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閑話:オリハルコン級!
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カタカタと揺れる旅馬車、商人、旅人、冒険者、それぞれが次の街へ向かっていた、ふと御者が空を見上げ声を上げる。
「・・・あ。」
不意に聞こえた声に皆は幌から顔を出し、御者と同じ空を見る。
「飛空島だ。」
商人が呟くと、冒険者が息をのむ。
「・・・あれが、飛空島?」
「おや、あんた飛空島を見るのは初めてかい?」
老婆が微笑みながら問いかける。
「噂では聞いていた、この国に来るのも久しぶりなもので。」
「そうかい、それじゃジブラロールに着いたら驚くだろうねぇ。」
揶揄う様に言う老婆、冒険者の男は老婆に微笑みもう一度空を見上げる、既に飛空島は遠ざかっていた、そしてポツリと呟く。
「・・・エイダン、マルグリット、お前ら何やったらこうなるんだよ。」
男は苦笑いで呟いた。
------------------------------
「どーうどうどう。」
御者は馬を止めると、客に声をかける。
「今日はこの村で泊まりです、宿はそこの『ねむの木亭』ですんで。」
旅馬車の提携している宿を指差す御者、ぞろぞろと馬車から降りる客、老婆を気遣い、冒険者の男が手を差し伸べる。
「すまないね。」
「構いませんよ。」
微笑む老婆に微笑み返すと、男は周りを見渡す。
「ホーランも変わったな。」
村を懐かしむように見渡すと、ポツリと呟き宿に向かう、宿屋は居酒屋も兼ねており、賑わいを見せていた、男はフッと微笑み店の者に札を見せる。
「あー、旅馬車の方ですね、こちらが部屋の鍵です、部屋は二階にありますから、食事はついてますが、酒は別料金になります♪」
若い女性店員がニコッと微笑むと、男は頷く、そして鍵を受け取り二階へ上がる、部屋へ向かうと荷物を降ろす、大ぶりなブロードソード、着替えや荷物を降ろし、短剣を腰に差すと、一階に戻る、そして壁にかかれたメニューを見ながら悩む。
「・・・おむらいす、しちゅー・・・ぎゅうどん、かつどん、おやこどん。」
見たこともないメニューを見て、眉間に皺を寄せる男、女性店員が男の元へやって来ると声をかける。
「お食事何にしますか?」
「あー、おすすめは有るのか?」
「えっとですねー、どれも美味しいんですけどー、ウチで一番人気はコレですね!」
「ミノタウロスびーふしちゅー?」
「はい!パンもふわっふわで美味しいですよ!」
「ああ、パンは他の所でも食べた、柔らかいパンだな。」
「はい♪王女殿下が広めた美味しいパンです♪」
「・・・また王女殿下か。」
「どうしました?」
「いや、何でもない、それじゃミノタウロスびーふしちゅーとパンで。」
「はーい♪」
女性店員はニコッと微笑み厨房へ消える、周りを見渡す男、皆料理を美味しそうに食べている、幸せそうな笑顔を見て男は思わず微笑む。
「キャー!!!」
「魔物だ!」
外から喧騒が聞こえ男は立ち上がる。
「魔物だと!?」
「おい!警備はどうした!?」
客がざわめく、男は直ぐに外へ飛び出すと、村の入り口の方から人が走ってきていた。男は直ぐに村の入口へ走る、村を守る警備の者達は武器を振り魔物と対峙していた。
「オークか。」
少しつまらなそうに呟く男は短剣を抜き、オークに向かって歩き出す。
「おい!そんな武器じゃ・・・!?」
オークの攻撃を必死に避けていた警備の男が叫ぶが、男は横をすり抜けながらオークを切り捨てる。
「え?」
「俺がやる、はぐれだけを相手にしてくれ。」
男はそう言うと、冒険者証を見せる。
「・・・お・・・オリハルコン級!?」
驚く警備の男、それもそのはず、ジブラロール王国いや、このヴァンディ大陸に2人しか居ないオリハルコン級冒険者証を見たのだ、驚かない方がおかしい、そして男は散歩をする様に歩く。
「5・・・いや、森にあと3か。」
男はそう言うと、森に向かって魔法を撃つ。
「キスラ・ヴェムカ。」
男が魔法を唱えると、森に濃い霧が湧き始める、そして目の前にいる魔物に近付き、次々と倒していく、ちょうど5匹目のオークを倒した時、森から追加の3匹が飛び出て来る、男はもう一度魔法を唱える。
「サイェ・クゥル」
沢山の風の刃がオークを切り裂く、オークは恐れ逃げ出すが既に遅く、最後の1匹も切り刻まれ倒れた。
「・・・ふむ、おい!こいつらの処理は任せて良いか!?」
男は警備の男に声をかけると、直ぐに駆け寄り返事を返す。
「ありがとうございました!」
「いや、冒険者として当たり前だからな、俺はそこの宿にいる、何か有れば呼んでくれ。」
「はい!」
返事を聞き、男は宿の方へ歩き始める、すると警備の男がもう一度声をかける。
「すみません、あの、お名前は?」
「ああ、リシェードだ。」
男は名を告げると宿に戻る。
「おじさん凄いね!」
女性店員は嬉しそうに手を叩き、リシェードを迎える。
「あれくらいならな。」
男はテーブルに着くと、店員が料理を運んで来る。
「お兄さん凄いね、これはうちからサービスだよ。」
ミノタウロスビーフシチューとパン、そして横には骨付き肉と、透き通った酒が置かれた。
「ん、良いのか?」
「村を守ってくれたんだ、これくらいさせておくれよ。」
おかみさんと思われる女性はパチリとウインクし厨房へ戻る、リシェードは透き通った酒に口を付ける。
「・・・これは?」
「それはジブラロール酒だよ、最近作られ始めたお酒♪」
「へぇ、凄いな。」
「でしょー、王女殿下がジブラロールに持ってきたのが始まりって言ってたよ♪」
「・・・また王女殿下か。」
何度も耳にする『王女殿下』にリシェードはまた苦笑いする。
「おじさん王女殿下知らないの?」
「ああ、噂しか知らないな。」
「ジブラロールに行くなら会えるかもね♪」
「・・・そうだな。」
リシェードが答えると、店員は戻って行った。
「エイダン、詳しく教えてもらおうか。」
ボソッと呟くと、リシェードはジブラロール酒をクイッと飲み干す。
「っかぁぁ!美味いな!」
満足げに言うと、骨付き肉に齧り付く。
「ったく、王になって冒険者辞めやがって、オリハルコン級は俺とお前しか居ねぇってのに。」
ブツブツと呟きながらリシェードはスプーンを手にする、そしてシチューを口に入れる。
「・・・うめぇ~、オリハルコン級なのを秘密にしてるのは別に構わねぇけどよぉ、かたや王様、かたや流れ者の冒険者、なんだ?この差。」
ブツブツと呟きながらもシチューを食べ、パンを千切る。
「・・・ジブラロールに近付くほどパンが柔らかくなるな。」
酔いが回って来たのか、顔をほんのり赤く染めながらパンを齧るリシェード。
「・・・明日には分かるか。」
あと1日掛からずジブラロール王国へ到着する、そう思いながらリシェードは食事を続けた、空に浮かぶ島と、国中に響く“王女殿下”の名・・・そしてリシェードは残った酒を一気に飲み干した。
◆◇あとがきてきななにか!◇◆
もしかした~ら、明日の更新・・・ないかも?
ないかも詐欺かも?
(20日〆)
「・・・あ。」
不意に聞こえた声に皆は幌から顔を出し、御者と同じ空を見る。
「飛空島だ。」
商人が呟くと、冒険者が息をのむ。
「・・・あれが、飛空島?」
「おや、あんた飛空島を見るのは初めてかい?」
老婆が微笑みながら問いかける。
「噂では聞いていた、この国に来るのも久しぶりなもので。」
「そうかい、それじゃジブラロールに着いたら驚くだろうねぇ。」
揶揄う様に言う老婆、冒険者の男は老婆に微笑みもう一度空を見上げる、既に飛空島は遠ざかっていた、そしてポツリと呟く。
「・・・エイダン、マルグリット、お前ら何やったらこうなるんだよ。」
男は苦笑いで呟いた。
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「どーうどうどう。」
御者は馬を止めると、客に声をかける。
「今日はこの村で泊まりです、宿はそこの『ねむの木亭』ですんで。」
旅馬車の提携している宿を指差す御者、ぞろぞろと馬車から降りる客、老婆を気遣い、冒険者の男が手を差し伸べる。
「すまないね。」
「構いませんよ。」
微笑む老婆に微笑み返すと、男は周りを見渡す。
「ホーランも変わったな。」
村を懐かしむように見渡すと、ポツリと呟き宿に向かう、宿屋は居酒屋も兼ねており、賑わいを見せていた、男はフッと微笑み店の者に札を見せる。
「あー、旅馬車の方ですね、こちらが部屋の鍵です、部屋は二階にありますから、食事はついてますが、酒は別料金になります♪」
若い女性店員がニコッと微笑むと、男は頷く、そして鍵を受け取り二階へ上がる、部屋へ向かうと荷物を降ろす、大ぶりなブロードソード、着替えや荷物を降ろし、短剣を腰に差すと、一階に戻る、そして壁にかかれたメニューを見ながら悩む。
「・・・おむらいす、しちゅー・・・ぎゅうどん、かつどん、おやこどん。」
見たこともないメニューを見て、眉間に皺を寄せる男、女性店員が男の元へやって来ると声をかける。
「お食事何にしますか?」
「あー、おすすめは有るのか?」
「えっとですねー、どれも美味しいんですけどー、ウチで一番人気はコレですね!」
「ミノタウロスびーふしちゅー?」
「はい!パンもふわっふわで美味しいですよ!」
「ああ、パンは他の所でも食べた、柔らかいパンだな。」
「はい♪王女殿下が広めた美味しいパンです♪」
「・・・また王女殿下か。」
「どうしました?」
「いや、何でもない、それじゃミノタウロスびーふしちゅーとパンで。」
「はーい♪」
女性店員はニコッと微笑み厨房へ消える、周りを見渡す男、皆料理を美味しそうに食べている、幸せそうな笑顔を見て男は思わず微笑む。
「キャー!!!」
「魔物だ!」
外から喧騒が聞こえ男は立ち上がる。
「魔物だと!?」
「おい!警備はどうした!?」
客がざわめく、男は直ぐに外へ飛び出すと、村の入り口の方から人が走ってきていた。男は直ぐに村の入口へ走る、村を守る警備の者達は武器を振り魔物と対峙していた。
「オークか。」
少しつまらなそうに呟く男は短剣を抜き、オークに向かって歩き出す。
「おい!そんな武器じゃ・・・!?」
オークの攻撃を必死に避けていた警備の男が叫ぶが、男は横をすり抜けながらオークを切り捨てる。
「え?」
「俺がやる、はぐれだけを相手にしてくれ。」
男はそう言うと、冒険者証を見せる。
「・・・お・・・オリハルコン級!?」
驚く警備の男、それもそのはず、ジブラロール王国いや、このヴァンディ大陸に2人しか居ないオリハルコン級冒険者証を見たのだ、驚かない方がおかしい、そして男は散歩をする様に歩く。
「5・・・いや、森にあと3か。」
男はそう言うと、森に向かって魔法を撃つ。
「キスラ・ヴェムカ。」
男が魔法を唱えると、森に濃い霧が湧き始める、そして目の前にいる魔物に近付き、次々と倒していく、ちょうど5匹目のオークを倒した時、森から追加の3匹が飛び出て来る、男はもう一度魔法を唱える。
「サイェ・クゥル」
沢山の風の刃がオークを切り裂く、オークは恐れ逃げ出すが既に遅く、最後の1匹も切り刻まれ倒れた。
「・・・ふむ、おい!こいつらの処理は任せて良いか!?」
男は警備の男に声をかけると、直ぐに駆け寄り返事を返す。
「ありがとうございました!」
「いや、冒険者として当たり前だからな、俺はそこの宿にいる、何か有れば呼んでくれ。」
「はい!」
返事を聞き、男は宿の方へ歩き始める、すると警備の男がもう一度声をかける。
「すみません、あの、お名前は?」
「ああ、リシェードだ。」
男は名を告げると宿に戻る。
「おじさん凄いね!」
女性店員は嬉しそうに手を叩き、リシェードを迎える。
「あれくらいならな。」
男はテーブルに着くと、店員が料理を運んで来る。
「お兄さん凄いね、これはうちからサービスだよ。」
ミノタウロスビーフシチューとパン、そして横には骨付き肉と、透き通った酒が置かれた。
「ん、良いのか?」
「村を守ってくれたんだ、これくらいさせておくれよ。」
おかみさんと思われる女性はパチリとウインクし厨房へ戻る、リシェードは透き通った酒に口を付ける。
「・・・これは?」
「それはジブラロール酒だよ、最近作られ始めたお酒♪」
「へぇ、凄いな。」
「でしょー、王女殿下がジブラロールに持ってきたのが始まりって言ってたよ♪」
「・・・また王女殿下か。」
何度も耳にする『王女殿下』にリシェードはまた苦笑いする。
「おじさん王女殿下知らないの?」
「ああ、噂しか知らないな。」
「ジブラロールに行くなら会えるかもね♪」
「・・・そうだな。」
リシェードが答えると、店員は戻って行った。
「エイダン、詳しく教えてもらおうか。」
ボソッと呟くと、リシェードはジブラロール酒をクイッと飲み干す。
「っかぁぁ!美味いな!」
満足げに言うと、骨付き肉に齧り付く。
「ったく、王になって冒険者辞めやがって、オリハルコン級は俺とお前しか居ねぇってのに。」
ブツブツと呟きながらリシェードはスプーンを手にする、そしてシチューを口に入れる。
「・・・うめぇ~、オリハルコン級なのを秘密にしてるのは別に構わねぇけどよぉ、かたや王様、かたや流れ者の冒険者、なんだ?この差。」
ブツブツと呟きながらもシチューを食べ、パンを千切る。
「・・・ジブラロールに近付くほどパンが柔らかくなるな。」
酔いが回って来たのか、顔をほんのり赤く染めながらパンを齧るリシェード。
「・・・明日には分かるか。」
あと1日掛からずジブラロール王国へ到着する、そう思いながらリシェードは食事を続けた、空に浮かぶ島と、国中に響く“王女殿下”の名・・・そしてリシェードは残った酒を一気に飲み干した。
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