異世界日帰りごはん 料理で王国の胃袋を掴みます!

ちっき

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ルノアーの本気料理!

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「チハル着いたぞ。」
「ここ!?」
「うぉぁ!!!すっご!」
「屋敷じゃん!すごない?!」
「コレがレストラン?」
 エンハルトが指す方を見る4人は声を上げる。

「元は貴族の屋敷だ、改造してレストランにした、さぁ降りるぞ。」
 馬車のドアが開きエンハルトが降りる、チハル達をエスコートしながら馬車から降ろすと建物に案内する。

「ハルトは来た事有るの?」
「貴族が住んでいた時は来た事が有る、改造してからは見ても無いな、ルプお前も一緒に入って大丈夫だ。」
「ほぉ俺も食えるのか。」
「もちろんだ。」
 皆を案内しつつ門の前に着く、門は開かれており中からメイドと執事が並んで頭を下げていた。

「いらっしゃいませエンハルト殿下、チハル王女殿下。」
「招待ありがとう、楽しみにしてるぞ。」
 にこやかに挨拶をするエンハルト、千春達は中に入ると内装を見ながら声を上げる。

「すごい・・語彙力が無い。」
「ほんっと凄いしか出てこないわ。」
「屋敷の物そのまま使ってんのかな。」
「これは私服で来れないわー。」
 美桜、麗奈、千春、頼子がそれぞれ感想を言いながらエンハルトの後ろを付いて行く。

「こちらで御座います。」
 執事が個室に促す、個室と言ってもかなり広い部屋だ。

「いらっしゃいチハルさん。」
「ルノアーさん!なんでいんの?」
「料理の指導に来てるんだ、今日はチハルさんが来るって聞いたから手伝いも兼ねてる。」
「へぇ、どんな料理が出るの?」
「それは出てからのお楽しみで。」
「そっか、楽しみにしてるよ。」
 千春達は席に座る。

「自分も宜しいのですか?エンハルト殿下。」
「エーデルもたまには良いだろ、あまりこう言う所は好きじゃないってのは知ってるが。」
「はぁ。」
「まぁ俺もエーデルと一緒で居酒屋あたりの飯の方が好きだけどな。」
 エンハルトは笑いながら言うとエーデルも釣られて笑う。

「アリンさんもこう言う所で食べたりするの?」
 頼子が横に座るアリンハンドに声をかける。

「食べませんねぇ、ほぼ王宮の食堂です。」
「王宮の食堂美味しいですもんね。」
「この2ヵ月くらいなんですよ、あんなに美味しくなったのは、チハルさんのおかげです。」
 頼子とアリンハンドは2人でニコニコと話をする。

「食前酒で御座います。」
 執事とメイドが数人入り皆にワインを注いでいく。

「儂はウイスキーが良いのう。」
「わっちは日本酒が呑みたいけどココには無さそうやねー。」
「お前達ある物飲んどけ、まだ昼だぞ。」
 ロイロは皆と同じテーブルに、ルプとビェリーは低いテーブルの横で座って話をする。

「ハルト、お昼でアルコール大丈夫なの?」
「軽いやつだ、それに一杯しか飲まないだろ。」
「私一杯で酔う自信あるよ。」
「そう言えばそうだったな。」
 エンハルトは執事に果実ジュースを頼む、頼子達に聞くとワインよりもジュースが良いと返事があった為皆ジュースに代わる。

「流石に昼からアルコール飲んでこの姿で歩ける自信無いわー。」
「私は大丈夫だけど皆に合わせる。」
「飲むなら部屋でのんびりがいいよねー。」
 美桜が言うと頼子と麗奈もうんうんと言いながら頷く。

「それではお食事をお持ち致します。」
 そう言って持って来たのはアミューズだ。

「うわ、美味しそう。」
 美桜が思わず声を出す。

「へぇ、玉子とマヨネーズのサラダっぽいアミューズだね。」
「千春、アミューズって何?」
「居酒屋で言う突き出しだよ。」
「さぁ食べようか。」
 千春が頼子に説明をしているとエンハルトが声を掛ける。

「「「「「いただきます。(じゃー)」」」」」
「美味しい!」
「うん、ルノアーさんの味だ。」
「分かるの?千春。」
「まぁねぇ、ずっと食べてるからね。」
 皆は小皿の料理をあっという間に食べ終わる、そして次の料理が運ばれる。

「ココでこれ持ってくるか。」
「千春これ何?」
「松茸。」
「え?!こっち松茸あるの?」
「あるよー、私も松茸狩りに行ったからめっちゃあるよ。」
「聞いてない。」
「言ってないもんww」
「どんな料理なんだろうこれ。」
「ぱっと見松茸をアワビで挟んでバターで炒めた感じだね。」
「・・・・贅沢!」
 頼子は思わず声を上げる。

「うむ、美味いな。」
「ワインに合いますなぁ。」
「これは中々、良いですねこういう所で食べる食事も。」
 男性陣はワインを嗜みつつ美味しそうに舌鼓を打つ。

「チハルー・・・もう美味しいしか言葉が浮かばない。」
「わたしもー、超うめえ。」
 麗奈と美桜はプルプルしながら食べている。

「チハル、日本酒無いか?」
「えールプ飲むの?」
「わっちも呑むぞー。」
「まぁいっか、程々にね。」
 千春は日本酒を出すとロイロが受け取りルプ達のテーブルに持って行く、そしてロイロもそこに座り飲みだす。

「ハルトごめん、あの3人の所別世界になった。」
「はっはっは!構わんだろ、俺達しか居ないんだ好きに食べて呑んだらいいんだよ。」
「いいの?」
「いいさ。」
 そして次から次に出て来る料理を皆は黙々と食べる。

「肉来た!」
「おぉー!やっぱりこれ来たか!」
「なに?チハルわかってたの?」
「ルノアーさんが出すならコレだろうなって思ってた。」
「ステーキ?」
「ローストビーフだね。」
 そして皆それを口に入れる。

「!!!!!」
「!???」
「う・・・まぁ!」
「うん、柔らかくて美味し、腕上げたなぁルノアーさん。」
「チハルが教えたからな、もう他の国で飯が食えなくなるぞ。」
 頼子達3人は言葉にならず美味しそうに咀嚼している。

「まぁ私が美味しい料理食べたいから教えただけだし、まさかここまで広がるとはね。」
「市井でも結構食べられるようになったが、流石にココまで美味しく作れてないからな。」
「さすがルノアーさん。」
 エンハルトと千春が話をしながら食べているとルノアーが顔を出してくる。

「チハルさんいかがですか?」
「ルノアーさん!最高!」
 思わずサムズアップする千春、そしてそれを見た3人も一緒に親指を立てる。

「それは良かったです、ここは私の一番弟子が任される事になりました、いつでも食べに来てあげてください。」
「はい、何度でも来ます!」
「いや、王宮でも食べてくださいね、私もまだ勉強中なんですから。」
「もっちろん!ルノアーさんにはまだ一杯作ってもらいたい物あるからねー。」
 満面の笑みで千春はルノアーに答える。

「それでは最後にデザートで御座います。」
 執事が言うと持って来たのはデコレーションケーキだ。

「ルノアーさん、コレも覚えたんだ。」
「チハルさんが言ってたパテシエでしたか、お菓子専門で作りたいと言う料理人が数人居ましてね、連れてきました。」
「そっか、このクリーム絞る奴作ったの?」
「えぇ、チハルさんが置いて行った物を真似して作りましたよ、今からまた王宮に戻って作りますけどね。」
「あ!そっか、フィンレーのお祝い料理作るんだっけ。」
「はい、ケーキはチハルさんが作ってるので食堂で振舞う用ですけどね。」
 千春は何か嬉しくなり笑顔でルノアーに頷く。

「ケーキうまっ!」
「これは幾らでも入るわ。」
「私は一個でいいわ、もうお腹いっぱい。」
 頼子達も美味しそうにケーキを頬張る。

「はぁ、幸せ。」
「おいしかったぁ。」
「紅茶おいしいわ。」
「美味しかったねー、また来よう。」
「千春、是非連れて来て!」
「わーってるよ、でも食べて思ったけど魔物肉は使ってないんだね。」
「そうだな、貴族はあまり魔物肉食べないからな。」
「王族は食べるのにね。」
「父上も母上も元冒険者で魔物肉に慣れてるからなぁ、そんなもんだ。」
「それじゃ一息ついたらお城に戻りますかぁ。」
「そうだな。」
 紅茶を飲みながらノンビリ千春とエンハルトは話をする、他もノンビリお茶を飲み食事の余韻を楽しんだ。



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