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九
最終決戦 ── 届け!僕らの言霊(後編)
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舞台は戦場ヶ原。猿丸が崖から仏の弓で観猿と戦っている赤城を狙っている。
猿丸 「動くな~、動くな~、ふらふらすんじゃねえぞ~。」
赤城(魔人) 「くそ、しつこい、だが!猿が神にかなうと思うな!」
観猿 「あ~らそうかしら、けっこう健闘させてもらっているけど、あれ、あれ、なんか変ね?」
貴家猿 「あ~ん体が、痺れる~。」
岩猿 「動か、ない…。」
赤城(魔人) 「さて、毒が効いてきたようだな。まずは貴様から食らってやろう。妖魔、百足の化神!」
百足の化神達に捕まる貴家猿。舞台中央、猿丸が平場に降り、赤城が中段に上り立ち位置を変える。
貴家猿 「観猿!駄目!猿丸様!もう駄目!観猿が!」
赤城(魔人) 「死ね猿。」
猿丸 「おい赤城!お前の母ちゃん、しゃくれ~!」
赤城(魔人) 「ああ?」
猿丸 「見たな。」
猿丸が弓を放つ。
暗転。
映像で赤城の左目が弓矢で貫かれる。弓矢の音と貫かれる音が会場に響く。照明が落ちて映像が流れている間に赤城は弓矢が刺さった状態にする。
照明戻る。
赤城(魔人) 「ぎゃあああ!なんだ!なんだこの弓矢は!うああああ!」
弓矢を引き抜こうとするが、手が焼ける!合わせて妖魔が上手二階に登場し、苦しみだす。百足の化神達も苦しみ倒れていく。
赤城(魔人) 「うああああ!抜けない!手が焼ける!うああああ!」
猿丸 「妖魔にその弓矢を抜く事はできねえよ。妖魔必滅。」
華厳 「いや~っ!」
猿丸 「華厳の姫!」
華厳が抱きついてくると思い両手を広げ幸せそうな猿丸。華厳は猿丸の横を素通りし、赤城の元に駆けつける。
猿丸 「…えっ?」
華厳 「待ってろ、今抜いてやる。動くな、うう、やあ!(弓を抜き捨てる。仮面も取れる。)」
赤城 「があああ!ううううう…華厳…。」
赤城を抱く華厳。
猿丸 「え~~~~~~~~~~っ!(空気を抱いている)観猿!こりゃあどういうこった?」
観猿 「ん~、見るからに二人は恋人同士…とか?」
猿丸 「マジか…聞いてねえぜ…。でもまあ、赤城山の神を退治してくれって頼まれてんだ。止めは刺さなきゃならんだろう…。神剣転生!仏の御魂の剣。」
仏の御魂の弓矢を拾い上げる猿丸。開帳場で弓を剣に変える。赤城の前に立ちはだかる猿丸。
猿丸 「…どきな。」
華厳 「何をする気だ?」
猿丸 「そいつは、妖魔だ。妖魔ってのは既にこの世にない命が、世の理に背き闇の力でこの世にしがみつく命。華厳の姫も神ならわかるだろう。そいつはもうこの世にいちゃならねえ命なんだ!」
必死に、赤城をかばう華厳。
華厳 「違う、こいつは赤城山の命を愛した、赤城山の神だ!」
赤城 「…け…ごん…。」
華厳 「赤城、お前は妖魔なんかじゃないよ。」
赤城 「…こ…れ…。」
華厳に首飾りの石を返す。
華厳 「これは、私の石。持っていてくれたのか。」
息を引き取る赤城。
華厳 「…おい、どうした。おい、返事をしろ、おい。おい!」
猿丸 「…止めを刺すまでもなかったか。」
刀を下ろす猿丸。
華厳 「ふざけるな!おい!一緒に赤城山を美しい山に戻すって約束しただろう!目を覚ませ!赤城、赤城…死なせない。死なせるものか!私との約束、果たしてもらうぞ!赤城の時よ!思い出せ!」
音楽(クロノクロス 神の庭)華厳の周りに光の輪が幾重にも走る。驚く男体。
男体 「おい!おい!華厳!何をしておる!何をしておるのだ!」
華厳 「赤城の時間を巻き戻す!」
男体 「な!時を止めるどころか巻き戻しなどしたら神通力を使い果たしてしまうぞ!」
猿丸 「な、なんと!仏の御霊の傷が、赤城の傷が治っていく!信じられん!」
男体 「華厳、やめなさい!やめろというのが分からんのか!やめなさい!」
華厳 「赤城、もう大丈夫よ…。」
神通力を使い果たし、崩れ落ちる華厳。目を覚ます赤城。赤城は妖魔の仮面を外している。
男体 「なんということだ…。華厳から神通力が感じられん。ただの人間になってしまった。」
しゃがみこむ男体。
赤城 「うう、華厳…。」
猿丸 「さてと、せっかく傷が治ったところでもうしわけねえが、おめえにゃ妖気がある。すまねえが切らせてもらうぜ。」
カラス 「赤城様ーっ!」
カラスが飛び込んで猿丸に襲い掛かるが、猿丸にバッサリ切られる。
フクロウ 「お前の本気見せてもらったべ。今度はワシじゃ~ホーッ!」
猿丸 「無駄だ。」
バッサリ切られるフクロウ。
赤城 「カラス…。フクロウ…。」
カラス 「赤城様…。オラ、燃える前の緑豊かな赤城の山が好きだったんだべ…。」
フクロウ 「赤城様…。あんたおっかなくなっちまったけど、それでもワシらはあんたが大好きなんだべ…。」
力尽きるカラスとフクロウ。
猿丸 「なんだこいつら、妖魔らしくもねえ。」
華厳 「させない…。」
力なく、赤城をかばう華厳。
猿丸 「な、なぜだ!華厳の姫!なぜあんたは神を捨ててまで妖魔をかばう!」
華厳 「黙れ!赤城は妖魔じゃない、赤城は、赤城山の神、赤城だ!」
赤城 「華厳…。うっ、うっ、ぐっ、ぐああ!」
雷鳴。赤城が人体と神体に分かれる。
赤城は倒れ込むが、舞台中央開帳場より赤城山の神が現れる。
赤城山の神 「もういい。」
猿丸 「な、なに?何が起こった。」
男体 「気を付けろ!そいつは人体と神体を切り分けられるぞ!」
猿丸 「するってえと、てめえが神体、いや妖魔か!」
赤城山の神 「…華厳。あなたの愛は俺に届いた。俺の人体と共に生きるがいい。」
猿丸 「…うん?てめえ、妖魔の呪縛から開放されたのか?」
赤城山の神 「いいや、仏の御魂のおかげで妖魔の力が弱まっただけだ。もうじき俺の魂は妖魔に食いつくされる。」
赤城 「なぜだ!神体よ、俺は今更自分の命を拾おうとは思わん。お前と一つになった時、俺の覚悟はすでに決まっている!」
赤城山の神 「だまらんか人間!お前と同じように!…俺もお前と一つになって華厳を愛したのだ。ならば!お前は華厳と共に生きよ!お前は…、俺だ。」
赤城 「しかしお前が…。」
赤城山の神 「お前の望みは、俺の望みだ。」
猿丸 「どうにもならねえのか?」
赤城山の神 「ならんな。妖魔に魂を売ったものの末路だ。思えば俺は、あの落雷による山火事の時にすでに死んでいたのかもしれん。」
猿丸 「落雷?山火事?(仏の御霊の剣を見て思案する。)」
赤城山の神 「心残りは、」
赤城 「妖魔と化した赤城山の命たち。」
赤城山の神 「俺の命尽きれば、時期、他の妖魔達も命尽きるだろう。」
赤城 「しかし、妖魔の、闇の心に縛られたまま命尽きるのはあまりに不憫だ。」
赤城山の神 「できるなら、その仏の御魂でこいつらの魂を救ってやれないか。」
猿丸 「え、あ、あ、あ~あ、妖魔に魂を売りやがった、くだらねえ神だと思ったが、粋じゃねえか!よ、ようし、てめえの後始末、この猿丸がつけといてやらあ、安心しやがれ。」
赤城山の神 「人間の俺よ。赤城山を、そして華厳を頼む。」
赤城 「神体。」
猿丸 「いいのか?」
赤城山の神 「構わん。」
猿丸 「あ~あ赤城山の神、その名前、忘れねえでいてやらあ!さらばだ!」
華厳 「赤城!(赤城山の神に対して)」
華厳の叫び声に対しふっと華厳を見る赤城山の神。
雷鳴。
猿丸の仏の御霊が赤城山の神を切り裂く。なかよしたちの登場に合わせ音楽(ガンダムUCからユニコーン)
なかよし 「(上手平場)今じゃ!赤城山の神よ貴方は妖魔ではない!行くぞみんな!君達の言霊が赤城山の神を救う。愛!」
愛 「(上手中段・共感の言霊)赤城!あんた誰よりも頑張ったよ!ずっと見てたから!きっとやり直せる!」
なかよし 「龍之介!」
龍之介 「(下手中段・生活力の言霊)赤城!俺んちは赤城山で豚を育ててるんだぜ!赤城のトンカツ食えば元気百倍!」
なかよし 「美森!」
美森 「(下手二階・自然愛の言霊)赤城!山の木も風も、みんなあなたを待ってるよ!もう一度、山の声を聞いて!」
なかよし 「勇気!」
勇気 「(上手二階・勇気の言霊)こ、こわい…。(音楽切れる)」
なかよし 「そう、こわい!なっ勇気君!」
勇気 「こわい、でも!(怖くてハアハアしている)」
なかよし 「思いを伝えるんじゃ!」
愛 「勇気、しっかりして!」
子供達 「勇気!」
勇気 「僕は勇気だ!僕、赤城山が…大好きなんだ! 僕も、守りたい!」
華厳の石が激しく光り輝く。音楽(BIGINING)
なかよし 「赤城山の神よ!聞いたか!この子らこそあなたがくれた未来の光!赤城と華厳の子孫!あなたは妖魔の力に頼らずとも未来を作ったのだ!」
子供達 「僕らは未来の赤城山から来たんだ!」
赤城山の神 「…未来。」
赤城山の神の顔から妖魔の仮面が剥がれ落ちる。同時に上手二階の妖魔も倒れる(消える)。
なかよし 「妖魔がはがれた!今こそすべての力を!甦れ赤城山の神!」
光の輪が幾重にも赤城山の神を包み込む。
赤城山の神 「暖かい、これは華厳の…(目を閉じる)…チュウゼン…お前は私のために千年も神通力をためてここに来たのか?」
ゆっくり頷く、なかよし。
赤城山の神 「神、人となりこの世にあらわれ、人より神の真実を知る。」
立ち上がり、倒れている華厳の手を取る赤城。見つめる赤城山の神。
赤城・赤城山の神(同時)「俺はこれまで命こそ一番大事なものと思っていた。が、違うのかもしれない。強い思い、響きあう命の輝き。命の限りは、命より大切なことがある証か。」
赤城山の神 「教えられたよ、人間。赤城山の命たちよ、行こう、未来へ。」
仏の御霊に切られたカラス、フクロウを従え、微笑みながら光の中(舞台中央)に消えていく。
龍之介 「お、おい、おじさん!赤城山の神、消えちゃったぞ!」
なかよし 「赤城山の神は、赤城山に帰って行ったのじゃ。」
美森 「赤城山の神は助かったの?」
なかよし 「ああ、赤城山の神は救われたよ。そしてわしの心もな。」
子供達 「やったーっ!」
赤城 「どうなっているんだ?君達はいったい?」
カッコウが鳴き続ける。
なかよし 「おおっと!時間切れじゃ、みんな元の世界に帰るぞ!」
龍之介 「ええ!なんで?」
愛 「いいから、行くわよ龍之介。」
去っていくなかよしと子供達。
男体 「不思議な格好をした童たちじゃったな。」
赤城 「ええ本当に。」
男体 「…貴様、何普通に話しかけとる!」
華厳 「お父さん止めて!」
男体 「おお、華厳、大丈夫なのか?」
華厳 「ええ、体は大丈夫よ、神通力は無くなっちゃったけど。」
男体 「そうじゃ!赤城、貴様なんかのために!」
華厳 「だから止めてって言ってるでしょう!」
女峰 「あなた!華厳!」
華厳 「お母さん。」
女峰 「猿丸様。私はあなたに謝りに来たの。実は華厳と赤城は…。」
猿丸 「待て~い!それ以上言うのは野暮ってもんだぜ女峰さん。その二人をみてればこの猿丸、自分の立ち回りは心得てるつもりだぜ。」
観猿 「さ、る、ま、る、さ、ま…。」
猿丸 「おおっと、悪かったな、三猿よ。今その体の毒を取ってやらあ、そしてここいらの妖魔も一気に片付けるぜ!いくぜ!おめえらの未来、祝ってやらあ!神剣天空!仏の御魂!(剣が上昇する)天にはじけて降り注げ!仏の涙(フツノナミダ)!」
剣が爆発し舞台一面に銀色の雨(照明)が降り注ぐ。妖魔達は一人づつその場で一回転し、退場していく。
赤城 「この銀の雨は…。」
女峰 「仏の涙…。」
男体 「ん、んん?(体を障って)痺れが、痺れが消えた!」
猿丸 「仏の心は母心。落ちて命の泉湧く~ってな。これでここいらの妖魔は仏の涙で浄化されるだろうぜ。さあてと、三猿、動けるようになったろう。国へ帰るぜ!」
観猿 「さ、る、ま、る、さ、ま!お父様に叱られるわよ!仏の涙なんて使ったら仏の御魂はもうう~う~。」
猿丸に口を押さえられる観猿。
猿丸 「だから野暮な事言ってんじゃねえぜ観猿。仏の御魂は今やおいらの心にあるって事よ。」
岩猿 「カ、カッコええで猿丸様。仏の御魂は鹿島から借りてたんやなかったのか?」
貴家猿 「あ~ん、猿丸様はやっぱり最高よ~。私をお嫁さんにして~。」
猿丸 「な~に、鹿島の野郎もこうなることは概ね分かってたろうよ。さ~て、馴れ初めはなんにせよ、仏の御魂を取り戻せっていう親父の命令は果たせたんだ!これで国へ帰れるってもんだろう!」
観猿 「う~ん。まあ、これで良かったのね。」
猿丸 「では、依頼は果たしたぜ、女峰さんよ。華厳の姫は残念だが、嫁は国へ帰って探すとするぜ。赤城!華厳の姫をもう泣かすんじゃねえぜ。じゃあな、筋斗雲~!」
去っていく猿丸たち。
男体 「気持ちのいいやつらだったのう。さすが鹿島の…?やつら何者じゃ?」
女峰 「何者でも良いではないですか?彼らは二荒を救ってくれたではありませんか。」
男体 「まあ、これから二荒では猿を大事にせねばならんな、ぶわははは。さてと、赤城、とどめを刺してくれる!」
華厳 「お父さん。」
男体 「なんじゃ。」
華厳 「私、できてるの。」
男体 「できてるって何が?」
華厳 「赤城の赤ちゃん。」
男体 「ぱおーん。(絶叫)」
倒れる男体。抱き合う華厳と赤城。家来達が男体様と口々に叫ぶが、その声はどこか楽しげである。
上手花道のなかよし達に照明切り替え。
なかよし 「ふふふ、では、父さん、母さん、お爺ちゃん、お婆ちゃん。未来でお会いしましょう。さあみんな、帰ろう、未来へ!ユバ君、これが最後のお仕事じゃ!」
ユバ 「イエス、オール・ライト。アテンション・プリーズ、アテンション・プリーズ、ウィー・アー・カンバック・トゥー・ザ・フューチャー。オープン・ザ・ドリーム。」
静かな湖畔フェードイン。舞台中央奥が光輝く。光の中に消える子供達となかよし。静かな湖畔フェードアウト。
暗転。
猿丸 「動くな~、動くな~、ふらふらすんじゃねえぞ~。」
赤城(魔人) 「くそ、しつこい、だが!猿が神にかなうと思うな!」
観猿 「あ~らそうかしら、けっこう健闘させてもらっているけど、あれ、あれ、なんか変ね?」
貴家猿 「あ~ん体が、痺れる~。」
岩猿 「動か、ない…。」
赤城(魔人) 「さて、毒が効いてきたようだな。まずは貴様から食らってやろう。妖魔、百足の化神!」
百足の化神達に捕まる貴家猿。舞台中央、猿丸が平場に降り、赤城が中段に上り立ち位置を変える。
貴家猿 「観猿!駄目!猿丸様!もう駄目!観猿が!」
赤城(魔人) 「死ね猿。」
猿丸 「おい赤城!お前の母ちゃん、しゃくれ~!」
赤城(魔人) 「ああ?」
猿丸 「見たな。」
猿丸が弓を放つ。
暗転。
映像で赤城の左目が弓矢で貫かれる。弓矢の音と貫かれる音が会場に響く。照明が落ちて映像が流れている間に赤城は弓矢が刺さった状態にする。
照明戻る。
赤城(魔人) 「ぎゃあああ!なんだ!なんだこの弓矢は!うああああ!」
弓矢を引き抜こうとするが、手が焼ける!合わせて妖魔が上手二階に登場し、苦しみだす。百足の化神達も苦しみ倒れていく。
赤城(魔人) 「うああああ!抜けない!手が焼ける!うああああ!」
猿丸 「妖魔にその弓矢を抜く事はできねえよ。妖魔必滅。」
華厳 「いや~っ!」
猿丸 「華厳の姫!」
華厳が抱きついてくると思い両手を広げ幸せそうな猿丸。華厳は猿丸の横を素通りし、赤城の元に駆けつける。
猿丸 「…えっ?」
華厳 「待ってろ、今抜いてやる。動くな、うう、やあ!(弓を抜き捨てる。仮面も取れる。)」
赤城 「があああ!ううううう…華厳…。」
赤城を抱く華厳。
猿丸 「え~~~~~~~~~~っ!(空気を抱いている)観猿!こりゃあどういうこった?」
観猿 「ん~、見るからに二人は恋人同士…とか?」
猿丸 「マジか…聞いてねえぜ…。でもまあ、赤城山の神を退治してくれって頼まれてんだ。止めは刺さなきゃならんだろう…。神剣転生!仏の御魂の剣。」
仏の御魂の弓矢を拾い上げる猿丸。開帳場で弓を剣に変える。赤城の前に立ちはだかる猿丸。
猿丸 「…どきな。」
華厳 「何をする気だ?」
猿丸 「そいつは、妖魔だ。妖魔ってのは既にこの世にない命が、世の理に背き闇の力でこの世にしがみつく命。華厳の姫も神ならわかるだろう。そいつはもうこの世にいちゃならねえ命なんだ!」
必死に、赤城をかばう華厳。
華厳 「違う、こいつは赤城山の命を愛した、赤城山の神だ!」
赤城 「…け…ごん…。」
華厳 「赤城、お前は妖魔なんかじゃないよ。」
赤城 「…こ…れ…。」
華厳に首飾りの石を返す。
華厳 「これは、私の石。持っていてくれたのか。」
息を引き取る赤城。
華厳 「…おい、どうした。おい、返事をしろ、おい。おい!」
猿丸 「…止めを刺すまでもなかったか。」
刀を下ろす猿丸。
華厳 「ふざけるな!おい!一緒に赤城山を美しい山に戻すって約束しただろう!目を覚ませ!赤城、赤城…死なせない。死なせるものか!私との約束、果たしてもらうぞ!赤城の時よ!思い出せ!」
音楽(クロノクロス 神の庭)華厳の周りに光の輪が幾重にも走る。驚く男体。
男体 「おい!おい!華厳!何をしておる!何をしておるのだ!」
華厳 「赤城の時間を巻き戻す!」
男体 「な!時を止めるどころか巻き戻しなどしたら神通力を使い果たしてしまうぞ!」
猿丸 「な、なんと!仏の御霊の傷が、赤城の傷が治っていく!信じられん!」
男体 「華厳、やめなさい!やめろというのが分からんのか!やめなさい!」
華厳 「赤城、もう大丈夫よ…。」
神通力を使い果たし、崩れ落ちる華厳。目を覚ます赤城。赤城は妖魔の仮面を外している。
男体 「なんということだ…。華厳から神通力が感じられん。ただの人間になってしまった。」
しゃがみこむ男体。
赤城 「うう、華厳…。」
猿丸 「さてと、せっかく傷が治ったところでもうしわけねえが、おめえにゃ妖気がある。すまねえが切らせてもらうぜ。」
カラス 「赤城様ーっ!」
カラスが飛び込んで猿丸に襲い掛かるが、猿丸にバッサリ切られる。
フクロウ 「お前の本気見せてもらったべ。今度はワシじゃ~ホーッ!」
猿丸 「無駄だ。」
バッサリ切られるフクロウ。
赤城 「カラス…。フクロウ…。」
カラス 「赤城様…。オラ、燃える前の緑豊かな赤城の山が好きだったんだべ…。」
フクロウ 「赤城様…。あんたおっかなくなっちまったけど、それでもワシらはあんたが大好きなんだべ…。」
力尽きるカラスとフクロウ。
猿丸 「なんだこいつら、妖魔らしくもねえ。」
華厳 「させない…。」
力なく、赤城をかばう華厳。
猿丸 「な、なぜだ!華厳の姫!なぜあんたは神を捨ててまで妖魔をかばう!」
華厳 「黙れ!赤城は妖魔じゃない、赤城は、赤城山の神、赤城だ!」
赤城 「華厳…。うっ、うっ、ぐっ、ぐああ!」
雷鳴。赤城が人体と神体に分かれる。
赤城は倒れ込むが、舞台中央開帳場より赤城山の神が現れる。
赤城山の神 「もういい。」
猿丸 「な、なに?何が起こった。」
男体 「気を付けろ!そいつは人体と神体を切り分けられるぞ!」
猿丸 「するってえと、てめえが神体、いや妖魔か!」
赤城山の神 「…華厳。あなたの愛は俺に届いた。俺の人体と共に生きるがいい。」
猿丸 「…うん?てめえ、妖魔の呪縛から開放されたのか?」
赤城山の神 「いいや、仏の御魂のおかげで妖魔の力が弱まっただけだ。もうじき俺の魂は妖魔に食いつくされる。」
赤城 「なぜだ!神体よ、俺は今更自分の命を拾おうとは思わん。お前と一つになった時、俺の覚悟はすでに決まっている!」
赤城山の神 「だまらんか人間!お前と同じように!…俺もお前と一つになって華厳を愛したのだ。ならば!お前は華厳と共に生きよ!お前は…、俺だ。」
赤城 「しかしお前が…。」
赤城山の神 「お前の望みは、俺の望みだ。」
猿丸 「どうにもならねえのか?」
赤城山の神 「ならんな。妖魔に魂を売ったものの末路だ。思えば俺は、あの落雷による山火事の時にすでに死んでいたのかもしれん。」
猿丸 「落雷?山火事?(仏の御霊の剣を見て思案する。)」
赤城山の神 「心残りは、」
赤城 「妖魔と化した赤城山の命たち。」
赤城山の神 「俺の命尽きれば、時期、他の妖魔達も命尽きるだろう。」
赤城 「しかし、妖魔の、闇の心に縛られたまま命尽きるのはあまりに不憫だ。」
赤城山の神 「できるなら、その仏の御魂でこいつらの魂を救ってやれないか。」
猿丸 「え、あ、あ、あ~あ、妖魔に魂を売りやがった、くだらねえ神だと思ったが、粋じゃねえか!よ、ようし、てめえの後始末、この猿丸がつけといてやらあ、安心しやがれ。」
赤城山の神 「人間の俺よ。赤城山を、そして華厳を頼む。」
赤城 「神体。」
猿丸 「いいのか?」
赤城山の神 「構わん。」
猿丸 「あ~あ赤城山の神、その名前、忘れねえでいてやらあ!さらばだ!」
華厳 「赤城!(赤城山の神に対して)」
華厳の叫び声に対しふっと華厳を見る赤城山の神。
雷鳴。
猿丸の仏の御霊が赤城山の神を切り裂く。なかよしたちの登場に合わせ音楽(ガンダムUCからユニコーン)
なかよし 「(上手平場)今じゃ!赤城山の神よ貴方は妖魔ではない!行くぞみんな!君達の言霊が赤城山の神を救う。愛!」
愛 「(上手中段・共感の言霊)赤城!あんた誰よりも頑張ったよ!ずっと見てたから!きっとやり直せる!」
なかよし 「龍之介!」
龍之介 「(下手中段・生活力の言霊)赤城!俺んちは赤城山で豚を育ててるんだぜ!赤城のトンカツ食えば元気百倍!」
なかよし 「美森!」
美森 「(下手二階・自然愛の言霊)赤城!山の木も風も、みんなあなたを待ってるよ!もう一度、山の声を聞いて!」
なかよし 「勇気!」
勇気 「(上手二階・勇気の言霊)こ、こわい…。(音楽切れる)」
なかよし 「そう、こわい!なっ勇気君!」
勇気 「こわい、でも!(怖くてハアハアしている)」
なかよし 「思いを伝えるんじゃ!」
愛 「勇気、しっかりして!」
子供達 「勇気!」
勇気 「僕は勇気だ!僕、赤城山が…大好きなんだ! 僕も、守りたい!」
華厳の石が激しく光り輝く。音楽(BIGINING)
なかよし 「赤城山の神よ!聞いたか!この子らこそあなたがくれた未来の光!赤城と華厳の子孫!あなたは妖魔の力に頼らずとも未来を作ったのだ!」
子供達 「僕らは未来の赤城山から来たんだ!」
赤城山の神 「…未来。」
赤城山の神の顔から妖魔の仮面が剥がれ落ちる。同時に上手二階の妖魔も倒れる(消える)。
なかよし 「妖魔がはがれた!今こそすべての力を!甦れ赤城山の神!」
光の輪が幾重にも赤城山の神を包み込む。
赤城山の神 「暖かい、これは華厳の…(目を閉じる)…チュウゼン…お前は私のために千年も神通力をためてここに来たのか?」
ゆっくり頷く、なかよし。
赤城山の神 「神、人となりこの世にあらわれ、人より神の真実を知る。」
立ち上がり、倒れている華厳の手を取る赤城。見つめる赤城山の神。
赤城・赤城山の神(同時)「俺はこれまで命こそ一番大事なものと思っていた。が、違うのかもしれない。強い思い、響きあう命の輝き。命の限りは、命より大切なことがある証か。」
赤城山の神 「教えられたよ、人間。赤城山の命たちよ、行こう、未来へ。」
仏の御霊に切られたカラス、フクロウを従え、微笑みながら光の中(舞台中央)に消えていく。
龍之介 「お、おい、おじさん!赤城山の神、消えちゃったぞ!」
なかよし 「赤城山の神は、赤城山に帰って行ったのじゃ。」
美森 「赤城山の神は助かったの?」
なかよし 「ああ、赤城山の神は救われたよ。そしてわしの心もな。」
子供達 「やったーっ!」
赤城 「どうなっているんだ?君達はいったい?」
カッコウが鳴き続ける。
なかよし 「おおっと!時間切れじゃ、みんな元の世界に帰るぞ!」
龍之介 「ええ!なんで?」
愛 「いいから、行くわよ龍之介。」
去っていくなかよしと子供達。
男体 「不思議な格好をした童たちじゃったな。」
赤城 「ええ本当に。」
男体 「…貴様、何普通に話しかけとる!」
華厳 「お父さん止めて!」
男体 「おお、華厳、大丈夫なのか?」
華厳 「ええ、体は大丈夫よ、神通力は無くなっちゃったけど。」
男体 「そうじゃ!赤城、貴様なんかのために!」
華厳 「だから止めてって言ってるでしょう!」
女峰 「あなた!華厳!」
華厳 「お母さん。」
女峰 「猿丸様。私はあなたに謝りに来たの。実は華厳と赤城は…。」
猿丸 「待て~い!それ以上言うのは野暮ってもんだぜ女峰さん。その二人をみてればこの猿丸、自分の立ち回りは心得てるつもりだぜ。」
観猿 「さ、る、ま、る、さ、ま…。」
猿丸 「おおっと、悪かったな、三猿よ。今その体の毒を取ってやらあ、そしてここいらの妖魔も一気に片付けるぜ!いくぜ!おめえらの未来、祝ってやらあ!神剣天空!仏の御魂!(剣が上昇する)天にはじけて降り注げ!仏の涙(フツノナミダ)!」
剣が爆発し舞台一面に銀色の雨(照明)が降り注ぐ。妖魔達は一人づつその場で一回転し、退場していく。
赤城 「この銀の雨は…。」
女峰 「仏の涙…。」
男体 「ん、んん?(体を障って)痺れが、痺れが消えた!」
猿丸 「仏の心は母心。落ちて命の泉湧く~ってな。これでここいらの妖魔は仏の涙で浄化されるだろうぜ。さあてと、三猿、動けるようになったろう。国へ帰るぜ!」
観猿 「さ、る、ま、る、さ、ま!お父様に叱られるわよ!仏の涙なんて使ったら仏の御魂はもうう~う~。」
猿丸に口を押さえられる観猿。
猿丸 「だから野暮な事言ってんじゃねえぜ観猿。仏の御魂は今やおいらの心にあるって事よ。」
岩猿 「カ、カッコええで猿丸様。仏の御魂は鹿島から借りてたんやなかったのか?」
貴家猿 「あ~ん、猿丸様はやっぱり最高よ~。私をお嫁さんにして~。」
猿丸 「な~に、鹿島の野郎もこうなることは概ね分かってたろうよ。さ~て、馴れ初めはなんにせよ、仏の御魂を取り戻せっていう親父の命令は果たせたんだ!これで国へ帰れるってもんだろう!」
観猿 「う~ん。まあ、これで良かったのね。」
猿丸 「では、依頼は果たしたぜ、女峰さんよ。華厳の姫は残念だが、嫁は国へ帰って探すとするぜ。赤城!華厳の姫をもう泣かすんじゃねえぜ。じゃあな、筋斗雲~!」
去っていく猿丸たち。
男体 「気持ちのいいやつらだったのう。さすが鹿島の…?やつら何者じゃ?」
女峰 「何者でも良いではないですか?彼らは二荒を救ってくれたではありませんか。」
男体 「まあ、これから二荒では猿を大事にせねばならんな、ぶわははは。さてと、赤城、とどめを刺してくれる!」
華厳 「お父さん。」
男体 「なんじゃ。」
華厳 「私、できてるの。」
男体 「できてるって何が?」
華厳 「赤城の赤ちゃん。」
男体 「ぱおーん。(絶叫)」
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5
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