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24話
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「ね、姉さま! 落ち着いてください……!」
私は目つきがおかしくなっていたソアラ姉さまを、慌てて宥める。姉さまの肩を抱いて、落ち着くように促した。
「そ、そうね……ごめんなさい、取り乱していたわね。私としたことが……」
ソアラ姉さまはすぐに正気に戻ってくれたみたい。すぐに冗談だったことを話さないと。
「それでですね、姉さま。実は……」
「相手はクラレンス第四王子殿下だったわ。確かに一筋縄でいく相手ではないわね……いえ、私の地位で相手にならないわ」
「あの~姉さま?」
正気に戻っていたと感じたのは気のせいだった……本当にやらかしてしまいました。ごめんさない、姉さま……。
----------------------------
「あっ、冗談だったのね? びっくりしたわ……私はてっきり信じてしまって」
「ごめんなさい、あんなにソアラ姉さまが取り乱すなんて、思わなくて。申し訳ありませんでした」
その後、なんとかソアラ姉さまにクラレンス様と肉体関係になったことは冗談だと伝えることが出来た。ふう、本当に危なかったわ。
「大丈夫よ、レミュラ。そんなに気にしないで」
「そうですか? それなら……」
「後でたっぷりお仕置きをする程度で許してあげるから。何も心配する必要はないわ」
「……」
あ、私の精神はどこか別の次元へと誘われてしまうかもしれない……。
「まあ、お仕置きの件は後で考えるとして……そういえば、あなたに言っておくことがあったのよ」
「あ、お仕置きはやっぱりされるんですね」
「当たり前でしょ?」
「……」
たまにソアラ姉さまの思考回路が分からなくなることがある……私のことを許してくれているのにお仕置きはされる。冗談なんて言うんじゃなかった。
「それで……お話って何でしょうか?」
「ええ、カーティス公爵のことだけれど」
「ああ、ボイド様のことですか」
「そうね、ボイド・カーティス公爵……いえ、今は元公爵になっているわね」
「えっ……?」
私はソアラ姉さまに思わず聞き返していた。
「ど、どういうことですか……!?」
「ボイド・カーティスは公爵という立場にふさわしくないとして爵位を剥奪されたわ。その後については分からないけれど……おそらく、一族の恥として田舎にでも飛ばされるでしょうね」
ボイド様の罪はそのレベルだったのだろうか……? 私には判断が出来なかったけれど。ただ1つ言えることは、ソアラ姉さまを敵に回したからそうなったのだろうということだった。
私は目つきがおかしくなっていたソアラ姉さまを、慌てて宥める。姉さまの肩を抱いて、落ち着くように促した。
「そ、そうね……ごめんなさい、取り乱していたわね。私としたことが……」
ソアラ姉さまはすぐに正気に戻ってくれたみたい。すぐに冗談だったことを話さないと。
「それでですね、姉さま。実は……」
「相手はクラレンス第四王子殿下だったわ。確かに一筋縄でいく相手ではないわね……いえ、私の地位で相手にならないわ」
「あの~姉さま?」
正気に戻っていたと感じたのは気のせいだった……本当にやらかしてしまいました。ごめんさない、姉さま……。
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「あっ、冗談だったのね? びっくりしたわ……私はてっきり信じてしまって」
「ごめんなさい、あんなにソアラ姉さまが取り乱すなんて、思わなくて。申し訳ありませんでした」
その後、なんとかソアラ姉さまにクラレンス様と肉体関係になったことは冗談だと伝えることが出来た。ふう、本当に危なかったわ。
「大丈夫よ、レミュラ。そんなに気にしないで」
「そうですか? それなら……」
「後でたっぷりお仕置きをする程度で許してあげるから。何も心配する必要はないわ」
「……」
あ、私の精神はどこか別の次元へと誘われてしまうかもしれない……。
「まあ、お仕置きの件は後で考えるとして……そういえば、あなたに言っておくことがあったのよ」
「あ、お仕置きはやっぱりされるんですね」
「当たり前でしょ?」
「……」
たまにソアラ姉さまの思考回路が分からなくなることがある……私のことを許してくれているのにお仕置きはされる。冗談なんて言うんじゃなかった。
「それで……お話って何でしょうか?」
「ええ、カーティス公爵のことだけれど」
「ああ、ボイド様のことですか」
「そうね、ボイド・カーティス公爵……いえ、今は元公爵になっているわね」
「えっ……?」
私はソアラ姉さまに思わず聞き返していた。
「ど、どういうことですか……!?」
「ボイド・カーティスは公爵という立場にふさわしくないとして爵位を剥奪されたわ。その後については分からないけれど……おそらく、一族の恥として田舎にでも飛ばされるでしょうね」
ボイド様の罪はそのレベルだったのだろうか……? 私には判断が出来なかったけれど。ただ1つ言えることは、ソアラ姉さまを敵に回したからそうなったのだろうということだった。
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