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6章・学校
064・見覚えのある女子生徒
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くたばれやっ!くそイケメェェェンッ!!
俺は心の中でそう叫んだながら、ウザ絡みイケメン野郎の頭上目掛けて
拳を思いっきり降り下ろ―――
「―――こらぁぁあ!あなた達っ!また私の目を盗んで光野君の事を
揶揄っていたわねぇっ!!」
俺の拳がウザ絡みイケメン野郎の頭上に当たる寸での所で、教室のドアが
ガラッという音と共に開き、そして天使の輪がキラキラと美しく輝く長い髪の
女子生徒がその黒髪を靡かせ、俺と陽キャラ三人の下に早足でツカツカと
近づいてくる。
「......ちっ!」
俺は邪魔が入ったとばかりに軽く舌打ちをすると、イケメン野郎の頭上に
目掛けて振り下ろそうとしていた拳を慌ててささっと戻す。
もうっ!
一体どこのどいつだっ!
俺の邪魔をしや...がった......奴...は――――――なっ!?
な、なにぃぃぃいいっ!?
ここ、こ、この子は、さ、さ、さっき助けた女子生徒っ!!?
俺の邪魔をしてくれた人物に、余計な事をと恨み節な顔でキッと睨むと、
そこには朝の登校時に変態イケメン達から助けてあげたあの女子が
凛々しい顔付きで仁王立ちしていた。
「え~あーしらが光野くんを揶揄っている~?委員長が何を言ってんのか
マジ意味不なんですけど~?ねぇ~古島くん~♪」
「そうそう!どこを見てそう思ったかは知らないが、俺達は別にこいつを
揶揄った事なんて一度もなねぇぜ?なぁ、亜依子!」
「うんうん。古島の言う通りだよ!ただわたし達は他愛ない世間話と談笑を
光野を含めて一緒にしていただけなんですけどぉ?ねぇ~心愛?」
「だっよねぇ~くふふ♪」
「あはは♪」
「くかかか♪」
目の前で怒っている女性生徒の説教に、ウザ絡みイケメン野郎と恵美の友達
二人がニヤニヤした顔で互いに向かい合い、相づちをうんうんと打つ。
「なぁおい、光野。俺達、お前と普通に会話していただけだよな?なぁっ?」
そしてウザ絡みイケメン野郎がニヤニヤしたその顔でこっちを見てくると、
俺の肩に回していた腕にグッと力を入れる。
そのニヤケ顔にイラっときた俺は、思わず全力パンチをそのニヤケ面に
めり込ませてやろうかと一瞬思ったが、しかし今はそんなをしている
場合ではない。
なな、な、なんでこの子が俺のクラスにぃぃいっ!?!?
制服が一緒だったから、同じ学校の生徒だとは思ったけれども、
まさかまさかの同じクラスの子だとぉぉおっ!?
目の前で陽キャラ三人に説教をしている女子生徒が、朝の登校中に
変態イケメン達から助け出したあの女子生徒だと気付くと、俺は
思いっきり動揺を露にしてしまう。
―――キ~ンコ~ン、カ~ンコ~ン。
そんな動揺の中、教室内に始業ベルの音が鳴り響く。
「......始業ベルが鳴ってしまいましたか。これからこの連中にたっぷりと
お説教をしなければいけないというのに......取り敢えず説教はまた後にと
いう事で、古島君、それに西城さんと風見さんも先生がくる前にさっさと
自分の席に着きなさい!」
「ういうい~先生怒るとめっさ怖いしぃねぇ~」
「古島も光野くんに構ってないで自分の席に帰るぞぉ~」
「了解了解。もうちょいこいつを揶揄...じゃなかった、こいつと楽しい
談笑をしていたかったが...しゃあない!」
説教をしていた女子生徒に諭された恵美の友達二人とウザ絡みイケメン
野郎は、先生が来る前に自分の席へと早足で戻って行った。
「ふう。やれやれ、あの人達にも困ったものですね...大丈夫でしたか、
光野君?あの人達には私が後からタップリお説教と注意をしておきます
から!」
「そ、そっか。ありがとう......」
「あ、光野君も先生が来る前に自分の席に座った方がいいですよ?」
「う、うん。そだね......」
女子生徒の言葉に、俺は動揺している表情を押し込め、軽く微笑んだ
表情で感謝の言葉を伝えると、目の前の自分の席にそそくさと座る。
俺は心の中でそう叫んだながら、ウザ絡みイケメン野郎の頭上目掛けて
拳を思いっきり降り下ろ―――
「―――こらぁぁあ!あなた達っ!また私の目を盗んで光野君の事を
揶揄っていたわねぇっ!!」
俺の拳がウザ絡みイケメン野郎の頭上に当たる寸での所で、教室のドアが
ガラッという音と共に開き、そして天使の輪がキラキラと美しく輝く長い髪の
女子生徒がその黒髪を靡かせ、俺と陽キャラ三人の下に早足でツカツカと
近づいてくる。
「......ちっ!」
俺は邪魔が入ったとばかりに軽く舌打ちをすると、イケメン野郎の頭上に
目掛けて振り下ろそうとしていた拳を慌ててささっと戻す。
もうっ!
一体どこのどいつだっ!
俺の邪魔をしや...がった......奴...は――――――なっ!?
な、なにぃぃぃいいっ!?
ここ、こ、この子は、さ、さ、さっき助けた女子生徒っ!!?
俺の邪魔をしてくれた人物に、余計な事をと恨み節な顔でキッと睨むと、
そこには朝の登校時に変態イケメン達から助けてあげたあの女子が
凛々しい顔付きで仁王立ちしていた。
「え~あーしらが光野くんを揶揄っている~?委員長が何を言ってんのか
マジ意味不なんですけど~?ねぇ~古島くん~♪」
「そうそう!どこを見てそう思ったかは知らないが、俺達は別にこいつを
揶揄った事なんて一度もなねぇぜ?なぁ、亜依子!」
「うんうん。古島の言う通りだよ!ただわたし達は他愛ない世間話と談笑を
光野を含めて一緒にしていただけなんですけどぉ?ねぇ~心愛?」
「だっよねぇ~くふふ♪」
「あはは♪」
「くかかか♪」
目の前で怒っている女性生徒の説教に、ウザ絡みイケメン野郎と恵美の友達
二人がニヤニヤした顔で互いに向かい合い、相づちをうんうんと打つ。
「なぁおい、光野。俺達、お前と普通に会話していただけだよな?なぁっ?」
そしてウザ絡みイケメン野郎がニヤニヤしたその顔でこっちを見てくると、
俺の肩に回していた腕にグッと力を入れる。
そのニヤケ顔にイラっときた俺は、思わず全力パンチをそのニヤケ面に
めり込ませてやろうかと一瞬思ったが、しかし今はそんなをしている
場合ではない。
なな、な、なんでこの子が俺のクラスにぃぃいっ!?!?
制服が一緒だったから、同じ学校の生徒だとは思ったけれども、
まさかまさかの同じクラスの子だとぉぉおっ!?
目の前で陽キャラ三人に説教をしている女子生徒が、朝の登校中に
変態イケメン達から助け出したあの女子生徒だと気付くと、俺は
思いっきり動揺を露にしてしまう。
―――キ~ンコ~ン、カ~ンコ~ン。
そんな動揺の中、教室内に始業ベルの音が鳴り響く。
「......始業ベルが鳴ってしまいましたか。これからこの連中にたっぷりと
お説教をしなければいけないというのに......取り敢えず説教はまた後にと
いう事で、古島君、それに西城さんと風見さんも先生がくる前にさっさと
自分の席に着きなさい!」
「ういうい~先生怒るとめっさ怖いしぃねぇ~」
「古島も光野くんに構ってないで自分の席に帰るぞぉ~」
「了解了解。もうちょいこいつを揶揄...じゃなかった、こいつと楽しい
談笑をしていたかったが...しゃあない!」
説教をしていた女子生徒に諭された恵美の友達二人とウザ絡みイケメン
野郎は、先生が来る前に自分の席へと早足で戻って行った。
「ふう。やれやれ、あの人達にも困ったものですね...大丈夫でしたか、
光野君?あの人達には私が後からタップリお説教と注意をしておきます
から!」
「そ、そっか。ありがとう......」
「あ、光野君も先生が来る前に自分の席に座った方がいいですよ?」
「う、うん。そだね......」
女子生徒の言葉に、俺は動揺している表情を押し込め、軽く微笑んだ
表情で感謝の言葉を伝えると、目の前の自分の席にそそくさと座る。
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