チート幼女とSSSランク冒険者

紅 蓮也

文字の大きさ
4 / 79

第肆話 ダメ神がやってきた(後編)

しおりを挟む
 ダメ神の説明に呆れてしまったが、使い方や発動方法などは教えてもらわないといざという時に困るし、しっかり説明して欲しいものだが、ダメ神だから全くと言って、期待はできないが説明の続きを聞くことにしよう。

「どんなスキルかは、スキル名まんまの能力ばかりだからわかったよ。でぇ、使い方とか発動方法は?」

 呆れながら私が、そう聞くとダメ神が説明をまた始めた。

究極アルティメットナビスキルは、君が思っているとおり、色々教えてくれたりするスキルだね。」
究極アルティメットナビは初めて使う時にナビ起動って、言えば発動して、その後は常時発動状態になるよ。
 口に出さなくても、思うだけでそれが何か教えてくれるよ。」
「今まで使えなかったのは、ナビ起動ってまだ言ってないからだね。スキル起動しなきゃ使えるわけないじゃんバカだな。」

 なるほど、だから既に持っているのに使えなかったのか。
 バカとは何だ、バカとは、知ってて当然みたいな言い方するな。知るわきゃないだろうが、ラノベでの異世界モノ読んでたとしても、私が生きてきた世界はこれから行く予定の異世界と違い、魔法もスキルもない世界なんだよ。
 わかるわけないだろうが……
 私は、ダメ神の理不尽な感じにイライラして言ってやろうと思ったが、心の中で文句を言うだけに抑えたが、あることに気づく……

 でも待てよ。何で今まで説明していたスキル使い方でなく、究極アルティメットナビスキルの能力と使い方を説明しはじめたんだ?
 嫌な予感がするな……

究極アルティメットナビを起動して、聞けば他のスキルの使い方とか、追加された他のスキルがどんなのかも教えてくれるから、転移後にでも聞いてみてよ。」

 やっぱりか。ダメ神よ……
「しっかり、転移前に貴方が説明しなさいよ。」

「四歳で行かせるための許可もらうために、たくさん追加したから、面倒だし、ナビに説明してもらえればいいかなって思っているので、僕は説明しません。」
「じゃあ、さっさと転移しちゃおっか。」

 これ以上、説明する気は全くいてなし。再度、説明しろと言われたくないのだろう。
 さっさと転移させようとしてきやがった。
 いい加減にしろよ。ダメ神、コノヤロー(怒)
 殴りてぇ~ 殴りてぇ~ 殴りてぇ~

 イライラしてたら、足元に魔方陣が現れ、私の体が光だした。
 本当にこのまま転移することになりそうなので、慌てる

「まぁ、ま まっ まって、心の準備が……」

「じゃあ、ヨロシクね。 大きな都市に君の住む家を用意してそこに転移するように転生先を設定してあるからね。今度こそ、異世界を楽しんできてね。あっちでは、困ることないだろうからさ。こっちの処理は僕に任せておけば大丈夫だから安心してよ。」

 こっち気持ちの準備を無視して、よろしくと手を振り始めるダメ神に更なる怒りをおぼえたが、どんどん私の体の光が強くなり、視界が真っ白になっていき、ダメ神も見えなくなってきた。

「このダメ神がぁ~、覚えてろよぉ~、今回は失敗ないだろうなぁ~ お前がやるから安心できないんだぁ~」

 これが転生した日本での最後の言葉となった。

 最後の言葉まで、またフラグになりそうな事を言ってしまった私だが、転移の瞬間を両親に目撃されるというフラグは回避されたが、既に転移してしまった私には、その後にダメ神が私の存在の日本から消去処理の時に、父の机の引き出しに入れてある、裏面に長女 葵一歳と書かれた父と二人で写った写真が消し忘れにより、残されたままになり、それを母が見つけてしまっことで、大騒ぎになるとは、転移してしまった私は知るよしもなかった。
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

コンバット

サクラ近衛将監
ファンタジー
 藤堂 忍は、10歳の頃に難病に指定されているALS(amyotrophic lateral sclerosis:筋萎縮性側索硬化症)を発症した。  ALSは発症してから平均3年半で死に至るが、遅いケースでは10年以上にわたり闘病する場合もある。  忍は、不屈の闘志で最後まで運命に抗った。  担当医師の見立てでは、精々5年以内という余命期間を大幅に延長し、12年間の壮絶な闘病生活の果てについに力尽きて亡くなった。  その陰で家族の献身的な助力があったことは間違いないが、何よりも忍自身の生きようとする意志の力が大いに働いていたのである。  その超人的な精神の強靭さゆえに忍の生き様は、天上界の神々の心も揺り動かしていた。  かくして天上界でも類稀な神々の総意に依り、忍の魂は異なる世界への転生という形で蘇ることが許されたのである。  この物語は、地球世界に生を受けながらも、その生を満喫できないまま死に至った一人の若い女性の魂が、神々の助力により異世界で新たな生を受け、神々の加護を受けつつ新たな人生を歩む姿を描いたものである。  しかしながら、神々の意向とは裏腹に、転生した魂は、新たな闘いの場に身を投じることになった。  この物語は「カクヨム様」にも同時投稿します。  一応不定期なのですが、土曜の午後8時に投稿するよう努力いたします。

私と母のサバイバル

だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。 しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。 希望を諦めず森を進もう。 そう決意するシェリーに異変が起きた。 「私、別世界の前世があるみたい」 前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?

異世界の片隅で、穏やかに笑って暮らしたい

木の葉
ファンタジー
『異世界で幸せに』を新たに加筆、修正をしました。 下界に魔力を充満させるために500年ごとに送られる転生者たち。 キャロルはマッド、リオに守られながらも一生懸命に生きていきます。 家族の温かさ、仲間の素晴らしさ、転生者としての苦悩を描いた物語。 隠された謎、迫りくる試練、そして出会う人々との交流が、異世界生活を鮮やかに彩っていきます。 一部、残酷な表現もありますのでR15にしてあります。 ハッピーエンドです。 最終話まで書きあげましたので、順次更新していきます。

神に同情された転生者物語

チャチャ
ファンタジー
ブラック企業に勤めていた安田悠翔(やすだ はると)は、電車を待っていると後から背中を押されて電車に轢かれて死んでしまう。 すると、神様と名乗った青年にこれまでの人生を同情され、異世界に転生してのんびりと過ごしてと言われる。 悠翔は、チート能力をもらって異世界を旅する。

野生児少女の生存日記

花見酒
ファンタジー
とある村に住んでいた少女、とある鑑定式にて自身の適性が無属性だった事で危険な森に置き去りにされ、その森で生き延びた少女の物語

猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める

遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】 猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。 そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。 まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。

祝・定年退職!? 10歳からの異世界生活

空の雲
ファンタジー
中田 祐一郎(なかたゆういちろう)60歳。長年勤めた会社を退職。 最後の勤めを終え、通い慣れた電車で帰宅途中、突然の衝撃をうける。 ――気付けば、幼い子供の姿で見覚えのない森の中に…… どうすればいいのか困惑する中、冒険者バルトジャンと出会う。 顔はいかついが気のいいバルトジャンは、行き場のない子供――中田祐一郎(ユーチ)の保護を申し出る。 魔法や魔物の存在する、この世界の知識がないユーチは、迷いながらもその言葉に甘えることにした。 こうして始まったユーチの異世界生活は、愛用の腕時計から、なぜか地球の道具が取り出せたり、彼の使う魔法が他人とちょっと違っていたりと、出会った人たちを驚かせつつ、ゆっくり動き出す―― ※2月25日、書籍部分がレンタルになりました。

【完結】花咲く手には、秘密がある 〜エルバの手と森の記憶〜

ソニエッタ
ファンタジー
森のはずれで花屋を営むオルガ。 草花を咲かせる不思議な力《エルバの手》を使い、今日ものんびり畑をたがやす。 そんな彼女のもとに、ある日突然やってきた帝国騎士団。 「皇子が呪いにかけられた。魔法が効かない」 は? それ、なんでウチに言いに来る? 天然で楽天的、敬語が使えない花屋の娘が、“咲かせる力”で事件を解決していく ―異世界・草花ファンタジー

処理中です...