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本編
第36話 王国のために役に立ってくださいねお父様②
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アリステラ公爵派の貴族家当主たちが全て集まってから一時間ほど経った頃、屋敷の中から誰が出てきました。
「ルシフェル、彼がカゲトラさんですか?」
「そうだ。結界から出してやってくれ」
カゲトラさんが、出てきたってことは、魔族たちも到着したってことだね。
スパイをしていたカゲトラさんだという確認が取れたので、カゲトラさんが結界を通過できるようにした。
「ルシフェル様、お待たせしてしまい申し訳ございません」
「構わぬ。カゲトラが悪いわけではないだろうからな。
現魔王辺りが、カゲトラが転移させる直前にごねたか?」
過激派魔族の転移は、カゲトラさんが担当していたのか。
そのカゲトラさんが、出てきてしまったので、魔族たちは、もしかして転移できない?
もしそうなら、結界内から外への転移防止対策不要だったかもな。
「カイルという。カゲトラとやらこれからよろしく頼む」
「カゲトラさん。はじめまして、アイリスといいます」
「これはこれは、カイル様、アイリス様。ルシフェル様がお世話になっております。
これからは、私もお世話になることになりますので、こちらこそよろしくお願いいたします」
「もしかして、カゲトラさんが出てきたので、中にいる魔族たちは転移できないとかだったりします?」
「はい。アイリス様は、当然のように使われているとルシフェル様から伺っておりますが、魔力が多く魔法が得意な魔族やエルフ族であっても使えるものは一部の者だけですので、屋敷の中にいる者たちは使えません」
ああ、やっぱりそうなんだ。
魔力∞だから、私に負担があるわけではないからいけどね。
そうならルシフェルも教えてくれればいいのに……
そう思い、ルシフェルを睨みつける。
「ち ちょっとした茶目っ気ではないか。
一つ無駄なものを付けようが、アイリスには負担にはならんだろう」
「だからと言って、お世話になっているアイリス様に迷惑をかけてはなりませんよルシフェル様。
それはそうとルシフェル様、アイリス様の町はどうですか?」
ファミーユは、私の町ではないですよ。
カイル兄様が治め、町長はハルクさんですから、私は、カイル兄様の手伝いで、住民が暮らしやすいようにしている程度ですよ。
「魔国で魔王という立場でいた頃より、遥かに快適な暮らしができておるぞ」
「それは、私も行くのが楽しみです」
「ただ、見たことがないものばかりで度肝抜かれるから覚悟しとけよ」
「わかりました」
ファミーユの町の様子を見るのに覚悟は必要ありませんよ。
「ルシフェル、何言っているのかな?
ファミーユの町は、暮らしやすくするために色々作ったりもしたけどどこにでもある普通の町だよ」
「「どこにでもある普通の町ではないな」」
ルシフェルだけでなく、カイル兄様にまで否定された。
数時間すると騎士に囲まれて、人がたくさん来た。
「カイル兄様、あれが今回のことに関わった人たちですかね?多いですね」
「そうだな。愚かだな」
「カゲトラさん、彼らが何を企てているかわかりますか?」
「はい。どんな手を使うのか、わかりませんがこの国を盗るのを皮切りに世界を手に入れるつもりでいるみたいです。
過激派は、手を貸す代わりに世界の半分を手にするみたいですよ」
うわぁ、絶対に世界手に入れた瞬間に裏切りとか起きる企てだな。
まあ、国盗りに動く前に失敗に終わっているんですけどね。
そして私は、自分達にかけてた隠密魔法を解除し、国を被う結界を張り、屋敷に張った結界に魔力供給の機能を追加した。
私が作業している間にも、関わったものたちが結界内に入れられていく。
なぜ、アリステラ公爵邸に連れてこられたのかわかっていないから騒いだり、結界叩いたりしているので、そろそろ屋敷内にいる人たちも出てくるかな。
「失礼します。関わった者、全て屋敷の敷地内に入れました」
「ご苦労だった。こちらも終わったようだ」
私が作業を終えた頃に一台の魔動馬車がこちらに近づいてきて、中からエリック宰相様と国王陛下が降りてきた。
「国王陛下、エリック宰相、全て問題なく終わったようです。
あの騒ぎですから屋敷の中にいる者たちもそろそろ出てくるでしょう」
「カイル、アイリス、皆の者ご苦労であった」
国王陛下から労いの言葉を頂いていると屋敷の中から人が出てきて、なぜここにいるんだとか聞いている声が聞こえくるけど、彼ら彼女らに答えられるわけがありません。
彼ら彼女らも知らないのですから
そんなことを思っている見知った顔が屋敷内から出てきた。
「カイル兄様、出てきたみたいですから行きましょうか」
カイル兄様にそう言って、私たち五人は、屋敷の門前に向かった。
「なぜ、お前がここにいる?カイル戻ってきたか。
グフェ!!」
お父様は、小さくても目立つ容姿ですから最初に私が目に入り、次にカイル兄様を見つけたみたいですね。
こちらに走ってきて、結界に激突しました。
私たちの後ろには、国のトップがいるというのに、そちらには目も向けないとは、貴族失格ですね。
「ドンドン!! 何だこれはどうなっている!!」
「カイルどこに行っていたの?あら兄上がどうしているのですか?グフェ!!」
お母様も来たみたいですね。
お母様は、カイル兄様と自身の兄である国王陛下を見つけ駆け寄ってきて、結界に激突しました。
夫婦揃って、同じ行動、同じ鳴き声ですか、仲いいですね。
「お父様、お母様、お久しぶりですね。
そして皆さんは、初め……「ルシフェル、これは貴様の仕業か。そしてカゲトラ、貴様はなぜそこにいる!!」
私が感動(笑)の挨拶をしているというのに、私の声に被せて魔族がルシフェルとカゲトラさんに文句を言っています。
あれが現魔王ですかね。角の生えたシワくちゃなお爺ちゃんですね。
「我の仕業ではない」
きっぱり、ルシフェルがそう答えました。
私の仕業ですからね。
「静粛に!!これから皆様に関することをお話しします」
「貴様の仕業か、この忌み子が!!」
お父様、正解です。
「ルシフェル、彼がカゲトラさんですか?」
「そうだ。結界から出してやってくれ」
カゲトラさんが、出てきたってことは、魔族たちも到着したってことだね。
スパイをしていたカゲトラさんだという確認が取れたので、カゲトラさんが結界を通過できるようにした。
「ルシフェル様、お待たせしてしまい申し訳ございません」
「構わぬ。カゲトラが悪いわけではないだろうからな。
現魔王辺りが、カゲトラが転移させる直前にごねたか?」
過激派魔族の転移は、カゲトラさんが担当していたのか。
そのカゲトラさんが、出てきてしまったので、魔族たちは、もしかして転移できない?
もしそうなら、結界内から外への転移防止対策不要だったかもな。
「カイルという。カゲトラとやらこれからよろしく頼む」
「カゲトラさん。はじめまして、アイリスといいます」
「これはこれは、カイル様、アイリス様。ルシフェル様がお世話になっております。
これからは、私もお世話になることになりますので、こちらこそよろしくお願いいたします」
「もしかして、カゲトラさんが出てきたので、中にいる魔族たちは転移できないとかだったりします?」
「はい。アイリス様は、当然のように使われているとルシフェル様から伺っておりますが、魔力が多く魔法が得意な魔族やエルフ族であっても使えるものは一部の者だけですので、屋敷の中にいる者たちは使えません」
ああ、やっぱりそうなんだ。
魔力∞だから、私に負担があるわけではないからいけどね。
そうならルシフェルも教えてくれればいいのに……
そう思い、ルシフェルを睨みつける。
「ち ちょっとした茶目っ気ではないか。
一つ無駄なものを付けようが、アイリスには負担にはならんだろう」
「だからと言って、お世話になっているアイリス様に迷惑をかけてはなりませんよルシフェル様。
それはそうとルシフェル様、アイリス様の町はどうですか?」
ファミーユは、私の町ではないですよ。
カイル兄様が治め、町長はハルクさんですから、私は、カイル兄様の手伝いで、住民が暮らしやすいようにしている程度ですよ。
「魔国で魔王という立場でいた頃より、遥かに快適な暮らしができておるぞ」
「それは、私も行くのが楽しみです」
「ただ、見たことがないものばかりで度肝抜かれるから覚悟しとけよ」
「わかりました」
ファミーユの町の様子を見るのに覚悟は必要ありませんよ。
「ルシフェル、何言っているのかな?
ファミーユの町は、暮らしやすくするために色々作ったりもしたけどどこにでもある普通の町だよ」
「「どこにでもある普通の町ではないな」」
ルシフェルだけでなく、カイル兄様にまで否定された。
数時間すると騎士に囲まれて、人がたくさん来た。
「カイル兄様、あれが今回のことに関わった人たちですかね?多いですね」
「そうだな。愚かだな」
「カゲトラさん、彼らが何を企てているかわかりますか?」
「はい。どんな手を使うのか、わかりませんがこの国を盗るのを皮切りに世界を手に入れるつもりでいるみたいです。
過激派は、手を貸す代わりに世界の半分を手にするみたいですよ」
うわぁ、絶対に世界手に入れた瞬間に裏切りとか起きる企てだな。
まあ、国盗りに動く前に失敗に終わっているんですけどね。
そして私は、自分達にかけてた隠密魔法を解除し、国を被う結界を張り、屋敷に張った結界に魔力供給の機能を追加した。
私が作業している間にも、関わったものたちが結界内に入れられていく。
なぜ、アリステラ公爵邸に連れてこられたのかわかっていないから騒いだり、結界叩いたりしているので、そろそろ屋敷内にいる人たちも出てくるかな。
「失礼します。関わった者、全て屋敷の敷地内に入れました」
「ご苦労だった。こちらも終わったようだ」
私が作業を終えた頃に一台の魔動馬車がこちらに近づいてきて、中からエリック宰相様と国王陛下が降りてきた。
「国王陛下、エリック宰相、全て問題なく終わったようです。
あの騒ぎですから屋敷の中にいる者たちもそろそろ出てくるでしょう」
「カイル、アイリス、皆の者ご苦労であった」
国王陛下から労いの言葉を頂いていると屋敷の中から人が出てきて、なぜここにいるんだとか聞いている声が聞こえくるけど、彼ら彼女らに答えられるわけがありません。
彼ら彼女らも知らないのですから
そんなことを思っている見知った顔が屋敷内から出てきた。
「カイル兄様、出てきたみたいですから行きましょうか」
カイル兄様にそう言って、私たち五人は、屋敷の門前に向かった。
「なぜ、お前がここにいる?カイル戻ってきたか。
グフェ!!」
お父様は、小さくても目立つ容姿ですから最初に私が目に入り、次にカイル兄様を見つけたみたいですね。
こちらに走ってきて、結界に激突しました。
私たちの後ろには、国のトップがいるというのに、そちらには目も向けないとは、貴族失格ですね。
「ドンドン!! 何だこれはどうなっている!!」
「カイルどこに行っていたの?あら兄上がどうしているのですか?グフェ!!」
お母様も来たみたいですね。
お母様は、カイル兄様と自身の兄である国王陛下を見つけ駆け寄ってきて、結界に激突しました。
夫婦揃って、同じ行動、同じ鳴き声ですか、仲いいですね。
「お父様、お母様、お久しぶりですね。
そして皆さんは、初め……「ルシフェル、これは貴様の仕業か。そしてカゲトラ、貴様はなぜそこにいる!!」
私が感動(笑)の挨拶をしているというのに、私の声に被せて魔族がルシフェルとカゲトラさんに文句を言っています。
あれが現魔王ですかね。角の生えたシワくちゃなお爺ちゃんですね。
「我の仕業ではない」
きっぱり、ルシフェルがそう答えました。
私の仕業ですからね。
「静粛に!!これから皆様に関することをお話しします」
「貴様の仕業か、この忌み子が!!」
お父様、正解です。
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