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第3章:愛があれば何も怖くない
第3章:愛があれば何も怖くない(5)
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いつものように地味ながら気品のある、リミアの屋敷の応接室。中にいるのはリミアとミーティア、そして空から降って来た謎の少女アセナだけだ。
彼女は扉が開くまでの間、静かに待つ。これから帰ってくる戦の中心人物を。
やがて、待ち望んだ音が響く。応接室の扉が静かに開かれる音だ。
「ただ今戻りました」
扉を開けて入ってきたのは、白いベレー帽と黒いブレザー、その上に白いマントを羽織った女性アイラであった。
「お久し振りですぅ、アイラぁ」
入り口付近で待ち構えていた女性が喜色露わにアイラに抱きつく。アイラはそれを嫌がる様子もなく抱きとめてやる。
大きなとんがり帽子を被り、簡素な濃紺のローブに身を包んだ彼女はどう見ても魔法使いの典型であり、実際彼女は優秀な魔法使いである。
腰まである燃えるような赤毛とローブの上からでも分かるアイラをも上回るグラマラスなプロポーション。十分大人であるが、どこか童女のようなあどけなさを感じられる顔立ち。それは女神に匹敵すると評価されるアイラに勝るとも劣らない美女の姿である。
アヴァロンにおける社交界の華であり、バーン大陸指折りの才媛である彼女の名はミーティア・エーデルワイス・ウィンディア。アヴァロンでライザナーザ家と唯一肩を並べる名家ウィンディア家の跡取りであり、エリオットの姉であり、そしてこの地方の実質的な支配者である。
「はいはい、久し振りね」
アイラはぞんざいな口調で、しかしミーティアの後頭部を優しくなでながら言う。アイラはミーティアのストレートな愛情表現をやや苦手としているが、決して嫌いなわけではない。むしろ、人付き合いが苦手な彼女がこうまでストレートに自分を慕ってくれている様子を見るのは好ましいことだと思う。
「で、貴女の見通しを聞かせて欲しいのだけど?」
アイラは彼女の肩を両手でとらえて、少し体から離して言う。とりあえず、友人との対面を喜ぶのはまだ先の話だ。今は迫ってくる脅威を消滅させなければならないのだ。
「大した見通しもないのですけどねぇ」
そう言ってミーティアはアイラの手から逃れ、席に座る。口調は相変わらずのんびりしているが、表情はビジネス的なそれだ。そんな姿を見て、アイラは苦笑する。自分が純情な男ならば彼女にいいように玩具にされたかもしれない。
「とりあえずぅ、敵の主力はもうすぐやってきますよぉ。それもとても密やかに」
ミーティアはまるでこれからのことが全て分かっているように言う。
「敵はぁ、囮とする軍勢の側に大規模攻撃魔法を撃ち込んで欲しかったと思うのですよぉ」
ミーティアはリミアの方を見ながら言う。確かにリミアならば大規模攻性魔法を持ってあの程度の軍勢ならばたちどころに粉砕できるであろう。
しかし、今回それをやらなかったのは周囲の魔素の減少を気にしてのことであった。あの軍勢を叩き潰すには『雷神乃鎚(ミョルニル)』が複数発必要になる。そして、それだけの大規模攻性魔法を使うとこの地域の魔素はほとんど枯渇してしまうだろう。魔素の減少は気象を支配する存在である精霊達にも悪影響を及ぼす。最悪この地方の精霊が全滅し、砂漠化してしまう危険すらあるのだ。また、雷神乃鎚で葬ることの出来ないような強力な魔族が存在していた場合、魔法なしでそれと戦うのはかなり困難であるということもある。故に大規模攻性魔法を用いるとしてもアイラが敵の大半を片付けて、使用する回数を減らしてからでないとまずかったのだ。結果的にその判断は上策ではあったようだ。
「周囲のマナが枯渇してしまえばぁ、姫は魔法の使えないただの女の子ですからぁ、魔族の精鋭が100体もいたらこの町なんて全滅なんですよねぇ」
「精鋭が100体なら魔法が使えても厳しいよ」
ミーティアの言葉に、リミアが苦笑して言う。この町でダークエルフの密偵などの精鋭を相手できるのはリミアとアイラ、そしてかろうじてローザというところであろう(現在はミーティアとエリオットもいるが)。自警団の者たちではまるで歯が立たないはずだ。そして、近接戦闘力と防御能力に劣るリミアではそんな連中に取り囲まれてはまずどうしようもない。ローザも3人程度を相手するのが精一杯であろう。全戦力でリミアを防衛してその間にリミアが『氷狼乃顎(ハティ・バイト)』を詠唱し、それでもって敵を全滅させるという戦い方になるだろう。
「で、相手の目論見が崩れた今、どう動いてくると思うの?」
アイラはミーティアの考えを尋ねる。相手とて馬鹿ではないのだから思惑通りにことが動いていない以上別の手を打ってくるのは明白だ。
「敵の戦力次第でしょうねぇ。その精鋭の中に魔法を使える姫に対抗できるようなのがいたらぁ、強行してくる可能性はありますねぇ。アイラのことは知らないかもしれないですしぃ」
アヴァロンの軍人の間でこそアイラの名は知れ渡っているが、ウィンディア地方を除く一般市民にはあまり知られておらず、まして外国や魔族の間では知る者はほとんどいない。ヴァーディリスの討伐は白い死神であるリミアによるものであると認識されているのだ。
「でも、姫とまともに戦える奴なんてそうはいないわよ?」
世界最強の魔法使いであるリミアは正面から戦っても十分に強い。クリスタル・ビットによる攻防、20個待機させておける遅延魔法。そして、最後の自衛手段としてアイラから渡されているリボルバーピストルがある。それらによる防戦を展開しながら並列して強力な魔法を詠唱し、それを放つことで相手を倒す。こうしたリミアの戦術は単純だが非常に強力で生半可な相手では近づくことすら出来ず、魔法の詠唱を終える前に討ち果たされているだろう。アヴァロンの中でも正面から対抗して勝てると断言できるのはアイラだけしかいないだろう。
「いるわよ。一人強力な奴がね」
そう言って口を開いたのは今まで壁の花であり続けたアセナであった。
「今この群れにはイズモでも最強の魔族が一人ついている。正面からの戦闘能力ではヴァーディリスを上回る実力者よ」
「ヴァーディリスを?」
アセナの言葉にアイラは思わず聞き返してしまう。魔王ヴァーディリスは大陸でももっとも強力な魔族であるとされている。それを上回る戦闘能力の持ち主が極東の島国にいたとは信じられない。
ふと、そこでリミアの意識に何者かが語りかけてきている。この反応はローザに渡してある通信石によるものだ。
『あー、もしもし、姫?』
「うん、聞こえているよ、ローザ。何?」
リミアは常時待機させている遅延魔法のひとつ、幻覚(イリュージョン)を瞬時に起動させ、ローザの音声を外部に出力して対話を始める。
『なんだか、妙な魔族が町の前で「白い死神に一騎打ちを申し込む」とか言って喚いてる。今はエリオット少尉が相手しているけど』
「エリオットが!?」
リミアは驚き声を上げる。エリオットは確かに新人の軍人としては非常に優秀だ。しかし、その相手が件の魔族だとすると到底相手にならない。
「分かった。すぐにアイラが行く」
そう言ったリミアはアイラと一瞬目を合わせる。アイラは無言でうなずき、エリオットの元へ急行する旨を了承した。
こんな状況であるのに、アイラは多少の興奮を覚えている自分に気がつく。あのヴァーディリスでさえ切り札を切るほどの相手ではなかった。今度の相手はどの程度の相手であろう。そんなことを考えながら、アイラは戦場に向かって走っていった。
彼女は扉が開くまでの間、静かに待つ。これから帰ってくる戦の中心人物を。
やがて、待ち望んだ音が響く。応接室の扉が静かに開かれる音だ。
「ただ今戻りました」
扉を開けて入ってきたのは、白いベレー帽と黒いブレザー、その上に白いマントを羽織った女性アイラであった。
「お久し振りですぅ、アイラぁ」
入り口付近で待ち構えていた女性が喜色露わにアイラに抱きつく。アイラはそれを嫌がる様子もなく抱きとめてやる。
大きなとんがり帽子を被り、簡素な濃紺のローブに身を包んだ彼女はどう見ても魔法使いの典型であり、実際彼女は優秀な魔法使いである。
腰まである燃えるような赤毛とローブの上からでも分かるアイラをも上回るグラマラスなプロポーション。十分大人であるが、どこか童女のようなあどけなさを感じられる顔立ち。それは女神に匹敵すると評価されるアイラに勝るとも劣らない美女の姿である。
アヴァロンにおける社交界の華であり、バーン大陸指折りの才媛である彼女の名はミーティア・エーデルワイス・ウィンディア。アヴァロンでライザナーザ家と唯一肩を並べる名家ウィンディア家の跡取りであり、エリオットの姉であり、そしてこの地方の実質的な支配者である。
「はいはい、久し振りね」
アイラはぞんざいな口調で、しかしミーティアの後頭部を優しくなでながら言う。アイラはミーティアのストレートな愛情表現をやや苦手としているが、決して嫌いなわけではない。むしろ、人付き合いが苦手な彼女がこうまでストレートに自分を慕ってくれている様子を見るのは好ましいことだと思う。
「で、貴女の見通しを聞かせて欲しいのだけど?」
アイラは彼女の肩を両手でとらえて、少し体から離して言う。とりあえず、友人との対面を喜ぶのはまだ先の話だ。今は迫ってくる脅威を消滅させなければならないのだ。
「大した見通しもないのですけどねぇ」
そう言ってミーティアはアイラの手から逃れ、席に座る。口調は相変わらずのんびりしているが、表情はビジネス的なそれだ。そんな姿を見て、アイラは苦笑する。自分が純情な男ならば彼女にいいように玩具にされたかもしれない。
「とりあえずぅ、敵の主力はもうすぐやってきますよぉ。それもとても密やかに」
ミーティアはまるでこれからのことが全て分かっているように言う。
「敵はぁ、囮とする軍勢の側に大規模攻撃魔法を撃ち込んで欲しかったと思うのですよぉ」
ミーティアはリミアの方を見ながら言う。確かにリミアならば大規模攻性魔法を持ってあの程度の軍勢ならばたちどころに粉砕できるであろう。
しかし、今回それをやらなかったのは周囲の魔素の減少を気にしてのことであった。あの軍勢を叩き潰すには『雷神乃鎚(ミョルニル)』が複数発必要になる。そして、それだけの大規模攻性魔法を使うとこの地域の魔素はほとんど枯渇してしまうだろう。魔素の減少は気象を支配する存在である精霊達にも悪影響を及ぼす。最悪この地方の精霊が全滅し、砂漠化してしまう危険すらあるのだ。また、雷神乃鎚で葬ることの出来ないような強力な魔族が存在していた場合、魔法なしでそれと戦うのはかなり困難であるということもある。故に大規模攻性魔法を用いるとしてもアイラが敵の大半を片付けて、使用する回数を減らしてからでないとまずかったのだ。結果的にその判断は上策ではあったようだ。
「周囲のマナが枯渇してしまえばぁ、姫は魔法の使えないただの女の子ですからぁ、魔族の精鋭が100体もいたらこの町なんて全滅なんですよねぇ」
「精鋭が100体なら魔法が使えても厳しいよ」
ミーティアの言葉に、リミアが苦笑して言う。この町でダークエルフの密偵などの精鋭を相手できるのはリミアとアイラ、そしてかろうじてローザというところであろう(現在はミーティアとエリオットもいるが)。自警団の者たちではまるで歯が立たないはずだ。そして、近接戦闘力と防御能力に劣るリミアではそんな連中に取り囲まれてはまずどうしようもない。ローザも3人程度を相手するのが精一杯であろう。全戦力でリミアを防衛してその間にリミアが『氷狼乃顎(ハティ・バイト)』を詠唱し、それでもって敵を全滅させるという戦い方になるだろう。
「で、相手の目論見が崩れた今、どう動いてくると思うの?」
アイラはミーティアの考えを尋ねる。相手とて馬鹿ではないのだから思惑通りにことが動いていない以上別の手を打ってくるのは明白だ。
「敵の戦力次第でしょうねぇ。その精鋭の中に魔法を使える姫に対抗できるようなのがいたらぁ、強行してくる可能性はありますねぇ。アイラのことは知らないかもしれないですしぃ」
アヴァロンの軍人の間でこそアイラの名は知れ渡っているが、ウィンディア地方を除く一般市民にはあまり知られておらず、まして外国や魔族の間では知る者はほとんどいない。ヴァーディリスの討伐は白い死神であるリミアによるものであると認識されているのだ。
「でも、姫とまともに戦える奴なんてそうはいないわよ?」
世界最強の魔法使いであるリミアは正面から戦っても十分に強い。クリスタル・ビットによる攻防、20個待機させておける遅延魔法。そして、最後の自衛手段としてアイラから渡されているリボルバーピストルがある。それらによる防戦を展開しながら並列して強力な魔法を詠唱し、それを放つことで相手を倒す。こうしたリミアの戦術は単純だが非常に強力で生半可な相手では近づくことすら出来ず、魔法の詠唱を終える前に討ち果たされているだろう。アヴァロンの中でも正面から対抗して勝てると断言できるのはアイラだけしかいないだろう。
「いるわよ。一人強力な奴がね」
そう言って口を開いたのは今まで壁の花であり続けたアセナであった。
「今この群れにはイズモでも最強の魔族が一人ついている。正面からの戦闘能力ではヴァーディリスを上回る実力者よ」
「ヴァーディリスを?」
アセナの言葉にアイラは思わず聞き返してしまう。魔王ヴァーディリスは大陸でももっとも強力な魔族であるとされている。それを上回る戦闘能力の持ち主が極東の島国にいたとは信じられない。
ふと、そこでリミアの意識に何者かが語りかけてきている。この反応はローザに渡してある通信石によるものだ。
『あー、もしもし、姫?』
「うん、聞こえているよ、ローザ。何?」
リミアは常時待機させている遅延魔法のひとつ、幻覚(イリュージョン)を瞬時に起動させ、ローザの音声を外部に出力して対話を始める。
『なんだか、妙な魔族が町の前で「白い死神に一騎打ちを申し込む」とか言って喚いてる。今はエリオット少尉が相手しているけど』
「エリオットが!?」
リミアは驚き声を上げる。エリオットは確かに新人の軍人としては非常に優秀だ。しかし、その相手が件の魔族だとすると到底相手にならない。
「分かった。すぐにアイラが行く」
そう言ったリミアはアイラと一瞬目を合わせる。アイラは無言でうなずき、エリオットの元へ急行する旨を了承した。
こんな状況であるのに、アイラは多少の興奮を覚えている自分に気がつく。あのヴァーディリスでさえ切り札を切るほどの相手ではなかった。今度の相手はどの程度の相手であろう。そんなことを考えながら、アイラは戦場に向かって走っていった。
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※第16話 あつまれ聖獣の森 6 が抜けていましたので2025/07/30に追加しました。
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