80 / 105
連載
番外編 勇者、プレゼントを配る 前編
しおりを挟む
注:このお話はシルファリアが敵対する前の時系列です。
後編は明日の朝7:00に投稿します。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
もうすぐクリスマスだ。
勿論異世界であるこの世界にはそんな行事などは存在しないが、このイナカイマでは娯楽の日として広めてみようと思う。
この村は特殊な住環境にあるので、村の外部に出られない閉鎖環境というのがいつかストレスの原因になる可能性があるからだ。
まぁ一応転移ゲートでほかの村に行く事はできるので、そこまで危険な状態にはならないと思うが、どのみちガス抜きが必要なのは間違いない。
イナカイマをはじめとした村にはさまざまな土地から来た人達が暮らしているので、一言で行事といっても開催される日時や内容が微妙に異なる。
なので、まったく新規でただ楽しむためだけの行事を作ろうというのだ。
「という訳でクリスマスを行おうと思う」
「へぇー、異世界の行事ね。面白そうじゃない」
「異界の聖人の誕生を祝う儀式ですか。宗教的に問題は感じますが、それでも尊い人の生誕を祝うという心はとても良いものだと思います」
エアリアとミューラはイベントに好意的な反応だ。
「良いのではないでしょうか、行事による息抜きは大切だと言う事は私にもわかります」
「それに行事を行うことによって国の豊かさを示し、内外にトウヤさんの統治能力の高さを知らしめる効果もありますしね」
サリアはさすがにお姫様だけあって俺の真意を見抜いてくれた。
クロワさんはちょっと政治的過ぎる解釈だが、まぁ将来的にはそういう意味も活きてくるんだろうな。
「……聖なる夜か」
ただ、一人だけシルファリアだけは気乗りしない様子だった。
「なんだ、シルファリアはこういうイベントは嫌いなのか?」
「いや、私は魔族だからな。その聖人というのは教皇などの様な宗教上の要人を神聖化した存在なのだろう? その存在が生まれた日を敵対する魔族が祝うというのはどうもな」
まぁ言わんとする事はわかる。
地球なら神に敵対する悪魔がその使者の誕生を祝うという珍妙な状態になると言う事だからな。
「まぁ良いんじゃね? 俺の故郷でも本来の意味とかどうでも良くてただのお祭り騒ぎの口実でしかないし」
「ほう、そうなのか?」
「ああ、だからシルファリアも気にせず楽しめよ」
「ふむ、まぁそういう事なら」
なんとかシルファリアも納得してくれたみたいだな。
「聖人の生まれた日をただ騒ぐ為だけの口実に……」
しまった、今度はミューラが頭を抱えだした。
◆
「ふー、いろいろあったけど、無事に終わったな」
村の人々を集めたクリスマスパーティは大盛況で成功した。
一部張っちゃけた連中が酔っ払って騒ぎを起こしたが、まぁ荒くれ者も居るんだからしょうがない。
そこらへんは同じように騒ぎ出したシルファリアが乱入して祭りを盛り上げる余興扱いになったのでよしとしよう。
「むしろ俺にとってはこれからが本番だ」
クリスマスの夜、それは恋人達の性なる夜……ではなく、一年間良い子ですごした子供達にサンタさんがプレゼントをくれる夢と希望に満ち溢れた夜だ。
既にサンタクロースの事は子を持つ大人達には教えてあり、彼らもこの日の為に用意したプレゼントを子供達の枕元に置いている頃だろう。
かくいう俺も真っ赤な衣装に白い付けヒゲとを付けたサンタさんルックだ。
中に綿を入れているので、ふくよかなお爺さんのシルエットに見えない事もない。
「じゃあエントツから入るとするか!」
サンタはエントツから入るのが定番、そして極寒の地であるこのイナカイマ村の家には、家を暖めるための暖炉から伸びたエントツが……エントツが……」
「無ぇぇぇぇぇぇぇぇっっっ!!!」
何という事だ! このイナカイマは魔法で常春の国となっている為に、村を暖めるための暖炉がないじゃあないか! 何という設計ミス!
くそっ、雪国だからエントツから入るのが礼儀ってもんだよなと思ってたのによう!
「仕方ない、作戦変更だ。普通に玄関から入るぞ」
気を取り直した俺は玄関から屋敷に入ると、そっと足音を忍ばせて恋人達の部屋へと向かう。
まずはエアリアの部屋だ。
「中から物音は聞こえませんねー」
ドアに耳を当ててエアリアが寝ている事を確認した俺は、そっとドアを開けて中へと入る。
部屋の中は真っ黒だが、暗視の魔法のおかげで室内はほの明るく見える。
ちなみにこの魔法はサリアから教えてもらった悪用される危険のある遺失魔法だ。
プレゼントを配るために使うのでセーフ。
「良い子にプレゼントじゃよー」
などとサンタになりきりながら俺はエアリアの枕元にプレゼントの入った箱を置く」
くっくっくっ、明日の朝になって驚きと喜びに満ちたエアリアの顔が見ものだぜ!
「……誰?」
ん?
ふと自分以外の声に違和感を感じる。
俺の視線の先で寝ていたエアリアが目を開けてこちらを見ている。
「……」
そっと後ろに下がる。
そそっと更に後ろに下がる。
そして俺は部屋を出てドアを閉めた。
「離脱っ」
脱兎の勢いで逃げる俺。
だが直後にドアを蹴り開けてエアリアが出てくる。
その手には魔法の発動体である杖が握られているじゃあないか。
「誰よアンタ!?」
やっべぇ、完全に不審者として認識されていますよ! だが俺だとバレる訳にはいかない! サンタさんは子供達に夢と希望を与える存在なのだ!
「逃すものですか! サンダーバレット!!」
エアリアが魔力と共に力ある言葉を放ち、大量の雷の礫が放たれる。
暴徒捕獲用の雷魔法だが、エアリアが使えば捕獲どころのダメージではない。
魔法のチョイスからして一応捕獲するつもりのようだが。
「あんなモン喰らってたまるか!」
俺は魔力を脚に集中して全力で駆け、廊下の突き当りの壁を蹴って横の通路へと駆け込む。
雷の魔法は俺が居なくなった壁にブチあたり、バチバチと痛そうな音を立てながら壁を焦がす。
「なんて素早い!」
エアリアが次いで壁を曲がる。
だが、エアリアは俺の姿を見失ってしまった。
身体能力においては俺の方が圧倒的に上だ。俺はその隙にほかの部屋へと避難していたのだ。
そしてこの通路だけでも部屋の数は複数ある。俺を不審者だと思っているエアリアはすぐにドアを開けずに警戒しながらあけるだろう。
だから今のうちに窓から逃げる。
逃げようとして俺は気づいた。
「っと、この部屋はミューラの部屋だったか」
そう、部屋のベッドには、ミューラが寝息を立てて眠っていた。
規則正しい生活を己に課しているミューラはぐっすり眠っている。
その豊かな胸は布団を上へ盛り上げ、呼吸と共に上下していた。
「んっ」
とそこでミューラが寝返りを打った事で布団がめくれる。
「ふふ、しょうがないな」
俺はプレゼントを枕元に置くついでに、めくれた布団を戻そうとつかむ。
ドンドンドン!!
と、その時、突然ドアが鳴り響いた。
『ミューラ! 起きてる!?』
心臓が飛び跳ねるかと思うほど驚いたぁぁぁぁぁ!!
エアリアがミューラの部屋のドアを叩いた音だ。
だがまだ大丈夫だ! ミューラはこんなにグッスリ眠っているからなぁ! 直ぐには起きない筈だ!
「ふぇ~何ですか一体~」
寝起き良すぎぃぃぃぃぃーーーーっっっ!!
あっさりと起きやがった!!
『変な奴が私の部屋に入ってきてこっちに逃げてきたのよ! ミューラの部屋には来てない!?』
「変な人ですかぁ~? そんな人……」
といって部屋を見回したミューラの視線と、窓から逃げ出そうとしている俺の視線がつながる。
「……」
俺は窓の外へと飛び立つ!
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
次の瞬間、ミューラの悲鳴が屋敷中に鳴り響いた。
「見つけた! ミューラにまで手を出すなんて許せない!!」
部屋の中に入ってきたエアリアが窓から乗り出して俺を見つける。
「バーストフレアッ!!」
エアリアが炎の爆裂魔法を俺に放ってくる。
だが間一髪で俺は回避。
しかし庭の木に炎が燃え移る。
「不浄なる者に裁きを!! ホーリーサークル!!」
と更にミューラの放った拘束浄化術式が俺を追ってくる。
いかん、アレにつかまったら逃げる事も出来ずに結界に閉じ込められる!
「ぬぉぉぉぉ!!」
俺は大量の魔力を手のひらに集中させて後方に向かって放つ。
圧倒的な魔力はミューラのホーリーサークルを破壊し、ついでにエアリアの魔法で燃え広がった気をなぎ倒して無理やり炎の延焼を食い止める。
「そんな! 聖なる円環が!?」
「一体何者なのアイツ!?」
よしチャンスだ! 俺は物陰に隠れエアリア達の視界から逃れてから転移魔法で逃亡したのだった。
後編は明日の朝7:00に投稿します。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
もうすぐクリスマスだ。
勿論異世界であるこの世界にはそんな行事などは存在しないが、このイナカイマでは娯楽の日として広めてみようと思う。
この村は特殊な住環境にあるので、村の外部に出られない閉鎖環境というのがいつかストレスの原因になる可能性があるからだ。
まぁ一応転移ゲートでほかの村に行く事はできるので、そこまで危険な状態にはならないと思うが、どのみちガス抜きが必要なのは間違いない。
イナカイマをはじめとした村にはさまざまな土地から来た人達が暮らしているので、一言で行事といっても開催される日時や内容が微妙に異なる。
なので、まったく新規でただ楽しむためだけの行事を作ろうというのだ。
「という訳でクリスマスを行おうと思う」
「へぇー、異世界の行事ね。面白そうじゃない」
「異界の聖人の誕生を祝う儀式ですか。宗教的に問題は感じますが、それでも尊い人の生誕を祝うという心はとても良いものだと思います」
エアリアとミューラはイベントに好意的な反応だ。
「良いのではないでしょうか、行事による息抜きは大切だと言う事は私にもわかります」
「それに行事を行うことによって国の豊かさを示し、内外にトウヤさんの統治能力の高さを知らしめる効果もありますしね」
サリアはさすがにお姫様だけあって俺の真意を見抜いてくれた。
クロワさんはちょっと政治的過ぎる解釈だが、まぁ将来的にはそういう意味も活きてくるんだろうな。
「……聖なる夜か」
ただ、一人だけシルファリアだけは気乗りしない様子だった。
「なんだ、シルファリアはこういうイベントは嫌いなのか?」
「いや、私は魔族だからな。その聖人というのは教皇などの様な宗教上の要人を神聖化した存在なのだろう? その存在が生まれた日を敵対する魔族が祝うというのはどうもな」
まぁ言わんとする事はわかる。
地球なら神に敵対する悪魔がその使者の誕生を祝うという珍妙な状態になると言う事だからな。
「まぁ良いんじゃね? 俺の故郷でも本来の意味とかどうでも良くてただのお祭り騒ぎの口実でしかないし」
「ほう、そうなのか?」
「ああ、だからシルファリアも気にせず楽しめよ」
「ふむ、まぁそういう事なら」
なんとかシルファリアも納得してくれたみたいだな。
「聖人の生まれた日をただ騒ぐ為だけの口実に……」
しまった、今度はミューラが頭を抱えだした。
◆
「ふー、いろいろあったけど、無事に終わったな」
村の人々を集めたクリスマスパーティは大盛況で成功した。
一部張っちゃけた連中が酔っ払って騒ぎを起こしたが、まぁ荒くれ者も居るんだからしょうがない。
そこらへんは同じように騒ぎ出したシルファリアが乱入して祭りを盛り上げる余興扱いになったのでよしとしよう。
「むしろ俺にとってはこれからが本番だ」
クリスマスの夜、それは恋人達の性なる夜……ではなく、一年間良い子ですごした子供達にサンタさんがプレゼントをくれる夢と希望に満ち溢れた夜だ。
既にサンタクロースの事は子を持つ大人達には教えてあり、彼らもこの日の為に用意したプレゼントを子供達の枕元に置いている頃だろう。
かくいう俺も真っ赤な衣装に白い付けヒゲとを付けたサンタさんルックだ。
中に綿を入れているので、ふくよかなお爺さんのシルエットに見えない事もない。
「じゃあエントツから入るとするか!」
サンタはエントツから入るのが定番、そして極寒の地であるこのイナカイマ村の家には、家を暖めるための暖炉から伸びたエントツが……エントツが……」
「無ぇぇぇぇぇぇぇぇっっっ!!!」
何という事だ! このイナカイマは魔法で常春の国となっている為に、村を暖めるための暖炉がないじゃあないか! 何という設計ミス!
くそっ、雪国だからエントツから入るのが礼儀ってもんだよなと思ってたのによう!
「仕方ない、作戦変更だ。普通に玄関から入るぞ」
気を取り直した俺は玄関から屋敷に入ると、そっと足音を忍ばせて恋人達の部屋へと向かう。
まずはエアリアの部屋だ。
「中から物音は聞こえませんねー」
ドアに耳を当ててエアリアが寝ている事を確認した俺は、そっとドアを開けて中へと入る。
部屋の中は真っ黒だが、暗視の魔法のおかげで室内はほの明るく見える。
ちなみにこの魔法はサリアから教えてもらった悪用される危険のある遺失魔法だ。
プレゼントを配るために使うのでセーフ。
「良い子にプレゼントじゃよー」
などとサンタになりきりながら俺はエアリアの枕元にプレゼントの入った箱を置く」
くっくっくっ、明日の朝になって驚きと喜びに満ちたエアリアの顔が見ものだぜ!
「……誰?」
ん?
ふと自分以外の声に違和感を感じる。
俺の視線の先で寝ていたエアリアが目を開けてこちらを見ている。
「……」
そっと後ろに下がる。
そそっと更に後ろに下がる。
そして俺は部屋を出てドアを閉めた。
「離脱っ」
脱兎の勢いで逃げる俺。
だが直後にドアを蹴り開けてエアリアが出てくる。
その手には魔法の発動体である杖が握られているじゃあないか。
「誰よアンタ!?」
やっべぇ、完全に不審者として認識されていますよ! だが俺だとバレる訳にはいかない! サンタさんは子供達に夢と希望を与える存在なのだ!
「逃すものですか! サンダーバレット!!」
エアリアが魔力と共に力ある言葉を放ち、大量の雷の礫が放たれる。
暴徒捕獲用の雷魔法だが、エアリアが使えば捕獲どころのダメージではない。
魔法のチョイスからして一応捕獲するつもりのようだが。
「あんなモン喰らってたまるか!」
俺は魔力を脚に集中して全力で駆け、廊下の突き当りの壁を蹴って横の通路へと駆け込む。
雷の魔法は俺が居なくなった壁にブチあたり、バチバチと痛そうな音を立てながら壁を焦がす。
「なんて素早い!」
エアリアが次いで壁を曲がる。
だが、エアリアは俺の姿を見失ってしまった。
身体能力においては俺の方が圧倒的に上だ。俺はその隙にほかの部屋へと避難していたのだ。
そしてこの通路だけでも部屋の数は複数ある。俺を不審者だと思っているエアリアはすぐにドアを開けずに警戒しながらあけるだろう。
だから今のうちに窓から逃げる。
逃げようとして俺は気づいた。
「っと、この部屋はミューラの部屋だったか」
そう、部屋のベッドには、ミューラが寝息を立てて眠っていた。
規則正しい生活を己に課しているミューラはぐっすり眠っている。
その豊かな胸は布団を上へ盛り上げ、呼吸と共に上下していた。
「んっ」
とそこでミューラが寝返りを打った事で布団がめくれる。
「ふふ、しょうがないな」
俺はプレゼントを枕元に置くついでに、めくれた布団を戻そうとつかむ。
ドンドンドン!!
と、その時、突然ドアが鳴り響いた。
『ミューラ! 起きてる!?』
心臓が飛び跳ねるかと思うほど驚いたぁぁぁぁぁ!!
エアリアがミューラの部屋のドアを叩いた音だ。
だがまだ大丈夫だ! ミューラはこんなにグッスリ眠っているからなぁ! 直ぐには起きない筈だ!
「ふぇ~何ですか一体~」
寝起き良すぎぃぃぃぃぃーーーーっっっ!!
あっさりと起きやがった!!
『変な奴が私の部屋に入ってきてこっちに逃げてきたのよ! ミューラの部屋には来てない!?』
「変な人ですかぁ~? そんな人……」
といって部屋を見回したミューラの視線と、窓から逃げ出そうとしている俺の視線がつながる。
「……」
俺は窓の外へと飛び立つ!
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
次の瞬間、ミューラの悲鳴が屋敷中に鳴り響いた。
「見つけた! ミューラにまで手を出すなんて許せない!!」
部屋の中に入ってきたエアリアが窓から乗り出して俺を見つける。
「バーストフレアッ!!」
エアリアが炎の爆裂魔法を俺に放ってくる。
だが間一髪で俺は回避。
しかし庭の木に炎が燃え移る。
「不浄なる者に裁きを!! ホーリーサークル!!」
と更にミューラの放った拘束浄化術式が俺を追ってくる。
いかん、アレにつかまったら逃げる事も出来ずに結界に閉じ込められる!
「ぬぉぉぉぉ!!」
俺は大量の魔力を手のひらに集中させて後方に向かって放つ。
圧倒的な魔力はミューラのホーリーサークルを破壊し、ついでにエアリアの魔法で燃え広がった気をなぎ倒して無理やり炎の延焼を食い止める。
「そんな! 聖なる円環が!?」
「一体何者なのアイツ!?」
よしチャンスだ! 俺は物陰に隠れエアリア達の視界から逃れてから転移魔法で逃亡したのだった。
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。