6 / 114
本編
第3話 村の現状②
しおりを挟む
「私が、村に来た時にはいつ村が無くなってもおかしくない状況でした」
やっぱり、危機的状況になっていたんだね。当たり前だけど……
「私が来る二十年前までは、魔の森から流れ出る魔素の影響が程よく、作物も立派でおいしい物が育っていました」
魔の森があることも悪いことばかりじゃなかったのか。
「公爵家から見放され放置されていても行商人が来たりして、村はそれなりに潤っていたしやっていけてたらしいのですが、魔素が長年の蓄積により瘴気となって、畑をダメにしてしまい作物が育たなくなっていきました」
やっぱり、デメリットもあるよね。
「しばらくして、行商人もこなくなり、私が村長になってからも試行錯誤しているのですが改善がみられず、村が滅ぶのを何とかくい止めているのが現状です」
村長さんが、頑張っているから何とかって感じか。
村長さんが、来ていなかったらやっぱり村人は死に絶え村はなくなっていたろう。
やったことはないけどこれは私の出番だな。そう思い私は拳を握る。
「どうしたアイリス?」
「私の力で瘴気は何とかなるのではないかと思いまして、やったことないけど頑張ってみようと決心していたのです」
私は、そう言って、カイル兄様に拳を握ってやるぞって顔した。
「そうか、でどうするんだ」
あれ?呆れられている?まあ気にせず説明しよう。
「はい、瘴気なら聖魔法で浄化出きるのではないかと思いますので、そうすればまた作物も育つのではないかと思いますよ」
「そうか、じゃあ早速試してみるか、村長、いいだろうか?」
「はい、また作物が育つのなら是非。私が来た頃には作物は育たなくなっていたので私は作物が育っているこの村を見たことがないので、妻は小さい時に見たことがあるようなので、妻も喜ぶと思いますので、村の畑に案内いたします」
そうして、村長さんに村の畑に案内してもらった。
あらら、これは酷い。ほとんど芽も葉も出てない。
出ていたとしても枯れかかっている。
これは作物が採れても小さい物ばかりだろう。
まあ、少しだけでも採れればいい方という感じだ。
村長さんが見知らぬ私たちを連れて畑に来たので、村人たちが集まってきた。
村長さんがいるので私たちの方に近付いてくる人達は、村長さんの奥さんと息子さんに娘さんかな?
「あなた、この方々は?」
「ああ、この方々の身分については家に戻りお前たちに話してから村人みんなに説明するから待ってくれるかな」
私たちのことより畑をどうにかしなくちゃだからね。
「もしかしたら畑が何とか出きるかも知れないとのことだったので、来てもらった」
「あなたが、そう言うならわかりました」
そうだよね。いきなり来て、何とかなるかもと言われても信じきれないよね。
そんな顔を奥さんも息子さんも娘さんかもしている。
話が聞こえていた村人たちも同じ顔をしている。
「じゃあ、やってみますね」
私は、数歩前に出て畑に近付き、手を広げ念じた。
(浄化)
すると、畑の土が光だし、数分で消えた。おお、これは成功したんじゃない。
「聖魔法で土に溜まった瘴気の浄化が出来たと思います」
浄化できたことを伝えた。
「まあ、今植えてある作物は瘴気でダメになってしまってるので、これ以上育たないと思いますので、新たに種を撒いたり、苗を植えて試してみない本当に成功したかみんなわからないと思いますが、私は浄化できたと思います」
「村長、新しい種や苗は残っているか?」
「はい、ありますが……今から植えるのですか?」
そうだよね。育つかわからないけどここまで世話した作物を抜いて、新たにと言ったら今までやってきたことが無駄になるので只でさえ少ない食料が無くなるんだもんね。
「しばらくの食料はこちらで用意してあるからやってくれぬか?」
「わかりました」
納得した村長と村長に連れられて行った息子と村人数人が種と苗を持って戻ってきた。
「こちらが、今植えられている作物の来年分の種とこの季節から植える作物の苗です」
苗の方は、ちゃんと浄化されていることがわかってから植えればいいよね。
「じゃあ、今植えられている作物を抜いて、種を植えてください私たちも手伝うので」
「いえいえ、貴方様方に手伝ってもらうなどとんでもないです。我々でやるのでお待ちくださいませ」
村長は、慌てた様子でそう言うと奥さんやお子さん、村人達に指示して作物を抜いて種を撒いていた。
私は、今は一応公爵令嬢だけど、前世はこちらの世界でいう平民だった。
都市部で、育ったけど子供の頃は、祖父母の家のある田舎で田んぼや畑仕事のお手伝いをしたこともあるので、手伝うのは気にしない。
カイル兄様も私がお願いすれば、やってくれそうである。
私とカイル兄様の専属や料理長のゾイルさんと見習いのマキさんは、主である私やカイル兄様がやるといっているのに自分たちは、否とは言わないというか言えない。
みんな不満がある人もいるかもだと仕方なくでも手伝ってくれると思うんだけどな。
などと、考えている間に種まきが終わったみたいで村長さんや村人たちが戻ってくる。
やっぱり、危機的状況になっていたんだね。当たり前だけど……
「私が来る二十年前までは、魔の森から流れ出る魔素の影響が程よく、作物も立派でおいしい物が育っていました」
魔の森があることも悪いことばかりじゃなかったのか。
「公爵家から見放され放置されていても行商人が来たりして、村はそれなりに潤っていたしやっていけてたらしいのですが、魔素が長年の蓄積により瘴気となって、畑をダメにしてしまい作物が育たなくなっていきました」
やっぱり、デメリットもあるよね。
「しばらくして、行商人もこなくなり、私が村長になってからも試行錯誤しているのですが改善がみられず、村が滅ぶのを何とかくい止めているのが現状です」
村長さんが、頑張っているから何とかって感じか。
村長さんが、来ていなかったらやっぱり村人は死に絶え村はなくなっていたろう。
やったことはないけどこれは私の出番だな。そう思い私は拳を握る。
「どうしたアイリス?」
「私の力で瘴気は何とかなるのではないかと思いまして、やったことないけど頑張ってみようと決心していたのです」
私は、そう言って、カイル兄様に拳を握ってやるぞって顔した。
「そうか、でどうするんだ」
あれ?呆れられている?まあ気にせず説明しよう。
「はい、瘴気なら聖魔法で浄化出きるのではないかと思いますので、そうすればまた作物も育つのではないかと思いますよ」
「そうか、じゃあ早速試してみるか、村長、いいだろうか?」
「はい、また作物が育つのなら是非。私が来た頃には作物は育たなくなっていたので私は作物が育っているこの村を見たことがないので、妻は小さい時に見たことがあるようなので、妻も喜ぶと思いますので、村の畑に案内いたします」
そうして、村長さんに村の畑に案内してもらった。
あらら、これは酷い。ほとんど芽も葉も出てない。
出ていたとしても枯れかかっている。
これは作物が採れても小さい物ばかりだろう。
まあ、少しだけでも採れればいい方という感じだ。
村長さんが見知らぬ私たちを連れて畑に来たので、村人たちが集まってきた。
村長さんがいるので私たちの方に近付いてくる人達は、村長さんの奥さんと息子さんに娘さんかな?
「あなた、この方々は?」
「ああ、この方々の身分については家に戻りお前たちに話してから村人みんなに説明するから待ってくれるかな」
私たちのことより畑をどうにかしなくちゃだからね。
「もしかしたら畑が何とか出きるかも知れないとのことだったので、来てもらった」
「あなたが、そう言うならわかりました」
そうだよね。いきなり来て、何とかなるかもと言われても信じきれないよね。
そんな顔を奥さんも息子さんも娘さんかもしている。
話が聞こえていた村人たちも同じ顔をしている。
「じゃあ、やってみますね」
私は、数歩前に出て畑に近付き、手を広げ念じた。
(浄化)
すると、畑の土が光だし、数分で消えた。おお、これは成功したんじゃない。
「聖魔法で土に溜まった瘴気の浄化が出来たと思います」
浄化できたことを伝えた。
「まあ、今植えてある作物は瘴気でダメになってしまってるので、これ以上育たないと思いますので、新たに種を撒いたり、苗を植えて試してみない本当に成功したかみんなわからないと思いますが、私は浄化できたと思います」
「村長、新しい種や苗は残っているか?」
「はい、ありますが……今から植えるのですか?」
そうだよね。育つかわからないけどここまで世話した作物を抜いて、新たにと言ったら今までやってきたことが無駄になるので只でさえ少ない食料が無くなるんだもんね。
「しばらくの食料はこちらで用意してあるからやってくれぬか?」
「わかりました」
納得した村長と村長に連れられて行った息子と村人数人が種と苗を持って戻ってきた。
「こちらが、今植えられている作物の来年分の種とこの季節から植える作物の苗です」
苗の方は、ちゃんと浄化されていることがわかってから植えればいいよね。
「じゃあ、今植えられている作物を抜いて、種を植えてください私たちも手伝うので」
「いえいえ、貴方様方に手伝ってもらうなどとんでもないです。我々でやるのでお待ちくださいませ」
村長は、慌てた様子でそう言うと奥さんやお子さん、村人達に指示して作物を抜いて種を撒いていた。
私は、今は一応公爵令嬢だけど、前世はこちらの世界でいう平民だった。
都市部で、育ったけど子供の頃は、祖父母の家のある田舎で田んぼや畑仕事のお手伝いをしたこともあるので、手伝うのは気にしない。
カイル兄様も私がお願いすれば、やってくれそうである。
私とカイル兄様の専属や料理長のゾイルさんと見習いのマキさんは、主である私やカイル兄様がやるといっているのに自分たちは、否とは言わないというか言えない。
みんな不満がある人もいるかもだと仕方なくでも手伝ってくれると思うんだけどな。
などと、考えている間に種まきが終わったみたいで村長さんや村人たちが戻ってくる。
238
あなたにおすすめの小説
【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
《ファンタジー小説大賞エントリー作品》五歳の時に両親を失い施設に預けられたスラゼは、十五歳の時に王国騎士団の魔導士によって、見えていた妖精の声が聞こえる様になった。
なんと十年間放置していたせいでSSSランクになった名をラスと言う妖精だった!
冒険者になったスラゼは、施設で一緒だった仲間レンカとサツナと共に冒険者協会で借りたミニリアカーを引いて旅立つ。
ラスは、リアカーやスラゼのナイフにも加護を与え、軽くしたりのこぎりとして使えるようにしてくれた。そこでスラゼは、得意なDIYでリアカーの改造、テーブルやイス、入れ物などを作って冒険を快適に変えていく。
そして何故か三人は、可愛いモモンガ風モンスターの加護まで貰うのだった。
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
幼馴染パーティーから追放された冒険者~所持していたユニークスキルは限界突破でした~レベル1から始まる成り上がりストーリー
すもも太郎
ファンタジー
この世界は個人ごとにレベルの上限が決まっていて、それが本人の資質として死ぬまで変えられません。(伝説の勇者でレベル65)
主人公テイジンは能力を封印されて生まれた。それはレベルキャップ1という特大のハンデだったが、それ故に幼馴染パーティーとの冒険によって莫大な経験値を積み上げる事が出来ていた。(ギャップボーナス最大化状態)
しかし、レベルは1から一切上がらないまま、免許の更新期限が過ぎてギルドを首になり絶望する。
命を投げ出す決意で訪れた死と再生の洞窟でテイジンの封印が解け、ユニークスキル”限界突破”を手にする。その後、自分の力を知らず知らずに発揮していき、周囲を驚かせながらも一人旅をつづけようとするが‥‥
※1話1500文字くらいで書いております
ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?
音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。
役に立たないから出ていけ?
わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます!
さようなら!
5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
魔法物語 - 倒したモンスターの魔法を習得する加護がチートすぎる件について -
花京院 光
ファンタジー
全ての生命が生まれながらにして持つ魔力。
魔力によって作られる魔法は、日常生活を潤し、モンスターの魔の手から地域を守る。
十五歳の誕生日を迎え、魔術師になる夢を叶えるために、俺は魔法都市を目指して旅に出た。
俺は旅の途中で、「討伐したモンスターの魔法を習得する」という反則的な加護を手に入れた……。
モンスターが巣食う剣と魔法の世界で、チート級の能力に慢心しない主人公が、努力を重ねて魔術師を目指す物語です。
スラム街の幼女、魔導書を拾う。
海夏世もみじ
ファンタジー
スラム街でたくましく生きている六歳の幼女エシラはある日、貴族のゴミ捨て場で一冊の本を拾う。その本は一人たりとも契約できた者はいない伝説の魔導書だったが、彼女はなぜか契約できてしまう。
それからというもの、様々なトラブルに巻き込まれいくうちにみるみる強くなり、スラム街から世界へと羽ばたいて行く。
これは、その魔導書で人々の忘れ物を取り戻してゆき、決して忘れない、忘れられない〝忘れじの魔女〟として生きるための物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる