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連載
冒険者の卒業と王族の依頼!
「・・・」
ミシェールは冒険者ギルドを見上げた。扉は開かれ、冒険者が出入りする姿を見ながら微笑むと、ギルドへ入り受付嬢に話しかけた。
「ギルマスはいるか?」
「はい、ミシェール様、少々お待ちください。」
受付嬢はそう言うと奥に入る、すぐに冒険者ギルドマスター、レオが出てきた。
「おう、ミシェール、殿下に会えたか?」
「ああ、その件で話に来た。」
「ふむ、中で話そう。」
レオはそう言うとミシェールと奥へ行く、2人は黙って歩き、そして部屋の扉を開けるとレオはミシェールを部屋に促した。
「で、何か問題でもあったか?」
「いや、まぁそうだな、俺は冒険者を辞める。」
「・・・城に入るのか?」
「ああ。」
「そうか・・・白金は諦めるのか?お前ならもう数年やればオリハルコン級も夢じゃないぞ。」
「もともと修行の為だったからな。」
ミシェールが答えると、レオは顎を触りながら考える。
「ミシェール、冒険者証は?」
レオに言われ、ミシェールは冒険者証を渡す、レオはそれを魔道具の上に置く。
「・・・金級の依頼をあと3つ、いや2つでもやれば白金に上がるんだが。」
レオは情報を見ながら問いかける。
「金級のクエストなんてそうそう無いだろ。」
「ここ最近は大きな魔物も出てこないからな、貴族の護衛依頼でもあれば金級の依頼に出来るんだが。」
「貴族の依頼ねぇ。」
「ああ、侯爵以上であれば金級の依頼にも出来る。」
「貴族は護衛を持ってるだろ。」
「狩りや討伐の時には依頼を出して来るぞ。」
「で、依頼があるのか?」
「・・・無い。」
「ダメじゃないか。」
呆れたように呟くミシェール、レオも苦笑いだ。
「ランクは別に気にしてないから構わないよ、世話になったなギルマス。」
「ああ、こちらこそ、ギルドに大きく貢献した冒険者だ、何か有れば言ってくれ。」
「その時は言うよ。」
2人は握手をする、そしてレオは冒険者証を手に取る。
「・・・勿体ないな、ただの冒険者ならもう少し考えさせるんだが。」
「無いものはしょうがないだろ。」
「貴族がどこかに遠征する話でもあれば声を掛けるんだが・・・」
「貴族ねぇ・・・そういえばチハルがフリエンツに行くな、遊びに行くみたいだが。」
「・・・いつ行くんだ?」
「さぁ?今日行くような感じだったが。」
「それ、護衛の依頼出せないか聞けないか?」
「は?チハルの護衛が居るだろ、俺はあの護衛に全敗したぞ。」
「戦ったのか!?」
「ああ、成り行きでな。」
「だが、王族の護衛ならミシェールを白金に上げれるぞ。」
「・・・インチキじゃねぇか。」
「そんな事は無い、ギルドの規定で決まってる事だ、貴族の護衛と言うのはだな・・・」
「実力と信用があってこそ、高ランク冒険者に与えられた特権だろ。」
「そう言う事だ。」
レオはそう言うと、ミシェールに『待ってろ』と声を掛け部屋を出て行った。
「・・・あの護衛にまじっても俺の仕事無いだろ。」
思わずひとり言を呟くミシェール、そしてレオが帰って来るのをのんびりと待った。
-------------------------
千春の部屋の扉が叩かれる、モリアンが扉を確認すると宰相が部屋へ入って来た。
「チハル王女殿下、失礼致します。」
「いらっしゃい!ルーカスさん♪なにか御用ですか?」
千春が返事を返すと、ルーカスが答える。
「フリエンツに行かれるとお聞きしまして。」
「はい♪もう少ししたら行きますよ♪お土産いります?」
楽し気に答える千春に、ルーカスは笑みで返す。
「いえ、少しお願いがありまして。」
「いいですよ♪」
「まだ何も言ってませんが。」
「私が出来そうな事なんですよね?」
「はい、冒険者ギルドに依頼を出して頂きたいと。」
「依頼?なんのです?」
「護衛を付ける依頼なのですが。」
「護衛?私に?」
「はい。」
「護衛かぁ、今でも過剰なんですけどね。」
千春はいつものソファーで寝転がるルプを見る。
「いいんじゃねぇか?千春の邪魔をしないなら連れて行けばいい。」
「そうだね。」
ルプの返事を聞き千春はルーカスに問いかける。
「はい、良いですよ、で、誰を連れて行くんです?ユーリンとシャルル?」
「いえ、ミシェール・トレヴァーです。」
「え?ミシェールさん?」
「はい、王族の護衛を受ければ白金級に上がるという事で、冒険者ギルドマスターからのお願いです。」
「おおー!それは依頼出さないとだ♪」
何故か嬉しそうに言う千春に、ルーカスも思わず微笑む。
「ありがとうございます。」
「いえいえ、でも冒険者ギルドのお願いって王国が聞いたりするんですね。」
「滅多にある事ではありませんが、冒険者ギルドは王国にとっても大事な機関です、魔物を退治し、時には盗賊を退治、有事の際には兵士と共に戦う事も有ります、そして今回の様な願いは基本無いのですが・・・チハル王女殿下の知己であるミシェールの件という事でしたので。」
ルーカスの言葉に、千春はウンウンと頷きながら答える。
「もちろんオッケーです♪ミシェールさんが冒険者を辞めるって話になったのも、私がちょっと関わってますし。」
千春が言うとサフィーナが千春に言う。
「ちょっとじゃないわよ、概ねチハルのせいよ。」
「・・・ソウカモシレナイ。」
千春は棒読みで答え、ルーカスを見る。
「それで、私は何をしたらいいです?」
「依頼はこちらで行いますので、ミシェールが来るまでお待ち頂ければ。」
「今何処にいるんです?」
「冒険者ギルドでレオと話をしているはずです。」
「はーい、それじゃ待ってますね♪」
千春は軽く答えると、ルーカスは礼をし部屋を出て行った。
「と、言う訳で、ミシェールさんが来たら出発でーす。」
千春は侍女達に言う、するとソファーで転がっていたロイロが立ち上がる。
「ミシェールは儂が迎えに行って来よう。」
「助かる、ロイロよろ~♪・・・あ!」
「なんじゃ?」
「フリエンツに行くの私だけじゃん?」
「うむ。」
「ユーリンとシャルルもいたら拉致してきて♪」
「今日あの2人は犯罪ギルドの方におるぞ。」
「忙しい?」
「いや、留守番してるだけじゃな、依頼は受けてないはずじゃが。」
「んじゃ拉致ってきて♪」
「はっはっは、言えば喜んで来るじゃろ。」
笑いながらロイロは庭に出ると、翼を広げ飛んで行った。
「護衛って言ってもフェアリーリングで飛んで行くだけだし、やる事無いんだけどねぇ。」
「フリエンツの街をぶらつくんでしょう?」
「サフィー達もいるじゃん。」
「王族の護衛に侍女だけも問題があるって言ってたでしょうに。」
「最強の執事も居るんだよ?」
千春はニコニコと笑っているワークスを見る。
「見知ったヤツなら気楽に遊べるだろ。」
ルプは笑いながら千春に言うと、千春も笑い返し返事を返した。
「そだね♪いっぱい遊ぶぞー!」
「あそぶぞぉーーー痛ぁぁい!!!」
千春は声を上げながら腕を突き上げる、何故か横でモリアンも腕を上げサフィーナにシバかれていた。
◆◇あとがきてきななにか!◇◆
あとがきってあった方が良い?
別に書く事ないんだけどね?w
ミシェールは冒険者ギルドを見上げた。扉は開かれ、冒険者が出入りする姿を見ながら微笑むと、ギルドへ入り受付嬢に話しかけた。
「ギルマスはいるか?」
「はい、ミシェール様、少々お待ちください。」
受付嬢はそう言うと奥に入る、すぐに冒険者ギルドマスター、レオが出てきた。
「おう、ミシェール、殿下に会えたか?」
「ああ、その件で話に来た。」
「ふむ、中で話そう。」
レオはそう言うとミシェールと奥へ行く、2人は黙って歩き、そして部屋の扉を開けるとレオはミシェールを部屋に促した。
「で、何か問題でもあったか?」
「いや、まぁそうだな、俺は冒険者を辞める。」
「・・・城に入るのか?」
「ああ。」
「そうか・・・白金は諦めるのか?お前ならもう数年やればオリハルコン級も夢じゃないぞ。」
「もともと修行の為だったからな。」
ミシェールが答えると、レオは顎を触りながら考える。
「ミシェール、冒険者証は?」
レオに言われ、ミシェールは冒険者証を渡す、レオはそれを魔道具の上に置く。
「・・・金級の依頼をあと3つ、いや2つでもやれば白金に上がるんだが。」
レオは情報を見ながら問いかける。
「金級のクエストなんてそうそう無いだろ。」
「ここ最近は大きな魔物も出てこないからな、貴族の護衛依頼でもあれば金級の依頼に出来るんだが。」
「貴族の依頼ねぇ。」
「ああ、侯爵以上であれば金級の依頼にも出来る。」
「貴族は護衛を持ってるだろ。」
「狩りや討伐の時には依頼を出して来るぞ。」
「で、依頼があるのか?」
「・・・無い。」
「ダメじゃないか。」
呆れたように呟くミシェール、レオも苦笑いだ。
「ランクは別に気にしてないから構わないよ、世話になったなギルマス。」
「ああ、こちらこそ、ギルドに大きく貢献した冒険者だ、何か有れば言ってくれ。」
「その時は言うよ。」
2人は握手をする、そしてレオは冒険者証を手に取る。
「・・・勿体ないな、ただの冒険者ならもう少し考えさせるんだが。」
「無いものはしょうがないだろ。」
「貴族がどこかに遠征する話でもあれば声を掛けるんだが・・・」
「貴族ねぇ・・・そういえばチハルがフリエンツに行くな、遊びに行くみたいだが。」
「・・・いつ行くんだ?」
「さぁ?今日行くような感じだったが。」
「それ、護衛の依頼出せないか聞けないか?」
「は?チハルの護衛が居るだろ、俺はあの護衛に全敗したぞ。」
「戦ったのか!?」
「ああ、成り行きでな。」
「だが、王族の護衛ならミシェールを白金に上げれるぞ。」
「・・・インチキじゃねぇか。」
「そんな事は無い、ギルドの規定で決まってる事だ、貴族の護衛と言うのはだな・・・」
「実力と信用があってこそ、高ランク冒険者に与えられた特権だろ。」
「そう言う事だ。」
レオはそう言うと、ミシェールに『待ってろ』と声を掛け部屋を出て行った。
「・・・あの護衛にまじっても俺の仕事無いだろ。」
思わずひとり言を呟くミシェール、そしてレオが帰って来るのをのんびりと待った。
-------------------------
千春の部屋の扉が叩かれる、モリアンが扉を確認すると宰相が部屋へ入って来た。
「チハル王女殿下、失礼致します。」
「いらっしゃい!ルーカスさん♪なにか御用ですか?」
千春が返事を返すと、ルーカスが答える。
「フリエンツに行かれるとお聞きしまして。」
「はい♪もう少ししたら行きますよ♪お土産いります?」
楽し気に答える千春に、ルーカスは笑みで返す。
「いえ、少しお願いがありまして。」
「いいですよ♪」
「まだ何も言ってませんが。」
「私が出来そうな事なんですよね?」
「はい、冒険者ギルドに依頼を出して頂きたいと。」
「依頼?なんのです?」
「護衛を付ける依頼なのですが。」
「護衛?私に?」
「はい。」
「護衛かぁ、今でも過剰なんですけどね。」
千春はいつものソファーで寝転がるルプを見る。
「いいんじゃねぇか?千春の邪魔をしないなら連れて行けばいい。」
「そうだね。」
ルプの返事を聞き千春はルーカスに問いかける。
「はい、良いですよ、で、誰を連れて行くんです?ユーリンとシャルル?」
「いえ、ミシェール・トレヴァーです。」
「え?ミシェールさん?」
「はい、王族の護衛を受ければ白金級に上がるという事で、冒険者ギルドマスターからのお願いです。」
「おおー!それは依頼出さないとだ♪」
何故か嬉しそうに言う千春に、ルーカスも思わず微笑む。
「ありがとうございます。」
「いえいえ、でも冒険者ギルドのお願いって王国が聞いたりするんですね。」
「滅多にある事ではありませんが、冒険者ギルドは王国にとっても大事な機関です、魔物を退治し、時には盗賊を退治、有事の際には兵士と共に戦う事も有ります、そして今回の様な願いは基本無いのですが・・・チハル王女殿下の知己であるミシェールの件という事でしたので。」
ルーカスの言葉に、千春はウンウンと頷きながら答える。
「もちろんオッケーです♪ミシェールさんが冒険者を辞めるって話になったのも、私がちょっと関わってますし。」
千春が言うとサフィーナが千春に言う。
「ちょっとじゃないわよ、概ねチハルのせいよ。」
「・・・ソウカモシレナイ。」
千春は棒読みで答え、ルーカスを見る。
「それで、私は何をしたらいいです?」
「依頼はこちらで行いますので、ミシェールが来るまでお待ち頂ければ。」
「今何処にいるんです?」
「冒険者ギルドでレオと話をしているはずです。」
「はーい、それじゃ待ってますね♪」
千春は軽く答えると、ルーカスは礼をし部屋を出て行った。
「と、言う訳で、ミシェールさんが来たら出発でーす。」
千春は侍女達に言う、するとソファーで転がっていたロイロが立ち上がる。
「ミシェールは儂が迎えに行って来よう。」
「助かる、ロイロよろ~♪・・・あ!」
「なんじゃ?」
「フリエンツに行くの私だけじゃん?」
「うむ。」
「ユーリンとシャルルもいたら拉致してきて♪」
「今日あの2人は犯罪ギルドの方におるぞ。」
「忙しい?」
「いや、留守番してるだけじゃな、依頼は受けてないはずじゃが。」
「んじゃ拉致ってきて♪」
「はっはっは、言えば喜んで来るじゃろ。」
笑いながらロイロは庭に出ると、翼を広げ飛んで行った。
「護衛って言ってもフェアリーリングで飛んで行くだけだし、やる事無いんだけどねぇ。」
「フリエンツの街をぶらつくんでしょう?」
「サフィー達もいるじゃん。」
「王族の護衛に侍女だけも問題があるって言ってたでしょうに。」
「最強の執事も居るんだよ?」
千春はニコニコと笑っているワークスを見る。
「見知ったヤツなら気楽に遊べるだろ。」
ルプは笑いながら千春に言うと、千春も笑い返し返事を返した。
「そだね♪いっぱい遊ぶぞー!」
「あそぶぞぉーーー痛ぁぁい!!!」
千春は声を上げながら腕を突き上げる、何故か横でモリアンも腕を上げサフィーナにシバかれていた。
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