娘と二人、異世界に来たようです……頑張る母娘の異世界生活……ラブ少し!

十夜海

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第一章 マジ異世界ですね

No.11

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「あの……。私たちふたりでかんばりますけど?」

奏歌が冷めたように言う。
まあね、うちらは多少友達の手助けはあったけど、基本は二人でなんとかしてきたからね。ずっとそれは変わらない。
でも、私的には奏歌を守るためには少しでも手が欲しいかな。
なにせ、自分の手はモミジ並みに小さくなってしまったから。
でも、そうだね。って周りに頼るのはよくなかったかな?

「ねえ?にゃんでけんかちゅるの?あたちたちがいるとけんかなるなら、あたちたちは二人でいいよ?二人でがんばってくらちゅよ。」

とりあえずは言ってみる。
あざといと言われてもウルウルの瞳で首を傾げた。 頼るのはよくないのはわかっているが、知らない世界を知るまでの間は奏歌の安全が第一なのだ!

そして、ソレに……まずは、ハリーが落ちた。

「いや、喧嘩はしない。してない。だから、ショウ、泣かないでくれ。」

泣きませんけどもねえ?
ふふふ、ですが善人ばかりなのですね。みんな口をとじましたよ。
でもやはり罪悪感は、半端ないんです。……ごめんなさい。
やばい。私が悪人と出てしまうかもしれませんね。でも、スマホにあるような『鑑定』はできるのでしょうか?というか、スマホ鑑定は、なんだか『意識』のようなものを感じるんですよね、きのせいでしょうかね。
それに、この善人は全体的に多くいるんでしょうかね?今のところ、関係する人は善人ばかりですが……たまにカッコ書きはありますけども。
すると、ピコーンとメールのお知らせが届いた。
????。
はて、圏外でしたよね?スマホ。
よいせ、とポケット(このズボンのポケットもやや、空間収納マジックボックス仕様らしくて……スマホとハンカチ(タオルだけど)いれても膨らまないんだよね。あと、私のバックに入っていた飴ちゃんも入れているよ。すぐにあげれるようにね。え?大阪のおばちゃんじゃあないよ?でも、リュックだとすぐに取り出せないでしょう?

「ママ、どうしたの?」
「メールが。」
「え、嘘、呪い?」
「呪いだと?」

怪訝な顔でパッとスマホをハリーに取られた。

「ちゃうの、かえちて!」
「あ、違います。ごめんなさい!言葉のアヤなんです!返して大丈夫です!」
「……本当か?本当に呪いなら、神父の元にいくぞ?」
「大丈夫!だから!」
「あい、だいじょぶ(神さまだからな!たぶん?)よ?」
「しかし、変なカードだな?黒いだけで何にも映らんし。」

そう言って私に返してくれたので、ホッとした。
黒いカードと言われたが、わたしにはメール着のマークと待ち受けにしている奏歌とトラちゃん(ぬいぐるみ)と私(38歳の)の写真が見えるが。
あ、他の人に見えないってのはそれも見えないんだね。すごいや。
いや、それよりもまずはメールだ。
操作してメールを見る。フリーアドレスっぽいが件名に『神さまだよ?言い忘れだよ。』とあった。
神さま、ストーカー説が大いに浮上した瞬間だった。

メールを開くと内容は。

ーーあはは~。言い忘れた?いや、書き忘れたかな?があって、メールしちゃった♡
あのね?一応『善人』とか『悪人』『邪人』とかは、昭子ちゃんと奏歌ちゃんに対して悪いことを考えてたり、邪なことを考えたりすると出るんだよぉ。
ただ、気持ちって変化するじゃない?だから、『善人』でも()で入ったりもあるの。悪いことは考えてないけど、エッチなことは考えたりするじゃない。ほら、エッチなことって必ずしも悪いことじゃないじゃない?
それに、奏歌ちゃんには恋愛上昇つけてるからさあ……望まなくてもやってきちゃったりするし、望んだらそりゃあもう!
あと、そうそうちょっと性格的な?まあ、鑑定みたいなものかな?うふふ。おもしろいよね。
そんな機能あったら、見ていてもたの……げふんげふん、便利かなあって?というわけでーす。
注)このメールへの返信はできません。
ーーーーーby神さま

読んだとたん、奏歌にスマホを取られる。そして、読んだ奏歌は、そのメールに必死に返信を返しているが、送れないらしい。まあ、フリーメールっぽかったからな。キ~~!となっている。諦めようねえ。と、ポンと背中を叩いた。
しかし、うーーーん、どう突っ込んだらいい?と思う?
メールだというのに話し口調とか?
……見ていて楽しいと言ったな。ごまかしてはいたが。神さま。
つまり、ずうーーーーーーーっと見ているということか……。
所詮、私らは神様の娯楽なんかもしれないなあ……まあ、神さまがヘマして?間違ったとはいえ、死んでたのが生きてるわけだし……なあ。
いろいろな特典もつけてくれたことだし?まあ、『よくある異世界転生話』のなかでは、良い方だよね?だってさ、お金が全くないわけでもないし。家族を残してきたわけでもない。一人きりでもない。チートがないわけでもないし、いきなり襲われたりしたわけでもない。なら……いいとしようじゃないか!
あ、でも神さまストーカー決定だね!
なんて、長考していた私の横で奏歌は、まだやっていた。……ある意味根性ある娘だ。

「ちょか、あきらめよう。」
「でもでも、だって!」
「かみちゃまは、もう、ほっといていいよ。たぶん、ちんぱいなんだよ。」

きっと、たぶん、おそらく……ね?
ま さ か ?ウキウキ面白がったりしてませんよね?そこは信じていいですよね?たとえ、娯楽だとしても!

「ん。わかった。でも、またなんか来るかな?」
「うーん。わちゅれっぽいみたいだからね!」
「うん。まあ……お助けヒントが出ると思えばいっかあ?ん。そう思おう!」

と奏歌が自分になっとくさせたところで、やはり確認を取っておきましょうかね?

「で、みなちゃんはどうちまちゅ?」
「「もちろん一緒に。」」
「「やっぱり、一緒よね!」」
「じゃ、ちょーゆーことで、みんにゃ、にゃかよくね!」

はーい、みんな良い子のお返事だった。なぜか、奏歌まで。
まるで保育園の先生になったようだよ……。
私が現在一番年齢高くて、一番小さな子だけども!
そういや、みんな何才なんだろうか?
スマホ鑑定(ながい、短い名前を奏歌とつけよっと)だと年齢まででない。
あ、でもギルドランクは出ていたなあ。
ハロルドは、Bランク、ハリーとラナンがAランク、ミリオンだけはSランクだった……凄いね。
私らは魔力ランクは高いが……たぶん体力が、関係するであろうHP(ホームページじゃないよ!)は低いみたいだしな。というか……この世界はどのくらいのHPが普通なんだろうか?そもそもだ、この世界においてHPはどの略だろう。ヘルス?ヒット?ハート?ヘルスなら完全に命だろうし、ヒットならゼロでも瀕死になるかも。ハートはどうだろうか。ゲームによっても違うからな。
ぜひ、そういうのも教えてもらいたいな。
ゼロは、即死or瀕死か。特に大事だと思うんだ!

「さて、飯に行くとするか。」

ハロルドの言葉で我に返って、やっとこ出発ですが。
ハリー抱っこはいらないと思うんだけどな…靴履いてますよ。

「あの、もうくつあるよ?」

だから自分で歩けるよ。

「ああ、だが……危ないからな。」
「ママ…ママは、抱っこのままがいいんじゃないかな?」

うらぎりもの!何でだ!恥ずかのだよ?羞恥というなの拷問だよ。
言っちゃなんだけど、こんなに抱っこされたのは私の人生『初』なんだからねっ!

「だってさあ、ママのHP……すーーーーんごく少ないし。」
「な、なんだと?まて、いったい幾つなんだ?」
「満タンで120?だったと思う。」
「120……それは、ああ、うん。抱っこがいいわ。うん。で、あのソカちゃんは?わかってるの?」
「……500。」
「500?本当にか?15歳なんだよな?」
「うん、やっぱりまずい?」
「……かなり。」
「減りは少ないみたいなんだけど……。」
「それでも……ねえ?」
「あにょ、ふつうは?どんくらい?」
「そうねえ、普通の商人とかなら5000くらいかしら?私たち冒険者なら最低でも10000はほしいわね。」
「5000……、10000……。」

桁がすでに違うやん。

「ちょか、はちりこむ?」
「そうね……。」
「はりーしゃん、おろちてくだたい。歩かないとね。」
「いや、今はやめておこう。な?」
「………。」

降ろす気ないんかい!

「ん、まあ、あとはレベル上げていくしかないわねえ。」
「あい。わかりまちた。」
「魔法はどう?使えるの?」
「うん、ちゅかえる。」
「はい、使えます。」
「なら、魔法はアタシが教えてあげるわよ?」
「ありがと。」
「あの、練習できる場所とかありますか?」
「ええ、あるわ。」
「後で案内してあげるよ!」

それなら安心して、バンバン使えるね!

「よろちく。」

また、燃やしちゃったりはまずいからね!そんなことして、弁償!になんてなったら……初めから借金生活は無理ゲーになってまう。

で、やってきたのは午前中しかやってない朝飯屋さんだそうです。
朝飯屋……昼飯屋、夕飯屋、うらめしや……なんて馬鹿なことを思ってしまった。ちなみに、うらめしやは、あるそうです。字は裏飯屋ですけどね。
しかしなんか、屋台村を思い出す佇まいですね。安くて美味いので、たまにソカと行きました。たまに飲むお酒は美味いものです!

そんなこんなで何にしようか?とまわりに出てきたものに私たち二人は泣きそうになった。
そう、ほかのお客が食べているものを見てだ。

飯だ!飯がある!お米やー!
叫びたいほどに。
私たちが、凝視しているものを見て、ミリオンが苦笑しながらこそっといった。

「アレは安価であんまり美味しくないから、こっちの方がいいんじゃない?」
「いや、私はアレがいいです。アレじゃなきゃ、だめです。たぶん、ショウもだよね?」

ウンウンと頷く。
だって、白いホカホカご飯にしか見えないよ!
ただついてるのが……肉だよ。昨日見たパサパサのカタカタの肉だ……。

「おしゃかな、たべたい。」

はあ、とため息をつくとハリーが別の店から何やら買ってきたのは……魚!塩焼きの魚!なんだかわからない魚だけど。目が7つあるんだもん。でも魚!
奏歌がご飯を買ってきてくれたので魚も大きいし、付いていた肉はハリーたちにあげた。

それだけでいいのか?二人だと足りなくないか?」
「充分過ぎるから、二人でも大丈夫です。」

みんなそれぞれが買ってきたものは、と私の五倍以上だ。
うん、これが体力の差かもしれない。体格の差でもあると思うが。
でも、無理だよ。あんなに食べたら、お腹がはち切れるどころじゃない。食べてるそばからリバースだよ……あ、食事中に失礼。
で、大きなテーブルにところ狭しと屋並んだ食事に、私たち二人は目が点になりそうだ。朝ごはんだよね?
私と奏歌は、ニシンほどある魚を二人で仲良く食べた。だが、さすが三歳児の腹事情である。
魚を4分の1とご飯2分の1を食べたところでギブアップ。残りは奏歌が食べた。好きなもの割と食べるんだよねー、この子は。
ご飯は、名前をマイマイの実というらしい。奏歌が買ってきたのは、少々盛りだそうで子供用らしい。
子供用も入らない私は……本当に赤子サイズなんですねえ(はらり)。泣けてきます。
しかし、なかなか美味しくいただけました。是非にもマイマイの実は、購入したいですな!

さて、皆さまお腹がいっぱいになったところで食材と鍋探しに行きましょうか?ね?








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