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第三章 異世界を満喫する

No.20

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皆様、盛大に笑った後で……シャルがなかなかニャンコ達黒サーベルの仲間だと認めなかったことは、理解した。

「(ならば、我らの仲間になるか?)」
「(我の元々の本体は、短剣の中に封じらている。姿を体現できるのは一重に主人の魔力の力故だ。
主人から離れれば、我は短剣のまま朽ちるのみ。)」
「(短剣から解き放たれることは?)」
「(解呪法があれば……な。我には判らん。)」
「(そうか……、我らの群には現在『ビショップ』がおらん。お前が群に入ってくれれば……助かると思ったのだがな。)」
「(そのチビは?)」
「(この子か?この子はいずれキングとなる身。)」

へー、次の群のリーダーって感じなの?
すごいねー。
ああ、シャルの腹毛は心地いい。
周りで何かを言ってるのが、だんだん遠くなる……。
人の話が遠くなり始めた頃、いきなりなんかの気配が私のセンサーに引っかかった。

ん?まって?何、この感じ?

なんか、嫌な感じがっ!

「な、なんか向かってきてる気がするよ!すんごく、気持ち悪い、嫌な気配!」
「なんだと!」

私の言葉で皆んなに緊張が走る。
なんか、ザワザワザワザワって……気持ち悪い!
なんだ、この感じ!

「……なんだ?この魔力は。」

たぶん、索敵?をしていたロドリヌスが同じモノを感知してくれたらしい。

「(我らにはまだ……。)」
「でも、近い……、来るぞ!飛べっ!」
「(そのまま、捕まってろ!)」

ミリオンが奏歌を抱いて飛び上がり、私はシャルの腹毛(すいません、埋もれたままです!)に掴まったままでシャルが飛び上がった。
チビ猫白サーベルの子は、パパキングが咥えて飛び退き、他も各自でその場から飛び退いた。
瞬間、その場の岩盤の下から何かが飛び出してきた。

コイツだ!

ものすっごいゾワゾワの原因!

……見るんじゃなかったよ……。
気持ち悪いーーーーー!
それは、でっかい束になって出てきた……回虫にしか見えない生き物だった……うげぇ……。
それも生きてて、ウネウネ……一匹や二匹じゃない……。

「これは、トキソウォーム?なんで、岩盤から?」

ときそうぉーむ?
名前まで似てる……トキソカラじゃないんかい!
あっ、回虫症はトキソカラ症とも言うんだよ。
うわぁ、うわぁしっかし気色悪い!
一匹ならさ、まだうわっ、で済むけど……ウネウネウジャウジャ……ぎゃーきしょい!
死んでれば、紙で包んでポイできますが!生きてるし!
コイツら生きてるし!
何より紙で包んで捨てられるほど、小さくない!

「うわー、気持ち悪い……。猫さんが回虫吐いたあと、二、三日そうめん食べれなかったのに!
また、食べれなくなるじゃん!
いま、そうめんないけど!」
「……ママ、だからさ、寄生虫を食べ物に例えるのは、やめて。マジで想像しちゃうからっ!」

だって、マジでそっくりなんだもん!
よく、皆んなで虫下しを飲ました患畜ちゃん達のウンチに混ざって出るんだよ。
もう、猫のはそうめんにしか見えないし、犬のはもやしにしか見えない!
いや、まあ、何が言いたいかというと気持ち悪いんだよね。
で、それが今馬鹿でかい大きさで地面から生えてきてます!
アレは、なんなんだよー!
というか、この前はカッコいい(?)名前のナメクジだし、今度は回虫って……嫌だわ、マジで嫌だわ。

「(ぱぱ、あれ!あれがきちゃの!)」
「(アレが?アレに襲われたのか!)」
「(うん、ちたら落ちたの。でね。ねーたがたちゅけたの!)」
「(そうか、怖かったな。)」
「(うん。)」

どうやら、コレが白にゃんこチビもふを虐めたらしいです。

「気をつけて、アイツらは熱源に寄っていくの。さらに卵を産み付けるのよ!エゲツない所から!」
「しかし、普通よりでけー!」

げっ!
マジで寄生虫じゃんか!
エゲツないって、どこ⁉︎

「(……尻だ。)」

シャルの呟きに言葉がもれた。

「尻か……。」
「お尻なんだ……。」

さすが寄生虫だね。
とは言っても本物は感染経路は、口からだったり、母子感染だったりするわけだけども。
嫌だわー。
つまり、害虫って事でいいかなあ。


処分してもいいよね?



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