捨てられた転生幼女は無自重無双する

紅 蓮也

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本編

第27話 私は苦手ですけど……夏バテ解消に効果はあるみたいですよ②

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「じゃあ、捌き終わったので、調理始めます。 
 まずは、蒲焼きのタレから作ってきます」

「「お願いします」」

「フライパンに酒とみりんを入れ、火にかけます。沸騰直前まで加熱して、アルコールを飛ばしましょう」

 必ず酒とみりんを煮切ること!
 アルコールっていうのは、揮発性つまり気化しやすいので、一緒に煮ると香りを損なってしまうのだ。

「ふつふつと沸いてきたら、砂糖を加え、木べらで混ぜながら砂糖を溶かしましょう」

 混ぜながらやらないと砂糖が焦げ付きますからね。

「しょうゆを加え、加熱します。とろみが出てくるまで、木べらで絶えず混ぜ続けてください」

 醤油を加えて、熱されていくとしょうゆのいい香りがしてきました。

「しょうゆは、加熱しすぎて焦げないようにじっくりと煮詰めまていきます。
 少しずつとろみが出てくるので、鍋からから目を離さないように気をつけてください」

 冷めるととろみが強くなるので、若干ゆるいかな……?と感じるタイミングで火を止めるのが、おいしく仕上げるポイントなんですよね。

 タレを作るのは簡単です。あとは、冷ますだけです。

「タレができたので、ウナギを食べやすい二等分に切って、焼いていきます。白焼きにしたあと、蒸し器で蒸します」

 捌き方が関東風だったので、うな丼も関東風にする。

 関東風は、白焼きにしたあとに蒸すことで、余分な脂が落ちるし、フワフワ仕上がりになる。

 関西風は、白焼きにしたあと、そのままタレをつけ焼くので、蒸すという行程はありませんが、ご飯とご飯の間にうなぎの挟むため、まむしと呼ばれて提供されることがあるので、結果として蒸す工程の代わりになる。

 蒸さないことで、脂がのっていて、長く焼くことで、パリッとした食感が楽しめる仕上がりになる。

 あとは、捌く時に頭を落とさず、頭がついたまま焼き、焼き上がってから頭を落とす。

「タレをつけて、焼いていきますが、白焼きも美味しいので、一部蒲焼きにしないでおきましょう」

 白焼きは、わさび醤油で食べると美味しいんだよね。

「あとは、ライスにタレをかけ、ライスの上に蒲焼きをのせて、再度タレをかければ、出来上がりです」

 私のだけ、ウナギはのせずにタレご飯だ。
 前世の記憶があるので、どうしても苦手意識あるんだよね。

「これは、おいしいな」

「蒸したから余分な脂が落ちて、更にフワッとした感じなんだろうな」

「この甘辛いタレが癖になりそう」

 ウナギ屋は毎日使うから継ぎ足しのタレが腐らないけど、私たちは、商売する予定はないから食べ終わったら、無限収納にししまっておこう。

 ウナギをつけたので、脂がタレに混ざているからまた作ったときに更に美味しいタレになるはずだ。

「あとひつまぶしといい、お櫃などに入ったうな丼を四等分して一杯目は、普通の鰻飯として食べ、二杯目は、薬味のネギ、ワサビ、海苔などを好みに応じてかけ、混ぜて食べる。
 三杯目は、出汁を注ぎ、お茶漬けのようにして食べ、最後に最も気に入った食べ方で食べるってのがあります」

「それもやろう。まだ全部食べきってないからな。マキ、出汁があっただろう持ってこい」

「冷めているでしょうから温めてきますね」

「夏バテで、食欲がない人がいたら、出汁をかけたお茶漬けのやつだけ食べさせるのがいいかもですよ。
 うな丼だとおもいかもしれませんからね」

「そうだな。食欲がなくてもこれならサラサラいけそうだな」

「はい。その通りです。あとこれは、卵で巻いたう巻きです」

 みんな、ウナギを堪能したあと、住民のためにゾイルさんとマキさんはウナギを焼き始め、私は焼いた先から無限収納に収納していき、スノーに乗って、各家に配ってまわった。

 帰ってきたあと、スノーは、自分は食べてないと催促し、大盛りのうな丼と十人前のう巻きをゾイルさんに作らせ、満足そうに食べていた。

 住民の分を作って、お疲れなのにゾイルさん申し訳ありません。
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