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18話
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「私はこれにて、失礼いたします……レミュラ、慰謝料等の件については後程で許していただきたい」
「畏まりました、ボイド様。誠意ある対応を期待しております」
「あ、ああ……」
ソアラ姉さまとクラレンス様が睨みを利かせている状況。今のボイド様に反論出来る勇気があるはずはなかった。
つい先ほど、ソアラ姉さまに完全論破されたばかりだしね。
少しでも罪を軽くするという意味では、慰謝料問題に対して誠意ある対応をした方が良いと思う。そうすればもしかしたら雀の涙ほどの減刑はあるかもしれないからね。
力なく馬車に乗り、そのまま去って行くボイド・カーティス公爵……その姿はとても貴族の中でもトップクラスの立ち位置に居る公爵とは思えなかった。ソアラ姉さまの言葉による暴力が相当に応えたようね……ご愁傷様としか言えないけれど。
「一応は上手くいったのでしょうか?」
「そうね、上手くいった……と言いたいところではあるけど、ボイド様に罰を下すのは私達ではないし。こればかりは分からないわ」
ソアラ姉さまでも、ボイド様の罪がどの程度になるのか分からない様子だった。まあ、流石のソアラ姉さまでも議会が決める罰について口出しすることは出来ないわけだし。
「フォックス様に言って、なるべく重たい罰にしてもらうように働きかけてみるわ」
「……」
口出し出来るみたいだった……これには私だけでなく、クラレンス様も驚いている。
「ソアラ嬢……レミュラのことが大切なのは理解できるが、程々にな……」
ソアラ姉さまの言葉には、流石のクラレンス様も苦笑いを隠せない様子だった。これではどちらが権力的に上なのか分かったものではない。そういえば、クラレンス様と知り合いになったのも、ソアラ姉さまの筋書きだったのだろうし……本当に姉さまは恐ろしいわ。
私からすると頼りがいのある優しい姉さまなのだけれど。少し、ヤンデレ? なところはあるけれどね……。
「それよりもクラレンス様、レミュラとの時間を大切にしてくださいね?」
あれ? なんだか話題が急に変わったような……いきなりのことなのでシフトチェンジが追い付かない。
「ああ、分かっているさ」
「安心しました。それでは私は失礼いたします」
そう言うとソアラ姉さまは軽くお辞儀をして、その場から立ち去った。残されたのは、私とクラレンス様だけだ。ええと……何をすれば良いんだろう?
「レミュラ、姉であるソアラからの気遣いだ。良ければもう少し、お互いの親交を深めないか?」
「あ……そうですね。私でよければ、ぜひお願いいたします」
「ああ、ありがとう。それではどうしようか? 室内で話すというのもなんだし、外に食事にでも行くか?」
「は、はい! そうしましょう……!」
「よし、決まりだな」
ソアラ姉さまが意図的に消えたのは明白だった。うう……クラレンス様と二人での食事は流石に緊張してしまうわね。まあ、楽しみではあるんだけれど。護衛の人達は当然付いて来るけれど、基本的にはこの人達は話すことをしないからね。クラレンス第四王子殿下と二人きりの状況に変わりはなかった。
「畏まりました、ボイド様。誠意ある対応を期待しております」
「あ、ああ……」
ソアラ姉さまとクラレンス様が睨みを利かせている状況。今のボイド様に反論出来る勇気があるはずはなかった。
つい先ほど、ソアラ姉さまに完全論破されたばかりだしね。
少しでも罪を軽くするという意味では、慰謝料問題に対して誠意ある対応をした方が良いと思う。そうすればもしかしたら雀の涙ほどの減刑はあるかもしれないからね。
力なく馬車に乗り、そのまま去って行くボイド・カーティス公爵……その姿はとても貴族の中でもトップクラスの立ち位置に居る公爵とは思えなかった。ソアラ姉さまの言葉による暴力が相当に応えたようね……ご愁傷様としか言えないけれど。
「一応は上手くいったのでしょうか?」
「そうね、上手くいった……と言いたいところではあるけど、ボイド様に罰を下すのは私達ではないし。こればかりは分からないわ」
ソアラ姉さまでも、ボイド様の罪がどの程度になるのか分からない様子だった。まあ、流石のソアラ姉さまでも議会が決める罰について口出しすることは出来ないわけだし。
「フォックス様に言って、なるべく重たい罰にしてもらうように働きかけてみるわ」
「……」
口出し出来るみたいだった……これには私だけでなく、クラレンス様も驚いている。
「ソアラ嬢……レミュラのことが大切なのは理解できるが、程々にな……」
ソアラ姉さまの言葉には、流石のクラレンス様も苦笑いを隠せない様子だった。これではどちらが権力的に上なのか分かったものではない。そういえば、クラレンス様と知り合いになったのも、ソアラ姉さまの筋書きだったのだろうし……本当に姉さまは恐ろしいわ。
私からすると頼りがいのある優しい姉さまなのだけれど。少し、ヤンデレ? なところはあるけれどね……。
「それよりもクラレンス様、レミュラとの時間を大切にしてくださいね?」
あれ? なんだか話題が急に変わったような……いきなりのことなのでシフトチェンジが追い付かない。
「ああ、分かっているさ」
「安心しました。それでは私は失礼いたします」
そう言うとソアラ姉さまは軽くお辞儀をして、その場から立ち去った。残されたのは、私とクラレンス様だけだ。ええと……何をすれば良いんだろう?
「レミュラ、姉であるソアラからの気遣いだ。良ければもう少し、お互いの親交を深めないか?」
「あ……そうですね。私でよければ、ぜひお願いいたします」
「ああ、ありがとう。それではどうしようか? 室内で話すというのもなんだし、外に食事にでも行くか?」
「は、はい! そうしましょう……!」
「よし、決まりだな」
ソアラ姉さまが意図的に消えたのは明白だった。うう……クラレンス様と二人での食事は流石に緊張してしまうわね。まあ、楽しみではあるんだけれど。護衛の人達は当然付いて来るけれど、基本的にはこの人達は話すことをしないからね。クラレンス第四王子殿下と二人きりの状況に変わりはなかった。
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