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風使いと〈斬撃の巫女〉
図書館潜入
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再び庭園へと戻るふたり、一真は今度は父と財布を見せ合っていた。
刹菜は一真の肩を二度叩いて言った。
「そろそろ戻って来るんだな! おふざけ遊び不真面目は私の領分なのに何一真がやってんだ」
ニヤけ面と伝えるにしても多すぎる余計な言葉に苛立ちを覚えつつ、一真は本題魔法の世界に戻って来たのであった。
刹菜は地図を広げ、図書館を指した。
「こいつの体内に侵入して情報の胎内に入り抜き取ってやるのさっ! ここは図書館、もしかすると魔導教団アカシックレコードとかそんな十四歳くさい名前で記録簿とかが保管されているかも知れない、私たちの足りない情報を補完して下されば嬉しいな」
それだけの言葉を吐くだけ吐いて、考え無しに歩きだそうとする刹菜を一真は止めた。
「待て、作戦は?」
刹菜はニヤついて言った。
「那雪ちゃんお勉強会偽装作戦」
刹菜との関わりは何年に上るのだろうか、そんな一真はそのひと言で全てが分かってしまったのであった。
そして歩き出す。作戦があるのなら一真は否定することも出来ない。
たどり着いたレンガ造りの建物、図書館。
そこに入ろうとすると案の定、入口のカウンターにて立っている人が呼び止めてきた。
「どのような目的で御座いましょうか、よりにもよってこんなひとりを除いて誰も使わないような真面目な魔法図書館に」
那雪は微笑みながら言った、定められし言葉を。
「彼ら、凄く依頼とかこなしてはいるんですけど戦いのことばかり鍛えてたみたいでもっと魔法の勉強をさせたくて」
その言葉を聞いてその人物は答えた。
「必要だと思うか?」
那雪はひと言だけ言って返す。
「ええ、とても」
刹菜は那雪の後ろから腕を回し、抱き付きながら相変わらずのニヤけ面を浮かべている。
「この子がさ、連携取れるように色んな魔法が欲しいって言うんだ。確かに、相手を騙し引きずり落とし、絶望の色を叫び散らしながら死に行く様、見てみたいよね」
「は、はあ、戦闘狂の方みたいですね」
呆れ交じりでありながら、しかし納得して入ることを許可したのであった。
刹菜は一真の肩を二度叩いて言った。
「そろそろ戻って来るんだな! おふざけ遊び不真面目は私の領分なのに何一真がやってんだ」
ニヤけ面と伝えるにしても多すぎる余計な言葉に苛立ちを覚えつつ、一真は本題魔法の世界に戻って来たのであった。
刹菜は地図を広げ、図書館を指した。
「こいつの体内に侵入して情報の胎内に入り抜き取ってやるのさっ! ここは図書館、もしかすると魔導教団アカシックレコードとかそんな十四歳くさい名前で記録簿とかが保管されているかも知れない、私たちの足りない情報を補完して下されば嬉しいな」
それだけの言葉を吐くだけ吐いて、考え無しに歩きだそうとする刹菜を一真は止めた。
「待て、作戦は?」
刹菜はニヤついて言った。
「那雪ちゃんお勉強会偽装作戦」
刹菜との関わりは何年に上るのだろうか、そんな一真はそのひと言で全てが分かってしまったのであった。
そして歩き出す。作戦があるのなら一真は否定することも出来ない。
たどり着いたレンガ造りの建物、図書館。
そこに入ろうとすると案の定、入口のカウンターにて立っている人が呼び止めてきた。
「どのような目的で御座いましょうか、よりにもよってこんなひとりを除いて誰も使わないような真面目な魔法図書館に」
那雪は微笑みながら言った、定められし言葉を。
「彼ら、凄く依頼とかこなしてはいるんですけど戦いのことばかり鍛えてたみたいでもっと魔法の勉強をさせたくて」
その言葉を聞いてその人物は答えた。
「必要だと思うか?」
那雪はひと言だけ言って返す。
「ええ、とても」
刹菜は那雪の後ろから腕を回し、抱き付きながら相変わらずのニヤけ面を浮かべている。
「この子がさ、連携取れるように色んな魔法が欲しいって言うんだ。確かに、相手を騙し引きずり落とし、絶望の色を叫び散らしながら死に行く様、見てみたいよね」
「は、はあ、戦闘狂の方みたいですね」
呆れ交じりでありながら、しかし納得して入ることを許可したのであった。
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