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34:橋の攻防
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「よぉし、頑張るぞぉ~」
「頑張るでござるよ」
昨日の夜はモルさんや、自分たちの武器マスタリーのレベルを上げるために頑張った。
で、今日は月曜日。
学校から急いで帰ってきて、夕方に準備を整え、夜から紅葉ちゃんと一緒に──
「ボス倒すぞぉ~」
「おーっでござる!」
『あぎゃぁー』
『もるるぅ~』
まずは紅葉ちゃんを先頭に橋の上に。一歩だけ橋の上に足を乗せたら、それだけで川から半魚人がザバァーンって出てきた。
「『ダブルアタック』」
紅葉ちゃんがスキルを発動。3分間、通常攻撃が2倍になるっていう効果。ただしスキルレベルによって、発動する確率もあるっていうもの。
半魚人のヘイトは、まずは紅葉ちゃんが取る。
ヘイトスキルを私たちは誰も持っていないから、紅葉ちゃんがある程度ダメージを敵に与えるまで待つことに。
その間、エラをぷるぷるさせないか、しっかり半魚人を見てるんだぁ。
「主殿、そろそろよいでござるよ!」
「あ、うん! じゃあラプトルさん、モルさん。いっくよぉ~」
『あっぎゃぁっ』
『もるっ』
「あ、モルさんは紅葉ちゃんのHP見ててね。100以上減ったら回復してあげて」
『もる~ん』
ヒーラーのモルさんが死んじゃったら大変だもんね。だから少しだけ離れた所で、みんなの回復に専念してもらうっていう作戦。
でもモルさんって……実はVITが高くてラプトルさんよりもHP高いんだよね。
っていうか、もしかしたら私たちの中で一番生存率高いかも。
紅葉ちゃんとラプトルさんが半魚人に接近して戦闘。
私は二人の邪魔にならない位置で、少しだけ離れた位置からリボンを振った。
私の役目は半魚人にダメージを与えることじゃない。
攻撃しつつ、ずっと半魚人の顔をみる。
あっ、エラプルプルきた!!
「えぇいっ。『巻きつけ』いっけぇ~い!」
半魚人の顔にリボンをくるんっ。
やった! 上手く巻き付いたぁ。
夕方、紅葉ちゃんと考えた作戦。
昨日、他のパーティーの人が半魚人と戦っている時に見た、エラプルプルの後に叫ばず、仲間を呼ばなかったアレ。
もしかして行動阻害系スキルを使って、攻撃がキャンセルされたんじゃないかって。
鞭《りぼん》スキルの『巻きつけ』も、短い時間だけど空いての動きを封じられる効果がある。
もしこれで仲間の普通サイズ半魚人が出て来なかったらラッキー。出てきたら、それはそれで普通サイズのを倒すだけ。
「主殿、ナイスでござる! やはり行動阻害系スキルが有効でござるなっ」
「う、うん! よぉし。これで半魚人の親分だけに集中できるね」
『あっぎゃっ。あぎゃぎゃぎゃ』
ラプトルさんの言ってることはよく分からないけど、きっとやったねとか、頑張るぞーとか、そんなのだと思う。
二度目、三度目のエラプルプルを阻止したあたりで、それまでずっと紅葉ちゃんを狙っていた半魚人親分がラプトルさんを攻撃しはじめた。
「くっ。ラプトル殿の火力に、某が負けてしまっているでござるな」
「ど、どうしたらいい? ラプトルさんに手加減して貰った方がいいのかな」
紅葉ちゃんがすぐに攻撃スキルを使った。でも半魚人はラプトルさんに攻撃を繰り返している。当たってないけどね。
「うーん、このままいくでござるよ。ダメージヘイトではラプトル殿に勝てそうにないでござるから」
「わ、分かった。じゃあラプトルさん、思いっきりやっちゃって!」
『くあぁーっ』
凄い凄い。ラプトルさん、半魚人の攻撃をするする回避して、それでいて鋭い爪でザシュって。
半魚人の攻撃は、10回に1回、ラプトルさんに当たる程度。
でも打たれ弱いのか、その一撃がちょっと痛そう。ダメージは380ぐらい来てて、直ぐにモルさんがヒールしてくれる。
そのモルさんのヒールで回復するのは100だけ。4回スキルを使わなきゃ全回復しないけど、このスキルにもCTがあるから嫌ぁ。
早く倒れてっ。早く倒れて!!
でもさすがボス。なかなか倒れてくれないよぉ。
こんなに頑張ってるのに、もう少しでやっとHPの半分を削れるってところ。
あっ。エラプルプル!
「『巻きつけ』とりゃぁーっ」
「ま、まだ倒れないのぉ」
あれから何度、エラプルプルを防いだかな。
紅葉ちゃんとラプトルさんが頑張ってくれてるけど、半魚人のHPはあと15%ぐらい残ってる。
ここに来て半魚人のエラプルプル頻度が上がって、私は全然攻撃で来てない。『巻きつけ』だってCTがあるし、これ以上プルプル頻度高くなったらもう無理だよぉ。
「くぅーっ。雑魚半漁人を完全に封じ込めているでござるが、やはり人数不足でござるな」
私たちは四人。まぁ正確に言うと二人と二匹かな。
モルさんはヒールで手いっぱいだし、私はエラプルプルが始まると『巻きつけ』をしなくちゃいけない。
攻撃しているのは、実質ラプトルさんと紅葉ちゃんだけ。時間が掛っても仕方ないんだけど……。
ラプトルさんのHPがじわじわ減って来てるのぉ。モルさんが頑張っても、回復量が追い付かないから。
ラプトルさんにはポーションを飲んで欲しいけど、ホムンクルスはポーションを飲めないの。モルさんだけが頼り。
「もう早く倒れてよぉ!」
早く早くと祈りつつ、エラプルプルでリボンを振り仲間を呼ばれるのを阻止。
30秒もしないうちに次のエラプルプル。阻止。
こっちのスキルのCTは20秒なんだよ!
もうこれ以上早くしないでよっ。
そしてまたプルプル。なんとかCT終わってた!
「『巻きつき』!」
ラプトルさん頑張って!
紅葉ちゃん頑張って!
モルさん頑張って!
そう祈って──
なのに私のリボンが
切れた。
「頑張るでござるよ」
昨日の夜はモルさんや、自分たちの武器マスタリーのレベルを上げるために頑張った。
で、今日は月曜日。
学校から急いで帰ってきて、夕方に準備を整え、夜から紅葉ちゃんと一緒に──
「ボス倒すぞぉ~」
「おーっでござる!」
『あぎゃぁー』
『もるるぅ~』
まずは紅葉ちゃんを先頭に橋の上に。一歩だけ橋の上に足を乗せたら、それだけで川から半魚人がザバァーンって出てきた。
「『ダブルアタック』」
紅葉ちゃんがスキルを発動。3分間、通常攻撃が2倍になるっていう効果。ただしスキルレベルによって、発動する確率もあるっていうもの。
半魚人のヘイトは、まずは紅葉ちゃんが取る。
ヘイトスキルを私たちは誰も持っていないから、紅葉ちゃんがある程度ダメージを敵に与えるまで待つことに。
その間、エラをぷるぷるさせないか、しっかり半魚人を見てるんだぁ。
「主殿、そろそろよいでござるよ!」
「あ、うん! じゃあラプトルさん、モルさん。いっくよぉ~」
『あっぎゃぁっ』
『もるっ』
「あ、モルさんは紅葉ちゃんのHP見ててね。100以上減ったら回復してあげて」
『もる~ん』
ヒーラーのモルさんが死んじゃったら大変だもんね。だから少しだけ離れた所で、みんなの回復に専念してもらうっていう作戦。
でもモルさんって……実はVITが高くてラプトルさんよりもHP高いんだよね。
っていうか、もしかしたら私たちの中で一番生存率高いかも。
紅葉ちゃんとラプトルさんが半魚人に接近して戦闘。
私は二人の邪魔にならない位置で、少しだけ離れた位置からリボンを振った。
私の役目は半魚人にダメージを与えることじゃない。
攻撃しつつ、ずっと半魚人の顔をみる。
あっ、エラプルプルきた!!
「えぇいっ。『巻きつけ』いっけぇ~い!」
半魚人の顔にリボンをくるんっ。
やった! 上手く巻き付いたぁ。
夕方、紅葉ちゃんと考えた作戦。
昨日、他のパーティーの人が半魚人と戦っている時に見た、エラプルプルの後に叫ばず、仲間を呼ばなかったアレ。
もしかして行動阻害系スキルを使って、攻撃がキャンセルされたんじゃないかって。
鞭《りぼん》スキルの『巻きつけ』も、短い時間だけど空いての動きを封じられる効果がある。
もしこれで仲間の普通サイズ半魚人が出て来なかったらラッキー。出てきたら、それはそれで普通サイズのを倒すだけ。
「主殿、ナイスでござる! やはり行動阻害系スキルが有効でござるなっ」
「う、うん! よぉし。これで半魚人の親分だけに集中できるね」
『あっぎゃっ。あぎゃぎゃぎゃ』
ラプトルさんの言ってることはよく分からないけど、きっとやったねとか、頑張るぞーとか、そんなのだと思う。
二度目、三度目のエラプルプルを阻止したあたりで、それまでずっと紅葉ちゃんを狙っていた半魚人親分がラプトルさんを攻撃しはじめた。
「くっ。ラプトル殿の火力に、某が負けてしまっているでござるな」
「ど、どうしたらいい? ラプトルさんに手加減して貰った方がいいのかな」
紅葉ちゃんがすぐに攻撃スキルを使った。でも半魚人はラプトルさんに攻撃を繰り返している。当たってないけどね。
「うーん、このままいくでござるよ。ダメージヘイトではラプトル殿に勝てそうにないでござるから」
「わ、分かった。じゃあラプトルさん、思いっきりやっちゃって!」
『くあぁーっ』
凄い凄い。ラプトルさん、半魚人の攻撃をするする回避して、それでいて鋭い爪でザシュって。
半魚人の攻撃は、10回に1回、ラプトルさんに当たる程度。
でも打たれ弱いのか、その一撃がちょっと痛そう。ダメージは380ぐらい来てて、直ぐにモルさんがヒールしてくれる。
そのモルさんのヒールで回復するのは100だけ。4回スキルを使わなきゃ全回復しないけど、このスキルにもCTがあるから嫌ぁ。
早く倒れてっ。早く倒れて!!
でもさすがボス。なかなか倒れてくれないよぉ。
こんなに頑張ってるのに、もう少しでやっとHPの半分を削れるってところ。
あっ。エラプルプル!
「『巻きつけ』とりゃぁーっ」
「ま、まだ倒れないのぉ」
あれから何度、エラプルプルを防いだかな。
紅葉ちゃんとラプトルさんが頑張ってくれてるけど、半魚人のHPはあと15%ぐらい残ってる。
ここに来て半魚人のエラプルプル頻度が上がって、私は全然攻撃で来てない。『巻きつけ』だってCTがあるし、これ以上プルプル頻度高くなったらもう無理だよぉ。
「くぅーっ。雑魚半漁人を完全に封じ込めているでござるが、やはり人数不足でござるな」
私たちは四人。まぁ正確に言うと二人と二匹かな。
モルさんはヒールで手いっぱいだし、私はエラプルプルが始まると『巻きつけ』をしなくちゃいけない。
攻撃しているのは、実質ラプトルさんと紅葉ちゃんだけ。時間が掛っても仕方ないんだけど……。
ラプトルさんのHPがじわじわ減って来てるのぉ。モルさんが頑張っても、回復量が追い付かないから。
ラプトルさんにはポーションを飲んで欲しいけど、ホムンクルスはポーションを飲めないの。モルさんだけが頼り。
「もう早く倒れてよぉ!」
早く早くと祈りつつ、エラプルプルでリボンを振り仲間を呼ばれるのを阻止。
30秒もしないうちに次のエラプルプル。阻止。
こっちのスキルのCTは20秒なんだよ!
もうこれ以上早くしないでよっ。
そしてまたプルプル。なんとかCT終わってた!
「『巻きつき』!」
ラプトルさん頑張って!
紅葉ちゃん頑張って!
モルさん頑張って!
そう祈って──
なのに私のリボンが
切れた。
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