娘と二人、異世界に来たようです……頑張る母娘の異世界生活……ラブ少し!

十夜海

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第二章 異世界というものは

No.30

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『却下』と残し短剣にINしてしまったシャル。
ですが、やはりねえ?はっきりしないと!
なので、シャルに飲み物に魔力通してみたらキスいらないよね?
って聞いたら無言のままです。
無言です。スルーです。
短剣に引きこもり答えはナッシング!
チッ!
あれは、絶対にソレで済む話だよね?

……よし、それでいこう!

とか思っただけで、短剣から不機嫌な気を感じた。
『……魔力をたくさん使いすぎたら、それじゃ足りないから!』
と心に声が届いたあと、また不通です。
言い逃げされました。……ちょっと、あなた?おーい?
また、スルーかーい!

絶対に認めさせなければ!
と思う私なのでした!だって、百合になってしまうじゃあないですか!私に百合の趣味はないよ?
ねえ?

さて、準備も万端ですし、行きますかねえ。
今日も定番『黒猫ファッション』だ。だって、一番目立ちにくいっていうか、他が派手すぎなんだもんなあ。フワフワ感がねー。
それに、ティアもフードを気に入ってるから、ちょうど良い。
いや、他のもフードついてるんけどさ。赤と白は、目立つよね?
たぶん!
で、料理をしたのでもう一度クリーンしました。だって、油の匂いがねえ。
まあ、そこは女子ですから!

「じゃ、ショウ、行こうか!」
「うん、いく!」

よし、と二人で気合いを入れて、ギルドに行きますよ。
昨日、依頼は見つけて決めたけど、今日行って受けるのですよ。
まあ、他の人が受けちゃったら受けちゃったでまた探しますけどね。
でも、このお金がどんどん溜まっていく感じがよいね!
ふふふ、幸せを感じるわ。
根は、守銭奴だもーん。なんとでも言って!
だって、奏歌と二人……頼れるものはお金だけ……とは言わないけどさ。金の切れ目が縁の切れ目ってのは、あると思うんだよね?
だってさ。
やっぱり、簡単に高いとこでご飯行ける人とたまにならって人は、なかなかいっしょにいれないと思うんだ。同じようにお金を使えないじゃない?そうすると、やっぱり疎遠になっちゃったりね。
まあ、もちろん。
それだけの繋がりじゃない人もいるけど、そんな繋がりの人もいるってことよ。


宿屋のおばちゃんに挨拶をして、外に出ると既に二人は立ってました。早くね?
それに!
……今日はギルドで!って言ったのに。
まったく、過保護すぎだと思う。どんだけ、心配なわけ?
うちらだって、少しはこの世界のことわかってきてるのに!もう!
はあっとため息一つついてから、足に空気ローラーの魔法をかけたました。これで準備オッケー。
そういえば、自分らのステイタス確認してないなあ……。
うーん。
今日の夜にでもしようかな?

「おいまて、ショウ。自分でいくな。」
「うぇ?」 

手を広げ抱き上げようとするロドリヌスをひらりとかわした。

「いやいや、抱っこはもういらないから。」

え?なんでだ?という不思議顔でロドリヌスが私を見る。

「……何故だ?」

いや、何故もクソもないだろう?
いーかげん、私を抱っこ羞恥から解放せよ。

「これ、体力使わないし?魔力も減る感じないもん。ね?ソカ。」
「うん。いい感じだよね。」
「くっ。」
「ロド様の負けね?」

なぜ、抱っこできないことにそこまで悔しがるのかな?
まったくもー。私には理解できませーん。
なんてやり取りをしながら、ギルド前に来ると何故だか騒がしい。

「あれ?なんかあったのかな?」
「うむ、俺も今は城からか出ているからな。しかし、何の連絡も……。」
「なら、あたしが聞いてくるわね?」
「ああそうだな。頼む。」

ミリオンは、扉のところで騒いでいる冒険者に二言三言声をかけ、さらにギルド職員にも話を聞いて、戻ってきた。
ミリオンから話を聞く前に、担架のようなもので人が運び込まれてきた。
その人をみた瞬間、声が出てしまった。

「ハロルドさん!」

運ばれてきたのはハロルドだったのだ。それもひどい状態で!
ぐぅ、と呻いているが意識は無いようだった。
腕は肩から千切れかかり、血止めしているのにもかかわらず、担架の下に血がポタポタと落ちた。
顔は蒼白。どう見ても、重症どころじゃない!
私は、何も考えず飛び出してしまった。
そして。

「『聖なる光、お願い!ハロルドを助けて!』」

すぐに光に包まれ、ハロルドの体はにもどった。
詠唱なんかじゃなかったのに。
ただ私は無意識にしただけだ。
それが魔法になってしまっただけだった…。
でも、どーやら……やらかしてしまったらしい。



ーー後に奏歌に聞いたら、私が願った瞬間私からの光が立ち昇ったらしい。
そこから『光』がスポットライトのようにハロルドを照らしたらしいのだ。
私がみたわけではないので、全て『らしい』になってしまうがーー




_______________________________


十夜海のリアルで、ちょっと色々肉親が倒れたりで……ありまして、ちょっと更新が遅れがちになりそうです。
楽しんでくれている方には申し訳なく……よろしくお願いいたしますぅ。


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