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本編
第7話 さぁ、みんなパーチーの始まりだ②
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私も串焼きを一本取って口に運ぶ。
「これよこれ、この味よ」
塩味に飽きていた私は、懐かしい味に感動していた。
カイル兄様や専属たち、村人たちも始めての味に最初は驚いていた。
でも、みんな喜んで食べてくれている。
気に入ってもらえたみたいでなによりです。
「ゾイルさん、チーズと白ワインはあるかしら?
あと野菜や魚介類を茹でたいのでお鍋も貸してくださいな」
「ありますけど……チーズはいいですけどアイリス様、白ワインは年齢的にマズいでのでは?私がカイル様に怒られてしまいます」
「ああ、飲むわけじゃないから安心してちょうだい」
「それならいいですけど…… 野菜と魚介類は私たちが茹でときますので茹で上がったらお渡しします」
まあ、普通に考えたら飲む以外ないので渡すの躊躇うわよね。
「じゃあ、魚介類はエビとホタテ……あとは食べたいカニはないですもんね?
野菜はじゃがいも、アスパラ、ニンジン、パプリカをお願いします」
「アイリス様、カニって何ですか?」
私は両手をチョキにしてから
「ハサミを持っていて横に歩く海や川にいる赤かったりする甲羅持った生き物なんだけどわかるかしら?」
「ああ、海蜘蛛や川蜘蛛ですか、あれって食べられるんですか?」
「こっちにもいるんだ、食べられるよ」
勿論、食べれると言った。見た目で、敬遠している感じか?
「海のは茹でて食べると美味しいし、川のは食べたことないけど揚げたりしたら美味しいらしいよ」
「こちらでは見た目が気持ち悪いので漁師たちは網にかかっても捨てちゃってますね」
「勿体ない、美味しいのに……」
やっぱり、思っていた通りだったか。
「アイリス様、エビとホタテや野菜も茹で上がりましたよ」
「じゃあ、ちょっとここ借りるわね」
さて、まずは土魔法で陶器の小型の鍋を作ってと……
「ゾイルさんは、チーズを細かく切っておいてね。」
まず、ニンニクを魔法で作った鍋の内側にこすりつける。 香りを移し、鍋にワインを入れてキッチンの火にかけてアルコール分を飛ばしてっと……
「チーズ、切り終わりましたよ」
ゾイルさんからチーズを受け取ると丁度沸騰したので、チーズを三回ぐらいに分けて混ぜ溶かしながら入れていく。
仕上げに胡椒少々で出来上がり。
「あと硬いパンある?」
「ありますよ、でもアイリス様は硬くて食べるのに大変時間がかかると思いますよ」
「大丈夫よ」
これに浸けて食べるから硬いパンも柔らかくなるからね。
「柔らかくなるからゾイルさんもマキさんも試しに食べてみたら?
鉄串の先にパンや茹でた野菜や魚介類を刺してこれに浸けて食べるのよ」
すると、二人は説明した通りに刺して硬いパンや野菜を浸けて食べ始めた。
「こりゃあうまいし、本当に硬いパンが柔らかくなりましたね」
「パンだけじゃなく野菜も美味しい」
「何という料理ですか?」
「チーズフォンデュっていうの、アルコールは飛ばしてあるからほとんど感じないと思うけど、苦手な人は白ワインの代わりにミルクを使ったらいいしね、 みんなも食べたいだろうから作ってあげてね」
そう言って、私は土魔法でいくつか小型の鍋をつくり渡した。
「あと火からあげちゃうとチーズが固まっちゃうからずっと火にかけたままにしてね」
そう言うとゾイルさんとマキさんはわかれて設置されているバーベキューコンロの所に行き、チーズフォンデュをつくり始めた。
「私も手伝おう」
出来上がった側には村人たちが集まりだした。
チーズフォンデュを楽しんで食べ始めていた。
子供たちは、親に注意されながらしぶしぶミルクで作った方のチーズフォンデュを食べている。
みんな、たくさん食べて満足そうだな。
最後にデザート作るかな。
「何にしようかな、冷蔵庫ないから冷やせないけどプリンでいいか、魔法でなんとかなるでしょう」
冷蔵庫で冷やすよりその方が早いだろうしね。まずは容器を魔法で作って、カラメルからだな。
プリンを作ることに決めたがよさそうな容器がなかったので魔法で人数分作った。
まずは鍋に砂糖と水を入れ火にかけ、焦げ始めたら鍋をたまに回してとろみがついて全体が焦げ茶になってきたので火から離し、できたカラメルソースを容器に均等に入れていった。
「次は、プリン液じゃあ~」
新しい鍋にミルクと砂糖を入れ沸騰させないように注意し、火からおろし冷ましておく。
その間に卵をボウルに割り入れてしっかりほぐし混ぜ、冷ましたミルクを数回に分けて加えさらに混ぜる。
混ぜてできた泡は丁寧にお玉で取り除き、更にこし器でこす。
「ゾイルさん、バニラオイルありますか?」
「ないな、多分……」
無いのか。まあ、無くてもできないわけではないからいいけどね。と思っていると
「私、持ってますよ」
マキさんが持っているらしい。
マキさんからバニラオイルを受け取った。
さてと続き続き。バニラオイルを適量加え香りづけをしてからカラメルソースが入った容器にプリン液を注ぎ入れる。
お鍋に薄い布巾を敷き、プリンの入った容器を並べ、プリン液の半分くらいの高さまで沸騰したお湯を注ぐ。
布巾をまきつけた蓋をして火にかけ蒸す。
「そろそろいいかな」
蒸し上がった感じなので火から離し蓋をしたまま十分くらい待つそして蓋をあけ鍋からプリンを出す。
「よし完成、じゃあ魔法で冷やしちゃおう」
プリンを一ヶ所に並べて、魔法で冷風をあてる。
「ちゃんと冷えた」
それなりに冷たい風をイメージして魔法を使ったのでプリンはしっかり冷えていた。
「皆さん、デザート食べてください、一人一個ですからね」
すると村人たちはカイル兄様からと言った。
しかし、カイル兄様は村人たちに先を譲り、みんな一列に並びプリンを受け取り食べ始めた。
『美味しい~』
みんなが一斉にそう言った。
「アイリス、冷たいがどうやったんだ?冷やすものなんかないはずだが……」
「魔法で冷風をあてて冷やしました」
「そうか……魔法を調理に使うとか間違った使い方だとは思うが美味しいからいいか」
「はい、美味しいは正義です」
こうしてプリンを食べ終え皆が喜んでくれたパーティーは終了した。
「これよこれ、この味よ」
塩味に飽きていた私は、懐かしい味に感動していた。
カイル兄様や専属たち、村人たちも始めての味に最初は驚いていた。
でも、みんな喜んで食べてくれている。
気に入ってもらえたみたいでなによりです。
「ゾイルさん、チーズと白ワインはあるかしら?
あと野菜や魚介類を茹でたいのでお鍋も貸してくださいな」
「ありますけど……チーズはいいですけどアイリス様、白ワインは年齢的にマズいでのでは?私がカイル様に怒られてしまいます」
「ああ、飲むわけじゃないから安心してちょうだい」
「それならいいですけど…… 野菜と魚介類は私たちが茹でときますので茹で上がったらお渡しします」
まあ、普通に考えたら飲む以外ないので渡すの躊躇うわよね。
「じゃあ、魚介類はエビとホタテ……あとは食べたいカニはないですもんね?
野菜はじゃがいも、アスパラ、ニンジン、パプリカをお願いします」
「アイリス様、カニって何ですか?」
私は両手をチョキにしてから
「ハサミを持っていて横に歩く海や川にいる赤かったりする甲羅持った生き物なんだけどわかるかしら?」
「ああ、海蜘蛛や川蜘蛛ですか、あれって食べられるんですか?」
「こっちにもいるんだ、食べられるよ」
勿論、食べれると言った。見た目で、敬遠している感じか?
「海のは茹でて食べると美味しいし、川のは食べたことないけど揚げたりしたら美味しいらしいよ」
「こちらでは見た目が気持ち悪いので漁師たちは網にかかっても捨てちゃってますね」
「勿体ない、美味しいのに……」
やっぱり、思っていた通りだったか。
「アイリス様、エビとホタテや野菜も茹で上がりましたよ」
「じゃあ、ちょっとここ借りるわね」
さて、まずは土魔法で陶器の小型の鍋を作ってと……
「ゾイルさんは、チーズを細かく切っておいてね。」
まず、ニンニクを魔法で作った鍋の内側にこすりつける。 香りを移し、鍋にワインを入れてキッチンの火にかけてアルコール分を飛ばしてっと……
「チーズ、切り終わりましたよ」
ゾイルさんからチーズを受け取ると丁度沸騰したので、チーズを三回ぐらいに分けて混ぜ溶かしながら入れていく。
仕上げに胡椒少々で出来上がり。
「あと硬いパンある?」
「ありますよ、でもアイリス様は硬くて食べるのに大変時間がかかると思いますよ」
「大丈夫よ」
これに浸けて食べるから硬いパンも柔らかくなるからね。
「柔らかくなるからゾイルさんもマキさんも試しに食べてみたら?
鉄串の先にパンや茹でた野菜や魚介類を刺してこれに浸けて食べるのよ」
すると、二人は説明した通りに刺して硬いパンや野菜を浸けて食べ始めた。
「こりゃあうまいし、本当に硬いパンが柔らかくなりましたね」
「パンだけじゃなく野菜も美味しい」
「何という料理ですか?」
「チーズフォンデュっていうの、アルコールは飛ばしてあるからほとんど感じないと思うけど、苦手な人は白ワインの代わりにミルクを使ったらいいしね、 みんなも食べたいだろうから作ってあげてね」
そう言って、私は土魔法でいくつか小型の鍋をつくり渡した。
「あと火からあげちゃうとチーズが固まっちゃうからずっと火にかけたままにしてね」
そう言うとゾイルさんとマキさんはわかれて設置されているバーベキューコンロの所に行き、チーズフォンデュをつくり始めた。
「私も手伝おう」
出来上がった側には村人たちが集まりだした。
チーズフォンデュを楽しんで食べ始めていた。
子供たちは、親に注意されながらしぶしぶミルクで作った方のチーズフォンデュを食べている。
みんな、たくさん食べて満足そうだな。
最後にデザート作るかな。
「何にしようかな、冷蔵庫ないから冷やせないけどプリンでいいか、魔法でなんとかなるでしょう」
冷蔵庫で冷やすよりその方が早いだろうしね。まずは容器を魔法で作って、カラメルからだな。
プリンを作ることに決めたがよさそうな容器がなかったので魔法で人数分作った。
まずは鍋に砂糖と水を入れ火にかけ、焦げ始めたら鍋をたまに回してとろみがついて全体が焦げ茶になってきたので火から離し、できたカラメルソースを容器に均等に入れていった。
「次は、プリン液じゃあ~」
新しい鍋にミルクと砂糖を入れ沸騰させないように注意し、火からおろし冷ましておく。
その間に卵をボウルに割り入れてしっかりほぐし混ぜ、冷ましたミルクを数回に分けて加えさらに混ぜる。
混ぜてできた泡は丁寧にお玉で取り除き、更にこし器でこす。
「ゾイルさん、バニラオイルありますか?」
「ないな、多分……」
無いのか。まあ、無くてもできないわけではないからいいけどね。と思っていると
「私、持ってますよ」
マキさんが持っているらしい。
マキさんからバニラオイルを受け取った。
さてと続き続き。バニラオイルを適量加え香りづけをしてからカラメルソースが入った容器にプリン液を注ぎ入れる。
お鍋に薄い布巾を敷き、プリンの入った容器を並べ、プリン液の半分くらいの高さまで沸騰したお湯を注ぐ。
布巾をまきつけた蓋をして火にかけ蒸す。
「そろそろいいかな」
蒸し上がった感じなので火から離し蓋をしたまま十分くらい待つそして蓋をあけ鍋からプリンを出す。
「よし完成、じゃあ魔法で冷やしちゃおう」
プリンを一ヶ所に並べて、魔法で冷風をあてる。
「ちゃんと冷えた」
それなりに冷たい風をイメージして魔法を使ったのでプリンはしっかり冷えていた。
「皆さん、デザート食べてください、一人一個ですからね」
すると村人たちはカイル兄様からと言った。
しかし、カイル兄様は村人たちに先を譲り、みんな一列に並びプリンを受け取り食べ始めた。
『美味しい~』
みんなが一斉にそう言った。
「アイリス、冷たいがどうやったんだ?冷やすものなんかないはずだが……」
「魔法で冷風をあてて冷やしました」
「そうか……魔法を調理に使うとか間違った使い方だとは思うが美味しいからいいか」
「はい、美味しいは正義です」
こうしてプリンを食べ終え皆が喜んでくれたパーティーは終了した。
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