婚約破棄されましたが、隣国の王子殿下とラブラブいたします!

マルローネ

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9話

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 私はライマ様と一緒に二国間が共同で行うレジャー開発施設に向かっていた。既にその工事現場は見えている状態だ。

 遠目から見てもかなり巨大な施設に見える。その規模も相当なものになり、動いている金額もかなりのものになりそうだった。ライマ様も当然、この事業には参加しているのだろうけれど……視察に来るということはオムニ様も携わっているということだろうか。婚約をしていた時は聞いたことがなかったけれど……。


「緊張するかな、フィリア?」

「あの……そうですね。多少、緊張はしていると思います」


 緊張していないとなれば嘘になる。婚約破棄をされた相手……オムニ様が来ているとなれば、緊張しない方が無理だ。

「でも、ライマ王子殿下が傍にいらっしゃるので、緊張感は幾分か解けているかと思います」

「そうか……それなら良かったよ」


 けっこう無理をしているけれど、ライマ様が近くにいてくれるというのは、相当な勇気に繋がるものだった。緊張感が解けているというというのもあながち嘘ではない。


「レジャー施設ということですが……どういった施設が入るのですか?」

「そうだな。決まっているものではお化け屋敷なんかが入ることになっている」

「えっ……お化け屋敷……?」


 あんまりお化け屋敷に良い思い出はなかった。施設そのものも好きではないけれど、お父様に昔、本物の幽霊がたまに出ていると脅されたのが原因だ。

「苦手なのかい?」

「いえ、そういうことではありませんが……お父様に昔、脅された経験がありまして……」

「ああ、そういうことか」

「お父様を恨んでいるわけではありませんが、昔、本物の幽霊が出ると言われたことがあります……」

「なるほど、そんなことが……まあ、それなら仕方ないかな」

「はい……」

 お父様とお化け屋敷の一件はあんまり良い思い出とは言えないわね。まあ、本気でお父様を嫌ったわけではないけれど。この世界には魔法使いや召喚士といった職業も存在している。彼らは超常現象を起こしてモンスターを狩っているのだ。

 そんな能力が存在する世界で今さら幽霊が怖いというのも、子供じみているとは思うけど……昔、植え付けられたトラウマはなかなか消えないのだった。

「まあ、お化け屋敷の件は置いておいて……どうやらここに来て大正解だったようだね」

「えっ……それってどういう意味ですか?」

「前を見てごらん」

「あっ……!」


 ライマ様に促されて見た前方……そこには婚約破棄をした張本人であるオムニ様の姿があったのだった。隣に女性を連れているようだけれど……?
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