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第19話:真実の鏡が映し出す、魂の在り処
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「カイ!」
彼の無事な姿を見て、張り詰めていた緊張の糸が、ぷつりと切れた。
聖域結界を維持していた力が抜け、私は膝から崩れ落ちそうになる。
それを、駆け寄ってきたカイが、力強い腕で、しかし壊れ物を扱うかのように、優しく支えてくれた。
「よく、持ちこたえたな。アリア」
その声には、心からの安堵と、労りが滲んでいた。
「あなたこそ、ご無事で……。禁術の術式は……?」
「ああ。……完全に破壊してきた。もう、二度と誰も、あんなものに苦しめられることはない」
彼の言葉に、私は心の底から安堵した。
これで、彼の心を長年縛り付けてきた、過去の呪縛も、少しは軽くなるだろうか。
その青い瞳が、以前よりも澄んで、晴れやかに見えるのは、きっと気のせいではないだろう。
私たちの感動の再会を、ただ一人、呆然と見ていたのは、リナだった。
「そ、そんな……地下の警備はどうしたのよ!? あの魔術師たちは!?」
「ああ、あのネズミ共か。お前が雇ったのだろう? 残念だったな、俺の氷の彫刻となって、今は静かに眠っている」
カイは、こともなげに言う。
その足元には、彼が破壊してきた禁術の術式の残骸――黒く焼け焦げた、禍々しい羊皮紙の切れ端が、数枚、はらりと落ちた。
「さあ、茶番は終わりだ」
カイは、私の肩を抱き、瓦礫の山と化した大広間の中央へと、ゆっくりと進み出る。
そして、壁にかけられていた、巨大な***『真実の鏡』***を、その鋭い瞳で指し示した。
幸いにも、鏡だけは、リナの暴走から逃れ、無傷で輝きを保っている。
「エドワード王太子。そして、そこにいる愚かな貴族ども。貴様らが、どちらが本物の聖女か、その濁った目で確かめたいと言うのなら、見せてやろう。この鏡の前で、魂の真実というものをな」
カイ様の、有無を言わさぬ迫力に、エドワード様も、パニックに陥っていた貴族たちも、固唾を呑んで、事の成り行きを見守っていた。
「まずは、お前からだ。リナ・フォン・リンドバーグ」
カイに名を呼ばれ、リナはびくりと肩を震わせた。
「い、嫌よ! なんで私が、そんなことを……!」
「恐ろしいか? 自分の、醜い正体が、暴かれるのが」
カイの、氷のように冷たい言葉が、彼女の心を容赦なく抉る。
リナは、後ずさろうとするが、すでに駆けつけていた王城の衛兵たちによって、その逃げ道を、完全に塞がれてしまっていた。
もはや、観念するしかない。
リナは、わなわなと震えながら、衛兵に腕を引かれ、真実の鏡の前へと立たされた。
鏡は、最初、何も映し出さなかった。
だが、リナが恐る恐る、その震える指先で鏡面に触れた、その瞬間――。
鏡の中に、彼女の姿が映し出された。
だが、それは、いつもの可憐で、か弱い少女の姿ではなかった。
黒く濁った、ヘドロのような禍々しい魔力にその身を包まれ、嫉妬と憎悪に顔を歪ませ、醜い牙をむき出しにした、悪魔のような姿。
それが、リナ・フォン・リンドバーグという人間の、魂の、真の本質だった。
「ひっ……! あ……ああ……っ!」
リナは、鏡に映った自分自身の、あまりにも醜悪な姿を見て、短い悲鳴を上げた。
会場が、恐怖と嫌悪のどよめきに包まれる。
「な、なんだ、あれは……」
「あれが、聖女様の、本当の姿……?」
「我々は、あんなものを、聖女だと崇め、傅いていたのか……」
貴族たちの囁き声が、リナをさらに追い詰める。
「違う! これは罠よ! あいつらが、私を陥れるための魔法よ!」
「見苦しいぞ、リナ」
エドワード様が、絶望に染まった、冷たい声で言った。
彼の信仰は、彼の愛は、今、目の前で、木っ端みじんに打ち砕かれたのだ。
「次は、アリアだ」
カイが、私を促す。
私は、こくりと頷き、彼の支えを受けながら、鏡の前へと、一歩、一歩、進み出た。
少しだけ、緊張する。
私が、そっと鏡面に手を触れる。
すると、鏡は、今まで誰も見たことのないような、まばゆい光を放った。
光が収まった時、鏡に映し出されていたのは――。
どこまでも清らかで、温かい、白銀の光に優しく包まれた、私の姿だった。
それは、カイがかつて『磨き上げられた水晶のようだ』と評した、私の魔力そのものの、魂の輝きだった。
そして、奇跡が起こった。
鏡から放たれた白銀の光が、大広間全体に、まるで春の陽光のように降り注ぐ。
すると、リナの暴走で砕け散ったシャンデリアや、ひび割れた壁が、すうっと音もなく修復されていく。
炎に焼かれた令嬢のドレスは元に戻り、その火傷の痕も、跡形もなく消え去っていた。
パニックで怪我を負った人々の傷も、瞬く間に癒えていく。
会場から、今度は、感嘆と、畏敬のため息が漏れた。
「なんと、清らかな光だ……」
「あれこそ、本物の聖女の御力……」
「我々は、なんて、なんて過ちを……!」
もう、どちらが本物で、どちらが偽物か、疑う者はいなかった。
真実は、あまりにも残酷に、そして、あまりにも美しく、示されたのだ。
「……アリア……」
エドワード様が、私の名前を、か細い、すがるような声で呼んだ。
その顔は、後悔と、絶望と、そして、失ったもののあまりの大きさに、くしゃくしゃに歪んでいた。
「すま、なかった……。私は……私は、君に、なんてことを……」
彼は、その場に、膝から崩れ落ちた。
一国の王太子が、すべての者の前で、無様に、みっともなく、頭を垂れた瞬間だった。
私は、そんな彼を、ただ、静かに見下ろしていた。
同情も、憐れみも、もう、何も感じなかった。
ただ、これで、すべてが終わったのだと。
私の、長くて辛かった戦いが、ようやく、終わったのだと。
そう、思った。
彼の無事な姿を見て、張り詰めていた緊張の糸が、ぷつりと切れた。
聖域結界を維持していた力が抜け、私は膝から崩れ落ちそうになる。
それを、駆け寄ってきたカイが、力強い腕で、しかし壊れ物を扱うかのように、優しく支えてくれた。
「よく、持ちこたえたな。アリア」
その声には、心からの安堵と、労りが滲んでいた。
「あなたこそ、ご無事で……。禁術の術式は……?」
「ああ。……完全に破壊してきた。もう、二度と誰も、あんなものに苦しめられることはない」
彼の言葉に、私は心の底から安堵した。
これで、彼の心を長年縛り付けてきた、過去の呪縛も、少しは軽くなるだろうか。
その青い瞳が、以前よりも澄んで、晴れやかに見えるのは、きっと気のせいではないだろう。
私たちの感動の再会を、ただ一人、呆然と見ていたのは、リナだった。
「そ、そんな……地下の警備はどうしたのよ!? あの魔術師たちは!?」
「ああ、あのネズミ共か。お前が雇ったのだろう? 残念だったな、俺の氷の彫刻となって、今は静かに眠っている」
カイは、こともなげに言う。
その足元には、彼が破壊してきた禁術の術式の残骸――黒く焼け焦げた、禍々しい羊皮紙の切れ端が、数枚、はらりと落ちた。
「さあ、茶番は終わりだ」
カイは、私の肩を抱き、瓦礫の山と化した大広間の中央へと、ゆっくりと進み出る。
そして、壁にかけられていた、巨大な***『真実の鏡』***を、その鋭い瞳で指し示した。
幸いにも、鏡だけは、リナの暴走から逃れ、無傷で輝きを保っている。
「エドワード王太子。そして、そこにいる愚かな貴族ども。貴様らが、どちらが本物の聖女か、その濁った目で確かめたいと言うのなら、見せてやろう。この鏡の前で、魂の真実というものをな」
カイ様の、有無を言わさぬ迫力に、エドワード様も、パニックに陥っていた貴族たちも、固唾を呑んで、事の成り行きを見守っていた。
「まずは、お前からだ。リナ・フォン・リンドバーグ」
カイに名を呼ばれ、リナはびくりと肩を震わせた。
「い、嫌よ! なんで私が、そんなことを……!」
「恐ろしいか? 自分の、醜い正体が、暴かれるのが」
カイの、氷のように冷たい言葉が、彼女の心を容赦なく抉る。
リナは、後ずさろうとするが、すでに駆けつけていた王城の衛兵たちによって、その逃げ道を、完全に塞がれてしまっていた。
もはや、観念するしかない。
リナは、わなわなと震えながら、衛兵に腕を引かれ、真実の鏡の前へと立たされた。
鏡は、最初、何も映し出さなかった。
だが、リナが恐る恐る、その震える指先で鏡面に触れた、その瞬間――。
鏡の中に、彼女の姿が映し出された。
だが、それは、いつもの可憐で、か弱い少女の姿ではなかった。
黒く濁った、ヘドロのような禍々しい魔力にその身を包まれ、嫉妬と憎悪に顔を歪ませ、醜い牙をむき出しにした、悪魔のような姿。
それが、リナ・フォン・リンドバーグという人間の、魂の、真の本質だった。
「ひっ……! あ……ああ……っ!」
リナは、鏡に映った自分自身の、あまりにも醜悪な姿を見て、短い悲鳴を上げた。
会場が、恐怖と嫌悪のどよめきに包まれる。
「な、なんだ、あれは……」
「あれが、聖女様の、本当の姿……?」
「我々は、あんなものを、聖女だと崇め、傅いていたのか……」
貴族たちの囁き声が、リナをさらに追い詰める。
「違う! これは罠よ! あいつらが、私を陥れるための魔法よ!」
「見苦しいぞ、リナ」
エドワード様が、絶望に染まった、冷たい声で言った。
彼の信仰は、彼の愛は、今、目の前で、木っ端みじんに打ち砕かれたのだ。
「次は、アリアだ」
カイが、私を促す。
私は、こくりと頷き、彼の支えを受けながら、鏡の前へと、一歩、一歩、進み出た。
少しだけ、緊張する。
私が、そっと鏡面に手を触れる。
すると、鏡は、今まで誰も見たことのないような、まばゆい光を放った。
光が収まった時、鏡に映し出されていたのは――。
どこまでも清らかで、温かい、白銀の光に優しく包まれた、私の姿だった。
それは、カイがかつて『磨き上げられた水晶のようだ』と評した、私の魔力そのものの、魂の輝きだった。
そして、奇跡が起こった。
鏡から放たれた白銀の光が、大広間全体に、まるで春の陽光のように降り注ぐ。
すると、リナの暴走で砕け散ったシャンデリアや、ひび割れた壁が、すうっと音もなく修復されていく。
炎に焼かれた令嬢のドレスは元に戻り、その火傷の痕も、跡形もなく消え去っていた。
パニックで怪我を負った人々の傷も、瞬く間に癒えていく。
会場から、今度は、感嘆と、畏敬のため息が漏れた。
「なんと、清らかな光だ……」
「あれこそ、本物の聖女の御力……」
「我々は、なんて、なんて過ちを……!」
もう、どちらが本物で、どちらが偽物か、疑う者はいなかった。
真実は、あまりにも残酷に、そして、あまりにも美しく、示されたのだ。
「……アリア……」
エドワード様が、私の名前を、か細い、すがるような声で呼んだ。
その顔は、後悔と、絶望と、そして、失ったもののあまりの大きさに、くしゃくしゃに歪んでいた。
「すま、なかった……。私は……私は、君に、なんてことを……」
彼は、その場に、膝から崩れ落ちた。
一国の王太子が、すべての者の前で、無様に、みっともなく、頭を垂れた瞬間だった。
私は、そんな彼を、ただ、静かに見下ろしていた。
同情も、憐れみも、もう、何も感じなかった。
ただ、これで、すべてが終わったのだと。
私の、長くて辛かった戦いが、ようやく、終わったのだと。
そう、思った。
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