3 / 8
3話
しおりを挟む
「ローズ、コルデン様と婚約破棄するのは問題ないでしょう? ここまで来たのなら。まあ、彼は絶対に別れるつもりみたいだけれど」
「そうですね……姉さま。大丈夫です」
お父様や姉さまも突入した状態での婚約破棄……流石に婚約破棄は絶対に成立することになると思う。それは良いのだけれど、お父様達の行動にやや不安が募っていた。大丈夫なのかしら、と。
「コルデン様。婚約破棄の慰謝料はしっかりと貰いますからね」
「何を言っているんだ、リブガロ。私がそんなもの支払うとでも思っているのか? ふざけるのも大概にするんだな。内通者を作り、私の屋敷を張っていたようだからな……むしろ、私が金をとりたいくらいだ。探偵気取りで個人情報でも盗んでいたんじゃないのか?」
「それはコルデン様の自業自得というものでしょう。あなたは婚約者が居る身であるにも関わらず、浮気をしていた事実もあります。だからこそ、今回のローズとの婚約破棄に繋がったのでしょう?」
「ふん、仕方あるまい。私は伯爵なのだぞ? 子爵令嬢程度と結婚することは出来なかったのだ。ローズの外見を考慮して婚約してやったが……やはり、どうしようもないな。ローズ、愛人としてなら囲ってやってもいいぞ?」
「ふざけないでください……!」
コルデン様は私の婚約者だ……愛人として囲う? 信じれない言葉に私は怒りを覚えた。ふざけないで欲しい。こんな人が私の婚約者だなんて……なんだか恥ずかしくなってきたわ。
「はは、予想通りの返しだったぞ、ローズ。まあいい。お前とは婚約破棄だけに留めようとしていたが、気が変わった。お前達家族が侵入してくるなんて考えていなかったからな。私は心底、腹を立てているのだ」
「? どういう意味ですかな?」
「分からないのか? お前達の家系をどん底に落としてやろうと言うわけだ」
「ご自分の発言の意味を理解していますか?」
「もちろんだよ」
コルデン様はかなり危険なことを言っている。犯人捜しの件もそうだけれど、お父様や姉さまは相当に彼を怒らせたようだ。このままだと私達の家系が潰されることになるのでは……?
「そうですね……姉さま。大丈夫です」
お父様や姉さまも突入した状態での婚約破棄……流石に婚約破棄は絶対に成立することになると思う。それは良いのだけれど、お父様達の行動にやや不安が募っていた。大丈夫なのかしら、と。
「コルデン様。婚約破棄の慰謝料はしっかりと貰いますからね」
「何を言っているんだ、リブガロ。私がそんなもの支払うとでも思っているのか? ふざけるのも大概にするんだな。内通者を作り、私の屋敷を張っていたようだからな……むしろ、私が金をとりたいくらいだ。探偵気取りで個人情報でも盗んでいたんじゃないのか?」
「それはコルデン様の自業自得というものでしょう。あなたは婚約者が居る身であるにも関わらず、浮気をしていた事実もあります。だからこそ、今回のローズとの婚約破棄に繋がったのでしょう?」
「ふん、仕方あるまい。私は伯爵なのだぞ? 子爵令嬢程度と結婚することは出来なかったのだ。ローズの外見を考慮して婚約してやったが……やはり、どうしようもないな。ローズ、愛人としてなら囲ってやってもいいぞ?」
「ふざけないでください……!」
コルデン様は私の婚約者だ……愛人として囲う? 信じれない言葉に私は怒りを覚えた。ふざけないで欲しい。こんな人が私の婚約者だなんて……なんだか恥ずかしくなってきたわ。
「はは、予想通りの返しだったぞ、ローズ。まあいい。お前とは婚約破棄だけに留めようとしていたが、気が変わった。お前達家族が侵入してくるなんて考えていなかったからな。私は心底、腹を立てているのだ」
「? どういう意味ですかな?」
「分からないのか? お前達の家系をどん底に落としてやろうと言うわけだ」
「ご自分の発言の意味を理解していますか?」
「もちろんだよ」
コルデン様はかなり危険なことを言っている。犯人捜しの件もそうだけれど、お父様や姉さまは相当に彼を怒らせたようだ。このままだと私達の家系が潰されることになるのでは……?
69
あなたにおすすめの小説
婚約破棄したいって言いだしたのは、あなたのほうでしょ?【完結】
小平ニコ
恋愛
父親同士が親友であるというだけで、相性が合わないゴードリックと婚約を結ばされたキャシール。何かにつけて女性を見下し、あまつさえ自分の目の前で他の女を口説いたゴードリックに対し、キャシールもついに愛想が尽きた。
しかしこの国では制度上、女性の方から婚約を破棄することはできない。そのためキャシールは、ゴードリックの方から婚約破棄を言いだすように、一計を案じるのだった……
婚約破棄で見限られたもの
志位斗 茂家波
恋愛
‥‥‥ミアス・フォン・レーラ侯爵令嬢は、パスタリアン王国の王子から婚約破棄を言い渡され、ありもしない冤罪を言われ、彼女は国外へ追放されてしまう。
すでにその国を見限っていた彼女は、これ幸いとばかりに別の国でやりたかったことを始めるのだが‥‥‥
よくある婚約破棄ざまぁもの?思い付きと勢いだけでなぜか出来上がってしまった。
婚約破棄からの復讐~私を捨てたことを後悔してください
satomi
恋愛
私、公爵令嬢のフィオナ=バークレイはアールディクス王国の第2王子、ルード様と婚約をしていましたが、かなりの大規模な夜会で婚約破棄を宣言されました。ルード様の母君(ご実家?)が切望しての婚約だったはずですが?その夜会で、私はキョウディッシュ王国の王太子殿下から婚約を打診されました。
私としては、婚約を破棄された時点でキズモノとなったわけで、隣国王太子殿下からの婚約話は魅力的です。さらに、王太子殿下は私がルード殿下に復讐する手助けをしてくれるようで…
復縁は絶対に受け入れません ~婚約破棄された有能令嬢は、幸せな日々を満喫しています~
水空 葵
恋愛
伯爵令嬢のクラリスは、婚約者のネイサンを支えるため、幼い頃から血の滲むような努力を重ねてきた。社交はもちろん、本来ならしなくても良い執務の補佐まで。
ネイサンは跡継ぎとして期待されているが、そこには必ずと言っていいほどクラリスの尽力があった。
しかし、クラリスはネイサンから婚約破棄を告げられてしまう。
彼の隣には妹エリノアが寄り添っていて、潔く離縁した方が良いと思える状況だった。
「俺は真実の愛を見つけた。だから邪魔しないで欲しい」
「分かりました。二度と貴方には関わりません」
何もかもを諦めて自由になったクラリスは、その時間を満喫することにする。
そんな中、彼女を見つめる者が居て――
◇5/2 HOTランキング1位になりました。お読みいただきありがとうございます。
※他サイトでも連載しています
婚約破棄された令嬢は、それでも幸せな未来を描く
瑞紀
恋愛
伯爵の愛人の連れ子であるアイリスは、名ばかりの伯爵令嬢の地位を与えられていたが、長年冷遇され続けていた。ある日の夜会で身に覚えのない婚約破棄を受けた彼女。婚約者が横に連れているのは義妹のヒーリーヌだった。
しかし、物語はここから急速に動き始める……?
ざまぁ有の婚約破棄もの。初挑戦ですが、お楽しみいただけると幸いです。
予定通り10/18に完結しました。
※HOTランキング9位、恋愛15位、小説16位、24hポイント10万↑、お気に入り1000↑、感想などなどありがとうございます。初めて見る数字に戸惑いつつ喜んでおります。
※続編?後日談?が完成しましたのでお知らせ致します。
婚約破棄された令嬢は、隣国の皇女になりました。(https://www.alphapolis.co.jp/novel/737101674/301558993)
残念ですが、その婚約破棄宣言は失敗です
結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
【婚約破棄宣言は、計画的に】
今夜は伯爵令息ブライアンと、同じく伯爵令嬢キャサリンの婚約お披露目パーティーだった。しかしブライアンが伴ってきた女性は、かねてより噂のあった子爵家令嬢だった。ブライアンはキャサリンに声高く婚約破棄宣言を突きつけたのだが、思わぬ事態に直面することになる――
* あっさり終わります
* 他サイトでも投稿中
婚約破棄されてしまいました。別にかまいませんけれども。
ココちゃん
恋愛
よくある婚約破棄モノです。
ざまぁあり、ピンク色のふわふわの髪の男爵令嬢ありなやつです。
短編ですので、サクッと読んでいただけると嬉しいです。
なろうに投稿したものを、少しだけ改稿して再投稿しています。
なろうでのタイトルは、「婚約破棄されました〜本当に宜しいのですね?」です。
どうぞよろしくお願いしますm(._.)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる