が山で遭難したのも、無関係の人が病院で何百人も怪我したのも……これから一族のやつらが次々と『狼はがし』されていくのも、全部大賀見家の当主の判断が間違っていたからだろうが」
雪華はエンジンをかけるのをやめて、俺に向き直った。
「当主を擁護するわけではないんだが、友哉君のような存在があきらと共にあるなどとは、あの方にも他の誰にも予見できなかった。まさか大賀見家が恐れる大妖狐『久豆葉あきら』を、子犬のように手懐けてしまう人間がいるなんてな」
「子犬ってなんだよ」
「正確には子狐か」
「バカにすんな」
雪華は静かに首を振った。
「バカにしているわけではない。もしもあきらが友哉君と出会わなければ、おそらく今頃は誠司と大差ない暴君になっていたはずだ。大きな力は人の心を歪めるものだからな」
「あのクズ野郎と一緒にするなよ」
「だが、お前の善悪の基準は友哉君なんだろう? なぜ人を殺してはいけないと思うか。なぜ人を傷付けてはいけないと思うか。友哉君がいなければ、お前はそれをいけないことだと思ったか?」
「俺は必要ならば何人でも殺せるよ」
「つまり必要が無ければ極力殺さないのだろう? お前は人の命を玩具にできるくらいの力を持っているけれど、けしてそんなことはしない。ちゃんと命を大事だと思っているからだ」
「はぁ……。雪華の言葉はもったいぶっていて分かりにくいよ。結局、何が言いたいんだよ」
雪華は言葉を探すようにちょっと黙ってから、やっと口を開いた。
「つまり、お前は友哉君に人間にしてもらったんだ」
「だから?」
そんなこと分かっている。友哉がいなかったら人間のふりをする必要がないんだから。
「幼い頃すでにあれだけの力を持っていたんだぞ。周囲の人間を支配して何もかも思い通りにできたのに、お前が本物の化け物にならなかったというのは驚きでしかない。大賀見家の誰も、今のあきらを想像できなかった」
「へぇ。予言とか無かったの? 大賀見家ってそれ系の怪しい家なんでしょ」
「予言はあった。先々代の大奥様が残したものだ」
「なんて予言?」
「狐の子が大賀見を滅ぼす」
俺はブッと噴き出した。
「まじで!? 当たっちゃってるじゃん」
「ああ、皮肉な話だ」
肩をすくめ、やっと雪華は車のエンジンをかけた。
ゆっくりと車を発進させながら、雪華はさらに言葉を続けた。
「そんな予言があったから当主はお前を殺そうとした。殺されそうになったから、お前は大賀見家を潰そうとしている。予言がめぐりめぐって未来を確定させたんだ」
「はー、ばっかみたい」
吐き捨てて、窓の外を見る。三乃峰の賑やかな街の明かりが流れていく。友哉にはもう見ることのできない景色だ。
友哉と出会えたことで俺の人生が変わったのだとしたら、俺と出会ったことで友哉の人生も変わってしまったんだろう。
もしも俺がいなければ、友哉は優しい両親のもとで普通に高校に通い続け、御子神や吉野のほかにも大勢の友達に囲まれていて、市内に閉じ込められることも無く、あの黒く輝く瞳で好きなものを見ることが出来たはずだった。
でも、もしも時間を巻き戻して人生をやり直せるとしても、俺は必ず友哉を手に入れるし、絶対に手放してやらない。友哉の一番近くで生きるのは俺だし、友哉のきれいな愛情を受け取るのも俺だけでいい。
「なぁ雪華、早く帰ろう。友哉に会いたくなってきた」
友哉はもうとっくに眠っているけど、寝顔だけでも見たくなった。
クズどもの相手をして疲れた心を、きれいなものを見て癒されたい。
「ああ、分かった」
雪華がぐっとアクセルを踏み込む。
スピードを上げた車は、しばらくして屋敷のある暗い道へ静かに入って行った。
夜の学校に俺の革靴の音がカツーン、カツーンと鳴り響く。
二ヶ月前から少しずつ変なものが見えるようになってきたけど、俺はその全部を無視してきた。それほど頻繁では無かったし、友哉に危険が無いならば、基本的に放置で問題は無かった。
でも、見たくもないのに見えてしまうそれは、正直あんまりいいものではない。教室の隅に立つぼんやりとした女生徒の影や、窓の端から覗いている誰かの片目、トイレから手招きしている白い女の手、遠くにはパタパタと走って行く足音。
俺自身も半分あやかしだけれど、それらはやっぱり薄気味悪くて仲間とは思えない。
誠司という暴君が君臨してきたこの高校は人の心が荒み切っているせいか、御前高校よりはるかに多くの魔が棲み付いているようだ。
階段を下りて踊り場まで来た時、俺はぎくりと足を止めた。
「うえ、こっわ! きっも!」
そこに設置してある大きな鏡の中から、腐ったように崩れかけた俺がこちらを見返していたのだ。
「うわー、これ、俺が人間だったら絶対チビッてるわ」
片手を上げて、バイバイというように鏡に手を振ってみる。
鏡の中の俺も手を振ったが、指が溶けてデロリと崩れ落ちた。
「うげ」
ゾゾゾ―と寒気がして自分の腕をさすると、鏡の中の俺も腕をさすり、その腕の肉が崩れて骨が見えてくる。
「た、大雅」
吐き気を我慢して小さく呼ぶと、大雅はするりと顕現して俺の前に立った。
艶々とした銀色の毛並みが風も無いのになびいて暗い夜に映え、その美しさにほっとする。
「大雅、あれ食べる?」
鏡を指差すと、大雅は嬉しそうにその場でくるりと回ってから、一目散に鏡の中へ突進していった。
「おおー、すごいすごい」
大雅の牙が噛みついた途端に、ゾンビみたいに腐った俺の姿をしたものは粒子状に崩れ始めて、砂のようにさらさらと舞いながら大雅の体に吸い込まれていく。化け物は腐った俺の形から腐った狼の形に変化して威嚇したが、大雅はまったく怖がる様子もなく、むしろ楽しそうに跳ねながら何度も何度もそれに噛みついていった。
「あはは、まじで? もっとグロいの覚悟してたのに、むしろファンタジーじゃん」
すべて食べ終えると、大雅は悠々と俺のもとへ戻って来た。
「へぇ、ほんとに雑食だ。あんなキモいもの食べても平気なんだな」
棲み付いていた怪異が消えた鏡は、当たり前に俺の姿を映し出した。
薄闇の中でじっとこちらを見返しているのは、まだ15歳の俺の姿だ。成長途中で未完成の、今だけの姿。これからさらに背が伸びて、顔つきも大人になっていくけれど、友哉の中の俺は永遠に15歳のままなんだろうなと、ふと思って寂しくなった。
大雅がすりすりと俺の足に体を擦りつけてくる。
「お? やっぱ式狼は映らないんだ」
鏡を見てちょっと驚く。こんなにはっきり見えている狼が、普通の人間には見えないことを思い出した。
鏡に姿が映らない式狼は友哉の目にはちゃんと映る。
鏡に姿が映る俺は、友哉の目にはまったく映らない。
どうせ半分あやかしなんだから、友哉の目に映ったら良かったのに。
「大雅。家に帰ったら、お前が守るべき人を教えてあげる。きっと大雅も大好きになるよ」
大雅はゆらりと尻尾を揺らした。
友哉の安全だけを思うなら、復讐なんてしない方がいいのは分かっている。
理不尽な暴力を受けたことなど忘れて、与えられたあの屋敷で閉じこもるように暮らしていけばいい。
でも、毎朝目を覚ますたびに、友哉は目の近くで自分の指を揺らして、本当に見えないのかを確認している。俺が声をかけるとこちらを向いて、俺の姿を見ようと無意識に目を凝らしている。そして、どうやっても見えないことを再確認すると、諦めたように笑うのだ。
憎むでも恨むでもなく、ただ笑っている友哉はきれいすぎて、ひどく愛しい。
友哉を愛しく思うほどに、俺の中には憎しみや恨みや怒りが大きく膨れ上がっていく。
学校の外に出ると、雪華が慌てた様子で車から出てきた。名前は忘れたけど、大きくて走りが静かなハイブリッド車だ。
「あきら、どういうことだ。今日は下見だけでは無かったのか?」
「つうか、下見だけだから来なくていいって言ったじゃん。友哉をひとりで置いてきたの?」
「叢雲と碧空に守らせている」
「それならいいけどさ」
俺が勝手に助手席に乗り込むと、大雅が後部座席に飛び込んだ。
雪華がまた慌てたように運転席に戻ってくる。
「その式狼はどうした」
「誠司君からもらったよ」
「術者の本名も聞いたのか」
「うん、聞いた、誠珠だって」
「服従させたのか」
「うん」
「どうやって」
「あいつに服従する?って聞いたら、服従するって答えたよ」
「そんなあっさり……」
「あっさりでも無かったよ。ちょっと抵抗があった」
「ちょっと」
「うん、ちょっと」
雪華は呆れたように息を吐いた。
「『狼はがし』を簡単にやってのける者など他にいない。これを知られたら、大賀見家では大パニックになるぞ」
「誰にも言わないでねって念を押しておいたけど」
「いずれ知られる」
「だろうね」
「そして、あきらの力を危険視した当主の判断はやはり間違っていなかったということになるだろう」
「はっ、なにそれ。力が大きいから何だって言うの?」
苛立ちがそのまま声になる。
「俺は友哉と二人で生きていけたらそれで良かったんだ。あいつが俺に攻撃を仕掛けて、友哉を巻き込んだりしなければ、俺は誰も傷付けなかったし大賀見家とも関わらなかった。女の子達が山で遭難したのも、無関係の人が病院で何百人も怪我したのも……これから一族のやつらが次々と『狼はがし』されていくのも、全部大賀見家の当主の判断が間違っていたからだろうが」
雪華はエンジンをかけるのをやめて、俺に向き直った。
「当主を擁護するわけではないんだが、友哉君のような存在があきらと共にあるなどとは、あの方にも他の誰にも予見できなかった。まさか大賀見家が恐れる大妖狐『久豆葉あきら』を、子犬のように手懐けてしまう人間がいるなんてな」
「子犬ってなんだよ」
「正確には子狐か」
「バカにすんな」
雪華は静かに首を振った。
「バカにしているわけではない。もしもあきらが友哉君と出会わなければ、おそらく今頃は誠司と大差ない暴君になっていたはずだ。大きな力は人の心を歪めるものだからな」
「あのクズ野郎と一緒にするなよ」
「だが、お前の善悪の基準は友哉君なんだろう? なぜ人を殺してはいけないと思うか。なぜ人を傷付けてはいけないと思うか。友哉君がいなければ、お前はそれをいけないことだと思ったか?」
「俺は必要ならば何人でも殺せるよ」
「つまり必要が無ければ極力殺さないのだろう? お前は人の命を玩具にできるくらいの力を持っているけれど、けしてそんなことはしない。ちゃんと命を大事だと思っているからだ」
「はぁ……。雪華の言葉はもったいぶっていて分かりにくいよ。結局、何が言いたいんだよ」
雪華は言葉を探すようにちょっと黙ってから、やっと口を開いた。
「つまり、お前は友哉君に人間にしてもらったんだ」
「だから?」
そんなこと分かっている。友哉がいなかったら人間のふりをする必要がないんだから。
「幼い頃すでにあれだけの力を持っていたんだぞ。周囲の人間を支配して何もかも思い通りにできたのに、お前が本物の化け物にならなかったというのは驚きでしかない。大賀見家の誰も、今のあきらを想像できなかった」
「へぇ。予言とか無かったの? 大賀見家ってそれ系の怪しい家なんでしょ」
「予言はあった。先々代の大奥様が残したものだ」
「なんて予言?」
「狐の子が大賀見を滅ぼす」
俺はブッと噴き出した。
「まじで!? 当たっちゃってるじゃん」
「ああ、皮肉な話だ」
肩をすくめ、やっと雪華は車のエンジンをかけた。
ゆっくりと車を発進させながら、雪華はさらに言葉を続けた。
「そんな予言があったから当主はお前を殺そうとした。殺されそうになったから、お前は大賀見家を潰そうとしている。予言がめぐりめぐって未来を確定させたんだ」
「はー、ばっかみたい」
吐き捨てて、窓の外を見る。三乃峰の賑やかな街の明かりが流れていく。友哉にはもう見ることのできない景色だ。
友哉と出会えたことで俺の人生が変わったのだとしたら、俺と出会ったことで友哉の人生も変わってしまったんだろう。
もしも俺がいなければ、友哉は優しい両親のもとで普通に高校に通い続け、御子神や吉野のほかにも大勢の友達に囲まれていて、市内に閉じ込められることも無く、あの黒く輝く瞳で好きなものを見ることが出来たはずだった。
でも、もしも時間を巻き戻して人生をやり直せるとしても、俺は必ず友哉を手に入れるし、絶対に手放してやらない。友哉の一番近くで生きるのは俺だし、友哉のきれいな愛情を受け取るのも俺だけでいい。
「なぁ雪華、早く帰ろう。友哉に会いたくなってきた」
友哉はもうとっくに眠っているけど、寝顔だけでも見たくなった。
クズどもの相手をして疲れた心を、きれいなものを見て癒されたい。
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