勇者のその後~地球に帰れなくなったので自分の為に異世界を住み良くしました~

十一屋 翠

文字の大きさ
表紙へ
19 / 105
2巻

2-3

しおりを挟む
「ともあれ、陛下には俺から連絡しておく。伝えてほしい事はあるか?」

 そうだなぁ。何か言っておいた方がいいか。

「あー、俺はあくまでも元の世界に帰りたい。だからこの世界に長居する気はないし、シルファリアを愛人にはしたけど、魔王の跡を継ぐ気もない。それでも俺が万が一にも魔王になるのが怖いのなら、世界中の賢者達を集めて、俺が元の世界に帰れるようにしてくれっつっといてくれ」
「またギリギリの要求だな。各国がそう簡単に自国の賢者をよこすと思うのか?」

 バルザックは呆れたように言って、ワインをあおる。

「さぁね。だが俺を恐れつつも利用したいと思っているんだから、お互いの利益を考えれば賢者達を貸し出しても十分な元が取れるだろ」
「お前の異世界の知識目当てでか。お前も駆け引きが分かるようになってきたか。感慨深いねぇ」

 わざとらしく「感動した」と言いながら、バルザックは二杯目のワインをあおった。適当すぎるぞおっさん。

「じゃあ俺は城に行ってくる。お前等は王都でデートでもしてきたらどうだ? 勿論その羽やら角やらは隠してもらわんといかんがな」

 と言い残してバルザックは屋敷を出ていった。後は待つだけか。

「ふむ、それではデートとやらに行くとするか」

 そう言って、シルファリアがやにわに立ち上がり俺の手を取る。
 個人的にはダラダラする気満々だったのだが、シルファリアがこうまでノリノリなのでは仕方ない。俺は彼女を連れて、王都でのお忍びデートをする事にした。

「夫から話は聞いたわ。私がシルファリアさんのお洋服をコーディネートさせてもらうわね」

 決意した直後、バルザックの奥さんが応接室に入ってくる。その後ろには様々な服を持ったメイドさん達の姿もあった。

「じゃあ早速お着替えタイムに入るから、トウヤ君は外で待っててね。魔族の女の子のコーディネートなんて初めてでお姉さん張り切っちゃうからー」

 と言われるや否や、俺は押されるように部屋から追い出されたのだった。

「トウヤ様、お茶のお代わりはいかがでしょうか?」

 部屋の外で待機していたバルザックの執事が、イスとテーブルを用意してお茶を勧めてくる。

「あ、貰います」

 執事さんの優しさが身に染みるぜ。



 第三話 勇者、デートをする


「い、いくぞトウヤ!」

 復興の始まった王都の中を、俺の腕を引っ張って進むのは、愛らしいフリフリのドレスを着た美女だ。
 美しい金髪とこの地方では珍しい褐色の肌、それに腰まであるケープマント。何より目立つのは、丸いキノコのような帽子だ。まるで童話の世界からやってきたような不思議で可愛いらしい姿。それこそが、魔王の娘シルファリアの今の姿であった。
 今の彼女はこれまでのセクシーなドレスではなく、愛らしい衣装に着替え、セクシーレディからファンシーガールへとクラスチェンジを成し遂げていた。
 というのも、彼女は魔王の娘である前に魔族だ。そのため、この町でデートするには魔族の特徴である羽と角を隠す必要があった。

「人間の衣装というのは気恥ずかしいな」

 シルファリアが顔を真っ赤にしながら歩く。着慣れない人間の衣装に戸惑いを隠せないみたいだ。
 ぶっちゃけさっきまで着ていたドレスの方が恥ずかしいのではないかと思うのだが、魔族と人間ではそこら辺の価値観が違うのだろう。
 だが、その恥じらう振る舞いが愛らしい衣装をさらに引き立て、道行く人の視線を独占している事に彼女は気づいていない。

「似合ってるよ、シルファリア。とても可愛いよ」
「……っ!?」

 一瞬、何を言われているのか理解出来なかったらしいシルファリアだったが、僅かに遅れて言葉の意味を理解し、全身が茹蛸ゆでだこのように真っ赤になる。ただでさえ褐色で目立っていた肌がさらに際立ってしまう。

「あ、あう……か、可愛い……」

 どうやら可愛いとは言われ慣れていないらしく、シルファリアのキャパは早くも決壊寸前であった。

「飲み物でも買って町を散策しよう」

 俺は手近な露店で飲み物を二つ買ってから、シルファリアの手を取って町中を歩いていった。

「この先には中央噴水があって、町の人達のいこいの場になっているんだ」
「噴水か……ま、魔族の町にも噴水はあるぞ」
「へぇ、そっちにもあるんだ」
「それに魔族の町には庭園もある。季節に応じた花が庭園の各区画で咲き乱れる様は見ものだぞ」
「なんか凄そうだなそれ」
「ああ、凄いぞ!」

 始めは緊張していたシルファリアだったが、お互いの種族が暮らす町について話したりしているうちに、少しずつ緊張がほぐれていった。

「ほら、もうすぐ中央噴水だ」

 俺達は、町の大通りの途中にある中央噴水までやってきた。だが、そこにあったのは俺のよく知る中央噴水ではなかった。

「あれ?」
「これは……壊れているな」

 シルファリアの言うとおりだった。かつて王都に暮らす人々の心をうるおしてくれた中央噴水が、見るも無残むざんに壊れていた。真っ二つである。
 本来ならこの噴水の先端から水が噴出し、綺麗な円を描いて人々を楽しませてくれるのだが。哀れにも壊れた石柱は、その役目を放棄して眠りについていた。

「せっかく見に来たのにな」

 おそらく、魔王四天王・風のバーストンが行った魔界大儀式で活性化した魔物の仕業しわざだろう。
 アイツの行った儀式がどれだけ危険なものだったのか、この壊れた噴水からもそれがうかがえる。アイツは魔界の存在を呼び寄せると言っていたが、呼び寄せたとして本当に操れたのだろうか?
 魔界が一時的に繋がった余波だけでも、これだけの影響を及ぼしてるのだ。もし計画どおりにいっていたら、ろくな結果にはならなかっただろう。

「なぁトウヤ、あの者達は何をしているのだ?」

 シルファリアが指差した先では人だかりが出来ており、人々がその先にいる誰かを見ていた。

「あれは、大道芸人かな?」

 俺達の視線の先には、三人の男達が梯子はしごに登ってバランスを取ったり、仲間の上を登ってポーズを取ったりしていた。

「芸人といって、珍しい芸をしてお金を貰う人達だよ」
「ほう、芸人……」

 魔族の間では芸人という存在はいないのか、シルファリアは彼等を興味津々に見つめていた。
 よくよく見ると、中央噴水の跡地には多くの芸人達がいた。
 噴水の機能は壊れても、その設備の本来の役目である、人の憩う場としての機能は失っていないみたいだ。

「なぁトウヤ」

 芸人達を見ながらシルファリアが言葉を発する。

「なんだい?」

 もしかして芸人に憧れたとか? 魔王の娘が目指す職業かは分からないが、なりたいというのなら応援するのもやぶさかではない。
 そんな風に考えていたら……

「あの中に魔族がいるぞ」
「……へ?」

 しかし、その答えは俺にとって予想外のものだった。

「本当か?」
「ああ、間違いない」

 俺の見える範囲にいる人達の中には、シルファリアのように角や羽を隠している者は見当たらない。多くが薄着の芸人達ばかりだ。

「変身魔法だな。魔法で姿を変えて普通の人間のように見せかけている。おそらくだが、魔族以外の種族もいるぞ」
「よく分かるな」

 俺の褒め言葉に、シルファリアが誇らしげに胸を張る。胸を張る。

「ふふふ、そうだろうそうだろう。何しろ私はお前の役に立つ愛人だからな。お前のために何でもしてやるぞ。何でもシテやるぞ?」

 こんな所でつやっぽい目をするのはおやめなさい。

「で、誰がスパイなんだ?」
「全員だ。この場にいる芸人は全て黒だな」

 わーお。
 まさか芸人が全員、魔族を始めとした多種族のスパイだとは思わなかったぜ。捕まえておいた方がいいのかなぁ。
 が、シルファリアが警告してくる。

「捕まえようなんて思うなよ。お前なら全員を即座に戦闘不能に出来るだろうが、ここにはいない連中が警戒するぞ。最悪逃げるために市民を攻撃する可能性もある」

 う、それは困るな。

「そもそも密偵みっていというのは戦いが始まる前の平和ボケしている内からもぐり込ませるものだ。魔族以外の種族の密偵もな。勿論他の国の人間もだ」

 あー、それは分かるわ。日本もスパイ天国って言われてたもんなぁ。

「ここで手に入る情報は、市民の生活水準や噂など重要度が低い。それに、いつでも新しい密偵を送り込める場所だ。だから今は放置しておいて問題ないだろう。むしろここで密偵狩りをしたらトラブルしか発生しない。例えば、他国の密偵同士の縄張り争いがなくなり、特定の国家や種族の密偵が自由に行動出来るようになる。そうなると、大店おおだなの商会に潜り込んだ密偵のいる店が力を増し、金を差し出す事で有力貴族に働きかけやすくなるといった不都合が生じるようになる」

 おおう、よく分からないが、スパイ数人でそんな問題が起こるのかよ。

「密偵は利用しろ。どうせ虫のようにポコポコ湧くんだ。ならば有効活用しないとな」

 これ、この国の人間は気づいているのかなぁ?

「心配するな。この国の人間も他の国に密偵を放っているさ」

 ファンタジー世界でも人間の欲望はなまぐさいなぁ。

「ともあれ、連中の芸は本物だ。各国の住民に受け入れられるように技をみがいているみたいだからな。今はそれを楽しませてもらおうじゃないか」

 意外に神経が太いぜ。っていうか、さすがは魔王の娘。スパイの事とか政治にも詳しいんだな。


 ◇


「陛下にそのお嬢ちゃんの事は伝えたぞ」

 デートを終えて屋敷に帰ってきた俺達は、同じく城から帰ってきたバルザックと夕食を食べながら今後の話をしていた。

「で、王様達は何だって?」
「頭を抱えていたよ」

 ですよねー。

「とりあえずはお前達との会見を望んでいる。今後魔族は人間とどう接したいのか、などの情報を得たいという事だろうな。ところでこのポテトサラダは最高だな、さすがは俺の妻が作っただけある」

 なるほど、それなら魔王の娘であるシルファリアは絶好の交渉相手という訳だ。

「まぁ、私は魔王の娘であっても領主ではないからな、権力はあるようでいてないぞ。それにトウヤにコテンパンに負けて愛人となった身だ。私を魔族との交渉材料にする事も出来ない。確かに芋料理といえば雑という印象だが、他の野菜なども入っていてなかなか繊細せんさいな気配りを感じる」

 それだと俺が無理やり愛人にしたみたいじゃないですかー。

「我々もそこまでは望んでいない。ただ、魔族の王族たる君なら、残った魔族の貴族の考えも分かるのではないかと思ってね」
「役に立つか分からない見解で良ければお教えしよう。このソテーは美味いな」
「感謝する。ふふふ、俺の妻の自信作だからな」

 どうでもいいけどお前等、真面目な話と飯の感想を一緒に言うなよ。ちなみに打ち合わせを兼ねた食事なので奥さんは同席していない。まったくもって気の利く人だ。

「という訳で、トウヤ、お前の責任は重大だぞ」
「え? 俺?」

 いきなり俺に話が振られて驚いた。俺に何をしろと?

「いいか、シルファリア嬢は魔王の娘だ。そしてお前の話では武闘派でもある。だから陛下達を守るためにお前がシルファリア嬢を監視し、陛下達の安全を守るんだ」
「え? マジ? そういうのって城の騎士の役目じゃない訳?」

 だが、バルザックはわざとらしくため息を吐く。

「お前なぁ、魔王の娘だぞ。実際に戦闘になれば、貴族クラスの魔族を相手に一般兵がかなう訳がないだろう。近衛このえ騎士が出てきたとしても、彼らは陛下の他に大臣達も守らなくてはならない。一般兵を始めとして周囲に犠牲が出るのは必至だろうさ」

 あー、そういうモンなんだ。俺的にはノリでシルファリアを全裸に剥いてしまったので、あんまり苦戦したって気がしないんだよなぁ。

「分かった。ちゃんと監視する」
「頼むぞ。それじゃあ明日の昼に城へ向かう」
「ああ、分かった」
「あと、後日一人で城に来て、姫君や貴族の娘達の相手もするように。彼女達はお前の愛人なんだからな。たまに相手をしてやらないと、ねて俺に苦情が来る」
「待った、何で姫様達が俺の愛人になってるんだ?」

 そんな覚えはないんだが。

「全員と楽しんだだろ? あの時点で全員勇者の愛人扱いだから」

 マジ!? でもアレは、俺の血をこの世界に残すための取引だったんじゃねーの!?

「ぶっちゃけ、お前はいつ元の世界に帰れるか分からんからな。お前がこの世界に残る事を決めた場合、自分達の国に定住してくれるように姫様達も必死なんだよ」

 おおう、そういうのが嫌だから帰りたいんだがな。

「英雄として祭り上げられる代償だな。ちゃんと相手をしてやれ。お前が相手をして姫君達を大切に思っていると伝えてやれば、各国の王達もお前が敵に回る事はないと少しは安心する」

 と言ったのはバルザックではなく、シルファリアだった。

「いいのか?」

 俺が聞くのもアレだが、一応シルファリアは俺の愛人だしな。他の女の所に行く事に気分を悪くしないのだろうか?

「英雄に女が群がるのは当然だ。しかも国家の思惑が絡んでいるとなればなおさらだ。連中はお前が敵になる事を何よりも恐れている。魔王を倒した英雄だからな。だがそれと同じくらい、お前を利用したいとも思っている。だからお前は自分の身を守るためにも、姫君達を可愛がってやれば良いのだ」

 とってもクレバー。

「それに私は魔族だからな。時が経ち、他の姫君達が老いても私は若いままだ。男として、若い愛人はのどから手が出るほど欲しいだろう?」

 わー、なまぐさーい。でも確かにそうだよな。

「そこへいくと、お前のもう一人の愛人であるハーフエルフ、あれも賢いな」

 ハーフエルフ……エアリアの事か? エアリアが賢いというのは一体どういう意味だ?

「聞けば、アレがお前の最初の愛人だったそうではないか。それが、他の女を許容する器の広さを見せたという。なるほど良い手だ」

 え? そうなの?

「ハーフエルフはエルフほどではないが寿命は長い。だがそれなりに老いる。人間として老いるお前よりも、ゆっくりではあるが老いる女」

 シルファリアが一息吐きつつワインをあおる。

「それは全く老いが見えない愛人相手では感じない、老いる者同士の共感を生み出す。そしてお前の死が近づく頃には、まだ若さを保ちつつも成熟した精神を宿した女が、お前の最期さいご看取みとってくれる。それも最初の愛人がだ。どうだ? 男にとって理想的な死に様ではないか?」

 むぅ、若い奥さんが最後まで看取ってくれる、確かに男としては本懐ほんかいと言える死に様かもしれない。

「良い愛人を得たものだ。父上にはそんな出会いがなかった事が悔やまれる」

 つまり、最後にはそこそこの若さを保ったエアリア大勝利という事か?
 だから俺が愛人を持つ事を許してくれたと?
 そう考えると……

「女の計算怖えー」

 としか言えないんですけど。バルザックは完全にスルーを決め込んでいるし。

「そうか? 私はそこまでしてもお前をこの世界にとどめたいという、健気けなげな女だと思ったが?」

 む、そういう考えもあるのか。
 だが……俺は元の世界に帰らないといけない。

「向こうには、家族が待っているんだよ」

 父さん、母さん、それに妹が待っているんだ。

「まぁ、お前の人生だ。好きに生きるといい。私としては、帰る前に子供さえ孕ませてくれればそれで問題ない」

 結局そこに行き着くんですね。



 第四話 勇者、国王に謁見えっけんする


 翌朝、バルザックにエスコートされて城へとやってきた俺とシルファリアは、謁見ので王様と面会をしていた。

「勇者よ、その者が魔王の娘か?」
「はい、彼女が魔王の娘シルファリアです」

 俺がシルファリアを王様に紹介すると、彼女は自ら自己紹介をした。

「シルファリア・ルゥ・デ・ガレスだ、人間の王よ」

 今日のシルファリアはいつもの赤いドレス姿だ。冠のような角も背中から生えた羽も丸出しで、魔族である事がバレバレだ。まぁ、さすがにバルザックのやかたから城までは、混乱を避けるために帽子とハーフマントで隠してたんだけど。

「う、うむ」

 王様もさすがにやりにくそうだ。
 しかし気になるのは、ここにいる人間達だ。何やら見覚えのない連中がいる。
 俺も城の人間全てを知っている訳ではないが、こうして国王に謁見する時のメンツというのは、大抵決まっているのだ。
 だというのに、今回のメンツは半分くらい知らない……いや、どっかで見た事があるような気もするのだが……

「バーデル陛下、挨拶はその辺で、本題に入りましょう」

 見覚えのない連中の一人が、国王に意見を述べた。王様に勝手に話しかけられるあたり、この男は上位の貴族なのだろうか? 通常、一部の大臣や宰相さいしょうなどでなければ、王に話しかけるなんて不敬ふけいはしてはいけない。しかし、目の前の男はそれを行った。

「そうであるな。ではシルファリア王女よ、そなたがなぜ勇者と接触したのかを教えてもらおうか?」

 しかし王様は怒る様子もなかった。それはともかく、シルファリアが返答する。

「簡単な事だ。父上を倒した勇者を倒して、魔王の座を継ぐつもりだった」
「勇者を倒す事で、そなたは魔王になれるのか?」
「そうだ、魔族は何より力を信奉する。故に魔王である父が死んだ今、勇者を倒した者が最も魔王に近い存在になる」

 迷惑な話だなぁ。

「では、今後、勇者殿を狙って魔族が襲ってくるという事かね?」

 今度は別の貴族が国王に代わって質問してきた。何なんだコイツ等?

「いや、その可能性は低いな。勇者は父を倒したごうの者だ。さらには四天王も全て倒している。そのような相手に戦いを仕掛けても殺されるだけだ。故に表立って勇者を殺そうとする者はいないだろう。むしろ元の世界に帰ると言っているのだから、帰るまで待つのが最良だ」

 それからシルファリアは「魔族の寿命は人間よりも長いからな」と、付け加えた。
 確かに相手がどれだけ強くても、自分達よりかなり寿命が短いのならばわざわざ戦う必要もない。長期的な戦略で考えると、魔族の戦い方は犠牲の出ない優れた策であった。


しおりを挟む
表紙へ
感想 285

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな

七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」 「そうそう」  茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。  無理だと思うけど。

魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。

カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。 だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、 ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。 国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。 そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

神様、ちょっとチートがすぎませんか?

ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】 未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。 本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!  おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!  僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇  ――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。  しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。  自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――  ◇◆◇◆◇◆◇◆◇ 本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。 へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/ --------------- ※カクヨムとなろうにも投稿しています

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。