stone form ―世界を滅ぼした死神の、ただ一人への執着―

ホタカ

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第1章

第8話 彼の素顔と、初めての”ふたり暮らし”

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水狼すいろうから貸りたフライパンや食材を持って離れに戻った流実るみは、真っ直ぐキッチンに向かっていた。

「お、重かった…。さて、と」

ドスリと荷物をキッチンに置き一息つく。

半アイランド式のキッチンから部屋を見渡すも、じんはいない。きっと書斎にいるのだろう。
それより案外水狼の料理教室に時間が掛かってしまったので、早速、作り始めなければ。

このキッチンはコンロも三つあるし洗い場とテーブルスペースも充分な広さがあった。執務用の家だと聞いたが、軍の総司令官ともなればキッチンも豪華なのだろうか?

(……あれ?どうやって火を点けるんだろう?)

「遅い。どこほっつき歩いてたんだ」
「わっ」

頭上から不機嫌そうなハスキーボイスが聞こえ、驚いた流実が咄嗟に顔を上げる。すると、吹き抜けの階段の上から靭が顔を覗かせていた。
彼はラフなシャツ姿に着替えていた。正装の時も息を飲むほど綺麗だったが、顔が良ければ部屋着でもモデルのように見える。羨ましい限りである。

「その、昼食を作ろうと思いまして、水狼さんから色々お借りしてきたんです」
「成る程?で、私物は持って来たか」
「―――あ」

その言葉に、今の今まで、自分は制服を取りに行った事を忘れていた。
何のためにリリィさん家に行ったんだろう……?
その様子をみた靭は疲れたように目頭を揉んで、

「何のために行ったんだ」

と流実の心の中と同じ事を言った。

「ご飯作ってから取りに行きます」
「もうすぐ城から荷物が来る。ふむるに取りに行かせる」
「えっ、そんな申し訳…」
「その方が確実だ」

有無を言わせず決定する靭。
たった制服一つ取りに行くだけなのに、ふむるの仕事を増やしたくない。
そう言いたかったが、現に制服の代わりに食材を持って来た自分は何も返す事ができなかった。

「それで、何を作るんだ」
「あ、それが…」

流実は気まずそうにコンロを見る。
形はソックリなのに火をつけるボタンがないのだ。どうやって点火するのかまるで分からない。

「……はぁ」
「あっ。溜息つかなくても!コンロの使い方が分からないだけですから!」

それには思わずムッとして間髪入れずに返す。
どうせ何もできないと思われたんだろう。共働きの両親の代わりにひたすら家事を担ってきたのに心外だ。

「使い方が分からない?それで良く作ろうなどと思ったな」
「言っときますが家事は得意な方ですよ。世話係として申し分ないと思います!」
「…家事は世話係の仕事ではないが、そこまで言うなら仕事にしてやろう」
「えっ」

それだけ言うと、踵を返し書斎に消えて行く靭。
後に残された流実がその言葉を反芻し、しばし硬直したまま動けずにいた。

(……もしかして今余計な事言った…?)

「流実ー!!」

呆然としていた流実は、その元気な声にハッと我に返って声の主を探す。
すると、庭に大きな朱色の鳥が降り立ち、少年姿になるのが見えた。窓から家に入ってきたふむるは重そうな荷物をテーブルの上に置く。入っていたのは、世話係の制服の替えやシャンプーなどの日用品だった。

「世話係の支給品っスよ」
「! ありがとうございます!」
「他に必要なものがあれば頼めとご主人様が言ってるっス」
「え、クロノアさんが?」
「世話係の管理は主人が全て行う決まりっスからね」

なるほど。そういう決まりの方が有り難い。好意なら、何も返すものがないし…。

「じゃあ、早速良いでしょうか?」
「あ、待って。メモメモ…」

ふむるは肩下げ鞄の中からメモを取り出し「良いっスよ」と流実を見る。

「まずフライパン一つ、お鍋に食器」
「はいはい」
「あと洗剤が欲しいです。雑巾も良いでしょうか」
「はい…ん?」
「あ、物干し竿も」

「んん?」と言って不思議そうに首を傾げたふむるに、心配になった流実が同じように首を傾げたところで。

「―――ふむる、お前庭から入ってくんな」

騒がしいと思ったのか再び怪訝そうな顔で二階から顔を覗かせる靭。彼はふむるを見ると「丁度いい」と言った。

「例の掃除婦の件断っておけ」
「えっ!?断るんスか?でも、そしたら家事は一体誰が…」
「そこにいるだろ」

そう言うと、クイ、と顎をしゃくって流実を指した。
やはり、掃除婦さんがいたらしい。

「城とは勝手が違う。こんな狭い家に何人もいらん。世話係一人で充分だと言っておけ」
「りょ、了解っス。え、でも食事はどうするっスか?」
「そこの世話係が自分が作ると息巻いてたぞ」
「息巻いてたって……」

なんて事言うのだ。そこまで言って―――たかも知れない。
流実は先ムキになっていた自分を思い出し死んだ目になる。
まぁ家事が得意なのは本当だけど、プロがいるならそっちの方が良いのでは?大体私の料理が彼の口に合うかは分からないのだし…。

「じゃ、断るっスね。午後の荷物に一通りの家事用品や食材などもあるんで、何か必要なものがあればまた!」
「あと、こいつの私物を取りに行け」
「リリィさん家っスね?了解っス」

ニコリと笑って立ち上がったふむるは、流実が何か言う前に素早く庭から飛び立って行った。仕事が早い。……荷物すみません。
先程庭から出入りするなと注意したばかりの靭は案の定眉間に皺を寄せて「あいつ…」と呟いていた。
流実はそんな彼を見て、暫くしてペコリと頭を下げる。

「何の礼だ」
「支給品、ありがとうございます」

なんて事ない普通のお礼だった。
この世界では主人が世話係の管理をするらしいが、用意してくれた事に対して礼を言うのは当然と言えば当然だから。
なのに、礼を言われた当の本人の方が何故かむず痒そうな顔をして眉を寄せた。

「その分しっかり働け」
「はい。……あの、少し手伝って欲しいんですが」
「は?」
「コンロの付け方が、元の世界と違うみたいで」

それを聞くと、何故か靭はぐっと口をつぐみ気まずそうにキッチンまでやって来た。
その表情を見る限り、どうやら彼はこの世界に連れて来た事に少しだけ後ろめたさを感じているらしい。
靭がコンロの下の引き出しを開けると、そこにはマッチと火種が置いてあった。
成る程、これは聞かないと分からないやつだ。聞いて良かった。

「あの、見ていれば火が付くんですか?」
「……お前、案外強いんだな」

ボソリと呟くように言った靭。
流実は「え?」と言ったまま動かない。
何故かやらざるを得ない状況になって、靭はマッチに火を付けそのまま奥に放り込んだ。どうやら奥にはコンロに直結する芯のようなものがあるらしい。
火種を奥に放って暫くすると、ゆっくりとコンロから火が出てきた。

「使わない方は蓋を閉めておく。終わったら全部蓋を閉める。強弱のバーはこれだ」
「だいぶ原始的なんですね」

隣で説明を聞きながら、ほえぇ、と感心する流実をチラリと見た靭が眉を寄せた。

「一応聞くがお前は料理の経験はあるんだろうな」
「え?ほぼ毎日作ってましたし。そんなに不安なら何で掃除婦さん断ったんですか?」
「自分が作ると言ったんだろうが」
「それは…!家事をしなくて良いって教えてくれれば良かったのに」
「聞かなかったろ」

また、このセリフ!
流実はそう思ったが、ぐっと言いたい事を抑えると、その代わりに腕まくりをした。
えーえー分かってますとも。雇用主の言う事は絶対ですからこれ以上の不平不満は言いません!
キッチンから去って行く靭を呼び止め、手伝ってくれた事に礼を言う。すると、やはりむず痒い顔をしてフンと鼻を鳴らし、二階へ消えて行った。
彼は礼をされる事は慣れていないらしい。
また彼の新たな一面を知った流実は、少しだけ得意げな気持ちになる。

彼の味方になるって何をすれば良いのか分からないけど―――せめて、美味しいご飯を食べて欲しい。流実はそう思いながら、昼食を作るのであった。



◇◇◇◇


出来上がった料理は水狼に教えてもらったスタミナ丼をアレンジしたものだった。
にんにくのパンチを効かせ醤油が香ばしい豚丼に、アレンジで少し生姜とハチミツも加えている。後は付け合わせのサラダを盛りつければ完成だ。
書斎にいる靭を呼んで食卓の上に料理を並べ、やって来た彼に箸を渡してからふと思い出した。

(そうだった…。靭さんはあんなに美味しい水狼さんの料理すら食べないのに。私なんて尚更…)

なんて思ったのは杞憂だった。
何の躊躇もなくスタミナ丼を食べ始めたからだ。
流実が驚いている暇なく、みるみる内に丼の中身は無くなっていく。

気持ち良い程の食べっぷりに呆然と見ていると、あっという間に空になったどんぶりを目の前に出された。
訳がわからずポカンと見返していると。

「何ボケっとしてんだ。おかわり」
「…えっ?」

戸惑いながらどんぶりを受け取る流実。靭はその隙にもしゃもしゃとサラダを食べ始める。
そして、数分もしない内にサラダも消えて無くなった。

「あの……食材がないので作れないんですが」
「は?」
「まだお腹減ってるなら食堂へ行っ…」
「俺は行かん。お前が行ってこい」

食い気味に答えられる。
水狼の言った事は正しかった。何故行かないのかは、置いといて。
それよりも……重要な事を聞かないと。これから家事を任される身なんだし。

「その、美味しかったですか?」
「まぁ、それなりだ」
「……そうですか。ごめんなさい、口に合わなかったですね。やはり掃除婦さんをお願いして…」
「それなりに美味かったという意味だ!お前が作れ!」

再び食い気味に拒否する靭に、スンと目を細める流実。
意地でも美味しいと言いたくないのか。とにかく、一瞬で完食してくれるくらいには口に合っていたようで、とりあえず良かった、と思っておく事にした。



◇◇◇◇


昼過ぎ、離れには予定通りに積荷を乗せた馬車が四、五台やって来ていた。
従者に指示を出しつつ、自らも荷物をテキパキ仕分けていく靭。腕まくりをして作業をする姿はどう見ても闇方やみがた軍総司令官という偉い人には見えない。

しかし、彼自身が作業しているのには理由があるらしい。
何でも運ばれてきた荷物はこの国の機密資料ばかりなので、自ら積荷を運んでいるという。
紅族べにぞくの手伝いは副長のギルバートのみだ。

流実はふむるが手配してくれた家事用品を中心に片付けていった。届けてくれた高校の制服を二階の四畳程の小部屋に放り込んでおき、ひたすら荷解きしていく。
生活必需品は意外に物が多く、あまりの忙しさにお腹が減っている事も忘れて走り回った。

「―――よし、これで最後の荷物だな」

そう言って馬車から最後の積荷を下ろす靭。搬入自体は二時間足らずで終わった。本などの重い積荷が馬車四台分もあったのにこの短時間で済んだのは、やはりヒトだから……違う。彼は人間だ。体力は一体どうなっているのだろうか?神憑きは凄い。
そんな事を考えているうちに、従者は深く頭を下げ、再びやって来た道を辿って森の中に消えて行った。

あまりにアッサリと帰ってしまった彼等を見送った流実は、気を取り直して家の中を眺める。
日用品は何とか片付け終わったが、未だ部屋中に書類や本が溢れ返っている。
とりあえず一つ書類の入った積荷を開封し、しばらく眺め―――結局分からずに彼に聞く事にした。

リビングの隙間を縫うように歩いて靭に近付いていく、その時だった。
玄関先から苛立った掠れ声が聞こえ、流実は咄嗟に足を止めた。

「…早速目ェ付けられやがって、役立たず共が」
「恐らくパラマの間者かと思います。如何しましょう?」
「城から封術をした馬車が何台も通れば、探りを入れてくるはずだ。暫くは様子見する」
「……何か、あったんですか?」

影にギルバートもいたらしく、物々しい雰囲気で会話をする二人に声をかける。すると、流実に気付いたギルバートがフッと雰囲気を変えてニコリと微笑んだ。

「何でもありませんよ。仕事の話です」
「…?」
「何やってる。お前は片付けが残ってるだろ」

話を中断された事に気分を害したのか、靭がギロリと流実を睨む。
本当にこの人はただ注意するだけなのに、必要以上に怖い雰囲気になるのは何故だろう?綺麗な顔だからだろうか?初めて綺麗な顔が損に思えた。
それよりもと流実は本題に入る。

「どう片付けたら良いか聞こうと思いまして」
「単語順に整理しておけ」
「……そういう事なら、できません」
「は?」
「文字が―――全く読めません」

おずおずと報告した。
まるでアラビア文字のようなハングル文字のような…。とにかく見たこともない文字で正直戸惑っていた。
言葉が通じる事が奇跡に思えるくらいである。

流実の発言に何故かギルバートがさっと顔が青くする。
隣の靭が、少しの冷気を帯びたまま流実を見ていたからだ。
何故そんな表情になるのか……これには流実も分からずつい黙り込んでしまう。やがて彼はチッと舌打ちをして隣にいる副長を睨んだ。

「早急にこいつに文字を覚えさせろ」
「さ、先程の件は…」
「城の連中の尻拭いなぞするか。奴らにやらせろ」
「しょ、承知しました。では族長はこれから何を」
「―――片付けだ!」

そう大声で言うと、彼は悪態をつきながら書類の山と化したリビングに分け入って行った。
流実は申し訳ないと思ったが、世話係の仕事をするなら早かれ遅かれ覚えなくてはならない。それなら、直ぐの方がいい。

「あの、お忙しいところすみません。どうぞよろしくお願いします」
「……流実さんって、凄いですね」

「族長に睨まれたのに…」
言いながら鬼の子を見るような目でギルバートが震えた。

……そんな怖いものを見るような顔で凄いって言われても、全く褒められてる気がしませんけど…。
家の中ではドスン、ガタンと大きな物音が聞こえている。きっと重い本を動かしているのだろう。

「早く覚えないと……」

まさか、コンロだけじゃなくこんな所でも違いがあるなんて。
世話係の仕事は、当分お預けになりそうだった。
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