3回目の人生は、悪役令嬢を辞めて引きこもります~一歩も出ずに国を救ったら、なぜか「聖女」として崇められ最強の男たちが部屋を包囲してくる件~

放浪人

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第8話 お父様(公爵)が泣いて謝ってきました

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 目の前には、黄金に輝く台座。  その上に鎮座する、羊皮紙の束(全権委任状)と、重厚な国璽(ハンコ)。  そして、私の部屋を取り囲むように整列した、黒鎧の騎士たち(元・近衛騎士団)と、目をキラキラと輝かせた侍女たち(マリア率いる親衛隊)。

 私は、朝の光の中で立ち尽くしていた。  まだパジャマだ。  頭には寝癖がついているし、手には抱き枕を持っている。  これが、この国を実質的に支配することになった『影の女帝』の姿である。

「……夢なら覚めて」

 私は頬をつねった。  痛い。  現実だ。

「おはようございます、リズ様! いや、これからは『総統閣下』とお呼びすべきでしょうか!」

 アレクセイが、私の部屋の(ノアが修理してくれた)ドアの横に立ち、敬礼した。  彼の背後では、黒騎士たちが「ハイル・リズ!」みたいなポーズをとっている。  やめてほしい。その全体主義的なノリは、私の安眠に最も適さないものだ。

「……アレクセイ。その呼び方は禁止よ」

「はっ! 失礼いたしました! では『聖女陛下』で!」

「それも禁止。普通に『リズ』でいいわ」

「おお……! 頂点に立ってもなお、フレンドリーさを忘れない! その謙虚さこそが、我々が命を賭して仕える理由です!」

 アレクセイが感涙にむせぶ。  もう何を言っても無駄なようだ。

 私はため息をつきながら、台座の上の『委任状』を指先で摘み上げた。  読んでみる。  『軍事、外交、内政、人事……あらゆる決定権をエリザベート・フォン・ローゼンバーグに譲渡する』。  フレデリックのサインと、国王陛下のサインまである。  国王陛下、なにやってるんですか。息子が暴走したら止めるのが親の役目でしょうに。  ……いや、国王陛下も今は病床に伏せっていて(2周目の記憶だと、ただの腰痛だが)、政務をフレデリックに丸投げしていたはずだ。  つまり、この国の舵取りは、完全にフリーハンドで私に委ねられてしまったわけだ。

「……クーデターじゃないの、これ」

「いいえ、平和的な政権移譲です!」

 マリアが紅茶を運びながら明るく言った。

「国民も大賛成ですわ! 昨日の『豆騒動』と『リズ様のお告げ』のおかげで、街では『リズ様を王に!』というデモ行進が起きているくらいですから!」

 デモ行進。  一番聞きたくない単語だ。  騒音の元凶じゃないか。

「あのね、マリア。私は王になりたいわけじゃないの。私はただ……」

「ただ?」

「……二度寝がしたいだけなの」

 切実な願いを口にした。  しかし、マリアは深く頷き、神妙な顔つきになった。

「分かりますわ。二度寝。それはつまり『深い思索の海に沈む』ということ。国の未来を夢の中でシミュレーションし、最適解を導き出す神聖な儀式なのですね!」

 違う。  単に布団が気持ちいいだけだ。

「分かりました! では、ただちに『二度寝の儀』を執り行えるよう、環境を整えます! ……おい、お前たち! 廊下の警備を厳重に! 蟻一匹通すな!」

「「イエッサー!!」」

 黒騎士たちがガシャン! と踵を鳴らす。  うるさい。  その音がうるさいんだよ。

 私は諦めて、委任状をサイドテーブルに放り投げた。  もういい。  どうせ何を言っても曲解されるなら、この権力を利用してやる。  ノアの言っていた通りだ。  私が支配者になれば、誰も私に文句を言えなくなる。  「私の昼寝を邪魔する奴は死刑」という法律を作れば、究極の静寂が手に入るかもしれない。

 そう思考を切り替えようとした時だった。

「エ、エリザベート……!」

 廊下の向こうから、弱々しい、しかし必死な声が聞こえてきた。  黒騎士たちの壁に阻まれ、近づけずにいる人物。    私の父。  ローゼンバーグ公爵だ。

 1回目の人生では、断罪された私を「家の恥だ」と切り捨てた父。  2回目の人生では、聖女となった私を利用し、貴族社会での地位向上に邁進した父。  そして今回の人生では、初日に斧でドアを壊そうとし、その後は王太子たちの暴走に恐れをなして姿を消していた父。

 その父が、今は騎士たちの後ろで、小さくなって震えている。

「……通してあげて」

 私が命じると、黒騎士たちがモーゼの十戒のように左右に割れた。  その間を、父はおずおずと進んできた。  かつての威厳ある公爵の姿はどこにもない。  背中は丸まり、顔色は悪く、高価なスーツもしわくちゃだ。

 父は私の部屋のドアの前まで来ると、その場に崩れ落ちるように膝をついた。  そして。

「申し訳なかったぁぁぁぁ!!」

 盛大な土下座。  額を床に擦り付け、絨毯に顔を埋めての、完全なる平伏である。

「エ、エリザベート……いや、リズ様! 私が……私が愚かだった! お前の真価を見抜けず、あまつさえ『働け』などと……! お前はすでに、この国を背負うほどの器だったというのに!」

 父の声が涙で濡れている。  廊下に響く嗚咽。

 私は冷めた紅茶をすすりながら、その様子を冷ややかに見下ろした。  ……今さら?  というのが正直な感想だ。  王太子から全権を委任されたと知って、慌てて掌を返したのが見え見えである。  この人はいつだってそうだ。  強い方につき、弱い者を踏みつける。  典型的な、つまらない貴族。

 1周目の私なら、父の謝罪に涙し、「お父様、分かってくださればいいのです」と手を取り合ったかもしれない。  だが、3周目の私は違う。  情などない。  あるのは、「こいつをどう利用すれば一番快適か」という損得勘定だけだ。

「……お父様」

 私は椅子に座ったまま、静かに声をかけた。  拡声魔法など使っていないが、静まり返った廊下にはよく通る。

「顔を上げてください。汚れますわよ」

「おお……! 許してくれるのか!?」

 父がパッと顔を上げた。  期待に満ちた目。  虫がいいにも程がある。

「許すも何も、私は怒っていませんわ」

 これは本音だ。  怒るエネルギーすら勿体ない。

「貴方が私をどう扱おうと、どうでもいいのです。ただ……そうですね」

 私はわざと言葉を切った。  父がゴクリと喉を鳴らす。

「貴方の存在が、少し『ノイズ』なのです」

「ノ……ノイズ……?」

「ええ。私の平穏な生活において、貴方の『世間体を気にする言動』や『家の利益のための画策』が、非常に耳障りなのです」

 ピシャリと言い放つ。  父の顔が青ざめた。

「そ、そんな……! 私はただ、ローゼンバーグ家の繁栄を願って……!」

「その『繁栄』のために、私を犠牲にするのでしょう? もう疲れましたの。だから」

 私はサイドテーブルから一枚の紙を取り出した。  昨日、暇つぶしに書いておいた『絶縁宣言書』ではない。  もっと現実的で、もっとえげつない書類だ。

 名付けて、『隠居勧告および資産譲渡契約書』。

「お父様。貴方には引退していただきます。そして、公爵家の当主権限と、全資産の管理権を私に譲ってください」

「なっ……!?」

 父が絶句した。  周囲の騎士たちやマリアも息を呑む。  親に対して引退勧告。  しかも資産没収。  貴族社会の常識では考えられない暴挙だ。

 だが、父は反論できなかった。  なぜなら、私の背後には『王太子の委任状』という最強のカードがあり、周囲には『私を崇拝する武力集団』がいるからだ。  ここで「嫌だ」と言えば、アレクセイが黙っていないだろう。  現に、アレクセイは剣の柄に手をかけ、無言の圧力をかけている。

「……わ、分かった。引退しよう」

 父は震える声で言った。

「だが、資産まで……? それでは私はどうやって生きていけば……」

「あら、ご心配なく。屋敷の離れに隠居部屋を用意しますわ。三食昼寝付きです。私と同じ『引きこもりライフ』を提供して差し上げます」

「ううっ……」

「その代わり、公爵家の金庫の鍵と、領地の税収、そして貴方が隠し持っている『へそくり』。その全てを、今すぐここに持ってきてください」

 私は右手を差し出した。  カツアゲである。  娘による父親への、正々堂々たるカツアゲだ。

 父はしばらく葛藤していたようだが、やがて諦めたように懐からジャラジャラと鍵束を取り出し、さらに指にはめていた高価そうな指輪まで外して、私の手のひらに乗せた。

「……これでいいか?」

「ええ。十分です」

 私はニッコリと微笑んだ。  これで、私の活動資金(引きこもり資金)は確保された。  公爵家の資産があれば、最高級の寝具も、世界中の美味しいお菓子も、一生買い放題だ。  ノアに情報を買う金も払える。

「では、下がって結構です。お父様、これからは『隠居老人』として、庭の盆栽でも愛でながら静かに暮らしてくださいね」

 冷酷な宣告。  これで父は完全に無力化された。  めでたしめでたし。

 ……と、私は思った。  これで彼はすごすごと引き下がり、私の視界から消えるはずだと。

 しかし。  父・ローゼンバーグ公爵の反応は、私の予想の斜め上を行くものだった。

「……おおぉぉぉ!!」

 父が、再び泣き出したのだ。  今度は悲痛な涙ではない。  感動の涙だ。

「なんと……なんと慈悲深い!!」

 は?

「私のような愚かな父親を、追放も処刑もせず、屋敷の中で養ってくれるというのか! しかも『隠居』という名の安息を与えてくれるとは!」

 いや、体のいい監禁だけど。

「そして、資産の没収……。これはつまり、『汚れた金(私利私欲)』を私から取り上げ、お前自身が清く正しく運用するという決意の表れだな!」

 違います。  私の私利私欲のために使うんです。

「さらに『へそくり』まで要求するとは……。私の隠し事など、お前の慧眼の前では全てお見通しだったということか! 参った! 完敗だ! お前こそ、真のローゼンバーグ公爵だ!」

 父が私の手を握りしめ(ようとして結界に阻まれ)、ブンブンと空中で手を振った。

「分かったぞ、リズ! この金は、ただの浪費のためではないのだな。国を救うための、あるいは弱き民を救済するための『聖なる資金』として使うのだな!」

 勝手な解釈が始まった。  周囲の騎士たちも「おお……」「さすが聖女様だ……」と頷いている。

「よろしい! ならば私も協力しよう! 隠居などしている場合ではない! 私はお前の『執事』として、この資産管理を徹底的にサポートする!」

「は? いや、隠居して」

「いいや、させてくれ! これまでの罪滅ぼしだ! お前が望む『最高の世界』を作るために、私の政治力と人脈、そして裏帳簿の全てを捧げよう!」

 父の目に、かつてないほどのやる気が宿っている。  これまでは「自分の出世のため」だった野心が、今は「娘(聖女)への滅私奉公」という歪んだ方向に全振りされてしまったようだ。  厄介だ。  無能な働き者ならぬ、有能な狂信者が増えてしまった。

「早速、この金を使って何をなすべきか!? 北部への支援か? 孤児院の設立か?」

 父が前のめりに聞いてくる。  金は渡したくないらしい。  使い道を指示しろと言っている。

 私はこめかみを押さえた。  面倒くさい。  非常に面倒くさい。  だが、ここで適当なことを言うと、また変な方向へ暴走しかねない。

 私は考えた。  私の望みは何か。  安眠だ。  静寂だ。  美味しい食事だ。

 そのためには、屋敷の周りの環境を整える必要がある。  特に、あのうるさいデモ隊や、ガタガタと揺れる馬車の音、そして窓から入ってくる隙間風(アレクセイが割った窓は直したが、建付けが悪くなっている)をどうにかしたい。

「……そうね。まずは、この屋敷周辺の道路を整備しなさい」

 私は命令を下した。

「石畳の凹凸をなくし、馬車が通っても音がしないように『静音舗装』を施すの。それから、屋敷の半径1キロメートル以内を『静寂特別区』に指定して、大声や騒音を出す行為を禁止。破った者は……そうね、私の安眠妨害罪で投獄よ」

「な、なるほど……!」

 父がメモを取る。

「物流の効率化(道路整備)と、治安維持(騒音規制)! 王都の都市計画を根本から見直すというわけだな!」

 大きく出たな。

「それと、窓。王都中の窓ガラスを、二重サッシ……じゃなくて、防音・断熱効果のある『強化魔力ガラス』に交換するよう推奨しなさい。特に私の部屋は最優先で」

「省エネ対策か! 冬の寒さと夏の暑さから民を守るためのインフラ整備! 素晴らしい!」

「あと、美味しい枕。……じゃなくて、良質な羊毛や羽毛の生産ラインを確保して。職人を保護し、最高の寝具を開発させるの」

「地場産業の振興! 職人への支援! 経済が回るぞ!」

 父のペンが止まらない。  私の個人的な『快眠要求』が、次々と『国家プロジェクト』に変換されていく。

「最後に。……美味しいお菓子が食べたいわ。砂糖の関税を撤廃しなさい。輸入を自由化して、世界中の甘味をこの街に集めるの」

「自由貿易の推進! 大胆な規制緩和だ! 商人たちが狂喜乱舞するぞ!」

 書き終えた父は、震える手でメモを掲げた。

「完璧だ……。これこそ、国を富ませ、民を幸せにする『リズ・ニューディール政策』だ!」

 勝手に名前をつけるな。  ただの『リズ・快眠プロジェクト』だ。

「よし、ただちに実行に移す! おい、お前たち! リズ様の勅命だ! 総員、王都改造計画に取り掛かるぞ!」

「「ハッ!!」」

 父の号令一下、黒騎士たちの一部と、マリアたち侍女隊が動き出した。  彼らは風のように去っていった。  廊下に残されたのは、私と、護衛として残ったアレクセイだけだ。

「……行っちゃった」

 私はポツリと呟いた。  金庫の鍵と指輪は手元に残ったが、父という『新たな嵐』を野に放ってしまったような気がしてならない。

 アレクセイが、感心したように頷いている。

「さすがリズ様。あの一瞬で、都市計画から貿易摩擦の解消まで指示されるとは。お父上も、貴女の器の大きさに触れて改心されたようですな」

「……アレクセイ。貴方は行かなくていいの?」

「私はここを動きません。貴女の寝顔を守るのが、私の最重要任務ですから」

 このゴリラだけは、どうやっても排除できないらしい。  まあ、黙って立っている分には害はないか。

 私はドアを閉め(今回はちゃんと閉まった)、鍵をかけ、結界を張り直した。  ふぅ……。  朝から疲れた。  父の土下座に始まり、国家プロジェクトの発足まで、わずか30分の出来事だ。  この部屋の時間の流れは、外界よりも濃密すぎる。

 私はベッドに戻り、手に入れた公爵家の金庫の鍵を眺めた。  これがあれば、ネット通販(魔道具による遠隔購入)で何でも買える。  とりあえず、カタログを取り寄せよう。  そして、父が言っていた「静音舗装」と「強化ガラス」が完成するまでの間、耳栓でも買ってしのごう。

 そう思っていたのだが。

 数日後。  私の『命令』は、またしてもとんでもない結果を生んでいた。

 王都のメインストリート。  そこは、生まれ変わっていた。

 かつてはガタガタと馬車が跳ね、泥水が跳ねる悪路だった道が、魔法で加工された滑らかな石畳によって舗装され、まるで鏡のように輝いている。  馬車は吸い込まれるように静かに走り、振動も音もない。  『静音舗装』の効果だ。

 そして、街中の建物という建物の窓が、キラキラと光る『強化魔力ガラス』に取り替えられていた。  これにより、室内の保温性が劇的に向上し、薪の使用量が激減。  結果として、森林伐採が減り、環境問題まで改善されたという。

 さらに、砂糖の関税撤廃により、王都には世界中から珍しいお菓子や果物が溢れかえり、『スイーツ・ルネサンス』と呼ばれる空前のグルメブームが到来していた。  民衆は口々に叫ぶ。

「リズ様万歳!」 「静かで、暖かくて、甘い生活! これが聖女様の統治か!」 「一生ついていきます!」

 支持率はカンスト。  経済効果は右肩上がり。  犯罪率は激減(騒ぐと黒騎士に連行されるから)。

 私の部屋には、父から毎日のように報告書が届く。

『本日の成果。  道路整備率80%達成。  砂糖の輸入量、前年比300%増。  国民の幸福度指数、過去最高を記録。  なお、私のへそくりは全て事業に投資し、10倍になって返ってきました。これも全てリズ様の資産として計上しておきます』

 ……増えてる。  お金が勝手に増えてる。  カツアゲしたはずが、なぜか大富豪になってしまった。

 私は報告書を読みながら、呆然とクッキー(輸入物の高級品)を齧った。

「……なんで?」

 どうして、私が楽をしようとすればするほど、国が良くなっていくの?  これじゃあ、いつまで経っても「無能な怠け者」として隠居できないじゃない。

 むしろ、今や私は『稀代の名君』『経済の女神』として、国内外から注目される存在になってしまっていた。

 そして、その「国外からの注目」が、新たなトラブルを招くことになる。    窓の外。  静かになった通りを見下ろすと、一台の豪奢な馬車が、音もなく滑るように屋敷へと近づいてくるのが見えた。  掲げられている紋章は、この国のどの大貴族のものでもない。

 隣国アークライドの王家。  つまり、ノアの実家だ。

「……まさか」

 嫌な予感がした。  ノアは「兄上が感謝してた」と言っていた。  その「兄上」――アークライド王国の第一王子にして、冷徹な合理主義者と噂される次期国王が、視察に来たのではないだろうか。

 もしそうなら、面倒なことになる。  彼はノアと違って、冗談が通じないタイプだと聞いている。  私のこの「引きこもり統治」の欺瞞を見抜き、断罪しに来たのか。  それとも、有能な統治者としてヘッドハンティングしに来たのか。

 どちらにせよ、私の平穏はまたしても脅かされようとしていた。

「……アレクセイ」

 私はドア越しに声をかけた。

「はっ!」

「お客様よ。丁重に、かつ全力で追い返して」

「御意! 不法侵入者は微塵切りにします!」

 いや、殺すな。  外交問題になる。

 私は頭を抱え、布団の中に潜り込んだ。  お金はある。  静寂もある。  お菓子もある。  なのに、なぜ心の安らぎだけがないのだろう。

 答えは簡単だ。  私の周りにいる人間が、全員「濃すぎる」からだ。

 次なる刺客、隣国の王太子の登場まで、あと5分。  私の戦いは続く。
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