8 / 124
第一章 マジ異世界ですね
No.8
しおりを挟むあのまま、電池が切れるように寝てしまった……らしい。たぶん。
ちなみに、寝巻きはラナン兄がいろいろ……包んでくれた。
基本的にはこの世界の冒険者は、服は二、三着程度あればいいらしい。
冒険者は基本、生活魔法を使うのが当たり前らしいので、浄化でなんとかなるみたい。お風呂もね。お風呂という名のお湯は浴びは、めんどくさいみたい。スッキリすると思うんだけどな。だから、ギルドは臭いんだな!納得だ!
コレは今までの生活の違いということで、しょうがないとは思うんだけどさ。臭いとモテないよ?って言ってあげたい。
あれ?この世界だと臭いのはモテるのか?……ジーザス!
あ、話を戻すね。
そう、話したいのは服のこと……娘にこそたくさん欲しかったんだけど。それでも、娘にも3着ほどくれた。
昨日、着ていたのは装備状態になっていたからわかる。風の守護服だ。
薄黄緑色っていうの?でできてて、見た目よりも軽くて、快適らしいよ。
風の加護がついてると言っていた。
で、なんか似合ってるからとかで似たような形の服でパープル系とブルー系があったみたい。なんか、いっぺに話されてわたしにもよく理解できなかった。攻略本をみながらゲームをしたい気分です。あれ、ほら武器とかの種類とか載ってるじゃない?攻略は二人で頑張るんだけど、装備品やアイテムはアレがちょー便利!
おっとまた話がそれた。
そう、それに茶色のフード付きマントと寝巻きっていうのかな?シンプルなネグリジェっていうの、ワンピース型のやつ。ピーター◯ンのウェ◯ディが着てるような、海外の昔の子?が着ているみたいなやつね。
でね、私のさ、問題は。
まず、黒サーベルの毛皮で作った黒猫ファッション。
次に雪猫の毛皮で作った白兎ファッション。
続きまして、赤ギリスの毛皮で作った赤狐ファッション。
更に、青ドレラの皮とシーという糸から編まれた布で作られたふわふわファッション……。
と説明されたが……よくわからん。私のは特にラナン兄の鼻息荒くて……。興奮状態すぎてね。
私には、黒猫、白兎、赤狐、ふわふわって感じに見えるんだよ。実際には前の世界と違う生き物を模しているみたい。でも、黒サーベルは猫っぽい。
で、寝巻きは二着貰ったんだけどさ、黒猫の着ぐるみ型だよ。どんだけ私を猫にしたいの!って感じ。
萎えるよね……ちっさい子に着せようよ。あ……ちっさい子か……。
精神年齢もちっさい子に着せよう?
なんて、昨日は濃い1日だったなあなんて、現実逃避(?)してる場合じゃなかったよ。
昨夜、変態と娘を二人にして寝てしまった!
そうだよ!
「ちょか!」
奏歌を呼んだが、寝汚い娘は隣ですやすや……。
とりあえずは、無事ね?
サイドテールの上に魔神の短剣が置いてある。
うーん。心なしか綺麗になってる?
あと、石の玉の部分が……虹色?
なんで?
と疑問に思ったらイケメンにーちゃんが出てきた。
昨日はびっくりもあったけど、よくよく見張れば外国人モデル並みだ。
でもね、瞳が人じゃない。黒目と白目の境がない。というか目が真っ黒。ずっと見つめていたら、取り込まれそうな瞳だ。
うーん、年は18~25歳くらい?
わからん。
近寄り難い雰囲気のイケメンってやつですよ。
「おはようごじゃいましゅ?魔神しゃん?であってる?」
「……それは、必要な言葉なのか?」
「もちろん、あいしゃつはきほんでだよ。」
「……おはようごじゃいましゅ?」
あ、すんません。ふつうに『おはようございます』か、『おはよう』で。
私は今、幼女なんで言葉が不自由なんですよ。イケメンのにーちゃんがでちゅまちゅは、笑えるがシュールだよ。
「了解した。おはよう。」
「ことばにしてないのに?らくだけど、ぜんぶわかっちゃうのはちょってた。」
「ふむ。強く思わなければ大丈夫だ。昨夜は主のちからが尽きてしまった故な……。おかげで力が戻ったが……。」
「にゃにゃ色ににゃってきれいだねえ。」
「あれは、主の魔力の色だ。」
「あたちのまりょくう?」
「ふむ、普通は何かに特化しているのだが。まあ一つとは限らんが……水と風とか光だけであるとか。主のように全てが均等に強いのはあまりいない。故に美味すぎる。その上、かなりの年月飢えていたため、一気に魔力を吸収しすぎた。」
「うーん、かくにん?あたちの魔力はごはん?」
「主たち風に言うなら。普段は我を装備していてくれたら、魔力は供給される。魔力はオーラのようにその者を包み流している。我はそこから魔力を吸収する。しかし、飢えが酷い場合や大きな力を使う場合、使った場合にはそれでは足りない。故に昨夜のようにもらうことになる。」
「……きちゅじゃないとダメにゃの。」
「いや?しかし、あれが一番楽で楽しい。一番は主に我を迎えてもらうのが良いのだが……その体では壊してしまいそうだ。」
「……。」
まてまて、迎えるって?なに?
……嫌な予感はありますが。
「我のモノを主に収める。まあ、人で言うならば、閨で交わる。」
つまり、エッチをするということ?
「うむ、主の言葉で言うならそれであろう。」
「……。」
無理です。嫌です。却下です。でも……キス?
こんな子供にあなたは変態ですか?
「子供?変態ではない。我たちには子や成人はあまり関係ないが……どちらかといえば、精神や魔力に反応する故。
主は、子に擬態しておるが実のところはその小娘よりも上であろう?」
へー、わかるんだ。そう、私が奏歌の母だよ。
「ならば、交わりも問題がないが……物理的に無理であろうなあ。接吻……キスで手を打つとしよう。」
「うう、にゃるべく力を温ジョンしてください。」
普段は装備していればいいわけだし。
「いたしかたない。何時もはずすな。
コレをやろう。少しは体力も温存し、魔力供給を楽にするであろうよ。」
魔神は、髪を一本抜いてフッと息を吹きかけた。すると帯剣出来るようなベルトに変わった。
「我の名はシャルトリュー。シャルトリュー・ブリティッシュアイ・ノルメイン。主には我の名を与える。」
「ちゃるとりゅー・ぶりてっちゅあい・のうめいん……ちゃる、でいい?」
長すぎて無理!
「うむ。主には許す。では、いつでも呼べ。」
「あい。」
姿が搔き消えるように消えた。
娘は未だ寝ている。マジで起きない娘に……将来の不安がよぎる。
独り立ちできるんだろうか?この子は。
しかし、シャルトリューだって。後に続いたのもね?
猫の種類みたい。シャルトリューでしょ?ブリティッシュショートヘアにノルウェイジャンフォレストキャット、メインクーン。
猫が浮かんでしまった。シャルトリューはちょっとブリにでいつも微笑んでるって言われてる猫。かわいいよ?
『フランスの微笑む猫』って言われるの。まあ、ブリと見分けがつかないって人が多いけどさ。
メイはでっかい猫だし。ノルは毛が立派。ブリはティディベアを思わせる。
私はすべて大好き。犬もエキゾチックアニマルみたいなスモールアニマルも好きだけど……猫が一番好きかもしれない。
さてと、そろそろ娘を起こさなくてはなりませんね。
今日こそは、食材や鍋なんかも買いたいし。食事は体の資本ですからね?
「ちょか、ちょか。おきて。」
「……。」
「ちょか!」
「………う……。」
「ちょーか!あさだお!」
「ま……も、……すこ……。」
「だーめー、も、おーきーてー!」
「…う……………がふっ。」
「おーきーた?」
何をしたか?って?鼻をつまんだんだよ。でないとおきないんだよね……この子。本当に、誰に似たんだか?
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
神様、ちょっとチートがすぎませんか?
ななくさ ゆう
ファンタジー
【大きすぎるチートは呪いと紙一重だよっ!】
未熟な神さまの手違いで『常人の“200倍”』の力と魔力を持って産まれてしまった少年パド。
本当は『常人の“2倍”』くらいの力と魔力をもらって転生したはずなのにっ!!
おかげで、産まれたその日に家を壊しかけるわ、謎の『闇』が襲いかかってくるわ、教会に命を狙われるわ、王女様に勇者候補としてスカウトされるわ、もう大変!!
僕は『家族と楽しく平和に暮らせる普通の幸せ』を望んだだけなのに、どうしてこうなるの!?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
――前世で大人になれなかった少年は、新たな世界で幸せを求める。
しかし、『幸せになりたい』という夢をかなえるの難しさを、彼はまだ知らない。
自分自身の幸せを追い求める少年は、やがて世界に幸せをもたらす『勇者』となる――
◇◆◇◆◇◆◇◆◇
本文中&表紙のイラストはへるにゃー様よりご提供戴いたものです(掲載許可済)。
へるにゃー様のHP:http://syakewokuwaeta.bake-neko.net/
---------------
※カクヨムとなろうにも投稿しています
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
いきなり異世界って理不尽だ!
みーか
ファンタジー
三田 陽菜25歳。会社に行こうと家を出たら、足元が消えて、気付けば異世界へ。
自称神様の作った機械のシステムエラーで地球には帰れない。地球の物は何でも魔力と交換できるようにしてもらい、異世界で居心地良く暮らしていきます!
クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる
あっとさん
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。
でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。
でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。
その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。
そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる