我恋歌、君へ。(わがこいうた、きみへ。)

郁一

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第三章

我恋歌、君へ。第三部:21 ふたりの夜

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 それからは仕事の忙しさに引っ越しや家探しの忙しさも加わった。
「響くんはどんな部屋に住みたい?」
「え……特に希望はないです、けど……」
 アレンさんが浮き浮きしながら話しかけてきたけど、俺の返事を聞いたとたん、肩を落としてしなびた。
「浮かれてるのはオレだけかぁ……ま、わかっていたけどねぇ」
「なんや、まだ響くん部屋探しとんの?」
 準備を終えた八代さんが会話に参加してくる。以前俺がひとり暮らしを考えていると伝えていたので、八代さんはその為の部屋だと思ったようだ。
 するとアレンさんがにっこりと極上の笑みを浮かべた。
「オレたち、同居するの」
「……神音と響ちゃんと、リーダーが?」
「違う、違う。オレと響くんだけ」
「…………」
 なぜだろうか。八代さんが喉に魚の骨が引っ掛かったような表情で、じっとアレンさんを見て次に俺を見た。
「……リーダー。ちょっとふたりで話したい。面貸してや」
 低音ボイスでアレンさんを連れ出した八代さんは、アレンさんと部屋の片隅で額を寄せ合うようにして、こそこそと話をはじめた。
(な、何だろ……俺とアレンさんが一緒に暮したら問題があるのかな)
 しばらくしてふたりとも戻ってきたけど、八代さんが俺の両肩を掴むと真剣な顔で、何かあったらいつでも電話してこいと言い、必ずと俺が約束するまで離してくれなかった。
 よくわからないが八代さんが俺を心配してくれていることだけはわかった。
 仕事と仕事の合間を見つけて、アレンさんと移り住む部屋を下見に行くと、静かな住宅街の中にある五階建てマンションだった。
 全室南向きで窓からは整備された緑豊かな公園が見渡せて、電車の駅やスーパーも徒歩圏内にある。
 駐車場も付いていて、広さもちょうど良い部屋だった。
「すごい……よく見つけましたね、この部屋。きっとたくさんの人が狙っていたでしょうに。家賃も値が張りませんか?」
「あ~……うん。かなり人気だったよ……」
 何でも良いと思っていたけど、実際に見てみるととても居心地が良さそうな部屋だったから、思わずはしゃいでしまう俺に反して、なぜだかアレンさんは居心地が悪そうだ。
「……アレンさんは気に入りませんか? だったら俺はここじゃなくても構いませんから、好きな部屋を選んでください」
「あ、違うよ。そうじゃなくて……響くんに言いにくいな……ここ、オレの持ち部屋のひとつなんだよ」
「…………え?」
 アレンさんのお母さんは実業家で、子どもたちに幼い頃からお金について学ばせるため、ある程度の資金を渡して投資などに使わせてていたそうだ。
「何にいくら使うのか。結果どれだけ戻ってきたか。すべて干渉はしないから好きにやってみろってね。預かる資金は年を重ねるごとに増えたし、方法を相談することも出来たからアドバイスをもらいながらやっている間に、オレもだんだん面白くなって……気がついたら、預かった資金を返してもそれなりの金額になってた」
「…………」
 食費を捻出するため、一円単位で頭を悩ませてきた過去の俺を振り返ると、あまりの落差に言葉を見つけられなかった。
 アレンさんも決まり悪そうに頬をぽり、と指でかいている。
「……こう言う話をすると、あまり良い顔されないから。言わないでおこうかとも思ったけど、隠しておくべきことではないし……気分を悪くしたならごめんね」
 でも、とアレンさんは俺に迫ると両手を握りしめてきた。
「オレもこの部屋で響くんと暮らしたいと思っている。本当だよ」
「……えっと……」
「今まで知人に貸してたけど、几帳面な人だったから部屋の損傷はほとんどないし、その人に事前に伝えていたんだよ。ここはオレがいつか大切な人が出来た時、一緒に暮らすために用意した部屋だからって」
「…………」
 必死に言い募るアレンさんには悪いけど、心の中で俺は大きくため息をついた。
(はぁ~……これが身分の差ってやつかな)
 将来の為を考えて何かを用意できるほどの余裕が俺にはない。
 アレンさんの実家を見た時もすごいなと思ったけど、今回の件であらためて痛感してしまう。
 それはともかく心配そうなアレンさんに微笑みを返して、大きく頷いてみせる。
「俺もこの部屋で暮らせるのなら、とてもうれしいです」
「……うん。よかった」
 アレンさんが二度まばたきをした後で、ゆっくり笑顔になって一度だけ俺を抱きしめた。
(あれ、でもちょっと待って。俺、ここでアレンさんと暮らすこと決めちゃって良かった、のか?)
 すっかり流れ的に受け入れる状態になっていたけれど、神音が一緒に暮らしてもいいと言ってくれていたことを思い出す。
(……う~ん……このままでいいのかなぁ)
 俺の中は煮え切らないままだけど、アレンさんは早速行動に移した。
 仕事の空いた時間を見つけてはこまめに引っ越し作業をしている。
 業者に頼むのは大型家具や家電のみで、それも大半は新調するつもりだと言う。
 話し合いの末、家具や家電の新調にかかる費用を少しだけ負担させてもらえることになったけれど、比率は圧倒的にアレンさんの方が高い。
 それでも年長者だし、オレが言い出した引っ越しだからと最後までアレンさんは譲らなかった。
「俺としては少し納得できない気持ちもあるんですけど」
 仕事の休憩時間に八代さんに話をしたら、どっちの気持ちもわかると楽しそうに笑った。
「まぁ、今回はリーダーの言う通りにしたってや」
「……でも、俺は……」
「男として、やっぱり好きな子と暮らす部屋はすべて用意して、住まわせたいやん、な?」
 顔を覗きこんでゆっくりと言い聞かせるように言われると、その意味に気付いて顔が熱くなった。
 神音の方も目星がついたらしく、そちらの引っ越しも手伝っているので、なかなかにハードな毎日が続いた。
「それで、響はどっちの部屋で眠るの?」
 神音とアレンさん、どちらも引っ越しを終えた夜、神音が楽しそうに目を輝かせながら聞いてきた。
「……えっと……」
 実は今になってなお迷っている。
(神音と暮らす方が間違いなく気楽なんだけど……)
 ひとり暮らしを考えた時、八代さんに言われた言葉が引っ掛かっている。
 神音もいつかは恋人と出会い、一緒に暮らしたいと思うだろう。その時に俺がいたら邪魔になってしまう。
 それなら今から離れた方がいいと思うけど、だからと言ってアレンさんと暮らすのは少し怖かった。
 いまだに俺はアレンさんへ気持ちを言葉にして伝えていない。
(う~ん……)
 悩む俺の頭を神音が軽く叩いた。
「まったく、相変わらず優柔不断だなぁ、我が片割れは。仕方がないから今晩はうちで眠りなさいな」
「……お世話になります」
 念のためにアレンさんへ神音のところに泊まることを連絡して、久しぶりに神音と同じ部屋で眠ることにした。
 何となく幼い頃からの思い出話をはじめたのは、たぶん不安の裏返しだ。
 たくさん話して、笑って、時に拗ねたりもして。約二十年を共に過ごしてきた片割れの存在をしっかりと胸に刻んだ。
 こんな時間をゆっくり過ごせるのは、今夜が最後になるような予感がする。もしかしたら神音も同じような感覚を抱いているのかもしれない。
 ぴったり寄り添って眠る神音を見ながら、起こさないように心の中でそっと語りかける。
(今までありがとうね、神音)
 もちろん仕事で外泊する時はまた同じ部屋で眠ることになるだろうし、会えなくなるわけでもない。
 ただ同じ部屋で暮らし、仕事をして、同じ部屋に帰って眠ることはない気がした。
 寂しさと同時にこれで良かったんだと清々しい気分にも包まれながら目を閉じた。


 翌朝は思っていたよりも早い時間に目が覚めた。となりで眠る神音はまだ起きる気配がない。
 神音を起こさないようにベッドから降りて、着替えを済ませてキッチンへ移動する。
 引っ越しを終えたばかりの新しいキッチンは慣れないけれど、買ってきた食材を確かめて、神音のために料理をはじめる。
 神音がいてくれたから歌えるようになったし、だれよりも身近に寄り添ってくれていた神音の存在はずっと強い心の支えだった。
(お礼に出来ることはこれくらいだから)
 朝食の他にも作り置きできる料理を作り、冷ましてから用意してきたタッパーに移し替え、それぞれに解凍方法や賞味期限の目安を書いたメモを貼り、冷凍庫に入れていく。
 片付けをすべて終えても神音が起きてくる気配がなかったので、書き置きを朝食のそばに残して部屋を出た。
「……ありがとう」
 最後にもう一度、神音の新居を振り向いて小声でお礼を言ってから扉を開けた。
 灰色の重たそうな雲が重なる空は、この季節には見慣れた光景だ。
 電車を乗り継いでアレンさんと暮らす部屋へ向かう。
 窓の外に流れる景色を眺め、乗客たちの何気ない会話を聞き流していると、不意に昨夜は話題にならなかった思い出が蘇ってきた。
 小学校に入ってはじめての遠足に浮かれる子どもたちの中で、俺だけがお弁当を作ってもらえなかった。
 先生に問い詰められた時、先に食べちゃったと嘘をついたんだけど、その後に神音が近づいてきて、じっと俺を見つめてきた。
『ほんとに食べたの?』
 嘘がつけなくて俯いた俺へ、弁当をつきつけてきた神音が、そっけなく言った。
『いっしょに食べよう? ふたりで食べたほうがおいしいからさ』
(神音と俺が仲が良いって言うけど、たぶん生き延びるために必死だったからだと思う)
 ケンカをしている余裕がなかったことは喜ぶべきなのかな、とそっと苦笑した。
 だけどもう手放すべきだと思う。
 これ以上、俺に関わって神音が苦労しなくてもいい。十分に神音は俺を助けてくれたから。
 そして俺も強くなりたい。
(アレンさんに会えたら、ちゃんと言おう)
 目的の駅について、電車から降りる。
 まだ覚え切れていない道順に迷いながら歩いて、どうにか見覚えのある場所にたどり着く。
 自然豊かな公園には数人の子どもと保護者らしき大人の姿があった。
(この裏だったよね)
 止めていた足を再び動かして、公園を迂回した先に目的のマンションを見つけた。
 部屋について呼び鈴を鳴らすと、間もなくアレンさんが顔を出した。
「……おかえり、響くん」
 まるで俺がここに来ることが当然のように、ふわっと微笑み迎えてくれたアレンさんを見ていたら、胸から感情が溢れそうになって何も言えなかった。
 だから返事の代わりに、腕を伸ばしてアレンさんに抱きついた。
 受け止めてくれたアレンさんが、俺の頭部へ頬を押し当てる。
「……響くん、体が冷たいよ」
「外寒かったですから……」
 もそもそと答えると、アレンさんが笑った気配がした。
「それは大変。中に入って暖まろう?」
「待ってください……その前に、言いたいことがあるんです」
 中に引っ張り込まれて、慌ててアレンさんから離れると、背中に腕を回した状態のままアレンさんが俺を不思議そうに見下ろす。
 ひとつ咳払いをしてから、意を決して口を開く。
「アレンさん、あなたが好きです。俺はあなたとずっと一緒にいたい」
「……響、くん」
 ようやく言えた、とひとり満足感に浸っていたら、わずかによろめいたアレンさんが、がばっと抱きついてきた。
「うわわっ!」
 力いっぱい抱きしめられて、さすがに息苦しいと思った時、耳元でアレンさんが囁いた。
「Happy Birthday!」
 そう言えば今日が誕生日だった。
 ようやく思い出して、くすぐったい気分になりながら、アレンさんにもう一度抱きついた。
「んん、このままずっとこうしていたいところだけど、実は響くんに見せたいものがあるんだよ」
「……何ですか?」
 片目を閉じて、口の前に指を当ててアレンさんがまだ秘密、と笑いながら手を引いて歩きだす。
 慌てて靴を脱いで中へ入ると、廊下の先に陽射しが降り注ぐリビングがあって、アレンさんとネットで探して注文したソファセットが届いていた。
 そのローテーブルの上に箱が載っている。
「開けてごらん」
 箱を指さし促すアレンさんに従って、テーブルの前に座り箱に手をかけた。
 上箱だけ持ちあがるタイプの箱は、軽く持ち上げただけですんなりと開いた。
「……わ……ぁ」
 きらきらとした飴細工で華麗にデコレーションされたホールケーキが現れ、思わず声が漏れた。
 リボンのように薄く曲線を描く飴細工の中央に、チョコレートプレートが飾られていて、そこには俺の名前が書かれていた。
 背後からアレンさんが腕を回し、抱きついてくる。
「ケーキはオレが作ったんだよ。さすがに上の飾り細工だけ知人に頼んだけど。どうかな、気に入ってくれた?」
 俺は無言で何度も頷いた。
 出会ったばかりの頃から、アレンさんはいろんな贈り物をしてくれた。
 その中でも一番うれしいプレゼントだった。
「……すごく、うれしい……」
 言葉が詰まってうまく伝えられないことがもどかしいくらいに、感情が波打っている。
 神音に贈られたケーキのおこぼれをもらうのではなくて、共同のケーキでもない。
 俺だけの名前が書かれたケーキは、込みあげてきた涙に歪んでしまった。
 慌てて目元を擦っていたら、アレンさんの手が頬に触れて横を向くように促される。
 そっと腕を外されて、涙を掬うように目元に唇が触れた。
「響くん……生まれてきてくれて、ありがとう」
「……アレンさん……っ」
 どうしてこの人はこんなにも俺を甘やかそうとするんだろう。
 耐えきれず決壊した涙腺から止めどなく溢れてくる。そんな俺をアレンさんが深く抱き寄せ、落ち着くまで寄り添ってくれていた。
 感情の波が凪いでくると、やたらと恥ずかしく思えてアレンさんからそっと離れた。
(また泣いてしまった……恥ずかしい)
 鼻をすすりながらそっと伺うと、優しく微笑んでいるアレンさんと目が合った。
「……ご、ごめんなさい。取り乱して……」
「また謝ったね」
 苦笑したアレンさんがあっという間に口を塞いできた。
「響くんは、オレにキスして欲しくてわざと謝っているの?」
「ち、違いますからっ」
「あはは~それは残念だなぁ」
 アレンさんは俺から離れて、キッチンへ向かう。その隙にコートを脱いでいると、戻ってきたアレンさんにはい、とナイフを手渡された。
「一緒に食べよう。ふたりで食べた方が美味しいからね」
「…………」
 ついさっき思い出した幼い頃の神音と同じことを言うアレンさんを、まじまじと見返してしまった。
 すると眉を下げて困ったな、とアレンさんが呟いた。
 そしてまた触れるだけのキスをしてくる。
「……もう、響くんが可愛すぎて、食べてしまいたいくらいだよ」
 ケーキの匂いに負けないくらい、甘い声と表情でそんなことを囁く。
 かぁっと顔が熱くなるのがわかった。
「だから、俺は可愛くないですって」
「そんなことないよ~。泣き顔も可愛かったし、響くんならどんな顔でも可愛い」
「な、泣き顔が可愛いって……悪趣味ですっ」
 ふたりで言い合いながら、崩すのがもったいないほどきれいなケーキを切り分けて、一切れずつ食べた。
 アレンさんは俺に食べさせようとしてきたけど、全部無視していたら途中で拗ねて背中を向けて食べるので、仕方なく俺がアレンさんの口元へケーキのかけらを運んだら、うれしそうにケーキを口に含んだ。
 子どもか、と少し呆れた俺を抱き寄せて、アレンさんがまたキスをしてきた。
 甘い匂いと味のする、いつもより熱いキスだった。
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