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第11話【お茶会にて】
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ーーーそれからさらに数ヶ月が過ぎていよいよ試験の日が近づいてきた頃、僕とフローラ嬢は久しぶりの休日を取りゆっくりとお茶会をしていた。
「学院の入試もいよいよ来月になりましたわね。もちろん自信はありますけれど少しだけ不安になりますわ。」
「今のお嬢様ならば間違っても落ちる事はありませんよ。それは僕が保証します。」
「でも結局、攻撃魔法は教えてくれなかったわよね。アリオンは使えるんでしょ?なんで教えてくれなかったの?」
「お嬢様。攻撃魔法は大変危険を伴う魔法です。場合によっては相手を殺す事も当然ながらありますし、暴走させれば自らが死ぬこともあり得るのです。ですから貴族令嬢のお嬢様が使って良い魔法ではないのです。」
「そう、残念ね。まあいいわ、学院に入学したらそこで教えてもらうから。」
その言葉に僕は『ぎょっ』として彼女にやんわりとお願いをした。
「出来れば領主様の許可を頂いてからにしてくださいね。お願いですから……。」
「そうねぇ。どうしようかな。」
フローラ嬢がイタズラっぽく笑うので話題を変えようと僕は彼女に質問を振った。
「ところでお嬢様はどうして学院に入学されようと思ったのですか?」
僕は前から疑問に思っていた事を聞いてみた。
「約一年間も私の家庭教師をしていながらそれを今頃聞かれるとは思わなかったわ。」
フローラ嬢はため息をつきながらその理由を教えてくれた。
「政略結婚のためよ。」
政略結婚。確かに貴族社会にはよくある事だが、まだ僕より幼い彼女がそれを受け入れている事に驚いた。
「おとうさまが子爵なのは当然知ってるわよね?でも子爵は貴族社会では下級貴族にあたるの。
おとうさまは私を上級貴族の嫁にしたいと願ってるわ。そのために学院に入学して実績を積んであわよくば学院で上級貴族の子息を捕まえてくる事を望んでるの。」
「そ、そうでしたか。申し訳ありませんでしたそのような事を聞いてしまいまして……。」
「別にいいわよ、そのくらい。私も貴族の娘に産まれたからいつかはそうなると分かってたんだから。」
そう言いながらもフローラ嬢は少しだけ寂しそうな顔をみせた。
(なんとかしてあげたい気持ちはあるけど貴族家の婚姻に首を突っ込んだら僕の首が物理的に別れる事になるのは確実だからな。)
「では、せめてお嬢様の方に殿方の選択権を得られるようにもう少しレベルアップをしておきましょう。」
僕はそう言うとフローラ嬢に最後の特訓を施していった。
「学院の入試もいよいよ来月になりましたわね。もちろん自信はありますけれど少しだけ不安になりますわ。」
「今のお嬢様ならば間違っても落ちる事はありませんよ。それは僕が保証します。」
「でも結局、攻撃魔法は教えてくれなかったわよね。アリオンは使えるんでしょ?なんで教えてくれなかったの?」
「お嬢様。攻撃魔法は大変危険を伴う魔法です。場合によっては相手を殺す事も当然ながらありますし、暴走させれば自らが死ぬこともあり得るのです。ですから貴族令嬢のお嬢様が使って良い魔法ではないのです。」
「そう、残念ね。まあいいわ、学院に入学したらそこで教えてもらうから。」
その言葉に僕は『ぎょっ』として彼女にやんわりとお願いをした。
「出来れば領主様の許可を頂いてからにしてくださいね。お願いですから……。」
「そうねぇ。どうしようかな。」
フローラ嬢がイタズラっぽく笑うので話題を変えようと僕は彼女に質問を振った。
「ところでお嬢様はどうして学院に入学されようと思ったのですか?」
僕は前から疑問に思っていた事を聞いてみた。
「約一年間も私の家庭教師をしていながらそれを今頃聞かれるとは思わなかったわ。」
フローラ嬢はため息をつきながらその理由を教えてくれた。
「政略結婚のためよ。」
政略結婚。確かに貴族社会にはよくある事だが、まだ僕より幼い彼女がそれを受け入れている事に驚いた。
「おとうさまが子爵なのは当然知ってるわよね?でも子爵は貴族社会では下級貴族にあたるの。
おとうさまは私を上級貴族の嫁にしたいと願ってるわ。そのために学院に入学して実績を積んであわよくば学院で上級貴族の子息を捕まえてくる事を望んでるの。」
「そ、そうでしたか。申し訳ありませんでしたそのような事を聞いてしまいまして……。」
「別にいいわよ、そのくらい。私も貴族の娘に産まれたからいつかはそうなると分かってたんだから。」
そう言いながらもフローラ嬢は少しだけ寂しそうな顔をみせた。
(なんとかしてあげたい気持ちはあるけど貴族家の婚姻に首を突っ込んだら僕の首が物理的に別れる事になるのは確実だからな。)
「では、せめてお嬢様の方に殿方の選択権を得られるようにもう少しレベルアップをしておきましょう。」
僕はそう言うとフローラ嬢に最後の特訓を施していった。
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