妹に婚約者を奪われました。後悔してももう遅い。

マルローネ

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17話

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 私はジェームズに頼ることにした。レイナのことを救いたいと願っていたから。


「シーザー殿」

「はい、ジェームズ様……如何なさいましたか?」

「くすぐりの刑は中々、悪くはなかったと思う」

「はい……?」


 シーザー様よりも前に、私が声を出してしまった。まさかここにきて、ジェームズはシーザー様の行為を肯定するつもりなんじゃ……。

「シーザー殿の性癖……もとい、考え自体を否定するつもりはない。しかし、今回の件に関しては別の話だ。私はアリスの悲しむ顔や、悔しがる表情を見て楽しむ趣味はないからな」

「ジェームズ……!」

「つまり……私にどうしろ、と?」

「決まっているだろう? レイナを解放するんだ。二度と拘束等で調教まがいのことはするな」

「残念です……ジェームズ殿。あなたならば分かっていただけるかと思ったのですが。最高級のコニャックを飲みながら夜を明かして語り合いたいものだった」


 シーザー様は心底残念そうに肩を落としていた。ジェームズはそんなシーザー様の方を優しく掴んでいる。なんだか、励ましているようだった。なに? その戦友に掛ける言葉みたいなモーションは……。


「最高級のコニャックで語り合うか。とても魅力的な響きだ。しかしそれは別の話題でも十分に可能だろう?」

「ふふふ……まあ確かに、そうかもしれませんね」

「今回はレイナの件だ。私としても見過ごすわけにはいかない。私の口から別れるように仕向けることはできない。婚約関係をこのまま続けていくのなら、レイナに対しての態度は全面的に改めてもらいたい」

「もしも、私が嫌だと言ったらどうしますか……?」

「その時はこちらも実力行使に出る他ないかもしれないな。議会などを通して、半強制的に引き離すさ」

「…………」


 シーザー様はジェームズの言葉にしばらくの間、無言を貫いていた。しかしやがて、深く溜息をついて口を開いた。


「承知いたしました。ジェームズ殿の言う通りに致します……」

「そうか……良かったよ、シーザー殿。強硬手段を取るのは私としても本意ではなかったからな」


「ふう……良かった……」


 流石にジェームズに言われて抵抗するわけにもいかなかったんだろうけど。シーザー様はとても不満そうにしていた。そんなにレイナを調教したかったのかしら? 男性の歪んだ性癖って理解できないわ……。
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