異世界日帰りごはん 料理で王国の胃袋を掴みます!

ちっき

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謎の島?とりあえずごはん!

 青い肌、一つ目の女性、テールカが王宮を歩く、その後ろから日葵の姉、弓削陽菜、そしてその婚約者であるフスネ・オーレンが歩く。

「マリーナ様に呼ばれるなんて、何かしたかしら?」
 テールカは首を傾げながら歩く、陽菜はクスクス笑いながら答える。

「何もしてないでしょ、お礼でも言われるんじゃない?いつもありがとうって。」
 陽菜が言うと、肩に乗った妖精チョチョも頷く。

「王国に戻る便だから何かお届け物とかじゃなーい?」
「それもあり得るわね♪」
 陽菜とチョチョは楽しげに話す、フスネはその姿を微笑ましく見つめながら歩く、そして女王の部屋の前に行くと、案内していた騎士が扉を守る騎士と挨拶を交わすと扉を開いた。

「マリーナ女王陛下、テールカ様がおつきになりました。」
「入って頂戴♪」
 マリーナの声が聞こえ、騎士は3人を部屋へ促す、部屋にはマリーナとティスケリーが居た。

「お呼びですか?」
 テールカが言うと、マリーナは微笑み頷き、ソファーへ促す、3人はソファーに座ると、マリーナが話始めた。

「実はちょっと見てもらいたい物があるの。」
 マリーナはそう言うと、テーブルに手の平より少し大きな板を置く、その板にはびっしりと文字が書かれているが、マリーナには読めない文字だった、それを受け取ったテールカは目を細め、視線を動かし、文字をなぞる、そして。

「これを何処で?」
「最近現れた島があるの、そこを調査した時に出て来た物なのよ。」
「・・・」
「それってやっぱり。」
「はい、これはバレアタスの文字です。」
 テールカはそう答えると板を置く、ミスリルよりも金に近い色をし、かなり時間が経っているであろう物でありながら輝きを失っていない、それを見て陽菜が呟いた。

「この板ってもしかして・・・オリハルコン?」
 陽菜の言葉にテールカが頷く。

「ええ、聖銀鋼・・・ミスリルから錬成する幻の金属、神金鋼よ、錬金術をやっていた私でも作れなかった幻の金属。」
「ジブラロールじゃパパ達が作りまくってるけどね。」
 陽菜が呟くと、テールカは苦笑いで頷き答える。

「あの時代、これを作れる者は国に囲われてたと言われてるわ。」
「作れなくて良かったじゃない。」
「そうね。」
 テールカが呟くように答えると、マリーナが問いかける。

「この島って何かわかる?」
「これだけではわからないわ、これは、その島の鍵だもの、文字には使い方と中の道順や装置の解除方法が書いているだけだもの。」
「装置の解除?」
 マリーナが問いかけると、テールカが頷き答える。

「ええ、侵入者が入れば、排除する為に防衛機構が動き始めるわ。」
「使い方はわかるの?」
「ええ、わかるわ、でも・・・もう壊れているかもしれないわよ?」
「それは無いでしょうね。」
 マリーナはそう答えると、話を続ける。

「今まで無かったところに出て来た島だもの、動いているのよ、理由はわからないけれど。」
「・・・」
「テールカ?」
「・・・飛空島のシステムに反応したのかもしれないわ。」
「やっぱり。」
 マリーナは呟くように答える、テールカはもう一度、板を見つめ、マリーナの目を見ながら話す。

「それで?この鍵の確認だけで呼んだわけじゃないのよね?」
 テールカが言うと、マリーナは微笑み答えた。

「ええ♪チハルちゃん達が今来てるの、今日は城でごはん食べるから、明日くらいにはその島に行く予定なのよ♪」
「え?」
「チハルちゃんたち来てるんです?ヒマリも?」
「ええ、ヒマリちゃんも来てるわ、あと新しい聖女のシノちゃんって子も来てるわ♪」
「シノ?だれだろ。」
 陽菜は初めて聞く名前には首を傾げる。

「そこでテールカも一緒にその島に行ってもらえないかと思ってるんだけど。」
 マリーナが言うと、テールカは頷いた。

「もちろん、チハルちゃんが行くなら行くわ、お世話になりっぱなしだもの、ヒナも行くでしょ?」
「えぇ~?」
「イヤなの?」
「イヤじゃないけど、小説のネタ増えるし。」
「それじゃ決定ね♪」
 2人の会話を聞き、マリーナは楽しげに答える、横で聞いていたティスケリーも微笑み話す。

「私もついて行くから任せて頂戴♪」
 大きな胸を張って言うティスケリー、降って湧いた冒険に陽菜は楽しげにフスネの方を見て話す。

「何があるのかな、飛んでないから飛空島じゃないですよね。」
「どうだろう、飛べなくなった飛空島が着水してるだけかもしれないよ?」
「テールカなら修理出来るかも?」
 陽菜が問いかけると、テールカは首を傾げる。

「システムの故障くらいなら直せるけれど、そもそも飛空島かどうかもわからないわ。」
「飛空島じゃなければ何?」
「わからないわよ、バレアタスは色々作っていたし、私も全部把握していたわけじゃないもの。」
「秘密だったの?」
「・・・軍事系は機密事項が多かったわ。」
「その島もソッチ系かな。」
「さぁ?」
 お手上げの様に軽く両手を上げるテールカ、そして話が終わり、マリーナが3人に話す。

「そろそろチハルちゃんたちも帰って来るわ、今日は一緒に夕食どう?」
 マリーナは3人に言うと、陽菜が頷き答える。

「私も料理手伝おうかな♪」
「あら、ヒナも料理出来るの?」
「出来ますよ♪」
 ティスケリーが問いかけ、陽菜が即答する、するとテールカとフスネが頷き答えた。

「ヒナの料理美味しいのよ!」
「うん、ヒナの料理は美味しいね、ジブラロールの料理人でもこんなに料理が上手い者はいない。」
「私はレシピ見ながら作ってるだけだもの。」
 陽菜はスマホを見せながら話す、だが毎日楽しく料理をしているおかげで、料理スキルは高くなり、レシピを見れば和食だろうが洋食だろうがなんでも作れるようになっていた。

「陛下、聖女様方が戻られました。」
 騎士が扉を開け、お伺いを立てる。

「入って頂戴♪」
 マリーナが言うと、ワイワイと聖女たちが入って来る。

「ただいまー!」
「マリーナさん!沢山魚介類もらいましたー!」
 千春と頼子がマリーナに話しかけると、日葵が陽菜を見つけ問いかけた。

「あ!ヒナねーちゃん!なにしてんの?」
「テールカいるじゃん、なにしてんの?」
 千春もテールカに話しかける。

「変わった島の話してたのよ。」
「そ、コレを見せてもらったの。」
 陽菜とテールカが答え、テールカが板を見せ答える。

「なにこれ。」
「島の鍵よ。」
「何の鍵?」
「さぁ?」
「わかんないの?」
「行ってみないとわからないわね。」
「ふーん・・・あ、テールカもごはん食べるっしょ?」
「もちろん♪」
「今日は沢山作るから楽しみにしててね♪あ!肉ある?魔国牛!」
「もちろんあるわ、チハルちゃんの分も商人達が管理してるわ。」
「もらって来ても良いかな?」
「ええ♪」
 テールカは微笑み答える、そして千春たちはまたワイワイと騒ぎ、志乃はテールカを見て驚くが直ぐに打ち解け仲良く話した。





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