捨てられた転生幼女は無自重無双する

紅 蓮也

文字の大きさ
59 / 114
本編

第56話 区画整備をしましょう①

しおりを挟む
 あのあと、ルシフェルから聞いた話だと、ダイヤモンド・ドラゴンは、魔国にしか生息していない魔獣ではあるが、目撃情報も千年に一度あるかないからしい。

 とても強いが、臆病でもあるのらしく、鱗がダイヤモンドで、とてつもなく硬くほとんどの攻撃は無傷で防がれてしまうのに一撃で倒せないと逃げてしまうとのことだった。

 遭遇することも稀で、倒すのがかなり困難で、肉も鱗もとても価値があるので、鱗だけであれだけの額になってしまうらしい。

 三ヶ月が経ち、遂に区画整備する日がやって来た。

「カイル兄様、住居はこの辺でいいですね」

「ああ、農業区画は、もう終わったのか?」

「はい。土地を広げるだけでしたからサクッと終わりましたよ」

 農業区画は、開拓予定だった魔の森を狩り場として利用するために残すことになったので、魔の森を少し切り開いて、農業をやりたい住民の土地を確保した。

 領主邸のある場所からだと二つ隣の村だった、マリアンナさんが村長をしていた村からナダルさんが村長をしていた村の手前までと魔の森の一部だった土地を農業区画にしたので、広大な畑ができた。

 そのため縄張りがあるので、魔獣は森から出てくることはないのだが、念のために伐採した森の分だけ町の領土が広くなったので、結界を張り直した。

 住居区画は、領主邸があるハルクさんが村長をしていた村から隣村のナダルさんが村長をしていた村までの土地となる。

 住民も増えたし、村の間にある森を伐採して、家を建てられる土地を増やした。

 元あった家とかは、三ヶ月前に建てた魔族たちが住むマンションも含めて、魔法で解体し取り壊してある。

 家財道具などは、各家庭にアイテムバッグを配布したので、必要な物はアイテムバッグに、不要な物は集積所を作って、そこに集めるようにした。

(創造魔法クリエイト、建築スキル発動)

 一軒家やマンションを次々と建てていった。

 ルシフェルが管理人をしているマンションを見た住民たちの中に区画整備後にマンションに住みたいという人がそれなりにいた。

 なので、十階建てで、各階に十部屋あるマンションを五棟建てることになった。

 管理人は、各種族から一人出してもらうことになっている。
 魔族からの管理人は、ルシフェルに決まっている。


 部屋の広さは、一人暮らししたい者だったり、家族で住みたい者だったり、友人や恋人と住みたい者など様々だったので、建てた後にどのくらいの広さが欲しいか聞いて、お屋敷馬車と同じように空間魔法で各部屋内を拡張することにした。

 一軒家の方は、以前と同じレンガの家だが、マンションは鉄筋コンクリートにした。

「全部、建て終えた」

 その後、マンション暮らしの希望者から希望の広さを聞いて部屋を拡張していった。

 各マンションの一部屋一部屋をイメージして、魔法で建てるより、全部同じ広さの部屋のマンションを建ててから部屋を拡張した方が楽だと思った。

 しかし、一軒家やマンションは一瞬で建てれちゃうし、解体や伐採も魔法ですぐできたしまったが、空間拡張は、五棟あるマンションの一部屋一部屋を廻らないといけないので、部屋の拡張が一番時間がかかった。
しおりを挟む
感想 152

あなたにおすすめの小説

【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります

すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
 《ファンタジー小説大賞エントリー作品》五歳の時に両親を失い施設に預けられたスラゼは、十五歳の時に王国騎士団の魔導士によって、見えていた妖精の声が聞こえる様になった。  なんと十年間放置していたせいでSSSランクになった名をラスと言う妖精だった!  冒険者になったスラゼは、施設で一緒だった仲間レンカとサツナと共に冒険者協会で借りたミニリアカーを引いて旅立つ。  ラスは、リアカーやスラゼのナイフにも加護を与え、軽くしたりのこぎりとして使えるようにしてくれた。そこでスラゼは、得意なDIYでリアカーの改造、テーブルやイス、入れ物などを作って冒険を快適に変えていく。  そして何故か三人は、可愛いモモンガ風モンスターの加護まで貰うのだった。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる

十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます

まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。 貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。 そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。 ☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。 ☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。

幼馴染パーティーから追放された冒険者~所持していたユニークスキルは限界突破でした~レベル1から始まる成り上がりストーリー

すもも太郎
ファンタジー
 この世界は個人ごとにレベルの上限が決まっていて、それが本人の資質として死ぬまで変えられません。(伝説の勇者でレベル65)  主人公テイジンは能力を封印されて生まれた。それはレベルキャップ1という特大のハンデだったが、それ故に幼馴染パーティーとの冒険によって莫大な経験値を積み上げる事が出来ていた。(ギャップボーナス最大化状態)  しかし、レベルは1から一切上がらないまま、免許の更新期限が過ぎてギルドを首になり絶望する。  命を投げ出す決意で訪れた死と再生の洞窟でテイジンの封印が解け、ユニークスキル”限界突破”を手にする。その後、自分の力を知らず知らずに発揮していき、周囲を驚かせながらも一人旅をつづけようとするが‥‥ ※1話1500文字くらいで書いております

ボクが追放されたら飢餓に陥るけど良いですか?

音爽(ネソウ)
ファンタジー
美味しい果実より食えない石ころが欲しいなんて、人間て変わってますね。 役に立たないから出ていけ? わかりました、緑の加護はゴッソリ持っていきます! さようなら! 5月4日、ファンタジー1位!HOTランキング1位獲得!!ありがとうございました!

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

魔法物語 - 倒したモンスターの魔法を習得する加護がチートすぎる件について -

花京院 光
ファンタジー
全ての生命が生まれながらにして持つ魔力。 魔力によって作られる魔法は、日常生活を潤し、モンスターの魔の手から地域を守る。 十五歳の誕生日を迎え、魔術師になる夢を叶えるために、俺は魔法都市を目指して旅に出た。 俺は旅の途中で、「討伐したモンスターの魔法を習得する」という反則的な加護を手に入れた……。 モンスターが巣食う剣と魔法の世界で、チート級の能力に慢心しない主人公が、努力を重ねて魔術師を目指す物語です。

スラム街の幼女、魔導書を拾う。

海夏世もみじ
ファンタジー
 スラム街でたくましく生きている六歳の幼女エシラはある日、貴族のゴミ捨て場で一冊の本を拾う。その本は一人たりとも契約できた者はいない伝説の魔導書だったが、彼女はなぜか契約できてしまう。  それからというもの、様々なトラブルに巻き込まれいくうちにみるみる強くなり、スラム街から世界へと羽ばたいて行く。  これは、その魔導書で人々の忘れ物を取り戻してゆき、決して忘れない、忘れられない〝忘れじの魔女〟として生きるための物語。

処理中です...