捨てられた転生幼女は無自重無双する

紅 蓮也

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本編

第22話 冒険者ギルドと従魔登録

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 王城から屋敷に戻るとカイル兄様からお説教が始まり、魔石やスノーが毎日狩りに行っていることなど報告していなかったことを話した。

「これからは、気をつけてね。後から知らされては、私では対処できないこともあるんだから」

「はい。わかりましたカイル兄様」

 説教が終わるとアイリスは、スノーに抱きもふもふを堪能した。

 それを見ていたカイルは、また同じ事をする気がして、頭をかかえた。

「じゃあ、今から冒険者ギルドに行くよ」

「はい。ナンシーさんの村に転移すればいいですか?」 

「そうだね。エリック宰相には、伝えてあるけど、他領に行くのだから、ちゃんと門で手続きしないといけないからね」

「アリステラ公爵家のことがなかったら、他領の冒険者ギルドに行かずにアリステラ公爵領の冒険者ギルドで登録するんだけどね」

「アリステラ公爵家の人たちは、自分達のことだけで、領のことなど気にもとめてないとおもいますよ」

「私もそうは思うけど、念のためにね。
 アイリスが結構、ヤラかしているから自分達の金になると思えば、過去のことがあろうとここまでやってくると思うんだ」

「まあ、結界がありますから入れないでしょうけど、門の前にずっと居座られても面倒ですもんね」

「そうなんだよ。門番をやってくれているダンにも迷惑かけるからね」

 それはダメだね。ダンさんが門番辞めるとかないだろうけど、何せ自分達のことしか考えない人たちだからな……

 ナンシーさんの村に転移した。

「カイル様、アイリス様、どうされたのですか?」

「スノーの従魔登録をしにハルムート公爵領の冒険者ギルドに行くから、他領に入るのに門で手続きをしないとならないからね」

「ああ、なるほど。アリステラ公爵本家がまともなら、こんな手間いらないでしょうに……も もも 申し訳ありません」
 
 ナンシーさんは、自分が言ったことにハッとし慌てて謝ってきた。

 私たちもアリステラ公爵家の者だからね。
 まあ、ナンシーさんの言った通りなのだから謝らなくてもいいと思う。

「かまわないよ。ナンシーの言った通りだからね」

 そして、私とカイル兄様、専属騎士のカイトさんとトマスさん、そしてスノーは、無限収納にしまってあった馬車に乗り込み門で手続きをすませて、冒険者ギルドに向かった。

 冒険者ギルドに入ると冒険者たちが入ってきた私たちに注目した。

「ヒィ!!」

 私は、ビックリして声を出してしまったが、カイル兄様に大丈夫だと言われ、受付に向かった。

「冒険者登録と従魔登録をしに来た。ギルドマスターを呼んでもらいたい」

 そう言って、カイトさんがギルドカードを受付嬢に見せた。
 ゴールドのカードかっこいい。

「Sランクのカイトさんですね。ギルマスの部屋にご案内いたしますが、冒険者登録されるのは、三人とも登録ということでよろしいでしょうか」

「いいや。冒険者登録するのは、この子一人だけだ。
 従魔契約してしまったので、登録しに来ただけだから、冒険者として活動させるつもりはない」

 カイル兄様が受付嬢にそう言った。
 従魔契約してしまったって、ヤラかしたみたいな言い方しなくてもいいのにな。

「そうですか。では、案内いたしますので、着いてきてください」

「わかった」

 私たちはギルマスの執務室に案内してもらった。

「ハルムート領アナワン支部のギルドマスターのディアムだ」

「カイル・フォン・アリステラだ」

「アイリス・フォン・アリステラです」

「冒険者登録と従魔登録って話だが、登録するのは、アイリス様とその魔獣だけですな」

「そうだ。受付だと騒ぎになると思い、こちらに案内してもらうことにした」

「そうですな。聖獣フェンリルを従魔にしに来たと言えば騒ぎになりますな」

 スノーがフェンリルってわかっちゃうんだ。
 さすが、ギルマスだね。

 冒険者登録してもCランクまでランクを上げないと依頼を定期的に受けないとカードが失効してしまうとカイトさんが言っていたので、スノーが毎日狩ってきていた魔獣の素材を無限収納からたくさん出した。

 「これは、どれも素晴らしい素材じゃな。
 買い取らせてもらう。そして、ランクもCランクにしておきます」

 スノーが狩って、私が魔法で解体した魔獣の素材はどれもきれいで、中には希少な物もあったららしく、高値で買い取ってもらえ、私は依頼を受けなくても大丈夫なCランク冒険者にしてもらえた。
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