10 / 13
見学授業
見学授業①
しおりを挟む
(何でこんなとこに…)
俺は藍藤の唐突な思い付きによって、プールのフェンス越しから水泳の授業見学をすることになった。
フェンスの後ろに、丁度自分の背より少し高いくらいの石垣があり後ろからも姿は見えないようになっている。
俺はその間に入っていた。
初めての場所にきょろきょろしていると突然甲高い笛の音が鳴った。
『ピーーーーッ!これから水泳の授業を始める!礼!』
とてつもなく気合いの入った声量と迫力のある先生が授業の始まりの挨拶をしている。
だが、皆気怠げに
『うぃーす…』
『はーい…』
と熱血教師の挨拶を良い迷惑だという顔で返事をした。
けれどもそんなやる気の無い返事の中で一人だけ真面目に挨拶をしている生徒がいた。
おまけにとても綺麗なお辞儀までして。
『お願いします!』
そう、藍藤だったのだ。
藍藤は勉学の授業のみならず体育まで成績優秀らしい。
熱血教師が他の生徒と比較して褒めるだけある。
これが才色兼備、完全無欠という奴か。
俺もあんなに凄かったらこんな身体でも許されてたのかな。
そんなことを考えながら藍藤の凄さに圧巻されていた。
準備運動は見るだけで体育得意です感が溢れていたし、何より本題の泳ぎが死ぬ程上手い。
どこで学んだんだその技術、プロのコーチ?前世魚かよってぐらい上手い。
何度も手本を任され、その度にクールな顔で完璧にそつなくこなしてくる。
もう、何だろう。人間なのかを疑うレベルで凄い。
凄すぎて語彙力が語彙力している。
男の俺からしてもカッコいい。
リアルに惚れそうで危ないところだった。
何回か全員で練習した後に初級、中級、上級とクラスごとに分けられる。
もちろん藍藤は上級だ。
ちなみに上級はただただ50m耐久で、全員で練習したときにかなり上手いなと感じていた人でも息が上がっていた。
そんな中でも藍藤はやはり別格で呼吸は常に正常、フォームも完璧。
もはやオリンピック級だ。
上級に収まる器じゃない。
藍藤のことを目で追っているとプールから上がってスタート位置に戻る藍藤と視線があった。
藍藤は爽やかな笑顔でウインクをしてきた。
その笑顔は猫を被っているときには絶対しないであろう、恐らく俺にしか向けない特別な笑顔だ。
(これが水も滴るいい男か…)
危うく惚れそうになるものの何とか自我を保って授業の終わりを迎えた。
俺は藍藤の唐突な思い付きによって、プールのフェンス越しから水泳の授業見学をすることになった。
フェンスの後ろに、丁度自分の背より少し高いくらいの石垣があり後ろからも姿は見えないようになっている。
俺はその間に入っていた。
初めての場所にきょろきょろしていると突然甲高い笛の音が鳴った。
『ピーーーーッ!これから水泳の授業を始める!礼!』
とてつもなく気合いの入った声量と迫力のある先生が授業の始まりの挨拶をしている。
だが、皆気怠げに
『うぃーす…』
『はーい…』
と熱血教師の挨拶を良い迷惑だという顔で返事をした。
けれどもそんなやる気の無い返事の中で一人だけ真面目に挨拶をしている生徒がいた。
おまけにとても綺麗なお辞儀までして。
『お願いします!』
そう、藍藤だったのだ。
藍藤は勉学の授業のみならず体育まで成績優秀らしい。
熱血教師が他の生徒と比較して褒めるだけある。
これが才色兼備、完全無欠という奴か。
俺もあんなに凄かったらこんな身体でも許されてたのかな。
そんなことを考えながら藍藤の凄さに圧巻されていた。
準備運動は見るだけで体育得意です感が溢れていたし、何より本題の泳ぎが死ぬ程上手い。
どこで学んだんだその技術、プロのコーチ?前世魚かよってぐらい上手い。
何度も手本を任され、その度にクールな顔で完璧にそつなくこなしてくる。
もう、何だろう。人間なのかを疑うレベルで凄い。
凄すぎて語彙力が語彙力している。
男の俺からしてもカッコいい。
リアルに惚れそうで危ないところだった。
何回か全員で練習した後に初級、中級、上級とクラスごとに分けられる。
もちろん藍藤は上級だ。
ちなみに上級はただただ50m耐久で、全員で練習したときにかなり上手いなと感じていた人でも息が上がっていた。
そんな中でも藍藤はやはり別格で呼吸は常に正常、フォームも完璧。
もはやオリンピック級だ。
上級に収まる器じゃない。
藍藤のことを目で追っているとプールから上がってスタート位置に戻る藍藤と視線があった。
藍藤は爽やかな笑顔でウインクをしてきた。
その笑顔は猫を被っているときには絶対しないであろう、恐らく俺にしか向けない特別な笑顔だ。
(これが水も滴るいい男か…)
危うく惚れそうになるものの何とか自我を保って授業の終わりを迎えた。
0
あなたにおすすめの小説
【完】君に届かない声
未希かずは(Miki)
BL
内気で友達の少ない高校生・花森眞琴は、優しくて完璧な幼なじみの長谷川匠海に密かな恋心を抱いていた。
ある日、匠海が誰かを「そばで守りたい」と話すのを耳にした眞琴。匠海の幸せのために身を引こうと、クラスの人気者・和馬に偽の恋人役を頼むが…。
すれ違う高校生二人の不器用な恋のお話です。
執着囲い込み☓健気。ハピエンです。
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
雫
ゆい
BL
涙が落ちる。
涙は彼に届くことはない。
彼を想うことは、これでやめよう。
何をどうしても、彼の気持ちは僕に向くことはない。
僕は、その場から音を立てずに立ち去った。
僕はアシェル=オルスト。
侯爵家の嫡男として生まれ、10歳の時にエドガー=ハルミトンと婚約した。
彼には、他に愛する人がいた。
世界観は、【夜空と暁と】と同じです。
アルサス達がでます。
【夜空と暁と】を知らなくても、これだけで読めます。
2025.4.28 ムーンライトノベルに投稿しました。
天啓によると殿下の婚約者ではなくなります
ふゆきまゆ
BL
この国に生きる者は必ず受けなければいけない「天啓の儀」。それはその者が未来で最も大きく人生が動く時を見せる。
フィルニース国の貴族令息、アレンシカ・リリーベルは天啓の儀で未来を見た。きっと殿下との結婚式が映されると信じて。しかし悲しくも映ったのは殿下から婚約破棄される未来だった。腕の中に別の人を抱きながら。自分には冷たい殿下がそんなに愛している人ならば、自分は穏便に身を引いて二人を祝福しましょう。そうして一年後、学園に入学後に出会った友人になった将来の殿下の想い人をそれとなく応援しようと思ったら…。
●婚約破棄ものですが主人公に悪役令息、転生転移、回帰の要素はありません。
性表現は一切出てきません。
劣等アルファは最強王子から逃げられない
東
BL
リュシアン・ティレルはアルファだが、オメガのフェロモンに気持ち悪くなる欠陥品のアルファ。そのことを周囲に隠しながら生活しているため、異母弟のオメガであるライモントに手ひどい態度をとってしまい、世間からの評判は悪い。
ある日、気分の悪さに逃げ込んだ先で、ひとりの王子につかまる・・・という話です。
僕の彼氏は僕のことを好きじゃないⅠ/Ⅱ
MITARASI_
BL
I
彼氏に愛されているはずなのに、どうしてこんなに苦しいんだろう。
「好き」と言ってほしくて、でも返ってくるのは沈黙ばかり。
揺れる心を支えてくれたのは、ずっと隣にいた幼なじみだった――。
不器用な彼氏とのすれ違い、そして幼なじみの静かな想い。
すべてを失ったときに初めて気づく、本当に欲しかった温もりとは。
切なくて、やさしくて、最後には救いに包まれる救済BLストーリー。
Ⅱ
高校を卒業し、同じ大学へ進学した陸と颯馬。
別々の学部に進みながらも支え合い、やがて同棲を始めた二人は、通学の疲れや家事の分担といった小さな現実に向き合いながら、少しずつ【これから】を形にしていく。
未来の旅行を計画し、バイトを始め、日常を重ねていく日々。
恋人として選び合った関係は、穏やかに、けれど確かに深まっていく。
そんな中、陸の前に思いがけない再会をする。
過去と現在が交差するその瞬間が、二人の日常に小さな影を落としていく。
不安も、すれ違いも、言葉にできない想いも抱えながら。
それでも陸と颯馬は、互いの手を離さずに進もうとする。
高校編のその先を描く大学生活編。
選び続けることの意味を問いかける、二人の新たな物語。
続編執筆中
分厚いメガネ令息の非日常
餅粉
BL
「こいつは俺の女だ。手を出したらどうなるかわかるよな」
「シノ様……素敵!」
おかしい。おかしすぎる!恥ずかしくないのか?高位貴族が平民の女学生に俺の女ってしかもお前は婚約者いるだろうが!!
その女学生の周りにはお慕いしているであろう貴族数名が立っていた。
「ジュリーが一番素敵だよ」
「そうだよ!ジュリーが一番可愛いし美人だし素敵だよ!!」
「……うん。ジュリーの方が…素敵」
ほんと何この状況、怖い!怖いすぎるぞ!あと妙にキモい
「先輩、私もおかしいと思います」
「だよな!」
これは真面目に学生生活を送ろうとする俺の日常のお話
恋愛速度【あっというまに始まった、おれと遊び人の先輩の恋の行方……】
毬村 緋紗子
BL
高校生になったばかりの千波矢は、2コ上の先輩、高城 慶と知り合う。
女の子にモテる慶は、これまでかなり派手に遊んできたらしい。
そんな慶から告白されて付き合いはじめた千波矢だったけれど、すぐに身体を求められて、戸惑い、思い悩んでしまう。
先輩は、本当におれのことが好きなのかな
おれは、先輩に遊ばれてるだけなのかな──。
〈登場人物〉
瀧川 千波矢 タキガワ チハヤ 高1
高城 慶 タカシロ ケイ 高3
表紙イラストは、生成AIによる自作です。
エールをありがとうございます!(ω〃)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる