クロヴァンの探偵日記

高松 津狼

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第三章 オソレカラス山編

第26話 登山の下準備

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その時、彼が電子調理器からミートパイを取り出すと、ビックリするほどのいい匂いが空腹の私を襲った。
ヤバい。食欲を刺激される。これは屈辱。私の嗅覚を刺激するなんてとんでもなく生意気な機械だ。

チャンパカ「まあまあ。そんな怪しむ顔をなんかせずにまずは食べてみなよ。おいしいよ?」
私「ふ~ん。そうじゃあいただきます...」

私は生意気な機械が作ったミートパイの味をズタズタに評価するためにその一片を口に運んだ...

私「ふ...ふまぁい!」

口に入れた瞬間、塩味が効いたひき肉と甘みが効いたミートソースがじわ~っと広がり、サクッとしたパイ生地がその水分を吸収して、いい感じにマッチする。。。

チャンパカ「でしょ?」
私「塩味が効いたひき肉と甘みが効いたミートソースがサクッとしたパイ生地にマッチしてて。凄くおいしい!どうやって作ったの?それにこれは鼻が刺激されてる感じがするけど、どんなスパイスを使ったの?!」

チャンパカ「へ~。嗅覚と味覚が鋭いんだね。僕にはさっぱり分からなかったよ。そんな・・・計算されて作られてたのこのパイ?」
私「このくらいで嗅覚と味覚が鋭いって・・・このくらいのこと分析出来るのって誰でも出来るでしょ?」
チャンパカ「いや出来ないだろ。僕はちょっと味音痴なところあるけどさ・・そうだったとしても、その辺の人じゃ流石にそこまでの分析出来ないよ。」
私「そ、そうなんだ。はむっ...はむっ...」

((へ~。もしかしてこれって私の得意分野なのかな。嗅覚と味覚が鋭いことは探索に役に立ったりするのかな?そんなことよりもこのミートパイ。美味い!美味すぎる!!))

私「あむあむ。」
チャンパカ「凄い勢いで食べるね・・・。その・・・むせたりしないの?」
私「べつに~。もぐっ...」

そう言えば、食べるときって他人の目ってあんまり気にしてなかったなぁ。ずっと一人で食べてきてたから時々お作法とかその辺忘れちゃうんだよな・・・
ところで、これどうやって作ったんだろう。さっきの発言的にチャンパカが作ったわけじゃなさそう?

私「ねー。そう言えばこのミートパイって誰が作ったの?」
チャンパカ「あぁ。この料理はメラさんが作ったよ。あの人の料理は凄いよねぇ。」
私「やっぱりメラさんかー。この間も色々作って貰ったけど凄いと思った。だってそこら辺にあるお店の料理よりおいしいよ?」
チャンパカ「あの人は料理も得意だからね。本当に凄いと思うよ・・・」

あれ・・・、なんかチャンパカの顔色が少し翳った気がするけど。なにかまずいこと言ったかな?

チャンパカ「まぁ気に入ってくれたようでよかったよ。そのミートパイを食べ終わったら、旅に出るために装備を整えるための下準備をしよう。」
チャンパカ「それにその服。少しボロボロになってるしこの季節だとその服実は寒いんじゃないか?少し薄い気がするし。」

言われてみると、私の服は外のコートはそこそこ厚いのだが、中に着ている服は少し薄めである。冬が寒いのはあたりまえだと思って、余り気にしていなかったが実際この寒さは身に堪えるところがある。新調出来るなら下の服は新調したい。

それと装備・・・一体なんの装備が必要なのだろうか。

私「わかったけど・・・装備ってなにを整えるの?」
チャンパカ「色々だよ。まずはバックパックとちょっとした武器を買うつもり。それと服だっていくつか用意しないといけない。あの山はそう簡単には登れないからね。」

オソレカラス山。その名前に負けない恐ろしさがあると聞くし、多くの人が命を落とすっていう話もよく聞く。登るのは簡単じゃないんだろうな。しっかりと準備しないと死ぬ可能性があるということについては留意しておく必要がありそうだ。

私「ところでバックパックはなんで必要なんだっけ。私は余り重い荷物を持つのは好きじゃないから、できれば少ない容量で動きたいんだけど・・・」
チャンパカ「ああ。それは僕も同じだね。だからバックパックに詰めるものは必要最低限のものと、非常時に使うもののだけだ。」
私「なるほどね~。」

それなら安心・・・かな?重いだろうけど必要最低限なものだしきっと大丈夫でしょ。

チャンパカ「内容はだけど、一部の肉と保存食、そして簡易に張れる革を2枚と火打ち石、それから予備の下着と服を3枚ずつかな。あとは食器と水も忘れちゃいけないね。当然ナイフもね。」
私「おぉ...結構重そう。それ私が持つの?」
チャンパカ「う~ん。革に関しては本当に重いから僕が持つよ。スペースが狭くなるから大きめの革が必要になりそうだしね。」
私「それで...非常時用のものと言っていたけれど、なにを持つの?」
チャンパカ「現金(パル)と、包帯と何種類かの薬、それに携帯用の電気だね。因みに僕はこれを『ライト』って呼んでいるよ。」

彼はそう言うと、私に拳を広げたくらいの大きさの筒を渡してきた。真ん中にはスイッチがあるようだ。

私「これがライト?
私「筒みたいな感じだけど、前はガラスが付いててその中にはなんか大きなものが入ってるね。」
チャンパカ「ああ。それが電球だ。このスイッチを押すとさっきの部屋の隅にあったものみたいに、電気が付くんだよ。」
私「へ~!凄い!火事になる心配もないね!」
チャンパカ「でしょ。メラさんの知り合いは凄い人ばっかりだよな。」

確かに凄い人が多い気がする。西の市場にいる石工と言っていたっけ。凄いことをやる人なんだな。

チャンパカ「夜になって動きたくなったらそれを使うんだ。」
私「なるほどね。確かに夜の森でなにかあったら怖いもんね。」
チャンパカ「そういうこと。」
私「ところで、他の持ち物はどこで揃えるの?明日揃えるって言っていたけれど。」
チャンパカ「ほとんどはもう揃えてあるんだけど、服に関しては揃っていないんだ。クロヴァンの分は全くないから、衣服を整えたいならこの家を出て右に曲がった突き当りのところにある場所にいくといいよ。『メラさんからの紹介で来ました』っていうのを忘れずにね。」
私「わかった!じゃあ今す...」
チャンパカ「あ、ただ今日はもう夜遅いからやめておきな。この町の夜は明るいけど、外に出るのは余りおすすめしない。」
私「は、はぁい...」
チャンパカ「露骨に悲しそうにするなよ!」

私は今すぐに服屋さんに行けないことを少し残念に思いながら、寝室に戻った。
私は寝室のベットに腰を掛けると、日記を取り出して今日のことを記入した。

—-1月8日(土)新しい仲間 と 母の手紙----

今日はまた色々あった。母の残した全てがあるとのことで、東の市場を訪れてみた。すると、そこには2枚の手紙と1枚の地図があった。それによると、この世界の謎は「黒い星」という場所に深く関わってるとのことだった。そしてその地図も一緒に入っていたが、そこには本来有るはずのない大陸について描かれていた。そしてきっちりと整理された道路や大きなタワーのような建物も記されていた。これはいわゆる未来をテーマにした小説で良くみる光景のものである。それが本当かどうかはわからないが、もしそうであるならばとても興味深い。

そしてもう1枚の手紙はメラさんに向けた手紙だった。メラさんに手紙を届けようと戻ろうとしたら、3日前に『夜、地下から悲鳴が聞こえる原因』を調査して欲しいと頼んだ人を見かけた。その人によれば、メラさんはボウンスラウサリにいるとのことだった。

私はそのままボウンスラウサリへ案内してもらうと、そこにはメラさんがいた。
メラさんに手紙を渡したあとはあまり覚えていないけれど...

気づけばメラさんが管理している家の寝室に突っ伏して寝ていたみたいだった。
私は起きて部屋の寝室のベットを使おうとすると、そこからは『クー...』という静かな呼吸音が聞こえた。そこにいたのはとある男の子だった。名前はチャンパカ・エアハーバというらしい。

この人も探偵のようで、この世界を覆う闇について調査していたらしい。
その謎を解くための一つの方法として『記憶のモノリス』を調べることが有効な手段らしい。
そこで私は明日からこの人と一緒にその記憶のモノリスを調べることにした。

ただ、記憶のモノリスはオソレカラス山の頂上にある集落にあるらしく、そこにたどり着くまでには時間が凄くかかるらしい。

—-日記 終----

私は日記を付け終えて、目を瞑って深呼吸をすると
チャンパカが寝室に入ってきて私を見た。

チャンパカ「日記、毎日付けてるんだ。」
私「うん。お母さんも良くつけてたんだ。大切なことを忘れないようにって。」
チャンパカ「へぇー...結構マメなことするんだね。」
私「そう?マメかな。明日自分が死ぬかもしれないから誰かのために残しておこうって思って...」

そう私が言うと、彼は少し目線を下にずらした。
私は少しそれを不思議に思うような目線を向けると、彼はそれを察して目線を合わせた後にニコッと少し笑った。

チャンパカ「それじゃあおやすみ。」
私「う~んおやすみ~。」

私はベットの上段から垂下がってるカーテンを閉めて、寝床に横になるとそのままぐっすりと眠ってしまった。

=翌朝=

私「ふぁ~...久しぶりによく寝れたなぁ。」

寝起きがここまで気持ちが良いのは久しぶりだ。ここ数日の疲れが嘘のように吹き飛んで、身がとっても軽い。

そう言えばこのベッドいい感じにふかふかしてて寝やすかったな...
いや...それだけじゃない。なんとなく肌触りも良い気がする。

チャンパカ「お~い。そろそろ起きないと...」
チャンパカ「って。起きてるのか。もう昼だぞ。そろそろ服を買いに行かないと、明日のオソレカラス山に登れないぞ~。」
私「え!?」
私「もうそんな時間なの!?」

どうやら私は長時間寝過ごしていたらしい。
というか、昼?私は19時間近く寝ていたってことか...
そんなに疲れていたのかな私は...

というか、お腹が凄いすいた。

チャンパカ「そういや朝食にメラさんがスムージとエッグトーストを作ってくれてるからそれを昼食代わりに食べるといいよ。昼飯の時にベーコンと野菜スープを作っているから、もし足りなようならそれも食べてね。」

流石メラさん。やっぱりちゃんとしてるんだなぁ。
いつもキッチリ時間通り動いてるけど、よく保てるよな~。

私はそんなことを思ったあと少し目を擦り、ベットから出て昼食を取るために部屋に向かった。
部屋を扉を開けると、お腹が空いているからかベーコンの匂いが私の嗅覚を刺激して、よだれがいっぱい出てきた。

私はテーブルの上にあった朝食と昼食を一気に平らげ、少し着ている服を整えてすぐに外へ出た。
私は衣服を新調するために昨日、紹介された通りにこの家を出て右に曲がった突き当りのところにある衣服屋さんを訪れた。


カラン...
扉を開けるとおしゃれなベルの音とともに目の前にはオシャレな服が広がっていた。

私「ごめんください。」
私「衣服を新調したいんですけど。」
???「ああ。もしかして君がクロヴァンちゃんかな。メラさんからは聞いたよ。」
私「あ、そうなんですね。」
私「私の名前はクロヴァン・スマウメックと申します。改めて、本日はよろしくお願いします。」
???「私の名前はサン・ローン。衣服屋のおじさんとでも呼んでくれ。」
ローン「メラさんからはことの詳細は聞いているから遠慮なく頼んでいってくれ。」

流石メラさんだ、なにもかも先回りして対応してくれてる。
でもこのローンさん、見たことがないくらいに老けているけれど、これって明らかに35歳を過ぎてるんじゃないかな。髪もどこか寂れて元気がないように見えるし。白ひげも蓄えて顔にはシワがいっぱいあるし...
まぁでも今は聞かないでおくことにしよう。それよりも服を新調しなければ。

私「今日は服をオソレカラス山に登りたくていくつか服を新調したいんです。」
ローン「あぁオソレカラス山に登るのか。そりゃあ大変だぞ。」
私「大変...そんなに大変なんですか?」
ローン「ああ。メラさんから俺の詳細は聞いてないんだね。」
ローン「俺は昔、登山家だったんだ。数々の山を登ってきたつもりだけど、オソレカラス山は別格と言えるくらいには厳しい山だ。」
ローン「最初のうちはなだらかだからいいものの、頂上に近づくと空気が薄くなっていくし、この時期は吹き下ろす風が非常に冷たい。俺の仲間は手が凍って壊死してしまった。」
ローン「オソレカラス山は地形も起伏に富んでいて、適度に休まないと足を踏み外して一気に奈落の底へ落ちてしまうぞ。この俺は崖から落ちて骨折してしまったしてしまって、俺は未だにうまく歩けないのさ。」
私「おぉ...なんというか厳しいんですね。」
ローン「もう40年以上も前の話だがな。」
私「40年...?それってどういu…」
ローン「おっと。そんなことよりも服を新調しようじゃないか。」

私が40年以上前のことについて聞こうとすると、ローンさんは話を遮るように私に服の話題を振ってきた。見るからに怪しいが...まぁ大丈夫だろう。

ローン「そう言えば、さっき仲間の手が凍ったと言ったが、それの対策としてこの手袋を持っておくといいよ。暖かくて登山にはぴったりだぞ。」
私「ありがとうございます。」

ローン「それと服だっけ、そこにいくつかサイズを用意したんだけど君くらいならこれくらいの大きさがいいかもな。」

そうローンさんが言うと、奥の部屋から少し分厚い探偵服のようなコートを取り出してきた。
そのコートをカウンターまで持ってくると、カウンターからローンさんが出てきて私に直接服を着せた。

私「なにこの凄いフィットする感じ!?凄い!」
ローン「どうだい。これが俺の作った服だ。」
私「なんか、とっても温かくてしっくりします。」
ローン「それと、風邪を引かないように下着と探偵服みたいな上着を作っておいた。あとは膝に大きなダメージを与えないための防具とかもな。」
私「えぇ!?そんなもの作っていただけたんですか?」
ローン「まぁな。メラさんが必要だと言ってたからな。そりゃあ喜んで手伝うぞ。」
ローン「そうそう。お代は必要ないぞ。メラさんの仲間ならなおさらな。」
私「あ、はい。ありがとうございます!」

ローンさんが部屋の奥から小さめのバックパックを取り出してきた。

ローン「とりあえず、その下着と探偵服みたいな上着は全部そのバックパックに詰め込んでおいたからそれを持っていくといいよ。」
私「ありがとうございます!!」

私はローンさんにお礼を言って、再びメラさんの家に戻りチャンパカに衣服が揃ったことを伝えた。
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